2022年8月27日 (土曜日)

第20回東京音楽コンクール 声楽部門・本選

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第20回東京音楽コンクール 声楽部門 本選出場者

〇黒田祐貴(バリトン) KURODA Yuki, Baritone
E.コルンゴルト:オペラ『死の都』より「私の憧れ、私の空想(ピエロの歌)」
G.マーラー:『子供の不思議な角笛』より
「起床合図」
「美しいトランペットが鳴り響くところ」

〇前川健生(テノール) MAEKAWA Kensho, Tenor
G.ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』より「我が祖先の墓よ」
R.シュトラウス:オペラ『ばらの騎士』より「厳しさに胸を装い」
G.ヴェルディ:オペラ『リゴレット』より「彼女がさらわれた!~ほほの涙が」

〇川越未晴(ソプラノ) KAWAKOSHI Miharu, Soprano
G.ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』より 狂乱の場「あの方の優しい声が、私の心に響いたわ!〜苦い涙をこぼしてください」

〇池内響(バリトン) IKEUCHI Hibiki, Baritone
W.A.モーツァルト:オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より「カタログの歌」
V.ベッリーニ:オペラ『清教徒』より「ああ!永遠に私は貴女を失った」
G.ヴェルディ:オペラ『ファルスタッフ』より「夢かまことか」

園田隆一郎指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
(8月26日 東京文化会館大ホール)

音楽コンクールはピアノとヴァイオリンしか観に行った事ないので、声楽部門は初めて。ヴァイグレ指揮の二期会で2年続けてワーグナーの舞台で主要な役を歌われた清水勇磨さんを見聞きして素晴らしいと思い、でも全く知らなかったので「海外で長年経験を積まれたベテランで、最近日本に帰ってこられたから知らないのかな」とか思って調べたら2015年に東京音楽コンクール1位とあった。えー、じゃあまだまだ若手でいらっしゃたのね→東京音楽コンクールってすごいのね!(今更)と思い、観に行くことに。

本選に残った方々と曲目を確認してびっくり。大好きなコルンゴルトの「死の都」のピエロの歌が歌われるじゃないですか!この曲をオケ伴奏で聴けるなんてラッキー。あと、二期会の「ルル」でアルヴァ役を歌われた前川健生さんが出場とな。えー、だってアルヴァって準主役じゃないですか。でもコンクール出るのかあ、これは聴きものだと思った。

(演奏順)
1.黒田祐貴さん(バリトン)。「鬼のパンツはいいパンツ」の動画でお馴染み(なのか?)だが、すでにCDデビューもされている。コルンゴルト歌われてる時点で私の中では優勝。イタオペが圧倒的に多い出場者の中でコルンゴルトとマーラーというオーストリア物で勝負しててかっこいい。温かみのある美声もさることながら、舞台俳優のごとき長身で痩身、舞台映えしそうだ。舞台で是非見てみたいがどこかに所属してないのかな。

2.前川健生さん(テノール)。二期会に所属されているのですでに何度か舞台は見ている模様。私の記録があるだけでシュトラウスの「ダナエの愛」、前記の「ルル」など。とくにアルヴァ役は難役なのに(っていうかこのオペラ自体とんでもないのだが)頻発する高音をびんびん響かせて素晴らしかったのを覚えている(その後飼われた猫さんに「るる」と名付けたそうだ)。いやもう「薔薇の騎士」のテノール歌手のアリアを歌ってくれて、オケ伴奏のあのフルートの序奏を聴いただけで嬉しくてウルウル(←え)。リゴレットの有名なアリアで得意の高音を響かせてもううっとり。また二期会の舞台で拝見できるといいな。

3.川越未晴さん(ソプラノ)。何曲か歌う出場者の中で、「ルチア」狂乱の場という難曲中の難曲の長丁場1曲で勝負。清楚で可愛らしい外見で舞台映えしそうだ。最初はやっぱり緊張感に溢れていてなんかお母さんだったら耐えられない、かわいそうで客席から逃げ出しちゃうかもって思ったりもした(何故か親目線)。しかしだんだんのこの悲劇の主人公が憑依した感じで、難しいフルートとのデュエットもピタリとこなし素晴らしかった。それにしてもなんという心臓だろう。

