2023年9月16日 (土曜日)

東京交響楽団名曲全集第190回 /原田慶太楼 森麻季 森谷真理 大西宇宙

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ロッシーニ:『セビリアの理髪師』から序曲、「それじゃ私だわ・・・嘘じゃないわね?」 ♡★
モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』から「彼に向けてください、そのまなざしを」★
モーツァルト:『フィガロの結婚』から「手紙の二重唱」 ♡♢
プッチーニ:『つばめ』から「ドレッタのアリア」 ♡
レオンカヴァッロ:『道化師』から「鳥の歌」♢、「ネッダ!シルヴィオ!こんな時間に…?」 ♢★
ヴェルディ:『椿姫』から序曲、「ヴィオレッタとジェルモンの二重唱」 ♡★
バーンスタイン:『キャンディード』から「着飾って、きらびやかに」 ♢
ベッリーニ:『ノルマ』から「ご覧なさい、ノルマ」 ♡♢
コルンゴルト:『死の都』から「ピエロの歌」 ★
ドヴォルザーク:『ルサルカ』から「月に寄せる歌」 ♡、第2幕 ポロネーズ

東京交響楽団 原田慶太楼指揮
森麻季 ♡、 森谷真理♢(ソプラノ) 大西宇宙★(バリトン)
(ミューザ川崎シンフォニーホール 2023年9月2日)

友人を誘って参戦。実は最初にプログラムにあった「中国のニクソン」の江青女史のアリアを楽しみにしていたのだが、曲目変更されててちょっとがっかり。マニアック過ぎたからかなあ?しかしまあ、私のオペラ鑑賞およびコンサート鑑賞、かなりの割合でこのお三方登場のものが多いので、当然券を取った。日本の声楽界は今やこの三人を中心に回ってるのでは、と思ったり。

ロッシーニとモーツァルトは私は鬼門なので、字幕対訳なくて「ふうん?」って感じでただ美声を楽しんでいた感じだったけど、大好きなプッチーニから俄然テンション上がりまくりで、先日 日本フィルで全曲鑑賞したばかり道化師や、昨年同じキャストで演奏会形式で見聞きした椿姫など実際の舞台を思わせる歌唱と演技を楽しんだ。森さん相変わらず美しいお声とお姿。そして私の一番好きなオペラアリアであるピエロの歌をついに大西さんの歌で聴けて、もうこれから襲い来る年末調整業務もこれで乗り越えられるわ、とか思ったり。

どの歌唱も素晴らしかったけど、中でも森谷さんのクネゴンデのアリアはビックリするくらい素晴らしくて、(YouTubeなどで)数多くの名歌手で聴いてたけど生で聴くとこんなに凄いんだーと感激。いや、私は彼女のサロメ やルルを生で見聞きしてた訳だからそんなにビックリしなくても、とは思ったけど。

友人は森谷さん聴くの初めてで、私以上にビックリ・感動してて、私が今度森谷さんのリサイタルに行く事を話したら、「えー、私も行きたい」と。しかしリリ・ブーランジェとシマノフスキなんて、マニアック過ぎて大丈夫かな。(どんな作曲家?と聞かれて「早死にの女流作曲家と、ポーランドのホ○」などと手短に説明。)

ニコ生で生中継されてて家で録画を見直したのだけど、キャンディードが著作権の問題?で消えてて残念。原田さんがいつかまたこの四人で!とのことだったので一応リクエスト。

・「死の都」第一幕マリエッタのアリア

・「ルイーズ」その日よ

・「アラベラ」アラベラとズデンカの二重唱、またはアラベラとマンドリーカの二重唱

お願いしまーす。

 

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2021年7月 4日 (日曜日)

メノッティ/電話 (調布国際音楽祭)

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モーツァルト:
オペラ《フィガロの結婚》序曲
メノッティ:オペラ《電話》
ソプラノ:中江早希
バリトン:大西宇宙
――休憩――
ストラヴィンスキー:
組曲《火の鳥》(1945年版)
鈴木優人指揮 読売日本交響楽団
(調布グリーンホール大ホール)

