2008年7月 5日 (土曜日)

東京二期会/ナクソス島のアリアドネ

Ariadne_chirashi_2 R・シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」
田辺とおる(執事長)、加賀清孝(音楽教師)、谷口睦美(作曲家)、高橋淳(テノール歌手・バッカス)、羽山晃生(士官)、大野光彦(舞踏教師)、大久保光哉(かつら師)、幸田浩子(ツェルビネッタ)、佐々木典子(プリマドンナ/アリアドネ)、青戸知(ハルレキン)、加茂下稔(スカラムッチョ)、志村文彦(トゥルファルディン)、中原雅彦(ブリゲッラ)、木下周子(ナヤーデ)、増田弥生(ドュリヤーデ)、羽山弘子(エコー)その他
ラルフ・ワイケルト指揮/東京交響楽団

(6月28日 東京文化会館)


ちょっと前の話になるので、記憶をたどりつつ・・・。

二期会はいつもながらダブル・キャストなので、どっちの日に行くか大いに迷った(とくにアリアドネの佐々木さんと横山さんは迷うよなぁ、普通)んですが、経済的に両方行くわけにも行かず佐々木さんをチョイス。

なんか知らんが、前から三番目ほぼ中央の席をゲット。あれれ、これって文化会館では自分史上最高シートかもしんね。なんとなく、室内オペラだから舞台に近いほうがいいかなと。おかげでどの人の歌も大変よく聞こえ。

過去記事:飯守さんのナクソス島のアリアドネ

半年前に見た、関西の二期会のアリアドネとついつい比べてしまうのだけれど、舞台美術はオーソドックスで色の統一のとれていた関西のほうが私は好きだった。何と言っていいのかわからないのだけれど、日本人の作る舞台はなんだか見慣れた感じの色彩にどうしてもなるので、配色などが洗練されてない気がしてしまう。色や素材がバラバラかなと思った(←あくまで私の感想よ)。

衣装は、シュトラウスの生きていた時代に合わせているのかなあと思った。ドイツのカバレットとかの盛んだった時代・・・みたいな印象。・・・と、何か最近のお笑いの舞台とそんなに変わらない着ぐるみとか出てくるのでやっぱりバラバラ。つか、遊びすぎ。いくらお笑い好きの私でも。楽しい舞台・・・というのとは違う気が。

幕が開くと、舞台を懸命に作っている裏方さんたち。最初、森三中が出てきたのかな?と思ったけど、違ったみたいよ。

田辺とおるさんは(こんにちは)、やっぱりさすがいいお声でした。しかし、歌わない役なのですね。うーん、残念です、歌って下さい(アドリブで)。

作曲家の役の谷口さんは、お写真で見ると大変チャーミングな方でしたので、どんな感じかな?と思ったのですが、髪形といい、衣装といい、指揮者の西本智美さんみてえだなあと思いました(・・・似てませんでしたか?)。すらりとしてて、本当に宝塚みたいです。関西のときの福原さんはとっても可愛かったのですが、東京の作曲家はもっとスタイリッシュ。お声もすばらしく、ブラボーを受けていました。

ツェルビネッタ役の幸田浩子さんは、このところコンサートチラシでよく見かけるお美しい方ですが(いや、最近の歌手の方はお美しい方が多いですよ)、お声を聴くのは初めてです。正統派コロラチューラソプラノという感じで、安心して聴くことができました。あの長大なアリアも、最後のほうはさすがにお疲れのご様子でしたが、とても気分よく聴きました。ややケバイ衣装も、彼女が着るととってもカワイイ。もう片っ方のキャストの人もよかったのかしらん。

プリマドンナ役の佐々木さんは、それこそ安心して聴いてられる歌手のはずだったのですが、最後にカーテンコールでブーイングを受けていました(一人だけ)。アレ、なんだったんでしょう。あれ以上の歌唱を求めるんでしょうか。このブーを発した方はさぞかし凄いアリアドネを本場で聴いて来たのでしょうね? さあ、言って御覧なさい。あなたはヨーロッパで誰を聴いて来たの?シュワルツコプ? ヤノヴィッツ?

ああ、ハラがたつ。 ・・・とか書くと本当に反論コメント来ちゃうんだよね、ココ (汗)。

バッカスの高橋さんは、前にダーヴィッドを聴いただけだったんで(すばらしかった)、てっきり性格テノール専門なのかと思ったら、バッカスも堂々とこなしてらしてとても素晴らしかったでした。たくさんのブラボーを受けていました。バッカスは日本のアニメっぽい髪型(手に入れろ、ドラゴンボール!)。

ハルレキン役の青戸さんは本当に最近よく登場される。すごくこの役に合っていらっしゃる。いいお声でした。でも、チャップリンの衣装はどうかなと思うんだけど。

あとは・・・。個人的には注目してたエコー役の羽山さんは、小柄でとってもかわいらしかったです。お声ももちろんチャーミング。

ということで、歌唱に関しては、私は満足して聴くことができました。オケ・指揮に関しては、「おおこれは!」という印象はとくになかったのですが、どうなんでしょう。・・・普通に良かったかなと。

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2008年2月10日 (日曜日)

ボルク&F=Dの「影の無い女」の映像

またYouTubeで申し訳ない。

「そんなの知ってるよ」といわれても仕方ないんだけど、これはちょっと嬉しかったので載せちゃう。つか、どうしてみんな教えてくれなかったの?

過去記事:カイルベルト・影の無い女




カイルベルト盤の舞台写真と同じ衣装・メイクだし、年もキャストも一緒なので同じ時の映像かもね。白黒ながら映像・音質もかなりイイし、たっぷり9分半も見れる!く~、夢のようだ。

でも。全部見れたら最高なのに!どうせならジェス・トーマスが見たいよう。 (YouTubeに若き日のルネ・コロの皇帝の映像もあったので、ついでに探してご覧になってはいかが?)

