2008年12月 7日 (日曜日)

マスカーニ/イリス in 芸術劇場

Pa0_0324マスカー二:歌劇「イリス」
指揮・演出:井上道義 
チェーコ(イリスの父):ジョン・ハオ イリス:ミナ・タスカ・ヤマザキ 大阪:高橋淳 京都:大島幾雄 ディーア:国光ともこ 芸者:小林沙羅 乞食:鈴木寛一
踊り子:橘るみ(東京シティ・バレエ団) 人形師:ホリ・ヒロシ
合唱:武蔵野音楽大学 管弦楽:読売日本交響楽団

(2008年12月6日 東京芸術劇場)

過去記事:マスカーニ・イリス




ということで、待ちに待ったこのオペラの上演。私のブログの人気カテゴリー「珍オペ」に咲く一輪の花、イリスちゃんに久々に出会えるのである。「久々」っつーのは1985年の日本初演の舞台から久々って事なんだけど、ま、日本初演はテレビだったのでナマで見るのは私は初めてである。きっと「両方ともナマで見ました」って方もおられるに違いない。

初演の時は、正攻法な舞台で普通の時代劇な感じであった。その頃あまり日本人のイタリアオペラ歌手を知らなかったので、イリス役の松本美和子さんの少女姿(オカッパのカツラをつけてたと記憶)がデフォルトであると信じてた。何か別のコンサートにてコンサートドレス姿で長い髪の松本さんをテレビで見て「あ、普通のオペラ歌手なんだ」って思った。

そういえば、私が生まれて初めて見たオペラって実は「カバレリア・ルスティカーナ」と「道化師」二本立てなんである(もちろんテレビで見た)。当時は「えー、イタリア人ってこんな色恋沙汰の殺し合いばっかしてんの?日常茶飯事?」とか思った(はあ)。「椿姫」に出会う更に前で、男と女の間の長くて深い河はまだよくわかんなかった(今もよくわからんが)。

で、イリスに話をもどそう。そんな日本初演はやっぱり今夜と同じミッチーが指揮してたのである。それほどまでにこの曲に思い入れがあるのか。指揮者みずから演出までして、執念の上演であると感じる・・・何年か前の「死の都」の上演みたいだ。←またやってほしいよ死の都。

会場に入ると舞台の面積が多い。イコール、客席数がずいぶん普段より少ない気がする(ほぼ満員だったが合唱団のご家族も多かったのでは)。私は2階席の前から4番目だったのだがずいぶん前のように感じた。舞台装置はもちろん「シアターオペラ」とのことなので簡素。オケの間を突っ切って黒い石段があり、オケの後方に舞台がある。オケがよく見える。(ついでに言えば、第2幕で気づいたのだが普段はハコの中にいるはずのプロンプターさんが見えてたのが面白かった。総譜を前に、横には指揮者の小さなモニターを見ながら格闘している姿を客席に見せるのは珍しかった。指揮者のように歌手に合図を送ったりもするのが見えた。)

ドラが3回鳴ってさて席に着く(トゥーランドットかい)。最初っから盛り上がりまくるこの曲だから(珍しい出オチな曲である)、期待大である。コントラバスの低ーい音のソロから始まり、どんどん音楽が大きくなってそこら中の入り口から普段着?の大学生の若者たち(武蔵野音大)が入ってきて歌を歌う。オルガンまで加わって大迫力で終わる。もうここでブラボー言って帰ってしまいそうである。

http://jp.youtube.com/watch?v=88M-yzBzq4k

主役のイリスは当初発表の人と違って、ミナ・タスカ・ヤマザキという知らない歌手(まあ、どっちにしろ知らないのだが)になった。ずっと「ミス・タナカ」だと思ってたけど違ったみたい。

まあ、少女というにはかなりキツイ・・・のはオペラの世界ではしょうがない。お声は海外で活躍されている方のようなので(この曲はCDを聴きなれているのでもう一声欲しいなあと思うこともあったけれども)声も2階席までよく届いてたし素晴らしかったと思います。ふうむ。蝶々さんもそうだが、こういう「役は清楚なのに歌はドラマティック」な役は難しいね。

盲目のおとうさん役のジョン・ハオというバス歌手の方は、まだお若いし写真で見るとなかなか素敵なのでもっとカッコイイ役で見てみたいわ。おお、長谷川顕さんに師事なんてなおさら素敵。

お声がまた素敵だったのは最近大活躍の高橋淳さん。ドイツものしか聴いたことなかったんだが、おお、イタオペもよいではないですか。ピンカートンとかやってほしい・・・いややっぱりワーグナーやってね(彼の性格テノール化に期待)。大島幾雄さんはいつも素晴らしい。日本のシェーン博士。

