2022年5月 7日 (土曜日)

森本隼太ピアノ・リサイタル 浜離宮朝日ホール

A26d46db87ca4471beb9b111e2719529

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番Op.27ー1「幻想曲風ソナタ」
フォーレ:ノクターン第6番Op.63変二長調
ショパン:ポロネーズ第7番Op.61CT156変イ長調「幻想ポロネーズ」
シューマン:交響的練習曲Op.13
(浜離宮朝日ホール)

GW唯一のコンサート。コロナ前はGWはLFJと決まっていたのだが、全然やってない。去年も今年もピティナが丸の内で無料コンサートを開催しているのを見た(ネットで)くらいだ。まあ放送は全部見たわけではなく、ピアノの山縣美季ちゃんと、珍しく英国歌曲を歌ったソプラノの大森彩加さんを見聞きした。英国歌曲はガーニー、フィンジ、クィルターと「英国歌曲好きなら大体チョイスする作曲家」だったので良かった。

さて、本日聴きにいった森本隼太さん(巨匠)も、国際フォーラムの裏のTOKIAで幻想ポロネーズを弾かれたようだが、ネット配信はなかったし、今日のコンサートの券を取っていたので聴きにいかず。TOKIAは音的にはいいのだけど、並ばなきゃならないし、立ち見だと全く見えないのでパス。

ところで、浜離宮だが私は初めて。どこの駅かな?と調べたら築地市場駅だったので「おお、これは久しぶりに築地で昼食かな」と思って開演より早く到着。場外の賑わっている通りを歩くと、寿司屋があちこちに並んでいる。「すしざんまい」にしようかなあと思ってたけど行き当たりばったりで(時間もあまりなかったので)呼び込みに釣られて入店。いやはや、店内は小上がりのところに昼飲みのグループがいるくらいでカウンターはガラガラ。『またやっちゃったかな』と思った(以前、平日の大手町で空いてて入った蕎麦屋が最悪で、空いてるだけのことはあった)。しかし、注文してしばらくするとお客さんがわんさか入ってきたのでホッとした。

349ad42daac442bfba0d7c1bdbe29885

写真は2035円(税込)のセット。いつも食べている上野の寿司屋よりもシャリは甘めに感じた。イカがトロトロで美味しかった。他のも美味しかったけど。映ってないけど海老の頭で出汁を取ったお味噌汁付き(美味しかった!)。店名もわからず入ったけど、後で調べたら浜茂鮨という名前で築地でも老舗でリーズナボーな店だった(見たところ通りの他のお店は結構高い)。また浜離宮に来たら食べようとか思った(次はぜひおまかせで)けど、別に予定はないなあ。

しかし。お勘定をしている間に土砂降りで。傘持ってたからいいようなもののホールまで結構あるのでびしょびしょになってしまった。ついてないなあ。 帰りは止んでた。

さてコンサート(前置き長い)。 森本さんの生演奏は私は2回目である。前はピティナの特級コンクールのファイナルで、コンチェルトだったのでソロで聴くのは初めて。あれから2年も経ったのねえ。森本さんは当時はすごくあどけなくて、15歳?だかだったから他のコンテスタント(大学生)よりすごく幼く見えた。ちっとは17歳の青年らしくなってるかと思ったら外見は特に変わった様子もない。

だがピアノを弾き始めるとすごいスケールの大きい、大人のような演奏を繰り広げるのでギャップがすごいのである。現在、イタリアのサンタ・チェチーリア音楽院に留学中。そしてこないだイギリスのヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクール(そういうのがあるのは初めて聞いた)で優勝したそうなので、今にもっとレベルの高い有名コンクールに出場するんだろうな。

幻想ポロネーズを目当てに聴きに行ったのだけど、意外と初めて聴くフォーレが良かった。ガンガン弾きまくる印象のピアニストだが、しっとりとしたこういう曲もいいなと思った。まあ、ベートーヴェンもシューマンも良かったけど(私はピアノ素人であまり他の演奏家のを聞いた事ないので比べることができない)。1番素晴らしいと思ったのはアンコールと称して演奏したスケルツォ2番。スケルツォというよりはバラードといった感じの緩急の激しいスケールの大きな演奏。ピアノは見たところ普通のスタインウェイではない感じがしたのだけど(横に書いてあるロゴを見ると)、Twitterを見たらタカギクラヴィアという会社がわざわざ運び込んだらしい。初めて聴くホールなのでなんとも言えないけど、よく鳴るなあと思った。

ピアノの横にマイクが用意されていて、演奏後ピアニストのご挨拶。今の今まで超一流の演奏を繰り広げていたのに、口をひらけば普通の高校生で、「今回選んだ曲がどんなに素晴らしいか」などと曲への愛が溢れていたが、高校の生徒会や文化祭とかレベルの話し方で(巨匠に向かって失礼ですねすいません)なんか懐かしい感じがした。このギャップが本当にいい。また東京に来てコンサートしてほしいな。

-----

GW色々見れたし友人ともたくさん会ったし、美味しいものも食べたし、楽しかったなあ、明後日から会社で既に憂鬱。

|

2022年3月30日 (水曜日)

セルゲイ・ババヤン ピアノ・リサイタル(東京文化会館小ホール)

2591bae6736346bdbdb7f28980983bd9

トーハクの後は、ハルサイ。有給休暇取得が決まった後、「なんかいいコンサートないかなあ?」と思って探したらちょうどよくその日にあったコンサートをチョイス。ババヤン、名前は聞いたことあるけど何で?って思ったら、前の前のショパコンから贔屓にしているピアニスト、ダニイル・トリフォノフのお師匠さんだった。えええ、あの変態ピアニスト(注…褒め言葉です)を形成した先生は一体どんな演奏をするのだろう。興味津々である。

この日は予定していたプログラムと随分変更があった。アルヴォ・ペルトの「アリーナのために」とリャボフの幻想曲「マリア・ユーディナの思い出に」という曲がなくなり、シューベルトの歌曲のリスト編曲やシューマンに変わり、バッハの平均率クラヴィーア曲集はなぜかブゾーニ編曲の無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータよりシャコンヌになり、まあ他にも色々変わった。

アルメニア出身のこのピアニストは、ここ一ヶ月ほどのヨーロッパ情勢に心を痛め、心情的に弾けない曲はチェンジされた。まあ、マリアなんちゃらさんの曲は流石に政治的にちょっとな気がしたなあ。あと、この日は有料でライブストリーミングの予定であったが、「カメラで映されながら弾くのは心情的に無理」とのことでそれも無しになった。楽しみにされてた方は気の毒に。