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2008年1月27日 (日曜日)

飯守さんのナクソス島のアリアドネ

Pa0_0215 関西二期会東京公演
R・シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」
蔵田裕行(執事)、荻原寛明(音楽教師)、福原寿美枝(作曲家)、竹田昌弘(テノール歌手/バッカス)、日紫喜恵美(ツェルビネッタ)、畑田弘美(プリマドンナ/アリアドネ)、大谷圭介(ハルレキン)、その他
飯守泰次郎指揮/関西フィルハーモニー管弦楽団
(新国立劇場・中劇場 2008年1月27日)







あー、ついに行ってきました、アリアドネ。本年初オペラ。

実は、一回目の公演を色々他のblogを見たところ、いつもお世話になってますyokochanさんはかなり好意的に書かれていたのですが、他の方は・・・・・・結構そーでもなかったので、ちょっぴりダークな気分で臨んだのですが・・・。

結局、そんなに恐れることはありませんでした。
とてもよかったです、ワタクシ的には。感動しました。

Pa0_0216_2 中劇場、行ったのは3~4度目かな? 小さいホールなのでまあ、どこの席でもきっと見やすいかと。私は前から7列目くらい、右端に近い席でした。

舞台は、普通にオーソドックスな感じ。現代風にもどんなにもできそうなオペラですが、衣装もセットもト書きどおりな雰囲気。冒険はしてないね。

舞台前方に波とか貝の飾りがくっついてたのがかわいかった。オペラの時に、貝の後ろにろうそくをつけるようになってたんだね。

で、まー飯守さんの指揮ですが、実は私オケピットに入ってる飯守さん初めて見たのですが、途中は舞台に気を取られてちょっと忘れてたくらいでした。おそらくテンポに違和感がなかったからでしょう。

どこかのblogで「関西フィルの音がうすっぺらくて気になった」と書かれてたのを読んだのですが、36人くらいなんだから仕方ないと思う(まあ、そんなことわかってて書かれてたのだろうと思うが)。はじめのほうこそオケがなんだか揃ってなかったり、ばらけていた気はしたのですが、あとのほうは気にならなかったです。

歌手のみなさんは大健闘だったと思います。ただ、コメディアデラルテの役の方々は、どうしても身軽に踊ったり動きながらも指揮を見て、しかも合わせるのが大変なパートということで、なんだか大変そうな感じが観客に伝わってきてしまうのが残念でした(ヨイショ、ドッコイショ、みたいな)。まあ、そんなもんなのかなあ。声を響かせるオペラ歌手が身軽っていうのはそもそもムリでしょうがね。

ツェルビネッタの役というもの、オペラ史上最も歌うの難しい役なのに「あら、私こんなの歌うのなんでもないわ」という顔で身軽に演じなきゃならない。残酷な役です。この役の日紫喜さんもなんだかとっても気の毒な気がし(あくまで私が思っただけですが)、あの長大なアリアを歌っている最中も心の中で『がんばれ、がんばれ』って応援してしまいました。まあ、最高音はちょぴり悲鳴っぽくなってしまった気はしますが、一人ぼっちの舞台でよく頑張ったと思う。終わったとたんにブラヴォーをもらい、カーテンコール時にも大喝采で、彼女涙ぐんでいらした。きっと東京の地で大プレッシャーだったんだろうな。

一番良かったなあと思ったのは、作曲家役の福原さんで、ズボン役ってことで何かとオトクな感じの役だけれど、声もよく響いていたし、何よりとても可愛かった。ちょっと私ほれてしまいました。歌うの前半だけだから、ちょっと悲しかったです。この歌手、もう二度と聴く事ないんだなあと思ったらなんだか寂しくなった。

アリアドネ役の畑田さんも、ややハスキーな感じもしたけど声はよく響いていたし良かったと思います・・・ちょっと声がリザネクっぽかったかな?と私は思いました(違いますかね)。テノール歌手の竹田さんも、プロローグの時は「こんなのつかえねーよ」とか言ってかつらぶん投げていましたが(←いや、そういう役だってば)、いざオペラになるとかっこよくやってました。大きなお船に乗って出てきたのでびっくりしました。愛し合う2人は最後はセリに乗って上に上がってきました。最後、なかなかきらびやかな舞台。

あんな人数少ないオケなのに、最後はちょっとだけ「影の無い女」みたいだな、と思いました。だって同じ作曲家だもんねえ。

チョイ役のはずの3人の女の人たち(エコー、ナヤーデ、ドリャーデ)も、なんだか活躍してはりました。「赤い毛糸だま」のようなものがオペラでは活躍するのですが(おそらく運命の赤い糸みたいなのを象徴)、ツェルビネッタがアリアのときにあちこち散らばしたものを、3人で歌いながらくるくる後片付けしていて、大変そうでした。これって「神々のたそがれ」の3人のノルンにを思い出したりした。

終わったあとの拍手はなかなか熱狂的で、ブラヴォーもたくさんでしたけど、観客に一人だけ飯守さんにブーを言ってた男がおり(本当に声だけ聞いたかぎり一人だけだった)、その勇気にブラヴォーを贈りたい。なわけない。



Pa0_0217 開演前に行った「めん屋桔梗」。

いつもラーメンはオペラシティ内のラーメン屋に行ってたのだけれど、安い早いだけであまりにもチープな味に閉口してた(まあ、便利っちゃー便利だが)。

煮玉子ラーメンを食した。しょうゆ味。麺は細いのと太いのと選ぶ。

スープはこってりお魚系。こういうのが好きな人は好きかも。ちゃんとだしを取っている感じ。ざるラーメンが名物らしく、みんな頼んでいた。ちょっと駅から離れているけれど、なかなか人はいっぱいになってた。

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2008年1月 6日 (日曜日)