ディーア役の国光ともこさんという初めて聞く歌手のお歌も印象に残りました。個人的には主役の方よりうまかった気がし。

第1幕は少女イリスが好色なオオサカ&吉原のやり手のオッサンのキョウトにさらわれるというのが主なあらすじだが、まあ、マスカーニの音楽の奇麗なこと。筋書きのむちゃくちゃさとのコントラストがすごい。着物(浴衣?)着て川で洗濯しながら歌う少女たちの美しいメロディーは全然日本じゃなくてイタリアのナントカ地方(どこか知らんが)の娘さんたちみたい。ティモテって感じ。そしてどんどん怪しい人たちが入ってヘンな人形芝居を繰り広げる。もはやどこの国かわからん。服も洋装なのか和装なのか。オオサカさんは裃(かみしも)と軍服の合体なのか。

イリスを惑わすための人形劇の人形だけは日本初演よか豪華だったかも。ホリ・ヒロシさん登場。三味線や太鼓の人々も登場。全然メロディは日本じゃないのに三味線。うーん。

イリスはさらわれて、盲目のお父さんには手紙とお金だけが残る。そこへ通りかかった郵便局員と黒猫大和と佐川急便に手紙を読んでもらい事の成り行きを知る。お父さんカワイソス。

第2幕は吉原。ヨシワラって外国で有名なのか? ここでも日本初演と同じように「大蛸にオカされる海女」?の絵が舞台に見える(私、この絵ってイリスの舞台でしか見たことないんだが)。この絵はこの曲のキーワードなのだが、2幕でイリスによって歌われる「ある日お寺で」はある意味凄い・・・どう考えても大蛸が登場するオペラ・アリアは古今東西これだけだと思うんで(歌詞訳を見ながら聴くと大変興味深い)。

第3幕はイリスが投身自殺を図った暗い地底。「吉原遊郭に谷底なんてないでしょ」といった感じの言葉が解説書にはあったが、あたしは絶対にイリスは井戸に身を投げたと信じてる。(のちの貞子である)

最後はまた最初の合唱団が出てきて壮麗な大合唱で終わる。「まあ、結局は何が言いたいのかわかんないオペラだけど最初と最後の音楽が感動的だからよかったんじゃないけ?」って思って帰る人もいたかもしんね。

http://jp.youtube.com/watch?v=0X_5a2CPBsA&NR=1

最後はなかなかの大拍手でありブラボーもあり。「今日はよかったわねえ」と話しながら家路ににつくご婦人方も多く見受けられ。終わりよければすべてよし。よかったよかった。皆さんお疲れ様でした。武蔵野音大の方も熱演素晴らしかったです。

台本はルイージ・イッリカ。ジャコーザと組んでプッチーニの傑作オペラのいくつかを担当しているのは有名である。
この「イリス」での経験から、のちのプッチーニの大傑作「蝶々夫人」が生まれたのかもしれない。(蝶々さんよりイリスが先なのだ!)

ドドドミンゴがオオサカ!全曲盤

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2008年10月21日 (火曜日)

じゃじゃ馬ならし。

P1110116 いつも案内を送ってくださいます、東京オペラ・プロデュース。行くかどうかまだわかんないけど一応広告だしておきまする。お世話様です。

http://operaproduce.ld.infoseek.co.jp/#kouen_jouhou

(あ、先日見させて頂いたワーグナーの「妖精」は第5回三菱UFJ信託音楽賞・奨励賞を受賞されたそうですね。おめでとうございます。)


ヘルマン・ゲッツって謎の作曲家による「じゃじゃ馬ならし」ってオペラ。あ、もちろん原作はシェイクスピアね。

「ゲッツ」ってググったら「ダンディ坂野」って出ちゃうから。元気かなダンディ坂野。


ヘルマン・(グスタフ・)ゲッツ(Hermann Gustav Goetz, 1840年12月7日 ケーニヒスベルク - 1876年12月3日 チューリヒ近郊ホッティンゲン)はドイツ人の作曲家。ベルリンに学んだ後、1863年にスイスに転居。音楽評論家やピアニスト、指揮者としての活躍に加えて、創作活動を行なった。(ウィキペディアより)


あら短命ね。どんな作風なのかしら。キャストは・・・「トーキョー・リング」のときに宙づりで森の小鳥さんをキュートに演じていた菊地美奈さんが主役なのね(17日)。ううううむ(悩)。

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2008年8月 3日 (日曜日)

マスカーニ「イリス」の四半世紀ぶり上演

今日は、実家に帰ったりしてみたんです。

で、ワタシ、新聞取ってないのでしらなかったのですが。みんな知ってたですか?