鈴木一族による音楽祭に初めて参戦。はるばる調布まで行ってきた(東京都民なのでそんなに遠くはないが)。調布グリーンホール行くのは初めて。間違えて最初小ホールに行ってしまった。

昨年、堪能したヘンデルのオペラ「リナルド」にて悪役夫婦を演じた中江さんと大西さんを主役に上演されたメノッティの「電話」。このオペラ、今まで映像で見たことはあったけどナマで観られたのは初めて。「リナルド」では主役を食うほどの勢いだったお二人だったので、この上演を知ってすぐさま券を購入した。

大西さんは前日放送の「題名のない音楽会」に出演、クラシックの声楽家には珍しく、ようろっぱではなくアメリカのジュリアードに留学されていたのは「ウエストサイド・ストーリー」に感動して歌いたい!と思ったためだったっつー話を聞いた。なるほど、やっと謎が解けた。なので、おそらく今回のアメリカン・プログラムは嬉しかったに違いない(っていうか、もしかして現地で演じたことあるのかな?)。

片や、中江さんは絢爛たるコロラチュラソプラノであり、この役にぴったり。よくこのお二人をキャスティングして下さったと感謝感謝。

さて。ホールに入ったあと普通に検温・おてての消毒等あったのだが、何故か傘を預けさせられた。私は折り畳み傘なので普通に中に持って入ろうと思ったのだけど、どうもこの雨の中、傘を持ってホールに入ると読響さんの高価な楽器に影響があるっていうことらしい(だもんでしぶしぶ預けた)。こんなこと長年コンサート行ってて初めてだった。なんかコロナ対策的には帰りに密になりそうだなあとはオモタ。

始めに「フィガロの結婚」序曲。私は恐らく死ぬまでこのオペラを観ることはないと思うので序曲しか聴いたことない。高校の時ブラスバンド部で序曲を演奏したことはあるが(←ガチクラヲタには忌み嫌われるフレーズ)。なのでノーコメント。

「電話」は「演奏会形式」ながら、恐らく楽屋やホールから持ってきたと思われるソファーやらちゃぶ台やら座椅子やらを舞台にセッティング。小道具の中心となる黒電話と昔の公衆電話も(古道具屋で調達)セッティング。最後に地元のお酒「澤乃井」の一升瓶も運び込まれた。(前の「リナルド」を見た観客はちょっと笑いが漏れた)

最初に大西さん演ずるベンが中江さん演ずるルーシーに手みやげを渡すのだが、ルーシーが開けてみると中身は消毒アルコールの瓶だった(爆笑)。「これ、欲しかったの」とか言いつつ二人はおのおの除菌。

中江さんは希代のコメディエンヌぶりを発揮し、たまに発せられる「まじで~?」とか「もしもし~?」などの台本にない日本語なども利いていて、とってもチャーミング。コロラチュラの美声も大変素晴らしかった。昔のアメリカンなワンピも可愛かった。

大西さんは(そもそもミュージカルを目指してた?だけあって)電話ばっかりしている恋人にイライラしている演技が素晴らしかった。相変わらずの美声だし。ああ、びわ湖のローエングリンの伝令行きたかったなあ。コロナじゃなかったら行ってたのに。

調布地元らしい微ネタも満載で楽しかった。なお、用意された一升瓶はてっきり中江さんが飲むのかと思ったが、飲んだのは大西さんのほうだった。ちゃんと封を開けて飲んでたので、おそらくガチで飲んでたのかと。大西さんは最後は大事に持って帰ってた。

休憩のあとは「火の鳥」。私は鈴木王子の「火の鳥」は以前ラ・フォル・ジュルネで聴いたことあった。その時は母校のオケで、とんでもないすっごいド派手な火の鳥Tシャツを着て指揮されていた。けど、今日は真っ赤なシャツを着て指揮。(若干期待してたが)