4.池内響さん(バリトン)。こちらのバリトンも長身でスタイルがよい、「カタログの歌」から表情豊かに歌い(関西人なので芸人さん?ちょっと見取り図の盛山さんぽい)、聴衆の心をわしづかみに。やっぱり選曲は大事だと思った。そのあと続く2曲のイタオペのアリアで、響き渡る低音の美しさにもうノックアウト。コンクール観に行って「次にお金出してでも観に行きたい」って思うのが私の中の審査基準なんで、「聴衆賞」の1票は彼の投票箱に。

<審査結果>

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第1位
池内響(バリトン) 

第2位
前川健生(テノール)

第3位
黒田祐貴(バリトン) 
川越未晴(ソプラノ) 

聴衆賞
池内響(バリトン) 

皆さん順位がついてまずホッとした。自分が投票した池内さんが1位と聴衆賞だったのでよかった。それにしても審査員が錚々たるメンバーで、紹介されたときになんだかテンションが上がってしまった。市原多朗さん、伊原直子さん、大倉由紀枝さん、大島幾雄さん(部門審査委員長)、高橋薫子さん、永井和子さん、堀内康雄さん、彌勒忠史さん、吉田浩之さん、久保田真澄さん。なんかもう1曲づつ歌ってほしいくらい。とくに子供の頃から憧れのディーヴァ、伊原直子さんを久しぶりに舞台で拝見。お元気そうで嬉しい。皆さんこのご時世でマスク装着でそれは残念。

表彰がほぼ終わったあと、観客席に慌てて入ってきた女性二人に「優勝はどなたでした?」「聴衆賞は?」と聞かれて「池内響さんです」と答えると飛び上がって喜ばれていたので、池内さんのファンなのかな、ぜんぜん関係ないけど私も喜ばれて嬉しかった。

今朝、Twitterを漁ってたら声をかけて頂いた方と思われるつぶやきを偶然見つけた。

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餃子召し上がっていたんですね。上野の昇龍有名ですね、行った事ありますよ。残念ながらTwitterやってないのでお返事できないけど(お返事は求めてないだろうけど)。9月9日のコンサート私も行きたいけど、仕事の関係で行けなそうで残念。

 

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2022年8月16日 (火曜日)

アルプス交響曲&エニグマ変奏曲 RSオーケストラ

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エルガー:エニグマ変奏曲
R.シュトラウス:アルプス交響曲 
指揮/和田一樹 RSオーケストラ

(8月13日 ミューザ川崎)

絶賛台風襲来中、ちょっと雨が収まったのでRSオーケストラというアマオケさんのコンサートに行って来ました。エニグマとアルペンをタダで聴けるなんて、素晴らしい。

台風の中、客の入りは3割くらいかな。アルペンでは舞台上にこんなに人が乗ってるの久しぶりってくらい人がいた。楽員さんはお若い方がほとんど。ぱっと見大学生オケみたいに見える。 

エニグマもアルペンもパイプオルガンが入るので何だか豪華。エニグマの始めのほうはちょっと「大丈夫かな?」とは思ったけど、ヴィオラの人のリードもあり、盛り上がりを見せた。アルペンは流石に生で聴くとド迫力ですな。嵐が過ぎ誰も遭難せず無事に下山された模様。

 

演奏会の模様はこちら。私も客席でたまにちっちゃく映ってる!

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2022年4月10日 (日曜日)

新国立劇場 ばらの騎士 2022

 

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R・シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」

【元帥夫人】アンネッテ・ダッシュ
【オックス男爵】妻屋秀和
【オクタヴィアン】小林由佳
【ファーニナル】与那城 敬
【ゾフィー】安井陽子
【マリアンネ】森谷真理
【ヴァルツァッキ】内山信吾
【アンニーナ】加納悦子
【警部】大塚博章
【元帥夫人の執事】升島唯博
【ファーニナル家の執事】濱松孝行
【公証人】晴 雅彦
【料理屋の主人】青地英幸
【テノール歌手】宮里直樹
【帽子屋】佐藤路子
【動物商】土崎 譲
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】多摩ファミリーシンガーズ
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【指揮】サッシャ・ゲッツェル
(2022年4月9日 新国立劇場)

このオペラを新国立劇場で見るのは初めて。それどころか二期会でも見たことないから日本人がこのオペラ諸役を演じるのを見るのは全く初めてなのである。

私のばらの騎士観劇歴(そこそこ輝かしい)

・1994年 カルロス・クライバー指揮ウィーン国立歌劇場(日本公演、千秋楽)