正直、わたしはあんまりピアノ曲に詳しくない人なので、知らん曲が多くて退屈でウトウトしてしまうのではと危惧していたが、全然そんなことはなかった。心揺さぶられる音楽が繰り広げられた。

この日の観衆は、おそらくピアノの勉強をしている音大生や、ピアニストとして活動していると思われる方がかなりの割合で占めていたのではないかと思われる。ついこないだの、ソーリー出演のコンサートの時の観客とは雰囲気がまるで違っていた。みんな(色々と)本気だった(別に反田氏のコンサートのお客様がふざけてるわけではない)。滅多に日本では聞けない変態・・・じゃなくて天才ピアニストの演奏を信じられないくらいの集中力で鑑賞していた。


最初のバッハ=ブゾーニのシャコンヌの演奏からしてやばかった。何だろう・・・私は当日いつものようにネットで予約してたコンサートの券を近所のセブンイレブンのおばちゃんに発券してもらってた。でもなんか、「そんな、セブンイレブンでガガガって券を出してもらってお手軽にこの演奏が手に入っていいのか!」って思うくらいすごかった。まるで・・・(想像です)戦地で敵の攻撃から逃れ、命からがら国境まで逃げて、やっと安全な建物を見つけて入ったところがたまたま無人のコンサートホールでピアニストが演奏しており、それを聞いているような感じがした(伝われ)。会場で一緒に聞いていたピアニストさんたちはどう思ったのかわからないけど、このピアニストの心の叫びに、私は一曲目から泣いていた。

普段の演奏会ではありえないのだけど、ほとんどの曲はアタッカで、拍手が入ることなく演奏された。ホールが響きすぎるのか、私が前すぎたのか(でも2等席だったんだけどね)、ピアノの音が凄い響いていた。(失礼かもだけど、反田さんがピアノの響きのためにラーメンたくさん食べて太ったって理由がわかった。ガリガリじゃあの音は出まい。)

ラフマニノフとか何だろう、もう圧倒されて息もできないくらい。休憩後のリストもそのあと続けて演奏されたクライスレリアーナもなんか、全部リストがシューマン弾いてるような演奏だった。ふと思った、弟子のトリフォノフのことを。あんな変態天才ピアニストが形成されたのはこの先生だったらわかるような気がした。

普段、あまりアンコールに応えない演奏家らしいのだが、この日はバッハのゴルトベルクのアリアを弾いてくれた。平和を祈っているような静謐な演奏にまた心を揺さぶられた。たまたまだけどこのコンサートを見つけることができて良かった。日本の演奏家さんや演奏家の卵さんたちもこの演奏からたくさんのことを吸収できたのでは、と思う(Twitterを漁ってたら、上原彩子さんもいらしてたらしい)。


8dc5689260a14b97aa729461a2410117

|

2022年3月 9日 (水曜日)

東芝グランドコンサート2022 反田恭平&村治佳織(ミューザ川崎)

083b60c07e114f64be339c05ecafd4be
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
管弦楽/ジャパン·ナショナル·オーケストラ 特別編成
指揮/ガエタノ·デスピノーサ Gaetano d'Espinosa
ソリスト/村治佳織(ギター)、反田恭平(ピアノ)

そもそもダーヴィド・アフカム指揮のスペイン国立交響楽団のコンサートだったのに、コロナのせいで指揮者も楽団も来日できず。たまたま新国立劇場で振ってたデスピノーサが指揮者で、反田恭平さんが立ち上げたジャパン・ナショナル・オーケストラが出演、反田さんが出ない時に出演するはずの村治佳織さんも同時に出演。曲目は反田さんの弾くコンチェルトがプロコフィエフからショパンに変更。本当はそもそもプロコ目当てで券を取ったんで、変更は大層がっかりした(私は)。

でも、後で考えると今時ロシアの作曲家の曲を聞くと微妙な気持ちになるかもなので、ショパンで良かったのかも。反田ファンは何でもいいんだろうなあ。

というわけで、結局は反田さんがスカウトした若手名手を集めた楽団のフレッシュな演奏と、(本来ならどっちかしか聞けない)村治さんと反田さんが両方聞けるという、美味しいコンサートになった。まあ、券は結構高かったんだけど。

数年前のショパンコンクール入賞者コンサートを思い出すほどの超満員。休憩中のトイレはもちろん長蛇の列で入れず。普段は男子トイレが行列を作り女子トイレは結構空いてるようなコンサートしか行かないので、なんかもうすごいわ。

一曲目のアランフェス協奏曲。テレビでしか見たことない村治さんはとっても可愛い。青い椅子とドレスの色を合わせているのかしら。ギターはあんまり音量がないのでオケも若干控えめの音量かな。

(そうそう、このコンサートの予習をしようと、YouTubeでアランフェス協奏曲を探したら、コメント欄で「学校の宿題で来た人!」っていうのがあって、その後何人も「私も」「僕も」っていう人がいて、今時は音楽の授業が学校でできないから、YouTubeで聞いて感想を書けとかいう宿題が出るのかな。なんか悲しいな。)

こないだテレビで「リメンバーミー」を見たばっかりなので、ギターの生演奏は本当に嬉しくて。普段は「題名のない音楽会」でしか見たことない村治さんが目の前にいて、有名曲を弾いてくださるのがとても不思議。テレビかよ。

たくさんの拍手に応えて、アンコール。「禁じられた遊び」と、R.ディアンスのタンゴ・アン・スカイ。このご時世では「禁じられた遊び」はキツイ。映画のあの両親を戦争を殺された子供を思い出して涙が出そうになった。・・・って話を一緒に行った友人にしたら、「えー『禁じられた遊び』って映画なの?知らなかった。どんな話なの?」と聞かれたので「戦争で両親を殺された女の子が、男の子と墓の十字架を引っこ抜いて集める話」と説明したら、「なにそれ、コメディ映画なの?」と言われたので、私、説明下手だなあって思った。

2曲目のメンデルスゾーン。オーケストラの本領発揮である。若々しい演奏が曲と合っていて素晴らしい。指揮者も楽しそうに振っている。ところで指揮者のデスピノーサはスマートでとてもかっこいいのだけど、頭の禿げ方が・・・その昔の指揮者スタインバーグに似てるなあとか思ったけど誰もわかんないよね。

曲が終わって大拍手に応えて指揮者はとても嬉しそうだったんだけど、「もうここで出番は終わり」感が沸々としてたので、「もしかしてソーリーのショパンは弾き振り?」とかちょっと考えてしまったんだけど、そんなことはなくてショパンも指揮者は振ってた。