ケンペ/ナクソス島のアリアドネ

P1000876 R・シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(プリマドンナ/アリアドネ)、シルヴィア・ゲスティ(ツェルビネッタ)、テレサ・ツィリス=ガラ(作曲家)、ジェームズ・キング(テノール/バッカス)、テオ・アダム(音楽教師)、エバーハルト・ビュヒナー(将校)、ペーター・シュライアー(舞踏教師/スカラムーチョ)、ヘルマン・プライ(ハルレキン)、ジークフリート・フォーゲル(トルファルディン)、アンネリース・ブルマイスター(ナヤーデ)他
ルドルフ・ケンペ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン




こんにちは。
のだめカンタービレスペシャル、面白かったですね(←話題に遅れるとマズイので一応見た)。
しかし在日外タレ&ハーフタレ総動員って感じだったですね。ベッキーは私のファッションリーダー?なので彼女の活躍は嬉しかった。しかしダニエル・カールやジローラモが出てるのに、デーブ・スペクターが出ないのが残念でした。ダジャレ連発のフランス人指揮者ローニン・マズール役で出て欲しかった。指揮しながらイヤミの「シェー」とかやってほしい。 ※注・・・そんな役はありません

シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」が沢山出てきたのが嬉しかった。しかし曲名が長すぎて俳優さんにはあまり愉快でないかも。ま、あたしらは「ティル」って言えば通じるがね。 あたしらってどこらへんよ

さて。
新春一発目(かなり遅い)はやっぱりシュトラウス。今年は大ブームを巻き起こすに違いない(?)、ナクソス島のアリアドネ。シュトラウスの他のオペラに比べてオケが小規模で地味だけれどチャーミング、そして芸達者が揃わないと上演は不可能と思われるこの曲を、今年はオール日本人プロダクションで二種類も見られるのだ、ああ、何と言う幸せ。まだ東京二期会の券頼んでないけど。まだあるかな。

一応、あらすじを。



プロローグ。ウィーンのある富豪の屋敷。その日の晩に催される余興に出演する人たちが最後の稽古をしているところに執事が現れ、シリアスな歌劇「ナクソス島のアリアドネ」とツェルビネッタが出演する喜劇を一緒にやるようにプログラム変更されたことを告げる。

歌劇を作曲した作曲家は不満タラタラ、しかしツェルビネッタはこーゆーときは切り替えが早い人なのか、すぐに覚悟を決める(うらやましい性格だ)。そして作曲家はツェルビネッタのチャーミングさにちょっぴり萌え~てしまうが、そんなこんなでバタバタと芝居の幕は上がる。

歌劇。舞台は寂しい洞窟の場で、3人のニンフがアリアドネがまどろんでいるのを見守りつつ、夫に捨てられてこの島に残されたアリアドネの悲しい運命を歌う。やがて目覚めたアリアドネは途中で出てきたイタリアのお笑い芸人の人たちに慰められながらも、いっさいを忘れて黄泉の国に行くことを願う。

それを見たお笑い芸人の一味であるツェルビネッタは、人生と愛についての楽天的なコロラトゥーラのアリアを歌うが、これでもアリアドネの心は慰められない。

4人のお笑い芸人がツェルビネッタの手を取ろうと争って、ハルレキンが勝利を収め騒ぎが収まったところで、トランペットの響きがバッカスの到来を知らせる。アリアドネはバッカスを死の神と思ってしまう。自分を黄泉の国に連れ去ってくれることを願ってバッカスの腕に身を投じる。しかし、彼の接吻を受けるとアリアドネはいっさいの苦痛を忘れてしまう。



っつーわけで。たいしたすじではない。曲も短い。すぐ終わってしまう。聴いてるぶんにはそんなに恐れることはないオペラである、歌うんなら別だが。結構名盤も多い。古くはカラヤンやベームそしてこのケンペ盤、ちょっと新しいのだとレヴァインやマズア、シノーポリなんかがある(手に入るのと入らないのとあるけど)。そのうち聴いたのはケンペの他はマズアとレヴァインと映像のほうのベームだけ。本当はせめてカラヤン盤は欲しいとこである。シュワルツコプフも出てることだし。

←カラヤン盤

ベームの映像は素晴らしい。世界遺産と言ってもいい。まづ作曲者直伝の指揮者ベームがVPOを振ってるだけでも有難い。ヤノヴィッツとコロもスゴイが、なんといってもツェルビネッタをグルベローヴァが歌っているのが何ともよい。しかし贅沢な悩みだが、私はあの長大なアリアを歌うときのグルベローヴァのカメラ目線が気になって曲に集中できない。

←ベームDVD

さて、ケンペ盤。この名盤をいったいどこからやっつけてよいものか。なんといってもあのキング皇太子がバッカスを若い声で歌いまくっているのだけでもこのCDはヨイ。1982年のザルツブルグでのサヴァリッシュ盤(オルフェオ)でも歌ってるみたいだがなんたってアンタ、ケンペ盤は1968年録音。このときまだ43歳。まだまだ、ぴっちぴちやで(←ザ・ブングル風に)

←サヴァリッシュ盤

まあ、それはそうと。普通何より先に書かなければならんのは名シュトラウス指揮者ケンペによる指揮とドレスデンのオケのコトであろう。

残念ながら私はドレスデンの昨年の来日公演に行かなかったので(チクショー、イタ公イタリア人指揮者&モリマキで油断してたぜ。しかも高価だったし)、ナマ演奏がどんなもんなのか未体験なのだけれど、このCDで聴けるオケの音というのはやっぱり他のCDの音とは一味もふた味も違う。典雅な、というのか、なんだか古いコントラバスの中に入って聴いているような(?)響き。これが伝統のシュトラウス・サウンドであるのかーと思う。小編成のオケでもそれはよくわかる、いや小編成だからわかるのかな? ドレスデンのオケを支える奏者一人一人の音が聴こえてこの録音は素晴らしい。一人一人でもちゃんとドレスデンなの。そして古い録音ながらちっとも古さは感じない。そしてケンペの指揮に何の文句があろう。もーちょっと長く生きてほしかったが。