ここ何週間かの新聞を見て。コルンゴルトのオペラやシャルパンティエ「ルイーズ」などと並び我が愛する秘曲オペラ、マスカーニの「イリス」が、12月にミッチー井上によっての日本初演より四半世紀ぶりに上演されるってのを新聞で見まして。これはスゴイと。


http://ent.pia.jp/pia/event.do?eventCd=0834479


指揮・演出:井上道義 
チェーコ(イリスの父):ジョン・ハオ イリス:アンナ・クオ
大阪:高橋淳 京都:大島幾雄 ディーア:国光ともこ
芸者:小林沙羅 乞食:鈴木寛一
踊り子:橘るみ(東京シティ・バレエ団) 人形師:ホリ・ヒロシ
合唱:武蔵野音楽大学 管弦楽:読売日本交響楽団
コレペティトゥール:大藤玲子 副指揮:富平恭平
舞台監督:幸泉浩司 照明:足立恒


主役の人が外人さん(中国?韓国?)なのはどうしてなのかわかりませんが、謎の悪役、オーサカ&キョートを最近大活躍の高橋淳さんとベテランの大島幾雄さんが歌うってのがとても楽しみですね。セミステージ形式ってのがどの程度なのか、わかんないけど。

くー、気になる。ま、マスカーニは「カヴァレリア」かせいぜい「友人フリッツ」しか知らんイタオペ・ファンは(いや、ワーグナー好きもハマるぞきっと)聴きに行ったほうがよいと思われ。しかも、日本で「死の都」と「イリス」を上演する人はミッチーしかいないのは、何か運命のようなものを感じる(ワタシは)。

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2007年8月31日 (金曜日)

マルチヌー・ナイフの涙&森の声

41dtx8qvpdlマルチヌー:歌劇「ナイフの涙」
ハナ・ヨナソヴァ(エレオノーラ)、レンカ・スミドヴァ(マトカ)、ロマン・ヤナル(サタン)
歌劇「森の声」
ヘレナ・カウポヴァ(花嫁)、ヤロスラフ・ブレジナ(若い森の住人)、レンカ・スミドヴァ(女主人)その他

イルジ・ビエロフラーヴェク指揮/プラハ・フィルハーモニカー




「珍しいオペラ」行脚をもう何年もやっているが、ここのblogでは大体好きなもの、思いがけず当たったもの、傑作ではないけど興味深いものを沢山ご紹介したつもりです。

でも、でもねえ。

やっぱり・・・色々買っていると結構ハズレもあるんですよね。
ハズレは売ってしまったりしていますね。

大体、ハズレと思うものは。
・音楽が生理的に私と合わない。
・筋書きに虫唾が走る。

・・・のどっちかでしょうね。

もうすでに売ってしまったオペラ全曲盤CDで、ここらへんに該当するのがゴルトシュミットって作曲家のもので。

退廃音楽シリーズから出てた「堂々たるコキュ」と。
CBSから出てた「ベアトリーチェ・チェンチ」でな。

前者は音楽的にどうしても受け入れられず。
後者は音楽は素晴らしかったものの、筋書きが受け入れられず(実父の欲望のままに陵辱される少女を守るため、継母や家来たちが協力して少女はその父親を殺害。少女は断頭の刑に処される・・・というような内容)。しかもジャケットも陵辱された少女を思わせるものだったし。

今持ってたら、結構お宝だったかもしれんね。国内盤だったし。

・・・というように、私も好きなオペラばっかり聴いているわけではないのよ。



さて。本日紹介のCD・・・

これはお手上げである。

このCD、買ってからずいぶん経つがいまだに筋書き等よくわからない。前から存在する日本マルチヌー協会さんのHPにも、この2つのオペラに関する記述は題名のみ。

マルチヌー(マルティヌー?)という作曲家は、何故か別の経由から興味をもつようになった。既にこのblogで紹介しました、カプラローヴァという女流作曲家の師匠にして愛人?ということだったので、そこから調べたり、CDを買ってみたりしてみたのであった。

交響曲だって聴いたぜ。何番か忘れたけどな。
しかし、何風なのか、なんともいわく言いがたい作風だったのさ。
誰も興味を持たない作曲家カプラローヴァのほうが、私は大好きだぜ。
(カプラローヴァの生涯に関するHPが削除されているようなのが非常に残念。彼女こそリリー・ブーランジェなどとともに、本当に見直されていいと思う作曲家だと思うんだけど。)

このオペラのCDも、もう何回もトライしているが、作風もどうもとらえどころがなく。なかなか聴いていて調子のいい感じはするのだが。

一応英語とチェコ語の対訳本もついてはいるのだが、それを訳す気力がナイ。マルチヌー協会の方が、訳してくれればいいのである(他力本願)。16もオペラを作っているマルチヌーのことだから、もっと他に重要な作品もあるのだろうが。