ショパンのコンチェルトは、私は生演奏ではアントニ・ヴィト指揮の演奏しかなくて(ショパンコンクール入賞者コンサートで2回、新日本フィルでヤブウォンスキ先生の演奏で2回)、今回この指揮者の演奏はちょっとタメが多すぎてちょっと違和感だったんだけど、反田氏の演奏がやっぱり素晴らしいので、本当に聞けて良かったと思った。コンチェルトだけだったら優勝してたかもなあ(でも、ブルースさんの時も聴衆の拍手がすごかったから妥当だったのかなあ)。

いやはや、やはり勢いのある演奏家の演奏は凄いよね、ショパンは本当に素晴らしいな、とか思いながら聞いてたけど、終わった時のフライング拍手とスタンディングオベーションも凄くて。ブラヴォー言えないのは本当にキツイわ。圧倒的な拍手に応えてアンコールはお馴染みのシューマン=リストの「献呈」。私は子供の頃、この曲をカスリーン・フェリアの歌唱で聞いていたのでドイツ語で歌えるくらい(嘘)。

その後、指揮者と村治さんが再登場し、そもそもはヴァイオリン弾いてたというデスピノーサが持参のヴァイオリンで参加。とってもいいヴァイオリンらしい(パガニーニだかガダニーニだか)。3人でピアソラのアヴェ・マリア。先日Eテレのピアソラ特集を見たばっかりなので嬉しい。ムーディでとても心のこもった演奏。本来なら外国のオケが聞けなくて頭に来てもいいような気がするのに、結局なんかすごく得した感じ。いい演奏会でした。何より中止にならなくて良かった。

帰り道、友人に「いい演奏会だったねえ」とか言おうと思ったら、大の反田フリークの友人は「ばーっと出てきてあんな凄い演奏をして、ざっと帰るのめちゃくちゃかっこ良くない?」などと(目に星を光らせながら)おっしゃるので「いや、大体のピアニストはそう・・・」と言いかけたけど、何を言っても無駄だなとおもった。なんであんなに(アイドル的な)人気があるのか、やっぱり私はわからん、しかし演奏は素晴らしかった。

|

2022年1月 1日 (土曜日)

2021年に行ったライヴ!総括

あけましておめでとうございます。
本年も細々と(なんかもう、色々と社畜拗らせていてすいません)続けていければいいなと思っております。

埼玉ゆかりの名歌手たちによるニューイヤーコンサート

藤原歌劇団/ラ・ボエーム (伊藤・笛田組)

ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」

二期会/ワーグナー「タンホイザー」(千秋楽)

新国立劇場「ワルキューレ」(2021)

〜エルガー夫妻に捧ぐ〜 スペシャルコンサート

飯守さん傘寿記念コンサート/ニーベルングの指環ハイライト

田中祐子/日本フィル 神尾真由子/ ブラームス他

メサジェ/歌劇「お菊さん」(日本初演・初日)

飯守さんのブルックナー7番(2021)

メノッティ/電話 (調布国際音楽祭)

飯守さんのブルックナー 「ロマンティック」

二期会 ベルク「ルル」(森谷組初日)

怖いクラシックコンサート

九月大歌舞伎 第三部「東海道四谷怪談」

ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル2021

ウルバンスキ/東響 シマノフスキ/ヴァイオリン協奏曲第1番、カルミナ・ブラーナ (川崎)

ニュルンベルクのマイスタージンガー 新国立劇場

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル (所沢ミューズ)

ヘンデル/オラトリオ「メサイア」 バッハ・コレギウム・ジャパン

相変わらずコロナ禍ではあったものの、去年よりは結構行けたかなあと思う。一番のトピックスは何と言っても飯守さんの傘寿コンサートかな。これ行けただけで今年は本当に良かった。ハイライトながらバイロイトを超える?演奏だったと思う。いやあ、本当に幸せだった。今年はひどい職場に配属されたけど、これがあっただけで生きていけると思った。

---

(以下、全然音楽とは関係ないので読みたい人だけ読んで)
今年の年越しは完全ボッチであったのだけれど(だって29日まで会社、4日からがっつり会社でどこへも行けず)全然寂しくなく年越しをできたのは、事故物件YouTuber「ブルーシー」のおかげだ。

ブルーシーとは何か。
・会社の先輩後輩で、「ゲーム実況YouTubeやろうよ」と結成。
・これのためにお部屋を借りたけれど、お金があまりなくて先輩が安い事故物件を契約。
・最初はゲーム実況の動画を上げていたものの、事故物件の霊現象のほうが視聴者の反応が良かったので「事故物件YouTuber」へ路線変更。
・最初は二人とも顔バレしないためにマスクを被って動画を撮っていたが、色々と不都合がありある日マスクを取ることを発表。(←私はここらへんから見ている)
・が、会社にバレてしまい、「会社で働くか、会社辞めてYouTuberになるか」の選択を迫られ、そもそも二人とも社畜を自覚しており会社を辞めたかったのでYouTuberになることを選択。
・シャワーが勝手に流れる、トイレのドアが勝手に開くなどの霊障の他、毎晩2時過ぎに現れるすりガラスにのみ映る不気味な影に悩まされる。
・心霊現象が激しくなるにつれ、近所から騒音などの苦情が来るようになり、また、視聴者に住所がばれてしまい一般人から嫌がらせが来るようになる。
・不動産屋からも動画を撮影することを止められる。
・しかたなく引越し(今は3軒目)。現在は視聴者のご厚意で事故物件ではないものの、霊道にある部屋(一軒家?)を貸してもらっている。
・最初の部屋に登場している不気味な影は、引っ越すたびについてきておりそのうち二人とも和解し(『影さん』と呼ばれ、優しい性格から視聴者にも親しまれている)3軒目の邪悪な霊たちへの対応のアドバイスなどをしてくれる。
・影さんとはノックの音(1回は「はい」2回は「いいえ」)や幼児用のタブレットを使用して簡単な会話ができるようになる。
・影さんは(死亡時の)年齢は30代、女性へのストーカーをしたあげく?山奥にて自殺、ブルーシーの二人に〇体を探して供養してもらうことを希望している。山の名前や大体の場所・本名などは判明している。

・・・と、まあ普通は「こんなんウソだろ」って思うこと満載なんだけど(当然ヤラセという人も多く、アンチも多い)、私自身は「もしかして彼らとは違うテレビ作家が作っているのかもしれないけど、テレビなんかより全然面白いからいいかな」って思って毎日ほのぼのと(泣いたり笑ったりしながら)見ている。また、高身長でスマートな若いお兄ちゃんたちがいちゃいちゃしている(←違)のを見るのは楽しいのでそっちの需要もある。いや別に皆様に視聴を薦めているわけではないのですが(普通に考えたら怖いし)、私はTwitterも何もやってないもので彼らへの愛をどこかに示したくて書いてみました。

|

2021年9月20日 (月曜日)