他のキャスト。アリアドネ役といえばヤノヴィッツ。シュトラウスを得意としている彼女だが、これも最高の当たり役である。ツェルビネッタ役はどうしてもクルベローヴァの亡霊(まだ死んでないから~、引退もしてないから~)がつきまとうが、ゲスティもなかなかチャーミングだし何より人間らしくてよい。

本当はけっこうどうでもいい役かもしれないのにハルレキンのヘルマン・プライはいつもながらとっても素敵。プライが歌うとどんな役でも好きになってしまうのは困る。作曲家のツィリス=ガラも魅力的。ズボン役っていいよね。
シュライヤーやアダムは歌うとこ少ないのが申し訳ない。なにしろキング様が最後のオイシイとこを全部持っていってしまうのである。ふっ、またしてもやられたぜ。


ナクソス島


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すげー、こんなに下がった。すいませんお恵みを。

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2007年12月25日 (火曜日)

東京アリアドネどうします?

P1000870 どうします?シリーズ第3弾。

昨日、クリスマス・イヴのスパイ行為から戻ってきたら、このような葉書が届いていました。

も~、二期会さんったら。
関西のアリアドネも私行くってのに、東京二期会でもやるのか。もう、どんだけ~ナクソス島好きなのか、二期会。冬も夏も。

二期会さんは、オペラ公演だけでなく旅行会社も経営しようと思っているに違いない。たとえば「魅惑のナクソス島ツアー、喜劇と悲劇の融合2泊3日の旅」とかな。

これでナクソス島は大人気。島は観光客で溢れかえり、「やっぱりナクソス島は魚介類が最高ね」とかOLさんたちの話題で持ちきりになるに違いない。

ところで、ナクソス島って何県?エトロフ島に近い?温泉ある?




・・・いや、何。


いえ、私この公演は行こうかどうしようか迷っているわけじゃなくて(行こうとは思っています)、ダブルキャストのどっちに行こうか迷ってるんで。

執事長の田辺とおるさんはどの日も出られるのでこれはいいとして。

飯守さん指揮/東京アカデミッシェカペレのマイスタージンガーのときに、出演されていた高橋淳さん(バッカス)と萩原潤さん(ハルレキン)が、別の日にばらけてしまったのがなんとも残念。どちらの方も芸達者でいらっしゃったから。

うーん、どの日にしようかなあ(悩)。



↓二期会↓

http://www.nikikai.net/lineup/ariadne/index.html


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2007年11月 5日 (月曜日)

R・シュトラウス/皇紀弐千六百年奉祝音楽

P1000843 R・シュトラウス:皇紀弐千六百年奉祝音楽(Japanische Festmusik)
リヒャルト・シュトラウス指揮/バイエルン国立歌劇場管弦楽団





また!R・シュトラウスの管弦楽曲でな。

今日のCDは、昨日のベーム盤同様に3枚組で自作自演を集めたもの。ドンファン、ティル、ドン・キホーテ、死と変容、英雄の生涯などの交響詩のほかにオペラや劇音楽からの抜粋が含まれている。

このCDで、何が一番貴重かっつーと。そりゃ。

あの、日本(大日本帝国)の依頼で書いた(つか、ナチスに書かされた?)皇紀2600年奉祝音楽の曲。私にとってはこれがあってのこのCD。

久しぶりに聴いて、本当に懐かしいと思った。

シュトラウス・ファン、またはブリテンのファンの方だったら、ご存知なことだと思うが、日本の皇紀2600年(1940年)の記念に、ヨーロッパ各地の著名な作曲家による祝典曲を依頼したという。

ところで、皇紀とは。

初代天皇の神武天皇の即位を元年(紀元)とする日本の紀年法である。

・・・のだそうだ。ようわからんがそんな感じだ。




で。

以下のような当時有名な作曲家によって曲がつくられた。
・イベール「祝典序曲」(フランス)
・ピツェッティ「交響曲イ調」(イタリア)
・シャーンドル・ヴェレッシュ「交響曲第1番」(ハンガリー)
・ブリテン「シンフォニア・ダ・レクイエム」(イギリス)

ご存知のとおり、ブリテンの曲は「お祝いなのにレクイエムとはけしからん」ということで、日本の外務省より拒否された・・・ということになっているが、本当はもっといろんな事情があったものと思われる。

まあ、そのへんはまたブリテンの曲のときに(いや、ここらへんは複雑な問題なので、書くかどうかわからないけれど)でも。今日はシュトラウスだ。

で、この日本の依頼をヨゼフ・ゲッベルスはドイツの最も有名な作曲家R・シュトラウスに割り振った。シュトラウスは作曲中のオペラ「ダナエの愛」を中断、この曲にとりかかった。

シュトラウスは、親ナチということでずっと色々な議論をされているが、実際のところは息子のヨメさんがユダヤ人だってってことで、そのへんでナチスとの関係を良好にしておく必要があったということだ。というわけでこの仕事を引き受けたのだ。

遠い昔に。

テレビのドキュメンタリー番組で(昔は民放でもクラシカルないい番組をたくさんやっていたのですよ・・・)、この曲について日本のテレビ局がドイツまで取材をしたものがあった。確か日本テレビだとおもうんだが。シュトラウスの息子だか孫だかもインタヴューに答えてたな。ハゲ具合が似ていたのをよく覚えている。

また、それと同時期に読売日響?がコンサートでこの曲を取り上げるにあたり、本来は15個のゴングが楽器に指定されているものを日本の曲ということで、日本中のお寺より鐘を大きいものから小さいものまで(音の高さを測って)借り出してコンサート会場に持ち込んだ。これは本当に楽しい企画だった。実際に聴きには行かなかったけれど、テレビでは全曲聴いた(見た)。