あああ、だれか筋書きをちょこっとでもいいから教えて欲しいです。

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2007年8月30日 (木曜日)

エネスコ・オイディプス王/ギーレン

George Enescu: Oedipe
エネスコ: 歌劇 「エディプ(オイディプス王)」
モンテ・ピダーゾン(オイディプス王)、エギルス・シリンス(ティレシアス)、ダヴィデ・ダミアーニ(クレオシ)、ミヒャエル・ロイダー(羊飼い)、ゴラン・シミッチ(神官)、ペーター・ケーヴェス(ポリュポス王)、ヴァルター・フィンク(見張人)、ユー・チェン(テセウス)、ヨーゼフ・ホプフェルヴィーザー(ライオス王)、マリアーナ・リポウシェク(イオカステ王妃)、ルクサンドラ・ドノーセ(アンティゴネー)、ミハエラ・ウングレアヌ(メロペ王妃)
ミヒャエル・ギーレン指揮、ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団、オーストリア連邦歌劇場舞台管弦楽団、ウィーン少年合唱団
(1997年5月 ウィーン国立歌劇場ライヴ)

おお、これはいったい。こんなの出てるのずっと知らなかった。しかも、ギーレンでウィーン国立歌劇場なのにナクソス。これは珍しいオペラ好きには即買いでしょ。

エネスコ(エネスク)って作曲家はここでは初登場。私も聴くの初めてである。管弦楽曲だって聴いたことないんだけど。この人のオペラはこれ一曲しかないそうだが。かなり産みの苦しみというか、長い期間かけて完成したものらしい。

ジョルジェ・エネスコ(1881 - 1955)はルーマニアの作曲家、ヴァイオリニスト、ピアニスト、指揮者、音楽教師。
20世紀の傑出した音楽家にして、存命中は最高のヴァイオリン演奏家の一人であった。今日においても、作曲家としてよりヴァイオリニストとしての価値において賛嘆される傾向がある。
(ウィキペディアより)

幼児期より楽才を発揮、7歳でウィーン音楽院に進学。ご学友にツェムリンスキーがいたという。

さて、このオイディプス王。「歌劇大事典」によると一般的なオイディプス王のあらすじと一緒みたいなので、その辺のあらすじを一応載せておこう。

<あらすじ>
神託によって息子のために一命を失うであろうことを知ったライオス王は、その子オイディプスを殺すことを家来に命ずるが、オイディプスはある羊飼いに救われる。そして両親を知らなかった彼は、成長してのちライオス王を殺したうえ、王座について生みの母イオカステを妻とし、2男2女をもうける。しかし、自分が父殺しと母を妻としたことを知りオイディプスは自ら両目をえぐ取り、イオカステは首をくくって死ぬ。


このCD。これぞナクソス!という本領を発揮して歌詞対訳もなく、しかも歌詞はフランス語なのでかなりキツイかも・・・ということで、筋書きを楽しむというよりはこの音楽そのものに耳を傾けたい。

もしも。

ウィーンに旅行に行って、国立歌劇場でたまたまこの陣容でこんな珍しいオペラを見ることができたらかなりラッキー。だが、クラヲタでない友人との旅行や新婚旅行でコレが当たってしまったら、あとでかなりブーブー言われること、うけあい。新婚旅行だったら、成田離婚かもしんね。
うくくっ。

で、私の印象として。雰囲気的に、例えていうならば、ダラピッコラの囚人の残酷、シマノフスキのオペラの神秘、ベルクのヴォツェックの緊張感、ツェムリンスキーの優美(但し1%くらい)、が混じっている感じ。(わからん??)

ま、多分ここらへんのオペラが好きな人は大抵オッケー、オッパッピー。第1幕の壮大な合唱が入る部分を聴いただけで、買ってよかった感が。合唱にはウィーン少年合唱団まで入る豪華さ。

でも、一般的にはあまり薦めない(おや?)。オペラ的な優美さにはかなり欠ける。キツイ。聴く人に愛想のよいオペラでは決してないのである。

キャスト的には平均的な国立歌劇場のレベルかと。母にして妻の役にリポウシェク。ここでもかなり強烈な歌唱を聴かせてくれている。他のキャストも(誰がなんだかよくわからないが)、穴はないと思う。

ライブ録音で最後には盛大に拍手も入り(大盛況だったみたい)、臨場感溢れるものである。

←タワーで買うならこっち。


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※小島よしお関係のTBはもう受け付けないよ。一つで充分。

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2007年8月16日 (木曜日)