・1995年 ペーター・シュナイダー指揮ウィーン国立歌劇場(ウィーン、クライバー公演の主要4キャスト以外は全部同じ配役)

・2007年 フランツ・ウェルザー=メスト指揮チューリッヒ歌劇場(日本公演、ニナ・シュテンメのマルシャリン、カサロヴァのオクタヴィアン)

他の演目では二期会や藤原歌劇団はそこそこ見に行ってるので、決して「日本人の演じるオペラなんて・・・(ぷっ)」などと思ったことは全くなかったが、流石に本場の公演しか見たことないから最初はちょっと(日本の人が演じるオクタヴィアン、ほぼ宝塚)違和感があった。しかしすぐ慣れた。

前評判で、指揮者の振りがほとんどクライバーのコピー、というTwitterで溢れてたので、本物を2回見たことある者として(えっへん)、2階席の前から4番目で観客の頭をかき分けながら高性能オペラグラスで幕があくまで凝視していたが正直「・・・そうかな、そうかもしれない」くらいな感じだった。てか、あんましよく見えなかった。

しかしまあ、最初のホルンの咆哮から、そうそうオックスのワルツもだけど、「アレ?ここウィーン?」って思うくらい違和感なかった。全然ウィーンだった。ぶっちゃけ学生時代によく実家のビデオで見ていた後の方のカラヤンよりウィーンだったかも。この指揮者全然知らなくてどこの出身かも経歴も知らんかったんだけど、公演見たあと(遅いわ)、Wikipedia見て納得。ウィーン生まれで、指揮者になる前はウィーン・フィルでヴァイオリン弾いてたらしい。これはねえ、身についているんだね。何がどうって言う説明はできないけど、ワルツを刻む「ずんちゃっちゃ」じゃなくて「ずちゃ・っちゃ」なのは当たり前として、かなり雰囲気は掴んでいたと思う。まあ、日本のオケがウィーン・フィルばりにうまい、とか言ってる訳ではないんだけど。

指揮が良ければオケも頑張るし、歌手だってのるし。なんて良い化学反応だろう。指揮だけで私の今まで見た新国立劇場の公演でもかなり良い方に入る。

とはいえ、歌手も素晴らしかった。日本で初役というダッシュ、ローエングリンのエルザでしか(テレビで)見たことなかったけど、マルシャリンでの立ち振る舞いはなんという違和感のなさ。「え、初役をこんな東洋の島国で見せちゃっていいの?」と最初は思ったのだけど、おそらく欧米の歌手はヨーロッパの大舞台を踏む前に日本で試運転をするんじゃないかな(ってのをどこかで読んだ気がする)。新国はアジアでは多分最高峰の歌劇場だし、聴衆の耳も肥えてるし熱心だしマナーも良い。おまけに反応が早く観客はすぐに感想を(幕間でも)Twitterで呟く。こんなに良い試運転はないだろう。日本で肩慣らしをしておいて、次はザルツブルクとかウィーン国立とかドイツのおっきな劇場で歌ったりするんだろうな。

オペラ好きとしての習性として、歌手の外見は二の次で頭で修正して見るのだが、今回はあんまりそれが必要なかった。大抵のマルシャリンは設定よりかなり老けていて、17歳と2ヶ月の少年がお付き合いするにはちょっときついかも・・・と思うことが多い(というか考えないようにしている)けど、ダッシュだったらまあ、まだいけるかなという気がする。そんで、日本人が演じるオクタヴィアンは若干小柄ながら遠目なら(いやオペラグラスで見ても)大体17歳でも許される範囲の可愛さだった。まあ、オッターのような凛々しさは西洋人でもちょっと難しいことが多いかもだが。(ケイト・リンジーのオクタヴィアンが見てみたい❤️です。)

外見のことばっかりで申し訳ないけど、ダッシュは演技も女優かなってくらい良かった。女の私でも見惚れちゃうくらい(隣に座ってた老夫婦のおじさまがオペラグラスで胸の谷間をガン見)。声もワーグナーで鍛えてるからよく通り、良い良い。他の日本人の歌手さんもそれに引き上げられているのか、二期会公演では見られないかも?くらいな名唱が繰り広げられた。二期会の夜の女王、安井陽子さんも最初は(ちょっと苦しいのかな)という感じの高音で珍しいな、とは思ったけどだんだんとルチア・ポップばりの歌唱だった(褒めすぎ?)。ただ、歌手のせいではないけど、登場の時の衣装がグレーでなんかあんまり可愛くなくて、ビジュアルありきのこのオペラではちょっと違和感を感じた。ゾフィーにはシルバーとか薄いピンクを着せてあげたい。