「火の鳥」は(あんまりストラヴィンスキーにハマったことないのでそんなによくわからないんだけど)流石に読響だけあってダイナミックな演奏で素晴らしかった。1945年版って言われても(ブルックナー同様)よくわかんないんだけど。

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舞台にセッティングされた公衆電話・・・っていうかこの形のものをみたことないんだけど。

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調布はウチから一時間もかからないし、全然遠出でもないんだけど小旅行に行った気分を味わいたくて調布パルコの「北野エース」にて澤乃井の大辛口と深大寺のお蕎麦を購入。澤乃井はまだ飲んでないけどお蕎麦は美味しかったでした。なお、「火の鳥」を聴いて焼鳥食べたくなったので選挙の帰りに地元の焼鳥屋で購入。それにしても澤乃井・・・楽しみ・・・。

なお、オペラ「電話」のあとの筋書はなんとベンは二股かけていて、ルーシーじゃない振られたほうの彼女は電話をしながら首に電話のコードを首に巻き付けて自殺する・・・というのはウソです(それはプーランクの「声」です)。

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2019年5月11日 (土曜日)

LFJ 2019 ライヒ/ディファレント・トレインズ

作曲家・藤倉大が考えるボヤージュ

ライヒ:ディファレント・トレインズ

笹久保伸/藤倉大:マナヤチャナから「Puyu(雲)」

藤倉大:サイレンス・シーキング・ソレス[日本初演]

一番楽しみにしていたコンサート。っていうか、他に楽しみにしていたコンサートがなかった。これってどうなんだろう。主催者側の問題じゃなくて、私の問題かと。実は最近家で音楽を聞くことがあまりなく、コンサートホールに行く回数も以前より減っている感じ。あとで知り合いなどにあったりして話を聞くと、LFJで結構たくさんのコンサートにいっているようだった。なんか私、情熱が減っている? クラヲタの間であんなに話題になってた矢代秋雄さんの交響曲も、まったくノーチェックだったし。

まあ、それはさておき。

私は今年のLFJのテーマが旅になったって知った瞬間から「もしかしてディファレントトレインやらないかな?」って思い、「ぜひやってください!」とこのブログに書いた事がある。(自分のいくコンサートの予定を一切書かない主義なので、演奏が決まった瞬間にその記事は消したけど)てっきり中の人が私のブログを読んでくださってプログラムにしてくれたのかと一瞬思ったけど、どうも人気作曲家の藤倉さんが自ら選んだようで、まあ、同じ事を考える人もいるっちゃいるんだなと思った。

そして当日。予約までして買ったわりには券は残っており。やっぱり現代音楽は人気がないのだなあという実感。ライヒも藤倉さんも知らない子連れファミリーも見かけることもなく、非常に快適であった。まあホールは若干響きがコンサート向きではないかなあという気もしたけど。

ディファレント・トレインズ。人生初生ライヒである。舞台に登場する弦楽四重奏団が、あらかじめ録っておいた弦楽の演奏、インタヴューの音声、汽車の音などの録音に合わせて演奏する。なんか不思議に思ったのは、藤倉さんの曲には歌詞を訳したカードが配布されたけれど、ライヒのほうは全くなかったし、曲の内容の説明もほとんどなかったこと。自分で調べろってことなのかな。最初から訳付きの映像で見た人なので(セリフがかなり頭に入っているので最初の「特殊カーペット」とか空耳で頭の中に出てくる)、全く何の情報もなく聞いた人はどんな感想を持ったのだろう。知りたいなあ。まあ、録音と合わせて演奏をしているので「うわあ、やっぱり生演奏は違うなあ」とかそういうのはなかったが、異常な緊張感の中で観客と息を殺して聴いているのはなんか現代音楽らしくていいなと思った。なんかもう、生きてるうちに生で聴けると思わなかったので感激。最後の「more,more」もグッとくるところだが、みんなどう思ったかな。