ウェーバー/マーラー・3人のピント



ウェーバー(G・マーラー補筆完成版):歌劇「3人のピント」
フランツ・グルントヘーバー(ドン・パンタレオーネ)、ルチア・ポップ(クラリッサ)、ヴェルナー・ホルヴェーグ(ドン・ガストン)、ヘルマン・プライ(アンブロジオ)、クルト・モル(ドン・ピント)、ハインツ・クルーゼ(ドン・ゴメス)その他
ガリー・ベルティーニ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニカー、ネーデルランド・ヴォーカル・アンサンブル

(1976年録音)

暑い。群馬は40度超えたっつーし。
群馬の皆さん、大丈夫ですか~?
40度って、ぬるま湯に頭から全身どっぷり浸かっている感じかしら?
(実は、休み中に遊ぶ約束をしていた群馬在住の友人は体調を崩して病院へ。アキバでオタクを見学に行く予定であったが、中止。涼しくなったらまた。)

私はというと、東北人の血統からか人一倍暑さに弱いもんで、ここ2~3日は夕方まで朝青龍ばりの引きこもりを実施中。日がなんとなく落ちてから隣町のスーパーに出かけて、テキトーに食材を仕入れて帰宅(残念ながら食欲はなくならない・・・泣)。遊びに行く予定の土日はなんとか曇りになってほしいもんだが。たのむよ。

・・・というわけで。これを機会にこのところサボリまくってたblogを更新。

今日はウェーバー。
この「3人のピント」は、マーラー・ファンならよくご存知だと思う・・・題名だけは。伝記には必ず書いてあるもんね。

どんな曲だか、ずっと頭にはあったのだが、こないだタワレコでたまたま安く売ってたのを見かけて購入。2枚組で1250円て。この豪華キャストをみてちょうだい。プライにモルにポップ・・・。魔笛できるぞ。
(いつも思うがRCAのこのオペラ・シリーズはキャストも演奏もなかなかなのになんてお安いんでしょ。録音もだいたい悪くないし。)

しかも指揮者はマーラーが大得意だったベルティーニというのもすごい。

おもなあらすじ。

舞台はスペイン。
<第1幕>野暮なイナカ紳士のドン・ピントが、ドン・パンタレオーネの娘クラリッサを花嫁として迎えるために、推薦状を携えながらマドリードへ赴く途中、ある村の旗亭で若い学生のガストンに会う。ガストンはピントの話を聞いて、自分が彼の代わりにマドリードへ行こうと決心し、眠っているピントの推薦状を盗んで行ってしまう。

<第2幕>パンタレオーネの家。ドン・ゴメスと愛し合っているクラリッサが、ピントと結婚することを父親から命ぜられて悲観しながらも、ゴメスおよび女中のラウラと共謀してこの難局を乗り越えようと試みる。

<第3幕>召使のアンブロジオを従えてピントになりすましたガストンが到着。が、事情を知ったガストンはピントから盗んだ推薦状をゴメスに与えるので、今度はゴメスがピントになる。そして彼を歓迎する祝宴の最中に本当のピントが現れてひと悶着あったあと、事情を知ったパンタレオーネは恋人たちを許して、娘とゴメスの結婚を承諾するのである。

・・・というふうに。ウェーバーというよりはなんとなくロッシーニのオペラのような雰囲気のある筋書きであります。

ところで、ウェーバーってどのくらいまでこの曲を完成してたのでしょう。そこのところがあまりよくわかりませんが・・・とにかく、ウェーバーの孫が1987年、マーラー(26~7歳)に補筆を依頼したということであります。(その夫人と恋に落ちて駆け落ち寸前までいったとゆー。こりゃまた。)

マーラーはその翌年、交響曲第1番を完成する。だもんで、このオペラはたぶん「巨人」を作曲しながら作業してたんだな、きっと。そういうことを踏まえて聴くと。

CD1枚目はまだそんなでもないんだけど。
CD2枚目は、第1幕の最後のオケ部分から始まるのですが、ここはもしかしてマーラーがかなり手を入れたんじゃないか~?と私は思う。マーラーの独特なスケルツォっぽいにほひが。・・・他にも、それっぽいなあって感じるとこはところどころある。ま、気のせいかもしれないが。

演奏はというと。このメンバーではどんなオペラでも大丈夫だ、多分。
クルト・モルはまるで「薔薇の騎士」のオックス男爵を思いだす。プライは裏声で女の声色を使って大活躍。役どころとしてはフィガロっぽいかも。また、ポップが出てくる第2幕からクライバー盤の「こうもり」を思い出すときもある。みんなそれぞれ芸達者。いい感じ。

ガリー・ベルティーニがオペラを指揮したのは私は聞いた事ないんですが、ベルティーニ自身がマーラーに深く共感している感じがするので、この演奏はまるでマーラーが指揮しているかのごとくぴたっとハマっています。

この曲はほかに、ナクソスにも全曲盤がありますが、このRCA盤より値段が高く、キャストも知らん人ばっかりです。
(ちなみにRCA盤は英語対訳なしでドイツ語台本のみ。)