新国のバスといえばこの人、妻屋さんのオックスはとても楽しく拝見。第3幕のハゲ頭はわざわざ剃ったのかな。ただ、あまりにクルト・モルの映像を見慣れてしまって(カラヤンでもクライバーでも)、妻屋さんでさえ「若くて清潔感がありかっこいい」とか思ってしまうので(ほんとですってば)、クルト・モルの怪演はやっぱり世界一かと。あのスケベハゲ親父っぷりはなかなか他の歌手では出まい。

あとは、(別にかっこいい必要はないのに)与那城さんのファーニナルがかっこよくて見惚れてたわ。なんか遠目に見てちょっとステファン・ランビエールっぽいなと思った(あくまで遠目にだよ)。マリアンネが森谷さんって贅沢だけど、これはダッシュがこれなかった時のためかな。森谷さんはマルシャリン、二期会で歌ってるけど。いやでも、ダッシュ来なかったらほとんど二期会(笑)。テノール歌手役にイタリアオペラでは主役級の宮里さんって贅沢。あと、別に歌わないけどモハメッド役のお子ちゃまが可愛いかった。

この日は土曜日で、ネットでの評判を聞きつけてこのコロナ禍でも珍しくほぼ満員。大喝采だったけどあいかわらずブラヴォー禁止で苦しい。紙に「bravo」とか書いて持ってようかな(2階席じゃ見えないか)。欧米のネット放送で見るともうブラヴォーは解禁されてる気がするんだけどな。

この公演とは関係ないけど、山響で「薔薇の騎士」ハイライト的なものをするらしく、石橋栄実さんのゾフィーかあ(ちょっといいなあ)って思った。別件あるので行かないけど。

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2021年6月 6日 (日曜日)

ショルティ「影のない女」(1967年 コヴェントガーデン)

YouTubeでおすすめに出てきたので。
キングの皇帝、マッキンタイアのバラク、ボルクのバラクの妻、アップした人、神か。(端役にイヴォンヌ・ミントンがいるけど・・・わからん。)

ボヘミアンラプソディもよかったけど(テレビでも見たし、BS完全版も見るし)、これも最高。カットは普通。


Die Frau Ohne Schatten Act 1 Covent Garden 1967

Die Frau Ohne Schatten Act 2 Covent Garden 1967

Die Frau Ohne Schatten Act 3 Covent Garden 1967

 

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2021年3月 7日 (日曜日)

ハリウッド映画風「ダナエの愛」(YouTube)

休日おうち時間が長いので、あちこちYouTubeを漁ってたら大好きな「ダナエの愛」の上演の映像を見つけた。再生回数が1000も行ってないのでおすそ分け。

DIE LIEBE DER DANAE • Bard SummerScape Opera 2011

全く記憶にないアメリカの団体の上演。ダナエ役を、新国立劇場「死の都」のマリエッタを歌ったミーガン・ミラーちゃんが歌っている。それ以外は誰一人知ってるキャストはおらん。

「ダナエ」はYouTubeだと幸か不幸かザルツブルグでの上演も観れちゃうわけなんで(いいのかな?)、演奏とか歌の実力とか舞台装置の豪華さとかもう、雲泥の差なんだけど(いや比べちゃダメだ)、もうこれ圧倒的に面白いの、演出が。

二期会の日本初演を楽しんだ方だったら是非見て見てえええって感じ。この演出での舞台は(たぶん)1980年代のアメリカ。もともとちょっと前のハリウッド女優みたいな容姿のミーガンちゃんだから(ちょっと太目だけど)この演出にはぴったり。最初の金の雨のシーンはパジャマ姿だ。

国王の4人の姪はめっちゃファッショナブル(メリル・ストリープみたい)だし、その4人の夫の人はみんな昔のドレンディドラマの頃の石田〇一みたいなファッションで面白い。ミダスもユピテルも飛行機のタラップ?からサングラスかけて登場、ハリウッド俳優気どりだ。

昔プレイボーイだったって設定のユピテルはいかにもそれっぽい雰囲気でなかなかいいんだけど、惜しいのはダナエの相手役のミダスがもうちょっと若くてかっこよかったらなあ・・・って思う。まあ、昔のハリウッド映画の相手役の俳優はみんなおっさんみたいな感じだったからいいかなあ(ローマの休日とかさあ)・・・歌はうまいんでいいか。

