モンテヴェルディ/ポッペアの戴冠 ガーディナー
クラウディオ・モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」
シルヴィア・マクネアー(ポッペア)
ダナ・ハンチャード(ネローネ)
アンネ・ソフィー・フォン・オッター(オッターヴィア)
マイケル・チャンス(オットーネ)
フランチェスコ・エッレロ・ダルテーニャ(セネカ)
キャサリン・ボット(ドゥルシッラ)
ベルナルタ・フィンク(アルナルタ)
ロバート・バルコーニ(乳母) その他
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
一昨日貰った大量のチラシの中で見たのだが、近々この「ポッペアの戴冠」てオペラを新国立劇場中劇場でするらしい。主役はモリマキさんでな。やはりこの役は男を惑わす色香がないとね。こないだテレビでみたときはすっかりおかーさん体型(っていうのは太ったって意味じゃなくて、出るとこ出てたっつー意味)になってらしたけども、この役には容姿的に不足ないかと。
私はこのオペラ、一回だけナマで見たことがある。ずいぶん前だがオール日本人で、何故か演出が歌舞伎っぽくアレンジされていた。全員和装でした。女性は十二単だった気がする。副題名は確か「花羅馬恋立引」だった・・・ような。漢字間違ってたらごめんなさい。あ、「はなのろうまこいのたてひき」って読むんだったよ。
普段、あまりバロック系は聴かないのだが、この舞台はとても楽しめた。歌舞伎好きの友人も連れて行ったのだが、面白かったみたい。最後はお雛祭りみたいな戴冠式になってた。ちょうど3月の公演だったと記憶する。
で、その時の予習として買ったんだか・・・このCD。そんなに滅多に聴くことはないのだが、久しぶりに引っ張りだしてみた。
このオペラの筋書きはローマ時代って昔の話なのに、とても革新的である。例えて言えば、ベルクのオペラなんかと大差ないって思う。筋を簡単に言えば、愛人が正妻をおんだして自分が妻の座につくというもの。
あらすじ
<プロローグ>
神々の遊び。運命の神と美徳の神が「私たちの力が一番だ」と語りあっている。そこへ愛の神が「一番は私だ」と登場。運命と美徳は「お前だったのか」とそれを認める。
第1幕
皇帝ネローネの時代のローマ。皇帝ネローネは自分の部下である騎士長オットーネ(出張中)の妻ポッペアと情事を重ねていた。ネローネが去るとポッペアは戴冠に夢見て心躍らせるが、乳母はこれをいさめる。一方ネローネの妻オッターヴィアはダンナの不貞を嘆いている。
オッターヴィアの元にネローネの師であるセネカが現れ、彼女を慰める。しかしネローネは妻を離縁しポッペアを正妻に迎えることにしたという。それを聞いたセネカはネローネをいさめるが、ネローネはブチギレるばかり。
そのことを知ってポッペアは大喜びし、邪魔者のセネカを亡きものにしようと皇帝に仕向ける。そしてオットーネに別れを告げるポッペア。オットーネは彼に想いを寄せる宮廷の女ドゥルシッラに慰められるが、ポッペアを忘れることはできない。
第2幕
セネカは皇帝からの使いに死を命ぜられると、自分で命を断つ。オッターヴィアはオットーネにポッペアの殺害を命ずる。一方ドゥルシッラは自分の恋の成就を信じて幸福に舞い上がっている。オットーネはドゥルシッラの服を借り変装して妻の暗殺に向う。
戴冠への希望を強めたポッペアが乳母の子守唄でまどろんでいる所へ、女装したオットーネが現れ妻を殺そうとするが、ポッペアを応援する愛の神が現れ「私だ」とこれをさえぎる。オットーネは逃走。愛の神はポッペアを皇妃とすることを宣言。
第3幕
そんな大事件が起こってることもつゆ知らず幸福な様子のドゥルシッラだったが、ポッペア暗殺の疑いをかけられ捕えられてしまう。彼女は皇帝の前に引き出される。ようやく事情を知った彼女はオットーネの身代わりに死のうとする。そこへオットーネが現れ自分が真犯人だと告げる。かばい合う二人をネローネは追放処分に、さらに陰謀の張本人の妻オッターヴィアを小舟に乗せて海に流すことに(島流し?)。オッターヴィアはアリアを一発歌ってローマに別れを告げる。
全ての障害がなくなったネローネとポッペアは戴冠の時を迎える。愛の神やすべての人に祝福される二人。めでたしめでたし・・・て。
めでたいのか?
まあ、追放されたとはいえ新しい彼女ができてダンナのオットーネは良かったのかもしれない。ドゥルシッラは何よりラッキー。一方オッターヴィアは可愛そうだ。お舟がついた島でよいご縁がありますように。本来なら可愛そうなこっちを主役にすべきだと思うが、あくまで主役は悪役のポッペアなのが、このオペラのポイント。
こういった設定でなかったら、今も普通に上演されているかどうか。バロックな演出でも、逆に現代的な演出でもどんな読み換えにも対応しそうな筋書きだから、今も上演される機会があるのかな。少なくともモーツァルトのオペラよりも刺激的だ、私には。
さて、このCDの演奏は(一般的には普通なのだろうか)主役はほとんど女声かカウンターテナーなのでなんだか区別が付きにくい。暴君ネローネがソプラノっていったいなんなのよ。そしてオッターヴィアの乳母が男の人が演じてたり(ばってん荒川さんを想像)、なんだかややこしい。
普段聴きなれている歌手のみなさん(マクネアーとかオッターとか)がバロックということでちょっと違う発声なのがまたいい感じ。ノンヴィブラートだったり小刻みなヴィブラートだったり。マクネアーのささやくような声がエロい。
ただ、この曲 CD3枚でうち2枚は目いっぱいって少し長すぎる気はするが(こんなに長かったっけか?)。舞台で見るとドラマティックで面白いのかもね。
(新国のこの曲の公演は行く予定はなし。飯守さんのガラコン買っちゃったんで。すいません)
http://www.youtube.com/watch?v=4E3C5tbmKtY
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