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2007年8月15日 (水曜日)

クラーサ:子供のためのオペラ・ブルンジバール


ハンス・クラーサ:子供のための歌劇「ブルンジバール」
ジェラード・シュウォーツ指揮/ミュージック・オブ・リメンブランス、ノースウェスト合唱団、他

今日は終戦記念日だという。
我々は、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び・・・という日である。

というわけで、たまたま~ではあるが、第二次大戦関係ってことで、きょうは先日購入したクラーサのガキの子供のためのオペラ、ブルンジバールを。

このオペラについては、ずいぶん前にテレジンのユダヤ人収容所とそこにいた音楽家についてのドキュメンタリーをテレビで見たので知っていた。確か、取材をしていたのは指揮者の大野和士さんだったと思う。

テレジンの収容所は、アウシュビッツのごとく直接の虐殺行為を行う場所ではなく、そこに送られる前の中継地点みたいな収容所で、また他の国に見せることによって「収容所は実はこんないいとこでっせ」という隠蔽行為を行うといった存在だった思う。

ということで、ここに収容されてた作曲家は(クラーサのほかにヴィクトル・ウルマン、ギデオン・クラインなど)、多少作曲をしたりはできる環境だったようだ。

過去記事:ウルマン「アトランティスの皇帝」


ハンス・クラーサ(1899 - 1944)はボヘミアの作曲家。ドイツ国立歌劇場(現・プラハ国立歌劇場)の声楽コーチを勤め、同歌劇場の音楽監督ツェムリンスキーと出会って多大な影響を受ける。

作曲家としては、1920年に《クリスチャン・モルゲンシュテルンの詩による4つの管弦楽伴奏歌曲》によりデビュー、もう一つの大作は、1938年に教育省により主催された作曲コンテストのために書かれた、児童オペラ《ブルンジバール Brundibár 》である。

《ブルンジバール》の完成後、1942年8月10日にナチスにより拘束され、テレジン強制収容所に送致される。《ブルンジバール》は所内で改訂された後、そこで55回の上演を見た。クラーサはテレジンに隔離された年代が最も実り豊かな時期であったが、苛酷な環境のためにいくつかの作品が失われた。

1944年10月にアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に送致され、若者ではないので強制労働に向かないとの口実から、ガス室で処刑された。(以上ウィキペディアより)

うううううあああうう(泣)。

夏休みだってのに、なんだか記事が暗くなってきたので、純粋にこのCDの感想を。

以前見たテレビのドキュメンタリーで(実際のテレジンの子供たちが収容所内で上演している所のフィルム)見聞きしたのは、最後の合唱の部分だけだったので今回全曲聴くのは初めてである。何年か前にチェコの少年合唱団が来日したときにこの曲を上演したのだが、何かの都合で行けなかったのは残念だったす。

原曲はおそらくチェコ語なんだろうが、このCDはトニー・クシュナーによる英語訳の録音である。子供が全部歌っているのかと早とちりして購入したが、子供は合唱のみで、ソロは大人の歌手がやっている。

これはかわいくない。がっくり。全部子供が歌ってるのかと思って買ったのに。

しかも。英語が全くのアメリカ英語でムカつく。この曲の悲しみみたいなのがやや薄れていくようで残念だ。
全体的に♪ナ~ントカ~ハーワユ~?ジスイズマイシスタ~♪みたいな感じなので戦後の子供向け進駐軍英会話放送(?なんとなく)みてえ。それもまた味なのかもしれんが。教科書に墨塗っちゃうよまったく。サンキューマッカーサーだよ、もう。(←意味不明)

オペラの内容は、弱いものが力をあわせて悪者ブルンジバールをやっつける、というものだったと思う。テレジンの子供たちはそれこそいつか悪い者(ナチス・ドイツ)をやっつけてやろうという一心で毎日この曲の練習をしていたのである。

曲自体は、ここら辺の迫害作曲家の作風そのものであり、室内オーケストラの音色もなんとなくドンヨリと心が曇っている感じはする。ツェムリンスキーに師事した、ということだがここでは影響は・・・どうなんだろう。弦の扱いは多少、ウィーンの退廃的な匂いは感じるとこもある。

しかし、原語の演奏も聴いてみたい。きっと格段に味わいが違うと思うんで。

・・・。

それにしても、平和な時代に生まれてよかった。

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2007年7月16日 (月曜日)

シュレーカー・狂える炎

074646685020 シュレーカー:歌劇「狂える炎」(Irrelohe)
ミヒャエル・パプスト(ハインリッヒ)、ルアナ・デヴォル(エヴァ)、エヴァ・ランドヴァ(ローラ)、モンテ・ペダーソン(ペーター)、ハインツ・ツェドニク(クリストバルト)その他
ペーター・ギュルケ指揮/ウィーン交響楽団・ウィーン楽友協会合唱団