あとは、藤倉さんの曲が2曲。藤倉さんの曲は前にBSで放送された作品集を聞いていて「こんな感じなのね」という印象。一曲目のギターと作曲家自身によるキーボード演奏で、ギタリストさんはなんかどっちかっつーとユザーンさんとかと共演しそうな風貌だが(違うかな)、演奏は見事であった(よくわかんなかったけど)。ギター好きなので聞けて嬉しかった。

藤倉さんの2曲目が圧巻だった。まあ、私が歌物好きというせいもあるけど、大変良かった。配布された訳を読んだのでまあまあ歌詞も耳に入ってきたし曲に合っていて少年ぽくてステキな詩だなあと思った。何より、歌ったソプラノの三宅理恵さんの声が清澄で大変素晴らしかった。どうも藤倉さんの「ソラリス」初演の時も出演してらしたようだ(行こうかなって思ったまま時は流れて行った)。ライヒを聞きに来ただけだと思ってたけど何故かこの藤倉さんの曲の方が印象に残った。

演奏が終わって、Eホールで無料コンサートを楽しんでから次のコンサートの移動中にエスカレーターで藤倉大さんにすれ違った(そういえば、1日目にもルネ・マルタンとフツーにすれ違ったっけ)。「あんさん天才やーーーー」とか言ってあげたくなったが、もちろん言わなかった。

友人と飲み歩いてたら解説カードがカバンの中でぐしゃぐしゃですが載せますすいません。

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2015年7月 8日 (水曜日)

グローバル・フィル 第54回定期演奏会

ガーシュイン:キューバ序曲 
バーンスタイン:管弦楽のためのディベルティメント 
バーバー:弦楽のためのアダージョ 
ガーシュイン/R.R.ベネット編:交響的絵画「ポーギーとベス」 
指揮 / 松沼俊彦 グローバル・フィル
(2015年7月5日 すみだトリフォニーホール 大ホール)
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「とても上手なオケだよ」という、友人にハードルを思い切り上げられた上での鑑賞。聴き終わった感想は「うまい・ヘタ」を感じることなく終わってしまった感じ。なので、ここは本当にうまいんだなと思った。(ヘタだったらミスとか音程とかやっぱり気になるもんね)
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プログラムはアメリカもので、結構珍しい。バーバー以外はオーケストラ三社祭みたいな曲が並ぶ。そしてバーバー以外はほぼ初めて聞く曲ばかりである。せいぜい「ポーギー」のサマータイムぐらいかな、知っているの。こちらのオケも普段はやはりヨーロッパのプログラムが多いようで、なかなか苦労されたようなことが貰ったパンフレットに書いてあったけれど、なかなかどうして、ノリノリの演奏をされていた。
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しかし、なんというか(自分だけの印象ですが)昔中学・高校と自分がブラスバンド部にいて、あんまりやりたくないポピュラーものを強引にやらされたことをちょっとだけ思い出してしまった(宇宙のファンタジーとかさー)。当時、何であんなに嫌だったんだろう、もっと楽しめばよかったな。
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バーンスタインとガーシュインという、シンフォニック・ジャズの代表選手みたいな作曲家が中心だったが、やっぱり二人とも持ち味は全然違う。並べて聴くことは少ないから結構頭の中でごっちゃになってたようだ。違いがわかってよかったなって思った。
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バーバーは昨年のLFJで(ついこないだかと思ったら昨年だったw)シンフォニア・ヴァルソヴィアってポーランドのオケで聴いた。その時はアメリカ音楽というよりは、なんだかキラールとかグレツキみたいに物凄い深遠なる(おもーい)音楽に聴こえてしまったんだけど、今回はもっと軽い感じ。終演後団員の方にたまたまお聞きした(のを隣で見ていた)のだけど、どうもそれは意図的で、他の曲が軽いノリノリの音楽だったのであえてそういう演奏にしたんだそうな(指揮者が?)。
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アンコールは2曲。ルロイ・アンダーソンの「ブルー・タンゴ」とバーンスタインの「マンボ」。アンダーソンの曲は知らんかった。「マンボ」はやっぱり去年のLFJで聴いたんだけど、自分がやったことある曲は懐かしい。もちろん「マンボ!」経験者なので(言われずとも)「マンボ!」と客席から叫んだ(はずかしい?)。マンボが一番楽しかったな。
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楽しい演奏会をありがとうございました。お疲れ様でございました。また、よいプログラムがあったら行きたいです。