怖いクラシックコンサート

3da782436c069798c28d09aabe094023

怖いクラシックコンサート
チャイコフスキー:オペラ『エフゲニー・オネーギン』よりポロネーズ
ラヴェル:「亡き王女のためのパヴァーヌ」
(絵画:ベラスケス/王女マルガリータ)
プッチーニ:オペラ『蝶々夫人』より「かわいい坊や」
(絵画:ドラクロワ/怒れるメディア)
ムソルグスキー:交響詩「禿山の一夜」
(絵画:ファレーロ/サバトに赴く魔女たち)
ビゼー:オペラ『カルメン』より
前奏曲、ハバネラ、手紙の二重唱、第2幕への間奏曲、闘牛士の歌、第3幕への間奏曲、第4幕フィナーレ
(絵画:ゴヤ/エッチング「闘牛技」
アンコール・サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」
(絵画:ブリューゲル/死の勝利)

ソプラノ:砂川涼子
メゾソプラノ:谷口睦美
テノール:笛田博昭
バリトン:与那城敬
指揮:三ツ橋敬子
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
解説:中野京子
司会:笠井美穂
(9月19日 東京文化会館大ホール)

過去記事:怖い絵展 上野の森美術館

「怖い絵」シリーズで大人気の中野京子さんの監修・解説によるコンサート。「怖い」とは題名だけで(ムソルグスキー以外は)ちっとも怖いものはないし、曲目も私から言わせると超々初心者向けである。普通ならスルーする出し物だが、出演歌手がやたら豪華だったし、中野さんの著作のファンの友人を誘ってみたら快諾だったので行く事に。一人じゃ行かなかったかな。

舞台に巨大スクリーンを配して、曲に因んだ絵を映し出して中野さんの解説を聞く、という趣旨の演奏会。音楽評論家とかの解説ではないちがう視点の解説だったので、これはこれで面白いなと思った。とくに「カルメン」なんて「いや今更なに?」という曲目でも、「そういえば闘牛士って出てくるけどそんなに気にしたことないな」とか考えたりもした。

1.チャイコフスキー:オペラ『エフゲニー・オネーギン』よりポロネーズ
特に選曲は意味がなく、中野さんがお好きだからということである。ふうん。

2.ラヴェル:「亡き王女のためのパヴァーヌ」
有名なマルガリータ王女の解説。近親婚を繰り返したせいであんまり長生きできなかった一族の王女様の話。近親婚でも血の濃さは実の親子以上とのこと。だが「一族みんな下唇ベロンチョ」の話はなかった。ラヴェルはこのマルガリータ王女の肖像画からインスピレーションを得て作曲した、という。この曲をどっか街中で耳にした晩年のボケてしまったラヴェルが「美しい曲だ、誰の曲?」と尋ねたそうな。

3.プッチーニ:オペラ『蝶々夫人』より「かわいい坊や」
王女メディアの絵を取り上げるなら、ケルビーニのオペラがあるやん、とは思ったけど、イタオペ・ファンの人の間では有名だけど一般的ではないし、歌手のレパートリーの問題もあるしというわけで蝶々さんに。そもそもの予定では「私のお父さん」のアリアが歌われるはずだっただったんだけど何故か蝶々さんに。えー、ジャンニスキッキだったら何の絵だったんだろうか。砂川さんは(何年経っても)相変わらずチャーミングだし声量があって素晴らしい声。ベテランの味である。最後のピンカートンのチョーチョーさんを呼ぶ声は笛田さんが歌唱。いい声。

4.ムソルグスキー:交響詩「禿山の一夜」
この曲、ナマで聴くの初めてだし、たぶんまともに全曲聴いたの小学校の音楽の授業以来かもしんね。有名曲は有名曲だけあって、ちゃんとした演奏で聴くとやっぱりいい曲だと思う(前に聴いた「新世界」も思った)。この時展示されたファレーロの絵は初めて見た。こういう「こんな機会でないと知らない絵」が出てくるのいいね。

5.ビゼー:オペラ『カルメン』より
休憩後はカルメンのハイライト。実は「カルメン」を全曲生で見たことがなく(←ええええ)、あまり親しみのない楽曲ではあるが、この手の演奏会やガラコンサートに行くと大体「カルメン」ハイライトになるので相当人気があるものと思われ。今回は二期会の谷口さんのカルメンと与那城さんのエスカミーリオ、藤原の砂川さんのミカエラと笛田さんのドン・ホセという、日本の二大歌劇団の代表選手による演奏。生の舞台ではありえない配役でこれはこれで貴重かな。

この曲にて解説の絵はゴヤのエッチング。中野さんは実際にスペインで闘牛をご覧になったそうで、それを見ているからエスカミーリオのアリアも臨場感のあるものに感じるのかなと思った。ただ、「闘牛士の歌」の時に演奏中に色々と絵を映し出していたのに、かっこいい与那城さんに見とれてしまってすっかり絵を見忘れてしまったのを後悔。

谷口さんに限ったことではないが、歌手がカルメンを演じる時は何故か片腕を腰に当ててかっこよく構えて歌うので、今更ながらカルメンというキャラクターの独自性について考えてしまった。谷口さんのカルメン、お奇麗で声もステキだった。

藤原歌劇団代表スターによる「手紙の二重唱」はほんと魅力的だし、いや何と言っても笛田さんの声量のある美声はずっと素敵で、彼の出る舞台はみんな見たいくらい(まあ、そもそもイタオペそんなに観ない人なのでアレだけど)。

アンコールの「死の舞踏」は好きな曲なので(中学生のときよく聴いてたな)、生で聴けて嬉しい。

帰りにアンケートに答えると名画の絵葉書が貰えてなんか嬉しかった(さすが上野って感じ)。選べなくて何が貰えるかわからんかったけど、私はデュフィの黄色いヴァイオリンの絵だった。友人はゴッホのなんかだった。

なお、この公演は有料ライブ配信され、有料だが9月25日までアーカイヴで見られるとのこと。ご興味のあるかたはどうぞ。生のほうが演奏はいいに決まってるけどね。
https://ticket.rakuten.co.jp/music/classic/rtxphrr/

----

さて。私がこのコンサートを企画した場合、本当に怖いクラシックを入れるべきなんじゃないかな。どうしてもメジャー曲じゃなくなるけど。ちゃんと「怖い絵」展に登場した絵ばかりである。