はじめに、本日の大地震に見舞われた方、心よりお見舞い申し上げます。

過去記事:シュレーカー・烙印を押された人々

・・・さて。
ここのblogもほとんど書きたいCDは書いてしまった感があります。あとは新しく買ってレビューを書くしかないなあ。さあて、ほんとにどうしようかなあと思ったら、まだあった。ウチの秘曲中の秘曲。多分、このCDの価値といったら、以前ご紹介したコルンゴルトの「ヴィオランタ」くらいのもんだと思う。

あまり最近CDショップでも見かけないので、廃盤になったものと思われる。1989年、ムジークフェラインにおけるライブ。演奏会形式(多分)。

今までblogに書かなかったのかというと、当然輸入盤なので対訳はないし解説は英語・ドイツ語・フランス語。

うーん。私のたどたどしい英語力。そしてただでさえ難解なシュレーカーの台本。あいかわらず自己完結っぽい筋書き(だからなんなんだ~と言いたくなる)。ちょっとヒクものがある。

そんなこんなで・・・・「たぶんこんな感じなんだろう」という筋書き。


時は18世紀、とある小さな村に建つIrreloheという城にまつわる物語。

とある居酒屋の女主人ローラは、自分は昔は美しく若かった、と歌っている。彼女の息子のペーターは、自分の出生の秘密を知りたがっている。彼女は「Irreloheの呪い」について語る。
その昔ある貴族が水の精を愛し、息子をもうけた。この子供とその子孫は代々この村から若い花嫁を強奪するという。

そのとき居酒屋に現れた楽士・クリストバルト。彼もかつて「Irreloheの呪い」によって自分の花嫁を奪われた。クリストバルトは3人の楽士とともに国中を回っているが、彼らの現れるところには必ず火事が起こる。

ペーターの幼馴染みであるエヴァが、城の現在の持ち主であるハインリッヒ伯爵と会い、あわてて逃げてやってきた。しかし、ペーターはエヴァが伯爵と会ったことに嫉妬し、彼女を部屋から追い出してしまう。

夜。3人の楽士(放火犯)が村に現れる。これから城が燃やされるということを背後で見ていたエヴァは知ってしまい、ハインリッヒに知らせにあわてて城へ向かう。

ハインリッヒ伯爵はエヴァに恋してしまっていて、彼女に手紙を渡すように召使に言いつける。それと入れ替わりにエヴァが城にやってくる。互いの愛を告白する二人。それからすぐに教会で婚礼があげられることになる。
教会。婚礼の場に、嫉妬に狂ったペーターが決闘に現れる。母ローラは「この人はあなたの兄弟なのよ!」と止めようとするが、すでに遅くペーターは殺されてしまう。火事を知らせる鐘が鳴り響き、人々がIrrelohe城が燃えていることを告げる中、ハインリッヒとエヴァは若い愛の輝く朝の光の中へ踏み出す。




初演は1924年、クレンペラーによって行われたが、結果はあまり芳しくなくシュレーカーの今までの名声に陰りが見えてくる。

とはいえ、このCDで聴ける音楽はいかにもシュレーカーらしいものである。とくに第2幕のエヴァとハインリッヒの愛の場面は美しい。それと第3幕の出だしからの混沌とした管弦楽、舞台裏から聞こえる軍楽トランペット(マーラーのようである)、色々な楽器が好き勝手にメロディーを奏でつつも一つにまとまっていく様はうーんと唸ってしまう。オルガンも交えた婚礼の合唱も壮大で、かなり聴き応えがある。

さて歌唱は。

なんといっても私の大好きな性格テノール、ツェドニクが大活躍しているところが素晴らしい。この役はやっぱりこの歌手でないと、というくらいはまっている。名歌手ランドヴァも(老女の役なので違和感があるが)うまいし。

猿之助版「影の無い女」で皇后を歌っていたデヴォルが主役のエヴァを歌っている。ホント、このパートはトンデモナイ高音から始まったり、伴奏オケも複雑なのできっととっても音が取りにくいんじゃないかと思うが、この歌手はピタリと決めている。とくに高音の弱音が素晴らしく綺麗。

ヘルデン・テナーの役柄と思われる伯爵役のパプストはこの難しい役を頑張って歌っています。たまーに音をちょっと外したりしているのが惜しい。

録音はデジタルなのでかなりよいですが、もうちょっと合唱団に広がりがあるともっとよかったかなと思います。

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自民党のCMにさーえどわーどの音楽は。やめてちくれ。
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2007年6月23日 (土曜日)