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2014年11月 9日 (日曜日)

B・ハーマン/カンタータ「白鯨」 バルビローリ

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バーナード・ハーマン: カンタータ「白鯨」(男声コーラスと独唱とオーケストラのための)
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団
ウェストミンスター合唱団 その他独唱者

(1940年カーネギー・ホールでのライブ録音)

今日(もう昨日か)、会社だったんだけど早く上がって久しぶりに渋谷塔に行ったのだ。カスリーン・フェリアの歌うレノックス・バークリーの歌曲集がバルビローリ協会から出るって聞いたもんで。しかし、まだ発売日じゃなかった。なんか勇み足すぎたわ。やだわー。

ということで。空手で帰るのもなんかなと思って(珍曲ばっかり)3枚ほど購入。もうたくさん働いてるし精神も病んできそうな感じがした(冗談ですが)ので、ちょっと贅沢してもいいじゃないか。

で。

これはバルビローリ(不遇の)ニューヨーク時代の、曲目的に珍しい一枚である。バーナード・ハーマンと言えば「知りすぎていた男」とか「サイコ」とかのヒッチコック作品、はたまた「市民ケーン」とかの数々の映画音楽をこさえた人気作曲家である。

で、この本日聴いているCDの曲は映画音楽ではなくてコンサート用に作られた曲のようである。ハーマン・メルヴィルの長編小説をもとに作曲された(ようだ)。実は私は活字が苦手な人なのでこの小説を読んだことはない。いや題名くらいは知ってたけどな。この中の登場人物スターバックはコーヒー屋のスターバックスの由来となったということだ。(どうでもいいけど)

<あらすじ>
伝説の白鯨「ビィ・ディック」に足を食いちぎられた船長さんが、鯨に復讐しようと立ち向かうが結局は船ごと沈められてしまう・・・でよろしいのかな?

どんな曲か、っつーと。さすがに映画音楽作曲家のハーマンって感じのドラマティックな曲である。ヒッチコックの「知りすぎていた男」の劇中のカンタータが大好きなもんで、このCDと出会えてとてもうれしかった。まあ・・・別に英国ジェントルマンのバルビローリ指揮である必要はないかもだが、演奏も大変ドラマティックである。出だしが少しだけウォルトンの「ベルシャザール王の饗宴」に似ている。海を舞台としているのでRVWの「海の交響曲」を思わせる部分もあり。まあ、あの手の声楽曲が大好きな人だったらハマるのでは。

ただ、録音が1940年と古いため、最初慣れるまで時間がかかる。いや慣れればなんてことない。バルビローリのファンだったらこのくらい我慢せい!

余白に入っているナゾの作曲家、チャールズ・カドマンの曲も(作曲者のピアノ入り)とても親しみやすくてよろしい。こっちも録音は1937年てことで芳しくはないが。要するにこのCDは(いろんな意味で)マニア向けである。

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本日は渋谷塔でインストアライブをやっていて(クラシックじゃないよ)、2~3曲だけ聴かせてもらった。UKO(ゆーこ)さんという歌手らしかった。それにしてもナマで聴く歌というのは何と人の心を打つのだろう。疲れていたせいか、お歌が上手だったので感動してしまった。アコースティックのギターの音もなんかよかった。CD買わなくてごめんね。

http://www.youtube.com/watch?v=D3vljMgQO3o

http://www.youtube.com/watch?v=viUNz2XTCDs

http://www.youtube.com/watch?v=MM_0kTGpWNw

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2012年3月20日 (火曜日)

最近のストレス解消法

今日は会社だった。給与計算のスケジュールがタイトなのでしかたない。このところ色々と仕事上の(他もあるが)ストレスが溜まるのだが、最近のストレス解消法は「歌う」である。