1.R・シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
(絵画:ビアズリーのサロメ)
99002553db194857a034ddb691ca9449

2.ベルク:ルル組曲より オスティナート
(絵画:ウォルター・リチャード・シッカート「切り裂きジャックの寝室」)
F249f507309642a3b3a7044deb58841a

3.ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
(絵画:ジェリコー「メデュース号の筏」)

135240562

4.プーランク:「カルメル派修道女の対話」よりフィナーレ
(絵画:ドラローシュ「レディ・ジェーングレイの処刑」)
925f931d4e5e4179ab05fa36504105c8

| | コメント (0)

2021年1月17日 (日曜日)

埼玉ゆかりの名歌手たちによるニューイヤーコンサート

7116ce962d4543d79066ed215d42768f

 

D51f529f56884896b1f322cd24dc638b

 

 

小川里美(ソプラノ) 藤田美奈子(ソプラノ)
増田のり子(ソプラノ) 光岡暁恵(ソプラノ) 坂本 朱(メゾ・ソプラノ)
林 美智子(メゾ・ソプラノ) 小川明子(アルト) 大槻孝志(テノール)
高橋 淳(テノール) 友清 崇(バリトン) 原田勇雅(バリトン)

大井剛史(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
大林奈津子(司会)
(1月16日 川口リリアメインホール)

去年から券を取ってあったもの。緊急事態宣言発令のため開催を危ぶんていたが(わたしが)、前日リリアホールに問い合わせてみたところ「やります」とのことだったので、行ってきた。埼玉県出身または在住の、二期会や藤原をを代表するようなベテラン名歌手の名がずらりとならび、しかもシティ・フィルという豪華版なのに、謎の3,500円という低価格。やっぱりホール使用代が安いからかな。友人を誘って鑑賞。

リリアホールは昨年で開館30周年だということで、このコンサートは本当は去年やるはずだったのだけど、コロナのせいで延期になったということである。延期になってなければ私に情報は入ってなかったはずなので、結局(わたし的には)よかったかなと。リリアホールは遠い昔に母親と「蝶々夫人」を観に行ったことがあり。大変素晴らしかったのを覚えている。

なお、出演予定だった澤畑恵美さんは体調不良のため、欠席。とっても残念。

座席は一人置きに設定。近隣住民の観客が多いのか、高齢の方が多い感じ。まあ・・・こういうコンサートでは仕方ないのかカバンのチャックを開け閉めしたり、演奏中にお茶飲んだりとかしてる人が周りで見受けられた。券が安いとしょうがないね。

曲目は有名どころが集められているが、どうしてもドイツオペラはこういう時は少ないねえ。フィデリオだけだ(モーツァルトはドイツオペラか?)。代わりに?レハールやカールマンのオペレッタのアリアが聴けて、これはとても嬉しかった。そしてフランスものが若干多かった感じもしたのも嬉しい。

印象に残った歌。

藤田美奈子さん。「椿姫」のアリア、お美しい外見と悲劇性を感じる芯の強い声質でヴィオレッタに合っていた。この曲はとっても有名だけど、ただ音を外さずうまく歌えばいいってわけではなく、難しいアリアだよなあ。

大槻孝志さん。フェデリーコの嘆き、オネーギンのアリア。美声で素晴らしい。しびれる。ナマでこんな美声を聴けるのはとても幸せ。やっぱりナマはいいなあ。

増田のり子さん。月に寄せる歌。久しぶりに彼女の声を聴くなあ。ドヴォルザークのアリアいいよね。じいいいんと心に沁みる。

林美智子さん。ハバネラ。「日本でカルメンと言えば私よ!」みたいな感じで堂々たる歌唱(そういえばテレビのニューイヤーコンサートでも歌ってた)。双子のお子さんいるのかあ。

高橋淳さん。星は光りぬ、君こそ我が心のすべて。ひところ体を壊されて出演されなかった時期があって心配していたが、元気になられたようで良かったなあ。ミーメなどの性格テノールの第一人者だけど、普通の役も行けるのいいよね。

小川里美さん。チャルダーシュの女王。指揮者とともにノリノリで踊ったり楽しい。ところでオペレッタのオケ伴奏って生で聴くと本当にいいんだよね。

友清崇さん。フィガロの結婚のアリア イタオペ・フランスオペが続く中、突然のモーツァルトで新鮮に感じた。

原田勇雅さん。闘牛士の歌。何故か自然に手拍子が発生。この曲で手拍子起こったの初めて見た。埼玉の風習?

坂本朱さん 君の声にわが心は開く。この曲好きなので聞けると嬉しい。深いお声でうっとり。

他の方もみなさん素晴らしかった。司会の女性の方も(なんだか暗い棒読みの今年のNHKニューイヤーの司会と違って)明るく知性的でよかった。出演者のインタビューも良かったんだけど、男の方にもインタビューしても良かったかなと思う(と、一緒に聴いてた友人が言ってた)。

色んな国の曲を振り分けていた大井さんはとても楽しそうだった。思うに、演奏家やオペラ歌手は自粛生活の中何とかYouTubeなどで演奏を発信できるけど、指揮者はなんもやりようがないから、実演のうれしさはひとしおだろう。

とても楽しいコンサートだった。しかしまあ、相変わらずブラヴォー禁止なので何か気が抜ける。ブラヴォー言いたい。

----

友人と久しぶりに会ったので、手短に川口駅周辺で(3密を避けながら)会食。パチンコ屋さんの8階の「千の庭」という和食チェーン店で。高級っぽい店構えなのに比較的リーズナボーで良かった。

| | コメント (0)

2020年10月12日 (月曜日)

アンサンブル<ヴェネラ> チェレプニン、伊福部ほか

アンサンブル≪ヴェネラ≫2020 ~ ロシア音楽と日本音楽の邂逅 ~
 日本クラシック作曲界の黎明期を導いた師チェレプニンと愛弟子伊福部の世界。そして極東ロシアと日本をつなぐアイヌの輪舞。
【日時】2020年10月11日(日) 18時15分開場/19時開演
【会場】杉並公会堂(大ホール)
【指揮】湯川 紘恵
【曲目】
 ♪序曲ニ長調(山田耕筰)
 ♪交響曲第1番ホ長調(A.N.チェレプニン)
 ♪室内管弦楽の為の「土俗的三連画」(伊福部昭)
 ♪シンフォニア・タプカーラ(伊福部昭)

久しぶりのアマチュアオケさん。知り合いより券を回していただいたのだが(ありがとうございます)、全然知らないオケ。ある一部の(いや、かなりの)マニアには圧倒的な人気を誇る伊福部昭と、その師匠であるチェレプニンの交響曲、そして今やNHKの朝のドラマに出てたりする山田耕作先生の曲、という何ともマニアックな選曲である。

コロナ予防のため、やはり一つ置きに席は設けていた。適当に、好きな席に座りたいところだったが指定の席へ。1階席の前から10番目だった。このホールだといつも座るバルコニー席に座りたいところだが、あまり係の人の手を煩わせたくないものなので我慢我慢。

まあ、ここらへんの選曲にありがちの、いつものようになんとなく「タモリ倶楽部」に出てくるようなマニアのおっさんたちであふれていた。(←失礼?)