登場人物みんな個性的なんだけど、メルキュールがサイクリング自転車に乗って登場、何故かドラマ「相棒」のサイバーセキュリティ課の浅利陽介さんっぽいなあって思った。何か狂言回しみたいな役割なのも似てるし(ぜんぜん関係ないけど)。

 

なお、この団体は他にも珍しいオペラの上演が多いみたい。中にはデイム・エセル・スマイス女史の「難船掠奪民」なんてのもあるぞ。

 

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2020年7月14日 (火曜日)

「影のない女」を布教する女

NHKBSで放送された「影のない女」がめでたくちゃんと録画されていたので(まあ、心配なので結構リアタイしてたんだけど)、「これで素晴らしいこの公演が未来永劫見放題なのだ」という喜びに溢れてる。

が。

この名演を録り逃しちゃった人、見逃がしちゃった人が結構いるってTwitterで見かけた。

もったいない!!

というわけで、私はこの名演を家にある(東京オリンピック用に買っておいた)DVDに「影のない女」をコピーし、布教と称してこれから開催されるコンサートにおいて会った知り合いに配ることに決めたのさ。(売りません)

まあ、いらない人にはあげないし、別に会いたくない人にはあげないけど。

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「影のない女」の前に放送されたウィーン国立歌劇場のドキュメンタリーで、私がいつも「名前の読めない(歌のうまい)中国のテノール」と言っている方が出演されていて、リゴレットのアリアを歌っていた。もちろん名前はカタカナで表示されていたのだが、さっぱり覚えられないので、やっぱり次回に見かけたときには「名前の読めない(歌のうまい)中国のテノール」と呼ぶのであろう。韓国のバス、ジョン・ミン・パークさんは覚えているんだけど。

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2020年6月 1日 (月曜日)

協会からのお知らせ

お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。日本「影の無い女」協会からのお知らせです。(会員1名)

その①

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待ってた。ウィーン国立歌劇場のティーレマン指揮の、シャーガーさんの皇帝と藤村実穂子さんの「うば」出演による「影の無い女」の配信です!(配役表はグールドになっているが、見てみたらシャーガー出演分だった)

その②
BSプレミアムシアター
7月12日(日)午後11時20分~
◇ドキュメンタリー
『オペラハウスはワンダーランド!~ウィーン国立歌劇場150年~』
​(2019年 オーストリア)
◇ウイーン国立歌劇場公演『影のない女』
【5.1サラウンド】
<出 演>
皇帝:ステファン・グールド
皇后:カミラ・ニールンド
乳母:エヴェリン・ヘルリツィウス
バラク:ヴォルフガング・コッホ
バラクの妻:ニーナ・シュテンメ   ほか
<合 唱>ウィーン国立歌劇場合唱団
<管弦楽>ウィーン国立歌劇場管弦楽団
<指 揮>クリスティアン・ティーレマン
収録:2019年5月25日、6月10日 ウイーン国立歌劇場(オーストリア)

こっちはグールド出演の皇帝の最初のバージョン。まあ、配信で10回くらい観てるんだけどBSでやってくれれば録画できるからもう何回でも観られるのだ。ああああ~~~なんという幸せ。演奏・演出ともに文句なし。早く7月になあれ!!

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2020年2月16日 (日曜日)

R・シュトラウス/エレクトラ ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング

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Richard Strauss Elektra

Dirigent Semyon Bychkov
Regie Uwe Eric Laufenberg
Bühne Rolf Glittenberg
Kostüme Marianne Glittenberg
Licht Andreas Grüter
 
Klytämnestra Waltraud Meier
Elektra Christine Goerke
Chrysothemis Simone Schneider
Aegisth Norbert Ernst
Orest Michael Volle
Pfleger des Orest Marcus Pelz
Vertraute Simina Ivan
Schleppträgerin Zoryana Kushpler
Junger Diener Thomas Ebenstein
Alter Diener Dan Paul Dumitrescu
Aufseherin Donna Ellen
1. Magd Monika Bohinec
2. Magd Margarita Gritskova
3. Magd Ulrike Helzel
4. Magd Lydia Rathkolb
5. Magd Ildikó Raimondi

