2015年9月 5日 (土曜日)

青ひげ公の城 新日本フィル

バルトーク作曲 ピアノ協奏曲第3番
バルトーク作曲 歌劇『青ひげ公の城』op.11(演奏会形式)
新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:デリック・イノウエ
ピアノ:小菅 優
青ひげ:アルフレッド・ウォーカー
ユディット:ミカエラ・マーテンス
(9月4日すみだトリフォニーホール)
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仕事を定時で終えて、とっとと参戦。会社から一番近いホールすみとり。しかし定時で終わることはほとんどないため、意外とウィークデーに行くことは少ない。
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今回はオール・ベラちゃんプロ。まあ・・・客入らんがな。
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一曲目はピアノ協奏曲。天才ピアニストと名高い小菅優さんが登場。なんと初めて聞く。もう、出てきてからなんというか天才のオーラ醸し出してる。個性が爆発しているような服・・・あれは誰がデザインしてるんだろう。彼女にしか着こなせない。
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さすがにピアノはうまい。指揮者よりもオケを引っ張っているような感じ。曲はなんか難しそうだ(弾くのも聴くのも)。そういえばゲザ様フリッチャイ盤しかウチはない(しかもあんまり聴いてない)。万雷の拍手にこたえアンコールもバルトーク。ハエ。
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休憩終って、ワタシ的にメインの青ひげ。
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<あらすじ>
おっさんの財宝や領土に目がくらみ、4人目の妻にされるバカな女の話。
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バルトークのオペラより、一般的には演劇や舞台でよく演じられる題材という印象の青ひげ。私は子どもの頃よりこの曲はショルティ指揮とシルビア・シャーシュ主演の映画で親しんでいた(何回か教育で放送したので)。しかし残酷な内容はどう考えても子供向きではないなあ。
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独唱者はハンガリー人ではない模様(二人ともメリケン?)。ハンガリー語は大変だろうに、ちゃんと素晴らしく歌唱されており。でも間違っても全然わからんのだが。遠いアジアの島国にはそんなにハンガリー人がいるとは思えないし。ハンガリー料理屋もあんまりないしね。グラーシュ美味しいのに。
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オケの後ろ、舞台後方に簡易舞台が設けられていて、ヘンな安っぽいテーブルセットと花瓶のバラ。こんなもんいらんだろ、とは思ったものの、どうしてもバラの花は演出上必要だったのだろう。苦肉の策。演奏会形式といいながら、かなり演技は行われる模様。
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青ひげのバリトンは黒人さんで、「いかにも歌うまそう」な容姿である。ヒロインのユディットのメゾは素敵な金髪の持ち主の白人で、いかにも大きな声が出そうな体型。
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いやまあ、バンダや後半にはパイプ・オルガンも登場する巨大オケにも負けない程の巨大な声で(とくに女の人スゴイ)。阿鼻叫喚の叫びを聴いているうちに、これってラブストーリーなんかじゃなくて、異種格闘技みたいだなと思った。男と女、黒人と白人の、血で血を洗う果たしあいのような。新日本フィルじゃなくて、新日本プロレスのようだ。
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とくに5つめの扉?の巨大な領土に驚くシーンのオケとそれに叫び声を上げる女性歌手の声はびっくらこいた。一階席の前から12番目だったんだけど。
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というわけで券はどうも売れてない感じだが、本日(土曜日)も上演されるようなので、「エレクトラ」とか「影のない女」なんかお好きで、この手の巨大オケ&超ドラマティック歌手の声に圧倒されたい方は是非お出かけされることをオススメする。もしかして、明日行く「トリスタン」より主役うまかったらどうしようとか思ったりもする。
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たまたま横の席だった(奥さんと来てた)知らないおっさんが、「青ひげ公」の演奏始まって3分くらい経って「あ、オペラか」と発言したもんで、持ってたプログラムをぶん投げそうになった。気付くの遅いよ。

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2009年2月21日 (土曜日)

飯守さんのオール・オランダ・プロ

飯守泰次郎さんのオフィシャル・サイトを見てたら、こんなコンサートのことが出ていました。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第229回定期演奏会
2009年6月19日(金)
東京オペラシティ・コンサートホール
飯守泰次郎指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
曲目
《オール・オランダ・プログラム》
ヴァッセナール:6つのコンチェルト・アルモニコより 第4番 ト長調
J.G.メーダー:12声の交響曲 作品3-1
ヤコブ・テル・フェルトハウス:チェロのための「レインボウ・コンチェルト」
ズヴェールス:交響曲第2番 変ホ長調 
チェロ:マリーン・ヴァン・スターレン(ロッテルダム・フィル首席奏者) 