指揮者は若い女性である。スーツ姿もお辞儀の仕方とかも初々しく可愛らしい。女性指揮者は今や昔よりはそん・・なに珍しくはなくなったのだけど、いつから指揮者になろうと思ったのか聞いてみたくなる。

一曲目の山田耕作先生のは、いかにも・・・日本人がドイツふうの曲を一生懸命まねて作ったという感じである。短くてすぐ終わってしまった。あらら~。

ところで、アマオケさんにはありがちの極めて思い入れの強い素晴らしいプログラム(解説書)を頂いたのだが、小さな活字がびっしりと並んだものをみると目が拒否反応を起こすので、申し訳ないがところどころしか読んでいない。(ちゃんと読めばいいのだが) こんな状態で感想を書いていいものだろうか。

チェレプニンという作曲家は名前は知ってたけど曲を聴くのは初めてかと。誘ってくれた友人はチェレプニンの交響曲を聴いたあと頭にハテナマークを乗っけてたけど(私よりマニアなのに珍しいな)、私は結構こういう「鉄工場」みたいな曲が大好物なので、楽しく聴いた。メロディのない打楽器だけで繰り広げられる第2楽章も面白いな、と思った。ずっとこういう作風だったのかしらん。

さて後半の伊福部。伊福部さんて三浦淳史さんと仲良しだったのね(だからなんだ)。「土俗的三連画」は前にNHKかなんかで映像付きで(なんか踊ってる)見たことがある気がするんだけど私の思い間違いかもしれない。シンフォニア・タプカーラもたぶんどっかで聴いた気がする。しかし。おそらく全部おんなじような感じなんでいろいろ記憶が混じっているのかも。

伊福部昭の音楽を聴くと、いつも思うのは今や朝ドラの主人公になってる古関裕而のこと。アイヌっぽい音楽を書いてたりするんで共通すると思うんだけど、きっと古関裕而さんも伊福部さんみたいにもっとクラシックの曲を書いて発表したかったんじゃないかな。

早くに金子と出会ってしまって結婚して子供も生まれたりしたから生活のために流行歌や応援歌、戦時中の音楽や社歌や校歌などありとあらゆる曲を書く便利屋みたいになってしまった。もちろん古関さんの歌は(ドラマが始まるずっとずっと前から)大好きでよくカラオケで歌ったりするけど・・・何かちょっと心が痛む。古関さんの最初に海外のコンクールで入賞した曲とか、クラシックの曲を聴いてみたかった。(全然演奏の感想関係なくてすいません)

伊福部の音楽はお祭りみたいでみんなノリノリで楽しそうだったし、私も楽しくて踊りだしたくなった。ブラボーはもちろんなしだけど・・・本当はみんなブラボー言いたかったんじゃないかな。

| | コメント (0)

2020年9月27日 (日曜日)

未来の音シリーズ/チェルカトーレ弦楽四重奏団 めぐろパーシモンホール

947885c7c89c4dceb6ffb72a87826773

シューベルト:弦楽四重奏曲第12番「四重奏断章」ハ短調
シューマン:弦楽四重奏曲第3番イ短調
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第7番嬰ヘ短調
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番イ短調
(アンコール)プッチーニ:菊
(9月26日めぐろパーシモンホール大ホール)
チェルカトーレ弦楽四重奏団
<関朋岳、戸澤采紀(ヴァイオリン)、中村詩子(ヴィオラ)、牟田口遥香(チェロ)>

8月から健康のため休日と在宅勤務の日だけ朝のウォーキングをしているが、街の掲示板で見かけたので気になって券を購入。全然知らない人々だけど最近青田買いなので(有望な新人を発見するのが趣味)行ってみることに。

正直、あんまり室内楽知らないので、聴いたことあったのショスタコだけだった。慌ててYouTubeで予習。考えてみるとお金払って弦楽四重奏団のコンサート行くの初めてだったわ。

出演の皆さんのこともネットで調べようとし、ヴァイオリンのお二人のコンクールの素晴らしい戦歴とか、YouTubeでUPされている演奏とかを聴いたりした。黒一点の関さんの弾くブラームスのコンチェルトが地方オケとの共演ながら大変素晴らしく、しばらく在宅勤務のお供となった。

もう一人のヴァイオリンの戸澤さんのインタビューを見つけて、なかなか面白いなと思った。何でもご両親ともシティ・フィルの楽員さんとのことで、幼少からヴァイオリンをまずお母さんから習ってあまりに怖いので、お父さんに習ったらもっと怖くって、やめてしまったそう。で、ピアノを習ったものの、たまたま両親出演の飯守さん指揮のマーラーの7番(2007年11月16日)のコンサートを6歳の時に観て、「オーケストラに入りたい」と思ったのでまたヴァイオリンに戻ったということである。

たしかにこの日の演奏は強烈だったので(過去記事)、まあわずか6歳でそんな風に思うのは凄いかなって思うけど結構わかるなあ。有望若手ヴァイオリニストの誕生の瞬間に現場にいたのか私は。

そんな感じで(前置き長いわ)、コンサート。皆さん学生さんとは言え、さすがに輝かしい人々ばかりなので演奏は素晴らしかった。シューベルトとシューマンとショスタコーヴィチは関さんが第1ヴァイオリン、メンデルスゾーンとアンコールは戸澤さんが第1ヴァイオリンだった。お二人とも全然個性の違うヴァイオリニストであり、まあ楽器の特性も違うのだろうが音が全然違うのが面白かった。

関さんは原田幸一郎さん(ヴィエニアフスキの審査員されてたなあ)と神尾真由子さんに師事されているとのことで、神尾さんばりに豊かなふくよかな艶のある音色だった(って、神尾さんも一回しかナマで聴いたことないんであんまし自信ないんだけど)。

戸澤さんはもっと鋭い、細い感じの音でバリバリ弾く感じ(←すいません素人なんで表現変かも)。ワインに例えたら関さんは赤ワイン、戸澤さんは白ワインかなって感じ。戸澤さん将来はシティ・フィルに入るのかな。