ビシュコフ指揮によるエレクトラ。私はこのオペラを生で聴いたことはない。あんまり日本でやらないから。この出ずっぱりでキチ〇イじみたタイトルロールを歌える人はあまりいないからだろうか。その昔小澤さんが上演したことがあったような気がするが私は行かなかったなあ。

タイトルロールはクリスティ―ヌ・ギュルケ(と言うよりアメリカ人なのだからクリスティン・ゴーキとかガーキとかの方が正しいのかな)。初めて聴く歌手だがこの役を得意にしているのかな、完璧に歌いきっている。すげえとしか言いようがない。まあ、別に私の好みの声でもないのだけど。その昔エヴァ・マルトンの歌ったCDを好んで聴いていたけど、役から醸し出す狂気のようなものはやっぱりマルトンだな。っつーか、今回の衣装が黒のパンツスーツだったので、ぱっと見指揮者のシモーネ・ヤングみたいにも見え。

妹役のシモーネ・シュナイダーは、姉妹ともどもだがどうも見た目芳しくなく(オペラだからしょうがないかあ)、オバハンがレースのワンピを着ているのがなんか痛々しくて・・・歌は良かったけど(ならいいではないか)。

サロメに続いてお母さん役はマイヤー。こないだよりはずっと年齢設定はおばあさんになったようで白髪に車いすで歌ってた。まだまだ元気で美しい。

演出だが、まあウィーンらしいわかりやすい普通の演出(こないだのフィデリオはなんだったんだ??)。最初に侍女だか奴隷だか?半裸で鞭打たれてたり水道の水ぶっかけられてたりなんか気の毒だった。ウィーンは東京よりずっと寒いのに。あと、まあ不思議だったのはエレクトラとオレストが再会して喜んでいるときに上着脱いで結構いちゃいちゃしていて見た目あんまり芳しくないなあと(おじさんとおばさんのいちゃいちゃは恋人役ならまだしもきょうだいはなあ・・・)。個人的な意見ですが。歌は良かったですが(ならいいでは)。

あと、結構グロテスクだったのは母親と義父が暗殺されたあと舞台上のエレベータに死体が乗って運ばれてたところで、あとからあとから死体が昇って行くのがちょっとフランシス・ベーコンの絵みたいだなって思った。そのあと、エレクトラが喜びの踊りを踊るときにバレエ団のダンサーたちがたくさん出てきて一緒に踊ってたのがなんか珍しかった。

ビシュコフの指揮はまあ普通かな。ところでビシュコフってラベック姉妹の妹のほうと結婚してるのね。あんな濃い顔なのに。あと、侍女役でイルディコ・ライモンディが出てて、懐かしかった(その昔ウィーン旅行のとき彼女のホフマン物語のデビュー舞台を見たので)。

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ところで、ネットでニュースになったがアンジェラ・ヒューイットの愛器のファツィオリを業者が運んでいる途中で落っことして破損してしまったというのを見て、二重の意味でブルブルしてしまった(普通にファツィオリの音が好きなので悲しいのと、運送会社に勤めているので損害額を思うと恐ろしい・・・)。ヒューイットは一回ブラームスをナマで聴いた。

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2020年1月26日 (日曜日)

R・シュトラウス/サロメ  ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング

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Richard Strauss Salome
Dirigent Michael Boder
Regie Boleslaw Barlog
Ausstattung Jürgen Rose

Herodes Herwig Pecoraro
Herodias Waltraud Meier
Salome Lise Lindstrom
Jochanaan Michael Volle
Narraboth Carlos Osuna
Page Ulrike Helzel
1. Jude Thomas Ebenstein
2. Jude Peter Jelosits
3. Jude Pavel Kolgatin
4. Jude Benedikt Kobel
5. Jude Ryan Speedo Green
1. Nazarener Alexandru Moisiuc
2. Nazarener Hans Peter Kammerer
1. Soldat Marcus Pelz
2. Soldat Dan Paul Dumitrescu
Ein Cappadocier Johannes Gisser
Ein Sklave Daniel Lökös

あいかわらずのウィーン国立歌劇場の「クリムトの絵っぽいセットと衣装」のサロメ。ずいぶん昔に日本に引っ越し公演に来た時もこのセットだった。ただ、私はそれは観に行かなかったので(お金なかったのかな)、写真しか見たことなかった。動いているのを観るのは初めてだったので楽しみにしていた。