えっと。曲の構成は以下の通り。

1、海の情景 Meerszene
2、桜祭り Kirschblütenfest
3、火山の噴火 Vulkanausbruch
4、サムライの突撃 Angriff der Samurai
5、天皇頌歌 Loblied auf den Kaiser

まあ、ゆったりとした優雅な曲調に始まるところは、シュトラウスの遠い未知の島国に対するイメージが感じ取れる。ほほう、当時のドイツの人はこんなイメージを持ってたのか。つか、火山は噴火するわ、サムライは突撃するわ、なんだかしっちゃかめっちゃかで笑える。シュトラウスどうしちゃったの?よっぽど困っちゃったのか?がんばれシュトラウス!と応援したくなる。

「祝典前奏曲」とか「ヨゼフの伝説」なんかとともに、シュトラウスのあんまり演奏されない曲に入るようだ。でも、私はこの「皇紀弐千六百年奉祝音楽」が大好きだ。(公的な)初演はあの歌舞伎座でN響ってのも時代を感じさせてよい。今や歌舞伎座にN響が乗っかることはないしなあ。

またこの曲やんないかなあ、どっかで。

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2007年11月 4日 (日曜日)

ベーム/R・シュトラウス・交響詩集

P1000841 R・シュトラウス:アルプス交響曲、「ドン・ファン」、「ツァラトゥストラはかく語りき」、祝典前奏曲、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、サロメから7つのベールの踊り、「英雄の生涯」、「死と変容」
カール・ベーム指揮/シュターツカペレ・ドレスデン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
(1957、58、63、72年録音)



今日は久しぶりに、実家に帰ってた(自転車で10分)のですが。
常々頭にあった、二つのCDを探しに。

・カール・ベームのR・シュトラウスの交響詩集3枚組(本日のCD)
・ケンペ指揮のナクソス島のアリアドネ(キング様、ヤノヴィッツ、シュライヤー、プライ、アダムの豪華版)

実家でどこいっちゃったのだろう、と思って毎日過ごしていた。ベームのなんて、夢にまで見ちゃったくらい。が、今日ちょっと探したどっちも見つかった。他の沢山のCDとともに。

ということで、沢山持って帰ってきた。どれも名盤や珍盤というよりは、いかにも私らしい一味違ったコレクション。暫く途絶えがちだったCDレビューがまた再開いたしますので、こうご期待です。

さて今日は、探し当てたベームのシュトラウス集。3枚組で、有名どころはほとんど入っている。
(作曲者と指揮者のジャケットは大企業の会長と社長のような感じである。)

私はこのCDでシュトラウスの交響詩を本格的に聴くようになった。もちろん、カラヤンのとかのCDもあったし、もっと新しい、録音のよいCDも聴いてた。でも。

やはり、ベームの作曲者直伝のこの演奏にはかなわない。文句なし。

3枚組でそれぞれ70分くらいの収録時間なので、これをいっぺんに聴くのは時間がかかる(いや、時間があれば、これを一日で聴くのは全然苦痛ではなくむしろ幸せである)から、特に長いこと聴きたくてしょうがなかった曲を聴くと。

シュトラウスが深くかかわったシュターツカペレ・ドレスデンの演奏はウィーン・フィルとともにシュトラウス演奏では他に比べ物にならない見事さであり。しかも両者の音質は全く違うのだけれど。

最初の「アルプス交響曲」は(うちにあるミトプーの、とか)ウィーン・フィルの弦のなまめかしさはなく、シュトラウスの官能性とはまた別の方向。古式ゆかしく格調の高い演奏。このどちらがより優れているというわけではないが。ドン・ファンも同様。

(ベルリン・フィルとのツァラトゥストラは、まさに「2001年宇宙の旅」の映画に使われた音源なのだという。これはまた別の機会に。)

あんまり録音の少ない「祝典前奏曲」。何がどう祝典なのかは不明。これもBPOとの録音。オルガンの和音で始まり、いかにもシュトラウスらしい(ヒトラー好みっぽい?)華々しさに終始する12分ほどのこの曲、大好きだ。一回ナマで聴いてみたいなあ。入学式とか入社式とかにもいいかも。

・・・だいぶ収録曲をすっとばして。またドレスデンとの「英雄の生涯」。前半はテンポが速く、颯爽とした演奏。ホルンの咆哮がすごい。英雄はまだまだバリバリ現役活躍中といった感じである。

最後の「死と変容」の録音だけ突然新しく1972年。ライブ録音である。ベームの唸り声も聞こえる熱演。オケの音の広がりが素晴らしい。
これも大好きな曲だが、病気闘病中には是非聴きたくない曲である。

(むかーし、FMで聴いたブルーノ・ワルターの古い演奏がこの指揮者のイメージを覆すもの凄いド迫力で、ずっと頭にあるんだけどあれから聴いてないなあ。)

録音は、モノラルとステレオ録音の混在であるが、不思議なくらい差は感じない。モノラル録音の曲でも残響が長くて今聴いてもさほど聴き辛くない。



これだけ必死に探して持って帰ってきたが、今売っているのはたぶんコレ。ジャケットは変っているが。↓



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2007年10月23日 (火曜日)

関西アリアドネ、どうします?