弦楽四重奏団はどうしてもヴァイオリンが目立つ感じだけど、たまに頭角を現す中低音陣もさすがに美しく、とくにヴィオラの中村さんの弾くたたずまいというか、知性的で惹かれたのでソロでも聴いてみたいな。まああんまりヴィオラの出てくる曲少ないけど。

曲はみんな素晴らしかったけど、優美な感じの曲の中鋭角的なショスタコーヴィチの曲の各ソロの際立つ部分がかっこよくて印象に残った。いいねえ。戸澤さんがトップで弾いたメンデルスゾーンもまた美しかったし、思いがけずアンコールで弾いて下さったプッチーニの菊も(いい曲だよねこれ)、土砂降りの中わざわざ柿の木坂をてくてく上がって行ってよかったなと思った。

このコンサートは最初は小ホールの予定だったが、コロナのせいで大ホールの演奏になり、一人ずつあけての着席。そこそこ埋まってたし、大きなホールでもちゃんと音は響き渡ってた気がする。私の税金もかかってるこのホール(こけら落としも行ったぜ)、久しぶりに行ったけど響きはよかった。上から釣り下がってる照明がサントリーと似てるね。コロナのせいで観客も係員さんもちょっとピリピリしているけど、よいコンサートでした。

このパーシモンの「未来の音シリーズ」の次回はチェロの佐藤晴真さんとのことで、ブリテンを中心にストラヴィンスキー、スクリャービン、プロコフィエフと大変興味があるのだが、その日は用事のため行けず残念。なんだか10月はブリテンやけに多くね?なんでかな。

| | コメント (0)

2020年1月 4日 (土曜日)

第63回NHKニューイヤーオペラコンサート

アンドレア・バッティストーニ指揮/東京フィルハーモニー交響楽団
(2020年1月3日 NHKホール)

2020年初ライブ。指揮者がバッティストーニなのと、話題のハープの貴公子メストレが出演するとのことなので(これは私は券を購入してから知ったのだが)、当日券は無し。私が気が付いた頃には結構券は売れていたので3階席になってしまった。でも端の方のせり出した所だったのでまあまあ良く見えた。音はまあ・・・まあかな。やっぱり1階か2階席で観たいところ。

冒頭の出演者の登場にナブッコの「行け、わが思いよ(以下略)」だったが、(席のせいかもだが)なんかちょっと例年よりお静かな感じで拍子抜けしてしまった。(しかし、家に帰って録画を見たらそうでもなかったので席のせいかも)

今回は(このところと違い)オケがオケピでなく舞台上に?と思ったらやはり指揮者がよく見えるように、なのかな(過去にはあったようだが)。まあ、テレビで観ると歌手ばかり映すので指揮者はあんまり見えなかった感じなのだけど、私はオペラグラスで指揮者を見守っていた。歌っている歌手にちょっかい出したり、またはちょっかい出されたりというのは2度ほど。

指揮者がイタリア人だもんで、いつもよりかなりイタリアオペラ多め。まあ以前に行ってがっかりした「前半はほぼモーツァルト」ということはなかったのでまだ全然よい。ただ、いつも一曲はあるバロックものはなかった。モリマキさんの歌うバロック好きなんだけどね。まあ、モリマキさんのムゼッタ、ずいぶん前に聴いたことあってとてもチャーミングだったけど。ええ、もちろん今もチャーミングよ。しかしあの相変わらずのボン・キュッ・ボンは驚異。経産婦なのになんだあのウエスト。砂時計か。

演奏・歌唱は(皆さん)素晴らしかった。指揮者のせいかオケも乗ってたし、テンポの緩急がやや激しかったけど、歌手も例年より頑張ってた気がする。
ただ、文句ひとつ。大西宇宙さんを目当てに行ったのに、ソロで歌う場面がなかったっつーのは。夕星の歌とかエウゲニ・オネーギンからのなんかのアリアとか歌わしてやってくれよ。若手だからまだピンでは歌えないのかなあ。たぶん、大西さん目当てで行かれた方もかなり居たのでは。笛田さんも目当てだったけど、結構出番あったやん。大西さんは活躍の場がアメリカでニキカイやフジワラでないから?何かの闇を感じる。うーん。

印象的だったのは、天皇皇后両陛下の御前で国歌を歌われた森谷さんは声量もたっぷりで最後の高音も悲鳴でなく美しく出し切り素晴らしかった。椿姫のアリアは有名曲だがこの曲は歌うの大変である(有名歌手が途中から高い声が出なくなったのを見聞きしてからちょっと身構えてしまう)。

砂川さんと中島さんの蝶々夫人のデュエットは桜の花のような美しさ。砂川さんの黒地に桜の刺繍?のドレスも可愛かったし、声もいつものようにチャーミング。中島さんも頼りがいのありそうな低音。

宮里さんと大西さんのドンカルロの二重唱。前にJ・キングとFDの若い頃の映像を見たことがある。前記の通り、バリトンのソロすくねえ。歌はよかった。テノールの人も輝かしい美声だった。

田崎さんのルサルカ。いやあ、この曲いいねえ。ドヴォルザークはそんなに聴かない(新世界だけは年末いっぱい聴いたけど)んだけど、なんか懐かしいというか心に染みる。このオペラ観たことないけど(←何故)。

タンホイザー、好きなアリアだけどアレはちょっと前のイントロ的な歌いだしからでないと。さらに思いを寄せるエリザベートから振られる下りから聴くともっと感銘深い。いや生放送だからなるべく短くしないとだが。

トゥーランドット第1幕のフィナーレはさすがに指揮者の得意演目?なだけに生で聴けて嬉しい(CDになった東フィル演奏会形式は行かなかったので)。ピンポンパンの顔ぶれがありえない豪華さ。

ここでメストレ登場。まあ3階席だったのでオペラグラスでしか見てないんだけど、「ハーピストって普通女性じゃね?」という偏見を覆す感じ。(前にBSで録画してあったのを観た時はすごい違和感)そうだね、ハープはでっかい楽器だから力がいるし、体を鍛えているそうで、NHKの話題の筋肉体操に出ればいい。ハープ弾きながらエクササイズ。ランニング短パン姿で。

ウェルテルは、こないだウィーンの配信で見聞きしたので、アリアだけ聞いてもなんか情景が浮かんだのでよかった。笛田さんはうまいよね。

再び砂川さんで「宝石の歌」。やっぱりいつまでもカワイイ。そもそも歌詞からして美人しか歌っちゃダメだこの歌は。

圧巻はトリの福井さんのアンドレア・シェニエ。紅白で言えば往年のサブちゃんみたいなもんなんだろうか。まあ今年は藤村さんの参加もないし・・・。この歌はホントにかっこいい。そういえば今回は望月さんは出なかったのね。