確かに舞台はクリムト好きにはとても興味をそそられるものだったし、衣装もまるでクリムトの絵から出てきたみたいだった。とくにサロメが踊ったあとに衣装替えしてきた黒地に金の模様のドレスはとても素敵で、サロメ役のブロンドヘアにもぴったりで美しかった。

しかしながら、全体的なパフォーマンスからいうと「ウィーン旅行でたまたまスケジュールが合って見ることができた通常運転のサロメ」という感じだった。これを見にわざわざウィーン行くほどではない。まず、主役のサロメが外見も声も絶望的にサロメではない。なかなかお奇麗な方で奇麗な金髪で、髪型がなんだか昔のジークリンデみたいな感じである(デルネシュとか)。歌は一生懸命がんばっていたけど、なんか・・・違う感じだ。サロメの怪しさ&妖しさがないような気がする。ブルーレイでトゥーランドットとか歌っているのが出ているのでスター歌手なのかもしんないけど。リンドストロームって名前から勝手に北欧の人かと思ったが、アメリカ人らしい。ダンスシーンは吹き替えなしてちゃんと踊ってたのは好感が持てた。ただ、最後のベールのところでカメラが全景になってしまって(結局裸にはなってなかったようだが)なんも見えず残念。

他の歌手もまあ・・・まあ普通の通常運転かな。唯一大スターはワルトラウト・マイヤーくらい。マイヤーは5年前に上野でジークリンデ歌ってて驚いた。歌はもうかなり・・・往年よりアレだが相変わらずお奇麗ではある。長生きして往年のヴァルナイを目指しているのだろうか。

正直、全体的に声楽的には昨年観に行った二期会のほうがそそられる感じはした(技術的にどうのではなく)。ウィーンの今回のは観客もあんまりエキサイトしてなかったなあ。サロメでこんなに眠いの初めてだった。指揮者も通常運転だったし(去年のアリアドネのときはまーまーよかったんだけど)。気になったのが、最後の最後でサロメをころす場面の最後の音が尻切れトンボみたいに「ふにゃ・・・」みたいな気の抜けていた音になってたことで。あれはわざとなのか、指揮者が振り忘れちゃったのか(んなこたあないか)。聴き直してみたけどネット配信が途切れたわけではない。

お家芸であるサロメがこれでは。観に行った人が気の毒。サロメ役の歌手にはブーまで出た。そういえば私も課金してるんでお金返してほしい・・・ってまあ色々あるからライブは面白いんだけどね。

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2019年10月20日 (日曜日)

R・シュトラウス/影のない女 ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング(シャーガーさん実穂子さんご出演)

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Dirigent Christian Thielemann
Regie Vincent Huguet
Bühne Aurélie Maestre
Kostüme Clémence Pernoud
Licht und Video Bertrand Couderc
Dramaturgie Louis Geisler
 
Der Kaiser Andreas Schager
Die Kaiserin Camilla Nylund
Die Amme Mihoko Fujimura
Geisterbote Clemens Unterreiner
Barak Tomasz Konieczny
Sein Weib Nina Stemme Hüter der Schwelle des Tempels
Daniela Fally Stimme eine Jünglings
Jörg Schneider Stimme des Falken
Maria Nazarova Stimme von oben
Monika Bohinec Der Einäugige
Rafael Fingerlos Der Einarmige
Marcus Pelz Der Bucklige
Michael Laurenz 1. Dienerin
Ileana Tonca 2. Dienerin
Valeriia Savinskaia 3. Dienerin Szilvia Vörös
1. Stimme der Ungeborenen Ileana Tonca
2. Stimme der Ungeborenen Valeriia Savinskaia
3. Stimme der Ungeborenen Stephanie Houtzeel
4. Stimme der Ungeborenen Szilvia Vörös
5. Stimme der Ungeborenen Bongiwe Nakani
1. Solostimme Ileana Tonca
2. Solostimme Valeriia Savinskaia
3. Solostimme Stephanie Houtzeel
4. Solostimme Szilvia Vörös
5. Solostimme Bongiwe Nakani
6. Solostimme Monika Bohinec

過去記事:R・シュトラウス/影のない女 ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング

アンドレアス・シャーガーさんは初役、藤村実穂子さんはノットとの「グレの歌」をキャンセルしてのキャスティング(蛇足ながら「グレ」の代役の歌手は逆転ホームラン状態で大評判だったので特に文句はなし)。