作曲家、誰も知らない。珍曲マニアは行かなきゃなあ。オランダの作曲家、以前のこのブログで取り上げたこともあったけど、その中にはない作曲家ばかり。き、聴いてみたい・・・。

過去記事:オランダの作曲家作品集/メンゲルベルク

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2006年12月 2日 (土曜日)

グレツキ:「悲歌のシンフォニー」


グレツキ:交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」
ドーン・アップショウ(ソプラノ)
ディヴィッド・ジンマン指揮/ロンドン・シンフォニエッタ



yokochanさんのblogにトラックバック。

本日は、クラシック版「あの人は今」 もしくは本当の意味で一発屋かもしれない、ポーランドの作曲家ヘンリク・ミコワイ・グレツキの交響曲第3番。最近、シマノフスキの音楽に魅せられているので、ポーランドつながりでいってみよう。と、思う。

このCDはヒーリング音楽としてかなりヒットした。現代音楽の作曲家としては珍しいのではないか。(他にイギリスのタヴェナーなんかも宗教&ヒーリングっぽい作風で現存の作曲家では珍しく人気があるようだが、またそれは別の機会に語るとして)

この曲のヒットの要因は、とある(イギリスの?)ラジオ番組で第2楽章がテーマソングとして毎回流されていたのがきっかけだとゆー。

ということで、このジンマン指揮のCDは大ヒット。作曲家本人もビックリであったというが、やはり出る杭は打たれる。聴衆に広く受け入れられたこの作曲家も、音楽関係者からは曲の単純明快さを攻撃されたようである。

で。

いまどき沢山発売されている「ヒーリング音楽」のオムニバスのCDの中にはかなりこの曲の2楽章が入っているものが多いようである。

この曲は本当に聴いていて気持ちが和むものがある。同じメロディの反復も心地よい。ドーン・アップショウの清らかな声も大変素晴らしい。が、一時期のブームに流されてしまってしまった、クラシック音楽なのに。うーん。不幸な作曲家?
わたくし的にいえば、テクストがなんだか読んでいて気が重いし、第2楽章の詩の選択は安易であると思う(18歳の女の子の独房の壁に書かれた詩なんてお涙頂戴すぎてズルイゼ)。

さて。

この曲しか聴いたことないんだけど、グレツキはもともとはもっとアナーキーな音楽を書いていたようである。が、交響曲第2番あたりから宗教っぽいミニマリズムな反復音楽になってきたようである。

この第2交響曲が、実は非常に気になる存在である。

合唱が入ってたりするのだが、テクストがポーランドの天文学者コペルニクスが残した言葉を用いているのだそうである。

Nicolaus_copernicus

                                



                                                                   



                    ども、コペルニクスです。
                                                    

NAXOSから発売もされているし、なんだか非常に気になる。(HMVのサイトですこーしだけ試聴できた)
でも対訳がないと意味がないが。

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2006年11月 3日 (金曜日)

オランダの作曲家作品集/メンゲルベルク

Concertgebouw Dutch Composers
Pijper:チェロ協奏曲、W・メンゲルベルク編曲:オランダ国歌、他 Julius Rontgen、Hendrik Andriessen R.Mengelberg、Johan Wagenaar、Marnix Van st.Aldegondeの作品
ウィレム・メンゲルベルク指揮/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
(Audiophile Classics 101.541)

オランダ。コンセルトヘボウの国。ハイティンクやメンゲルベルクなどの名指揮者を輩出した国。しかし。

オランダの作曲家って、有名な人少ないような気がする。いるのかな? イギリスの作曲家って?って聞かれて何人かすぐ出てくるよね。スウェーデンとかデンマークだと少し厳しくなるけど、何人かは知ってるし、CDも出ている。

でも、オランダの作曲家ってほとんど思い浮かばない。どんな?