その他演奏以外のこと。

・客席で聴いていたので気が付かなかったのだが、最後の乾杯の歌をメストレさんもはしっこで歌ってたらしい(ウチかえってテレビで確認)。なんかカワイイね。

・途中でドライアイスの演出があったのだけど、そのあとに舞台の袖でスタッフがモップで?ちらばったドライアイスを一生懸命掃除してたのが見えて「ああ、ナマで観るとこういうのが観られていいなあ」といつも思う。

・開演前のアナウンスが3階席はほとんど聞こえなかったのでわからなかったのだが(前もってご注意があったようなことをTwitterでみた気がする)、最後のクラッカーと金銀テープは全く知らない演出だったのでびっくりこいてしまった(ひえっって声がでた)。

・近隣にかなり激しいブラボーおじさんがいて、かなり年齢行ってらっしゃると思うのにでっかい声でそのたびにびっくりこいていたのだが、中村恵理さんのときはブラボー言ってなかったので一緒に行った友人は「あの黒いドレスの人一番うまかったと思ったのにあのおじさんブラボー言わないの何故?どういう選考基準?」と怒ってた。小一時間問い詰めたい。

・バッティストーニは以前より若干痩せてた。マイケル・ジャクソンに似てきたなあと思ったので声も高いのを想像したら結構普通に低かったので違和感。

・今年はテレビはよく聴こえた。テレビやスピーカーを昨年新調したからなんだろうか。それともNHKの技術さん頑張った?まあ、会場で友達と観るほうがよっぽど楽しいけども。

・生放送終わってからもMCは結構おしゃべりしてくれた。司会の高橋克典さんは体調をくずされてたそうで、そう言われてみればテレビでみるより元気ない気はしたけれど、しっかりとこなされてたのでやはりプロだなあと感心した。「麒麟が来る」にもご出演とのことでお忙しかったんでしょうね。お体大切に。(私は大河ドラマ苦手なので「麒麟」も「いだてん」みたいに途中棄権してしまいそうだ)

Eccf5b2897274a169a59a27b572eedf6

67de560f56214797a3cb2cf24c553196

----

帰りに友人とハイボール酒場?みたいなところに入ったのだが、あまりの机の小ささ(奥行30センチくらいで机というよりちょっとした棚)に驚いた。なんか壁沿いにきゅうきゅうで椅子も小さくて小柄な私たちでも窮屈だった。料理を三つも頼むともう机には皿は乗らず、取り分け皿を手にもって食べていた。ただ、飲み物も食べ物も滅法美味しく、リーズナブルだったのでまた行きたいなとは思った。「美味しい物を食べさせてくれるアウシュビッツ収容所」と私が言ったら友人は「うまいね」と褒めてくれた。

| | コメント (0)

2019年11月24日 (日曜日)

東京アカデミッシェカペレ第58回演奏会 コダーイ「ミサ・ブレヴィス」他

Academischekapelle

O. レスピーギ 「ローマの噴水」
Z. コダーイ 「ミサ・ブレヴィス」
B. バルトーク 「オーケストラのための協奏曲」
指揮:石川 星太郎 東京アカデミッシェカペレ
独唱:中山 美紀(Sop.) 小泉 詠子(Alt.) 藤井 雄介(Ten.) 藪内 俊弥(Bas.)
(BUNKAMURAオーチャードホール)

このコンサートが終わった後友人らと食事に行く予定だったのだが、日にちを一週間間違えていたことに本日気づいた。なんだろうこのそそっかしさサザエさん級。まあコンサートの日にちを間違えなくてよかった。いつも素敵なコンサートありがとうございます。

前回のツェムリンスキーのレアな声楽曲に続き、今回もレアなコダーイの声楽曲。大体コダーイなんて「ハーリ・ヤーノシュ」しか知らないのだが。それにしてもいつもどっからこのレア曲を見つけてくるの。

まずは「ローマの噴水」。「松」でもなく「祭」でもなく噴水。松や祭に比べてドンチャン騒ぎ感が少ないけど、もし1曲目に松や祭だったら盛り上がりすぎてしまうからかもなあ・・・と思いつつ、演奏は噴水感が素晴らしい。水しぶきが凄い感。泉って言ったらやっぱりトレヴィの泉よね(←イタリア行った事ないのであんまりよくわからん)。

次は(あたし的には)メインのコダーイ。どんな曲なの?と前勉強的にYouTubeで2曲目のグローリアだけ聴いてった。なんというかテノールの「前説」的な出だしの独唱が無伴奏で謎の大昔感があってかっこいいと思う。グレゴリオ聖歌っぽいっつーのか。他はなんともいわく言い難いのだけど、適度に盛り上がるなかなかいい曲だった。長さも丁度いいし。ハンガリーっぽいとかコダーイっぽいのとかは不明。そもそもコダーイの作風がよくわからんのだが。

バルトークのオケコンは・・・前もどっかで書いているが、子供の頃にショルティの演奏を毎日のように聴いていたのにもかかわらず、魅力がよくわからず・・・結局はあのクラリネットのソロの部分からばっかりが好きで前半あんまりよくわからないので(ごめんなさい)、演奏の感想とかはあまり(いつも)ないのですが、wikipediaを見るとこの曲はとても演奏難しいそうなのでそれを感じさせないのは本当に上手なんでしょうなあと・・・あ、クラリネットのソロ上手でした。

さて、こちらのオケ(と合唱団)は次回はあの難曲中の難曲「戦争レクィエム」を演奏されるそうなのですが、作曲者でさえ指揮するの「難しい、難しいね」と言ってたくらいなのでアマオケさんが演奏するのは凄い(そういえば私、この曲何回もナマで聴いてるけどアマオケで聴いたことないな)。

----

演奏会終わって、渋谷が(いつものように)めちゃくちゃ混んでいたので、メガドンキでタイムセールのお茶缶とかチョコボールとか買って(塔には寄らずに)渋谷を脱出。家に帰ったらえんえんとサザエさんをやっており(アニメも実写も)、ずっと見ていた。松岡茉優ちゃんは「蜜蜂と遠雷」でオカッパ頭だったのは「もしかしてサラオットちゃんを意識したのか?」などと思ってたが(原作読んでないからわからんにょん)、なーんだワカメちゃん役を同時進行してたからかあ~と勝手に納得してた。それにしても重いドラマだった。アニメのほうはロスアンジェルスに行ったりして華々しいのに。ついでに本日のEテレはロス・フィルなのは偶然かな。「未知との遭遇」大好きなので嬉しかった。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