5月にも同歌劇場で上演されたが、主要メンバーは若干変わっている。5月もグールドなど豪華メンバーではあったが、今回は主役級がシャーガーと藤村実穂子さんとコニエチュニーに変更されより強力となっている。10日の公演ではシャーガーさんが風邪を引いてグールドに変更になったが、それでも凄いメンバーだ。グールドは「アリアドネ」に出てるのでたまたまその日空いてたのかな。

(ところでOTTAVAのサイトの公演の日本語説明ページで配役一覧が5月のになっていた。一般の方のTwitterを見てたら「当初の発表からずいぶん変わった」みたいに勘違いしている人もいたので、直したほうがいいかと)

演奏については指揮者もオケも同じなので相変わらず最高であるが、演出は若干変えてるみたい。あまり記憶に自信はないのだけど、冒頭は5月は「配線がうまくいってないのかな?」って思うほど舞台が真っ暗だったし、第3幕の最後はもっと照明が奇麗でお祭りみたいにぴかぴか光ってたのに(楽しみにしてたのに)、今回はなんだか「町の人たちもみんな助かって良かったネ。夫婦愛最高!」的な感じでなんだかベートーヴェンの「フィデリオ」になっちゃった。ただ、バラックの身体不自由な3兄弟がちゃんと助かって嬉しそうに出てきて、いつも他の演出では「あの兄弟は死んじゃったのかしら、それとも行方不明?」と心配してたのでちょっとほっとした。

この演出は前も思ったけど過剰にわかりやすい。冒頭に皇帝がなんかすごくうれしそうに出てきたので、シャーガーさん風邪治って嬉しいのかなとか勝手に思ったけど、よく考えてみたら皇帝は皇后と愛の一夜を過ごして寝室から出てきたのであって(だから嬉しそうなのか)、うばがカーテンをあけると皇后はベッドに寝転んでまったりとしている・・・という具合。そうだ、そもそもはそういう設定だったけど今までの他の演出は二人とも勝手に一人ずつ出てきて歌を歌うみたいな感じだったなあ。

期待の実穂子さんのうばであるが、そういえば日本人がこの役を演じるのを初めて見聞きしたので(まあ、このオペラを日本人だけで上演したのを見たことがないんだけど)、なんか新鮮。しかし影のない女というよりは蝶々夫人のスズキみたいに見える。まあこれは第1幕だけで第2幕からは「怪しい東洋の魔女」感がだんだん出てきた。ただ、第3幕の一連の狂ったうばのシーンは、彼女の持ち味なのか知性が勝っているようであんまり狂った演技でもなく、皇后を失う母の悲しみや愛情みたいなものを強く感じさせる演技と歌であった(なんて書くとちょっと上から目線だな、日本が誇る偉大な歌手にごめんなさい)。そういう演出に変わったのかしらん。

シャーガーさんはグールドよりも若々しい、小回りのきく感じでよかった。美しい皇后役のニーンルトとも金髪でお似合いである。同じオペレッタ出身のルネ・コロと方向性の似ている美声でよいよい。「いかにも皇帝!」みたいな神々しいジェームズ・キングとは少し違って親しみやすい感。(あ、ごめんどのテノールもみんな大好きです。)

コニエチュニーは前にこの役だったコッホよりも見た目親しみやすいというか「いかにも優しそうなオット」感を全面に出していて、(この歌手はなんかワーグナーの悪役のイメージがあったんで)意外に思った。最初に彼の声をナマで聴いたときは「この歌手、どっから声が出てるのかしらー」って思うくらい不思議な発声だった気がしたけど、だんだん私も慣れてきたのか、「いい声だな」と思うようになった。
前回と不動のニーンルト、シュテンメのソプラノ二人はもうこの役では最強なんじゃないかな。とくにシュテンメは神がかりかと。

あと、他に最初に出てくる「伝令使」の役の歌手はとってもかっこよくて声もよかった。2015年に新国立劇場にファーニナル役で出てた人だそうな。

前回もそうだけど、お家芸というか文字通りウィーン国立歌劇場の「十八番」なんだろうけど、それにしてもこの難曲を行方不明にならずに上演することのできるこの団体はやっぱり凄い(しかも毎日のように違う曲やってる)し、いつもノーカットで上演してくれるのも凄いし、ティーレマンも凄いし、是非このプロダクションの映像化をしてもらいたい。もうちょっと何回かやって慣れた感じの上演で。

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