こないだ、お笑い番組を見ていたら、渡辺直美ちゃんがジェニファー・ハドソンの And I am telling you って歌を歌って・・・じゃなくて口パクしてて、涙が出るほど笑った・・・のと曲の素晴らしさに感動したので、YouTubeでジェニファー本人の歌ってるのを見た。

Jennifer Hudson - And I Am Telling You I'm Not Going
http://www.youtube.com/watch?v=QsiSRSgqE4E&feature=related

カラオケで歌えるようになろうとか(それよりそもそもカラオケにあるのか?)、無謀なことを考えた。でも無理だった。練習しすぎて喉を壊した。一週間くらい喉に圧迫感・違和感があり、あんまり歌えなくなった。でも一緒に歌ってると(いえいえ歌えてませんめちゃくちゃです。叫んでるだけです)凄いストレス解消になることに気がついた。近所迷惑だけど。それにしても凄い歌だ。こんな凄い歌を聴いたことがない。歌詞もなんかすごいけど(求愛というよりほとんど脅迫です本当にありがとうございました)。

ミュージカル「ドリームガールス」の中の名曲なので色んな人が歌ってるようだが(ミュージカル苦手なのであまり知らないけど)、ジェニファー・ホリデイの歌ったやつが結構クル。ちょっと凄すぎて笑ってしまう。聴くだけでストレス解消になる。

http://www.youtube.com/watch?v=3C0c8J0PAmQ&feature=related

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2011年1月29日 (土曜日)

ネットラジオで「ディファレント・トレインズ」を聴く

今週、年に一度の「給与支払報告書(源泉徴収票)」を各市町村に郵送するというディープな仕事をやり終え(約2000人分を7割方一人でやった)、ホントにくたびれている。へとへと。なのに急に思い立って昨夜からガスレンジの掃除を始めた。いつも年末は忙しいので2~3年掃除してなかった。レンジハードユーザーのため汚れは相当だったが、頑張った。まだ片方しかしてないが。

と。

週に一度の業務スーパーの買い出しに行ったら、TVカメラが来ていた。JOYさんに似たハーフのタレントさんが「これは安いですねえ」とか取材をしていた。名前がわからずウチにかえって名前を調べた。「JOY 似ている 男性タレント」で。

それにしてもスッピンメガネの行商の人みたいなカッコで行ったので、テレビカメラを避けて買いものをするのが大変だった。

シチューと肉じゃがを作るのに人参を一袋買ったので「人参しりしり」を作った。沖縄家庭料理である・・・といっても至って簡単。ただ人参の細切りをシーチキンと炒めて塩こしょう醤油などで味付けするだけ。

P1110609 前に近所で「人参しりしり器」なるものが売ってたのだが、800円もしたので買わず。家にあるスライサーでスライスしてから細切り(沖縄の人に言わせれば邪道なのかもしれんが)。たかが人参だが甘くておいしい。弁当のおかずにもグー。仕上げにとき卵入れても美味しいらしい。しかし写真載せるほどでもない地味~な料理。

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さて、今日の6時半からGłębokie słuchanieという番組を聴いた。訳すところ「ディープ・リスニング」。

曲は・・・番組名通りやっぱりディープ。

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番 フレディ・ケンプ(ピアノ) リットン指揮
オネゲル:パシフィック231 ネーメ・ヤルヴィ指揮
スティーヴ・ライヒ:ディファレント・トレインズ クロノス・クワルテット

オネゲルとライヒは鉄道繋がりかしらん。

ディファレント・トレインズをポーランド・ラジオで聴くことはとても意義深く感じる。私はニコ動でしかこの曲聴いたことないんだけど、映像と字幕付きで見聴きしたことでこの曲の意義が最初からわかったのでよかった。最初から輸入CDで聴いただけだったら何のことやらさっぱりだったろうからね。言ってることの意味がわかれば映像なしで音で聴くだけで凄い感銘深い。直接ナチ被害に遭ってる国のポーランドの人はまた、違う生々しい感じを受けるんだろうな。もっとリアルに迫ってくるに違いない(つか、聴きたくないかも)。アウシュヴィッツの場面とかかなりクル。ドキュメンタリー映像を見ているようで純然たるクラシック音楽というのとはまた違うんかもしれんが、コレは名曲だと思う。クロノスの演奏も胸に迫る。

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さて、サッカー頑張れニッポン!! 