Naxosr このblogをご覧のR・シュトラウス・ファンのみなさん。

私はとても迷っています。関西二期会の「アリアドネ」の1月・東京での公演。愛するシュトラウスのオペラ、そして我が敬愛する飯守さんの指揮となれば、行かねばならないと思うのですが。

歌手の方・・・だれも知りません。ごめんなさい、日本の歌手の方をあまり知らないのですね、私。

正直・・・このオペラは歌手の演技力にかかっていると思い。芸達者な歌手(CDで言えば、ヘルマン・プライやエディタ・グルベローヴァやグンドゥラ・ヤノヴィッツばりの)が歌わないと、成り立たないと思うんですが・・・。

という迷いもあって、まだ券は取ってないんだけど、これって関西での上演が今週末にもあるので、これをご覧になった皆様のblogを見た上で決めようかなあと思います。結構小心者なもんでね。

でも・・・・。
新国立の中劇場。関西上演よりも券が2千円くらい安い。だもんで、多分行ってしまうのではないかなあと思う。ああ。やっぱり飯守さんの指揮するシュトラウスのオペラは見てみたいし。

つーか、このオペラ実演見たことないんだよね。

・・・。

あー、ごめんなさいね、今日はオチがないので、こないだ友人の家で発見されたレコードのジャケット(二回目のトリスタンを鑑賞時に写メされてきた)をご覧いれよう。


Grp_0002








・・・若いねえ。


東京・新国立中劇場の公演の案内はこちら

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今日だけかもしれませんが、クラシック鑑賞カテ1位でしたね!応援ほんとうに有難うございます。

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2007年9月 9日 (日曜日)

チューリッヒ・ばらの騎士

Pa0_0165チューリッヒ歌劇場公演
R・シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」

ニーナ・シュテンメ(ヴェルデンベルク侯爵夫人)、アルフレッド・ムフ(オックス男爵)、ヴェッセリーナ・カサロヴァ(オクタヴィアン)、ロルフ・ハウシュタイン(フォン・ファーニナル)、マリン・ハルテリウス(ゾフィー)その他
フランツ・ウェルザー=メスト指揮/チューリッヒ歌劇場管弦楽団・合唱団




過去記事:ウィーンで見た薔薇の騎士

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Er laesst auf sich warten wie ein Kapellmeister.
(オーケストラの指揮者みたいに人を待たせやがる)
ベルク「ルル」より

指揮者出てくるの、。お陰で私の隣の席のお兄さんは開演時間ギリギリで突っ走って入ってきたけど余裕だった。よかったね 誰か知らんが

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ああ、でもやっぱり高いお金を出して行くオペラはいいわねえ。何事も、ケチっちゃいかん。 (まあ、引越公演オペラにしては安いほうだが)

チューリッヒ歌劇場は、初来日という。でもこの名前はなんとなく私には耳慣れた感じ。

というのも。
チューリッヒ歌劇場(旧・チューリッヒ市立歌劇場)は、ナチスが猛威を振るっていた頃、ドイツ・オーストリア系で迫害されていた音楽家の作品を多く初演していたのである。中立国だし。

あの、ベルクの「ルル」2幕までの世界初演(1937年、デンツラー指揮)もここでだったし、ヒンデミットの「画家マティス」も翌年ここで初演された。その後、20世紀の傑作オペラが数多くここで初演・または上演された、という。

ということで、なかなか革新的・意欲的な伝統をもつこの歌劇場の「ばらの騎士」。「ちょっと変った演出」という前情報もあり、不安と期待が入り混じっていたのだけれど、結局とても面白かったし、突っ込みどころ満載であった。

基本的に、私の中では「ばらの騎士」は大好きなシュトラウスのオペラ中でも人気のない(CD・LPともバーンスタイン盤しかない。クライバーのウィーンのほうのビデオはさすがに持っているが)ほうなので、この今年の日本での「ばら戦争」もこのチューリッヒのしか観にいかないけれど、結局この上演を観てよかったと思った。

なんで私の中で人気がないかというと、いままでどんな演出でも頭に糸コンニャクのようなカツラをつけて、女性は裾の広がったでっかいドレス、お胸は寄せてあげて、男性はニッカポッカみたいなのはいて、それってほとんどモーツァルトじゃん・・・みたいな。これしか選択肢ないぞ、みたいな。

でも、チューリッヒのはなかなか変った演出ながら、衣装等は新旧取り混ぜた感じでよかった。前にNHK衛星で「ええええ?」みたいな演出(どこのだったんだろう。カサロヴァが出てて、第1幕で朝食のココアをテーブルにこぼしまくってた。)を見てたので、それなりに覚悟してたせいもあるかも。

演奏等専門的なことはまあ、他のblogなり音楽雑誌の批評なりご覧頂くとして。(逃)

印象に残った点。

第1幕で商人やら孤児やら色々乱入してくるシーンで、マルシャリンの頭を「おばあちゃんに結いあげる」美容師の、頭に乗っけた黒い帆船がすげーツボ入った。なんとなく、しりあがり寿の「ひげのOL薮内笹子」を思い出した。

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まあ、マリー・アントワネットが舞踏会で人より目立つために、頭に帆船乗せたりしてたのは知ってる。だから史実と違うというわけではない(?)。もしかしたらマルシャリンだって帆船乗っけてた日もあったかもしれんし。でもこの日はたまたま美容師のテーマが「おばあちゃん」だったのだ、不幸にも。

いくつかのblogで書かれていた、「ハコに入ってラッピングされて届けられたテノール歌手」も、このヒゲ帆船美容師の影に隠れて(あくまで私の中では)影が薄かった。


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素晴らしい。行ってよかった。

演出は。

第2幕では何故か調理室での場面となり。調理人たちが何故かえんえんと「何か青いもの」を右から左へうけながす行為をしていた。なんだか懸命にミンチしてたし。

で、銀のばらを受け取り、いよいよお婿さんと初対面・・・というところで熊みたいに大きなオックス男爵を初めて見たゾフィーの、「コケ」が大変よかった。まるでなんばで吉本見てるようですわ。

(ついでに言えば、第3幕で恋人に別れを告げたあとマルシャリンはショックのあまり気絶してた。)

ガラスの向こうでオクタヴィアンのお付のお爺さんがオックス男爵のワルツに合わせて踊ってたのも可愛かったし。

第3幕は何故か第1幕と同じマルシャリンの部屋である。その中にしつらえたあずま屋にお店をつくり、オックス男爵はまるで「電波少年」みたいに目隠しされて連れてこられる。なるほど、これでこの一件がみんなで仕組んだ「茶番劇」であり、わざわざ何でマルシャリンがここで登場すんの?というギモンは解消される(・・・かな?)。