知りて~。

で、そんな欲求を(多少)埋めてくれるCDがこれである。一時期コンセルトヘボウ・シリーズといってオーディオファイル・クラシックスってレーベルから出ていたもの(ま、今もHMVでは売ってるみたい)。千円しない、すごく安く売ってたので、ギーゼキングとのラフマニノフ(一緒に入っているマックス・トラップってドイツのナゾの作曲家のピアノ協奏曲は何故かとっても好み)やベイヌムのブリテンなんかと一緒に買った記憶があります。

オランダって国は、私は旅行したことはないのですが、ウィーン旅行のときにトランジットでアムステルダムのスキポール空港に降りたことはあります。何時間かいたのですが空港はとても綺麗で広くて一つの大きな街みたいでとても楽しかった。うさぎのミッフィーちゃんのファンである私はミッフィー・ショップ(現地ではミッフィーとは言わないのです。ニアンチェとかいうんだな、確か)に行って本物のミッフィー・グッズを買いあさったり、チーズ・ショップで沢山の色々なチーズを見たりそれは楽しい一時を過ごしました。

で、このCDの話ですが、Pijperって作曲家のチェロ協奏曲は録音がとても悪いのでなんともいえないのですが、無調音楽です。ま、ベルクなんかに慣れていればそれほどわけわかんないという音楽ではないです。そのあとメンゲルベルクの演説が聞けます。オランダ語なんで(英語だってドイツ語だってわからないけど~)さっぱりわかりません。

興味深いのは、メンゲルベルクとのあの有名なマタイ受難曲(聴衆の「うっうっうっ」っていうすすり泣きが聞こえるちょっぴりホラーな録音)やマーラー4番の独唱とか、クレンペラー&フェリアーの「復活」のときのソプラノ独唱のヨー・ヴィンセントが2曲歌っているということ。

実は、ヴィンセントって歌手は結構好きだ。他の歌手にはない清澄な声がなんともいえない。ぐっとくる。

アンドリーセンという作曲家と、ルドルフ・メンゲルベルク(解説書には指揮者メンゲルベルクの従兄弟であると書かれている)の曲をヴィンセントが歌っている。なかなか情感がこもっていていい。私は気に入っている。他の歌手だったらぜんぜんつまんない曲だったかもしんね。


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メンゲルベルクの他のCD。


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2006年9月18日 (月曜日)

来日記念?メータ・シタール協奏曲

Mehta ラヴィ・シャンカール:シタール協奏曲
ラヴィ・シャンカール(シタール)
ズービン・メータ指揮/ロンドン交響楽団

(英EMI CDNF 1 50007)

指揮者ズービン・メータが来日しています。
で来日記念!っつーことで、本日はメータのCDを。しかし、マーラーやR・シュトラウスじゃここでは普通すぎる!ということで、同郷である有名なシタール奏者ラヴィ・シャンカールによるシタール協奏曲。

ジャケットをみてごらんなさい!メータの若いこと。若いころは本当にいい男だった。インド映画に出てもいいくらいよ。それが今や70歳の恰幅のよいインドのおじさんになっているらしい(yokochanさん情報)。

このCDはCD屋さんで購入したのではないです。吉祥寺とか高円寺(”はるばるや”とかなー)によくあるようなアジア雑貨屋さんで買いました。そういうとこに置いてあるCDは得体の知れないレーベルが多い。そしてなぜかジャケットの紙の質が悪い。これは一応EMIで英国製であるにもかかわらず、ジャケット(紙っぺら一枚よ)は激しい印刷ずれがある。ジャケットだけインド製か?
よく見ると、The Gramophon Company of india LTD.Calcutta.India の文字が!おお、カルカッタにもグラモフォンがあるのか!

しかし、録音はエクセレント!始めっから素晴らしい音色で迫る。で、管弦楽の前奏から何故かホルストっぽい。インドに傾倒したホルストなので、そう思うのは当然かもしんないけども。想像したのよりずっと西洋音楽(イギリス音楽っぽい)に近いので、私のような「インドはカレーしか浮かばん。あとはエロイ(ツェムリンスキー「抒情交響曲」参照)」
などと言っている者でも、全く違和感なく楽しく聴くことができます。第4楽章なんて突然ウィンドマシーンが登場、南極交響曲?

ジャージ・ハリスンにシタールを教えたりビートルズなどポピュラー音楽にも影響を与えているので、そのへんの音楽がお好きな方にもよいかもしれない。・・・ただし演奏時間は50分以上かかります

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で。

9/19はメータ指揮フィレンツェ歌劇場の「トゥーランドットを鑑賞いたします。(3階席だけど、3万6千円もするのだ。今年唯一の贅沢・・・貧乏人なので)
チャン・イーモウの演出が期待大!ドラマティック・ソプラノのアレッサンドラ・マルクの でっかい体声にも注目!荒川効果で、なんだかよくわかんないで見に来ている観客にも注目よ!

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