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2009年9月27日 (日曜日)

バーバー / ノックスヴィル、1915年夏

P1110243バーバー:「ノックスヴィル、1915年夏」
エレノア・スティーバー(sop)
ウィリアム・ストリックランド指揮/ダムバートン・オークス管弦楽団

「ドーヴァー・ビーチ」
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(baritone)
弦楽四重奏合奏

「隠者の歌」
レオンタイン・プライス(sop)
サミュエル・バーバー(piano)
「アンドロマケの別れ」
マーティナ・アーロヨ(sop)
トマス・シッパース指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック
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私はあんまりアメリカの作曲家は詳しくないし、実はバーバーもあんまり・・・詳しくは知らない(ゲイ?だっけ)。ウチにあるまとまった録音はこのCDだけかも。バーバーっていうと有名なのはやっぱり映画「プラトーン」の曲「弦楽のためのアダージョ」なのかな?(そういえば、いまだに歌劇「ヴァネッサ」を聴いたことがない。ミトプーの廉価盤が出てるというのに・・・)

このCD、アメリカの往年の名ソプラノ歌手が共演してるわけだが(DFDは別にして)。

中でも一曲目の「ノックスヴィル」は名曲として知られている(のかな?)し、アメリカのソプラノが好き好んでやたらと録音してるようなので、結構たくさん録音はあるみたいだ。私の頭に思い浮かぶのはやっぱりもうちょっと新しいCDかも。ドーン・アップショウだったり、シルヴィア・マクネアーだったり、バーバラ・ヘンドリックスだったりするわけだが。うちに唯一あるのはぐ~んと古くて、曲の依頼者で初演者のエレノア・スティーバー盤よ(初演の指揮はクーセヴィツキー大先生)。

ウチのCDは輸入盤で解説書には歌詞もなんにも書いてない。まあどうしましょう。しかし、ネットで探したらなんとか対訳は見つけることができた。なんでもピューリッツァー賞取った詩に曲を付けたらしい。(ピューリッツァー賞が文学や音楽にも与えられるのって知ったのごく最近。写真だけの話かと思ってたんで。バーバーも「ヴァネッサ」で貰ってるらしい。)

「ノックスヴィル」は強烈にノスタルジックな曲である。14分と短い。歌詞の内容としては、夕方に家族みんなで家の前のポーチに集まって、ロッキングチェアを揺らしながら道行く人々を眺めつつ語り合う・・・古き良きアメリカの風景を描いたものである。雰囲気的には、アメリカ版「三丁目の夕日」みたいな。漂う空気はバニラやイチゴにオートミールの香り。商品名は出てないけどケロッグのコーンフレークとか食べてたのかな。絵で言ったらノーマン・ロックウェルの世界。

日本的にいうと、ちゃぶ台を囲みながら家族そろって今日学校であったことを両親に話す・・・みたいな感じか。漂うのは炊きたてご飯とお味噌汁と、たくわんと焼き魚の香りね、きっと。貧乏臭い・・・いや、日本食はヘルシーだ。

スティーバーという歌手は(私には、すごい昔のメトの名歌手という印象しかない)白人でジャケット写真で見るとお綺麗な方でさぞ舞台映えしただろうと思う。声は・・・清楚な感じというか味わいがあるというか。本家本元の強みかな。アップショウとかで聴いてみたいな。

「ノックスヴィル」以外の曲は残念ながら歌詞がわからないので(訳す気力も頭もない)言及は避けるけども、DFDにL・プライス、アーロヨときたらみんな(当然)お上手である。プライスの声は可憐でよい(キャスリーン・バトルを思い出す)し、アーロヨも堂々たる歌唱で素晴らしい。