舞台装置と衣装は、白を基調にミントブルーとサーモンピンクがアクセントとして利かせてありとてもセンスがよいものであった。裁縫好きな私は「あ、あの布地素敵!」とか「あ、あのエプロンの布地はユザワヤで見たことある!」とか楽しめた。

で、歌手だが。

そもそも、カサロヴァが目当てで観にいったので、彼女の深い声と魅力的な演技を観ることができ、よかった。ただ、フォン・オッターみたいに文字通りの痩身の美少年といった感じではなく、「女装」の第3幕のほうがキレイだった。

ムフは見るからに「バス歌手~~(実際はバリトンだが)」みたいな容姿で、声もやっぱり西洋人らしくパワーがあるなあと思った。

ゾフィー役のハルテリウスという人は、遠目にはカワイイかなと思うけど、双眼鏡で見るともうちょっと若やいだ感じも欲しいかなと(実生活ではゾフィーくらいの娘さんがいるらしいが)。

しかし、この日の主役は(ほんとに主役だけど)ニーナ・シュテンメだったと思う。ブラボー(ブラーヴァ)も多かったし。CDジャケットとかの写真だとまだ若くてお綺麗な方なのに、他の歌手との兼ね合いかやや老けてるお化粧だったのが残念。いずれは日本でもイゾルデを歌いたいとインタビューでおっしゃっていたので、美貌と声を兼ね備えたイゾルデが見聞きできることを期待。

その他。

逆隣の席のご年配のご婦人2人お友達同志でいらっしゃってたのですが、片方のご婦人がトイレから間に合わなかったのか、第3幕で席に戻ってこなかったのがお気の毒でした(どこか後ろのほうで見てたのかもしれませんが)。

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2007年9月 1日 (土曜日)

ベーム/DECCA盤・影の無い女

P1000810 R・シュトラウス:歌劇「影の無い女」
ハンス・ホップ(皇帝)、レオニー・リザネク(皇后)、パウル・シェフラー(バラク)、その妻(クリステル・ゴルツ)、クルト・ベーメ(霊界の使者)、エリーザベト・ヘンゲン(乳母),他
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団・ウィーン国立歌劇場合唱団

(1955年ムジークフェライン・ザール録音)

ウチのLPの中で随一のお宝。(←?)
CDで一回だけ国内盤で発売されたのを見たが、その時ヘンな意地を張って買わなかった。「へん!ウチにはレコードがあるんですからね!」

・・・買えばよかった。
CDで持ってる人が羨ましい。

CDってどんなに便利なものか。このレコードを聴いているとひしひしと感じるのである。4枚組のレコードをひっくり返しながら聴くめんどーくささは何ともいわく言いがたい。なんてズボラな人間になってしまったのだろう。子供の頃はワーグナーだって大喜びでレコードで聴いてたのにな。

ああ、あの時CDを買っていれば、こんな思いは。

例えば、第1幕の、乳母と皇后が人間の世界に行く時に空を飛ぶあのダイナミックな管弦楽の部分(素晴らしい録音!)が終わったとたんに、盤をひっくり返さなければならない無念さ。最もノリノリになる部分でのカナシイ作業。そして盤のホコリをいちいち拭かなければならないし。

レコードたった一枚だったら「なんて懐かしい作業!」とかいとおしく思えるんだけども・・・。

とはいうものの。もしかしたらCD復刻盤よりレコードのほうが音はいいのかもしれない、と色々想像。なんたって、製作者側が遺した音に一番近いんだから。

ものは考えよう。

さて。このスタジオ録音は(オルフェオから出ているはずの)ベームの舞台上演が大層評判がよかったので、その余力でムジークフェラインにて録音されたもののようである。

(ライブのは未聴。ステレオなのかモノラルなのか不明だけど・・・。)

スタジオ録音よりライブのほうが熱気が勝っているのは当然!とタワレコでもHMVでも書いてあるが。

ライブよりもスタジオ録音のほうが録音はいいに決まっているのである(キッパリ)。残念ながらこの私の持っているLPには録音データが全くないが、この録音の製作に当たったのはあのカイルベルトのステレオ・リングのプロデューサーのピーター・アンドリーだそうである(とHMVには書いてある)。アレと同じ年の録音。

ということで、1955年録音のレベルからすると驚きの優秀録音(ステレオ録音)である。もちろん、今のデジタル録音のレベルから言えばどうかなと思うけど、録音で聴くR・シュトラウスの魅力は満載である。この曲、実演はなかなか聴けないし、これしかないから仕方なく聴く・・というよりも、これはこれで立派な録音芸術だと思う。(第3幕にありがちなカットは比較的少ない・・・ような。舞台ではプチプチとカットされがちな主役4人による最終場面が、ほぼちゃんと聴けるのは嬉しい。)

ここで聴けるウィーン・フィルの弦の音はえもいわれぬ魅力がある。とろけそうに官能的である。このレコードの魅力の第一はコレである。金管楽器もバリバリとかっこよくダイナミックに録音されている。50年以上も前のウィーン・フィルの「影の無い女」が、こんなステレオ録音で聴けるのは幸せ。

こんなウィーン・フィルの弦に負けず劣らずの色っぽさを誇るのは、バラクの妻役のクリステル・ゴルツである。もしかして録音で聴けるこの役で一番魅力的かもしれない。

リザネクはベームの新しい録音のほうでも同じ役で歌っているが(随分息の長い歌手だ)、この1955年のほうがよいと思う。声にハリがあって若いし。
他の歌手も当時のベストメンバーという感じである。ライブ盤ではバラクはルードヴィヒ・ウェーバーだったのがパウル・シェフラーに変っただけであとは一緒である。多分、ウェーバーは素晴らしいと想像はつくけれど、シェフラーの歌唱だって立派だしそんなに劣りはしないと思う(多分)。