 

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2009年1月30日 (金曜日)

ヘンリー・カウエル歌曲集

P1110136Songs of HENRY COWELL
メアリー・アン・ハート(メゾ・ソプラノ)、ロバート・オズボーン(バス・バリトン)、ジャンヌ・ゴラン(ピアノ)その他





夢でお逢いして以来ですね。

あいかわらずケチケチ生活をしているので、このところCDを買ってないのである。塔にも行ってない。のでこんな珍しいものも引っ張り出して紹介。(それにしてもドケチのアイドル・オードリーの春日くんは、年末のM-1から大人気で嬉しい反面「私は前からファンだったのに~」と少し嫉妬。)

何年か前、アメリカのアルバニー(オールバニー?)ってレーベルに凝ってて(極めて珍しい内容とカッコイイジャケットが買い)、塔で見つけ次第買ってたものの中の一枚。
イギリス歌曲を聴くなら、同じ英語圏のアメリカ歌曲も聴きましょうということで(フォスターとかガーシュインとか有名どころはナシ。そこらへんは興味がナイ)、何枚かあるが発音とかメロディラインとか本当に違うのが面白い。あたしなんかはアメリカのホームドラマで育ったから、実はイギリス歌曲よりも強烈にノスタルジーを感じてしまう。バーバーとかもいいな。

ヘンリー・カウエルって作曲家は私はこのCDでしか知らないので、どんなんかな~と調べたら、かなり前衛的な、実験音楽の祖みたいな人なんだってね。「トーンクラスター」を考え出した人?らしいで。「或る音名から、別の音名までの全ての音を同時に発する房状和音のことを指す。」だと。まあ、ひじとかこぶしでピアノをばーんと弾いたりするやつだよね。

ということだから、「どんなにヘンテコリンな音楽なんだ」とか先入観をもってしまいそうである。が、残念なくらいこのCDは聴きやすい。買ったときは「おお、これは当たりだ当たりだ」と大喜びして聴いていたもんだ。

内容の感じは。
17歳のときに作ったという一曲目はメロディックで普通にいい歌。
8曲めまでは結構普通の美しいアメリカ歌曲。
9曲めから「トーン・クラスター」なる奏法になっている。こぶしで低音あたりをごおおおんと。(これを聴いていると、小さいときに姉とピアノで遊んだことを思い出す。手のひらで低音のほうをばーんと鳴らして「癌です」って言ってゲラゲラ笑ってたっけ。バカ姉妹。)
10曲めはピアノの中身を指ではじいて弾いてる。ギターみたいに。
11~15まではマザーグースをテーマにしている。伴奏は不協和音だけどちょっとラヴェルっぽい。とってもキュート。
16~17曲目はだんだんそれっぽくなってきたかなという感じ。以下、ウィリアム・ブレイクの詩による曲は心に残るカッコよさ。室内楽伴奏付きの3曲は詩的で素敵。ピアノの中身をハープみたいに弾くのは面白そうだけど、指の油で錆びないか心配だ。「ネコのおかげで」という29秒の曲はカワイイ。詩は、"In our house there is no mouse, Because the cat takes care of that!" こんだけ。最後の曲は晩年の作曲なのに、印象が何故か最初の曲とすごく似てる。不思議。

・・・というふうに、曲は意外と聴きやすい。メロディックで美しいし、楽しいとさえ感じる曲もある。例えばアメリカの歌手が来日してリサイタルを開いたとして、ここらへんの曲を歌ったってそんなに違和感ないくらい。まー、そんなコンサートがあったらすげえマニアックな感じはするけどな。

(ウィキペディアに書いてあったんだが、少年に手を出して懲役4年くらったってのにはちょっと笑った。)

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2008年9月 5日 (金曜日)

ライヒ/ディファレント・トレインズ


個人的に、いつでも見れるように貼っちゃった。いやー、これはスゴイわ。

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