(ウチのレコードも滅多に聴かないとはいえずいぶん減ってきてしまったので)
DECCAレーベルでのCD復活を強く強く望む。

←オルフェオから出ているライブ盤は手に入る。

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2007年8月14日 (火曜日)

影の無い女/市川猿之助演出

51srmejkpjl_3 R・シュトラウス:歌劇「影の無い女」
市川猿之助/演出

ペーター・ザイフェルト(皇帝)、ルアナ・デヴォル(皇后)、マリアーナ・リポヴシェク(うば)、アラン・タイトス(バラック)、ジャニス・マルティン(バラックの妻)、ヤン=ヘンドリック・ロータリング(伝令師)、ヘルベルト・リッペルト(若い男の声)その他
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮/バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団



ああ、懐かしいわね。ついに手に入れたわよ。エンノスケさんのフラウをね。1992年、名古屋芸術劇場のこけら落とし公演。

前にも書いたけど、私はこの演出の公演を実際観にいった。ただし東京公演だったけど。S席で2回も行った。どんだけ~、お金持ちだったわけでもなく。当時本当にこの曲が大好きだったし、「多分、この曲を実演で見られるのは私の一生のうちでそうはないだろう」と思ったから。

あんまり懐かしくて、昨日タワレコで買って帰って一回全部見て、今日またもう一回見ているわけなんだわ。

このDVD、以下の方には是非ご覧頂きたい。

・もちろん、この公演を実際に見た人
・「影の無い女」が好きで好きでしょうがない人
・歌舞伎が好きで、しかも「影の無い女」も好きな人

私は全部当てはまる。因みに「歌舞伎が好きで、オペラも好き」というだけの方はどうかなあという気がする。日本語字幕スーパーがナイし。この曲は他のシュトラウスのオペラに比べて、かなり内容が理解し辛い。象徴的な表現が多いし、実は対訳を読みながらでも「ハテェ?」と思うところが多々ある。

しかし、実演では観客の皆さんはかなり楽しんでいた(ようである)。実際、ある日の公演では私の前の列のウルサイおばはんたち5人くらい(ここは演芸場じゃないよ!オケだけの部分は休み時間じゃないよ!)は、この曲を聴くのは初めてだったらしく、どんな反応をするんだろうとちょっと危惧していたんだが、一幕が終わったとたん、

「アラア、面白いじゃないの!!」

と口々に発言していて、「ほほう、そうかそうか」と思った。

いや、この演出は面白いのである。爆睡なんか許さない、色々趣向が凝らされていて、観客をあきさせない。長年「スーパー歌舞伎」を手がけた猿之助さんの力量である。しかし、(去年見たトゥーランドットのような)懲りすぎた演出ばっかりに目が行ったばかりに肝心の音楽はどっかいってしまったということはナイ、少なくとも私はナイと思った。猿之助さんはオペラの脚本を随分読み込んだのだろう(当たり前だが)。よくこの曲を知っているつもりでも、「ははあ、なるほど」と感心することしきり。

演出はよい意味で歌舞伎のけれん味がたっぷりで本当に見てて楽しい。この曲の実際の舞台ではちょっと難しいと思われる一瞬の場面転換(ぼろ屋が一瞬にして宮殿になったりとか)などは、別に歌舞伎では珍しいことはない(勘三郎さんの平成中村座とか)。布を多用した、そんな豪華な舞台装置でもないのだが。

演出だけでなく、衣装も舞台も照明も日本人で「猿之助ファミリー」っぽい面々が担当している。しかし、「メイキング・オブ影の無い女」の番組を見たときは確か、衣装を作ったのは現地バイエルン歌劇場の係の方だったと思う。着物、というよりはドレスみたいな雰囲気だし(とくにバラクの妻)、素材なども日本のものとはやや違う感じがする。それもまた面白い。

衣装デザインは、スーパー歌舞伎などでも担当している毛利臣男さん。皇帝の衣装は着ているザイフェルトが恰幅がよくて超豪華な横綱土俵入りみたいな感じ(化粧まわし?)だが、普段はオクトバー・フェストでビール飲んでるヒゲのおにいさんみたいな風貌のザイフェルトがとってもかっこよく見える。結構白塗り似合うわ。刀の扱いは難しそうだったけど。

ザイフェルトのリリックな声はどっちかっつーとヘルデン・テナーなこの役とはどうかなあと舞台を見る前は思ったけど、これはこれでありかなと。そうそう、魔笛のタミーノみたいな美声。

ルアナ・デヴォルの皇后は、個人的には一番好きな皇后かも。どこまでも伸びる高音はライブとは思えないくらいぴたっと決めている。登場のとき着物のすそを引きずるとスパンコールの飾りがシャラシャラ音を立てるのがなんだか不思議で、それをすごく覚えている。素顔は全く美しいとはいえない(失礼!)が、白塗りであの衣装だと客席から見るとなかなか可愛らしく見えたもんである(ホントですってば!)。

歌舞伎的な立ち振る舞いとかも、ずいぶん練習したのだろう(猿之助さんとともに市川右近さんがドイツに行って指導していた)。影を得る前の人間っぽくない雰囲気(もともとはカモシカという設定なので)が出ていると思う。第3幕の皇后一人の寝室の場面で、肘掛?を色々と動かしながら彼女の不安な気持ちをしぐさで表現していて印象的だった。・・・っつかこれは欧米人には理解できるもんなのだろうか?

さて、この舞台の真の主役は実はうば役のリポヴシェクであると思う。本当にこの役を彼女は楽しんでやっているようだった。当時色々この舞台に関する雑誌は買って読んだが、彼女はインタビューでもとってもこの舞台が楽しそうだった。魔法をかけるときト音記号を指で描いているが、これは彼女自身が考えたものらしい。まるで細木○子さんのような演技で「ずばり言うわよ!アンタは若い男と浮気をしたいんでしょ!」とバラック夫婦を落としいれようとする。んなアホな。

ジャニス・マルティンは、風貌とかなり