マルシュナー/ハンス・ハイリング

Pa0_0133 ハインリヒ・マルシュナー:歌劇「ハンス・ハイリング」
アレクサンダー・ヴェリッチュ(ハンス・ハイリング)、ヘレーネ・ヴェルト(地霊の女王)、マルゴット・ギヨーム(アンナ)、カール・フリードリッヒ(コンラート)、レス・フィッシャー(ゲルトルート)、グスタフ・ナイトリンガー(シュテファン)
ヴィルヘルム・シュヒター指揮/NDR交響楽団&合唱団

Marschner: Hans Heiling ←購入はこちらから。

隠れたる作曲家の珍しいオペラを発掘(?)してわたくしの勝手な判断でその価値を問うという、人気の(?)シリーズもずいぶんな量となりました。

しかし、まだまだあんだよね~、気になるのが。もー、「ちょっとR・シュトラウス風」とか「ワーグナーの影響を受けている作風」とか紹介されちゃうと、もう俄然聞いてみたくなってしまう。

いかん。こんなことでは、破産してしまうだよCD大人買いは。

Pa0_0134 大人買いといえば。昨日は歌舞伎に行った友達と(わざわざ有給とって)池袋のナンジャタウンに出かけた。

「餃子スタジアム」というものが何年か前にできていて、それが目当てのはずだったのが。

有名な餃子のお店が10ほど出店している(はず)。
餃子は何種類か食べたが、どれも何故か中途半端に冷めており。平日でガラガラだったのに、作りおきをしていたのだろうか。(有名な宇都宮の「みんみん」までそんなである。これはさすがにちょっと冷めても美味しかったが)

常日頃、おとりよせの餃子を自分でうま~く焼いて食べたり、三田の「大連」の餃子のアツアツを、はふはふ言いながら食べている私にとっては、「は、冗談でしょ」という感じ。

Pa0_0136 そんなこんなでも楽しかったのは9月2日まで開催されている「プリン博覧会」(全国から200種類ということだが、そんなにはなかったような。でもプリン好きには鼻血)と、常時開催の「カップアイス博物館」(全国から300種類並ぶ様は壮観)であり。ここぞ大人買いぶりを発揮、カップアイスを1個、プリンを2個いっぺんに食べる(アイスとプリンを一口ずつ交互に食べるという荒業も)という、至福の時。子供だったら「おなかを壊すから、どれか一個にしなさい!」といわれる所だが。

どれも美味しかったけど、この「キャラメルカスタードプリン」が美味しかったなあ。通販もしている。
Pa0_0137

富山 菓子工房フェルヴェール キャラメルカスタードプリン 




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さて、この「ハンス・ハイリング」。ドイツでは一昔前は結構上演されていたもののようである。マルシュナー(1795~1861)の他のオペラ「吸血鬼」とともに結構CDは発売している(安易に入手しやすいとは限らないが)。「ハンス・ハイリング」は映像も市販されていて結構キャストが良かったりするので、見てみたい。物語が物語なだけにかなり怪しそうな舞台美術が期待できる。

他にプライが歌ったカイルベルト盤もある。




<あらすじ>
地底に住む地霊の女王の息子ハンス・ハイリングは田舎娘アンナに恋をし、人間の姿をして人間の世界に住むために母の反対を押し切って、魔法の書を携えて地底を去る。

しかし、アンナの懇願に従って魔法の書を火中に投じたので、彼は地霊たちを支配する力を失ってしまう。そして彼の素性を知ったアンナが、かねてから彼女を愛していた狩人のコンラートのほうに気持ちが傾くのを見たハンスは、コンラートを短剣で傷つけたまま逃走する。

人間に振られてしまった彼は地底の世界に帰ろうとするが、地霊たちはもはや彼のいうことはきかなくなる。コンラートとアンナが結婚式をあげるところへ、ハンスは復讐をしようとするが、そこへ出現した母親から、全てを許すから忘れて地底に戻ってきなさいと命令。ハンスも今後はいっさい人間の目には見られないだろうと誓いながら、母とともに暗黒の国へ帰っていく。

めでたしめでたし・・・かな?なんだか、内容はRPGみてえな感じだなあ。「そこでハンスはまほうのしょをもやした!」「ハンスはまほうのちからをうしなった!」みたいな(←あまりよくわかんないが)。

曲は、やっぱりウェーバー系というか、ドイツの森の怪しげな物語系である。メルヘンというよりはメルヒェンという感じである。やや一本調子な気もするが、ところどころのアリアっぽいところは結構手を止めて聞き入ってしまう感じ。

指揮者は、あのシュヒターである。といっても年代的に私は演奏は全然知らないが、1959年から62年までN響の常任指揮者だった人である。ほとんど正規録音が残ってないということだが、最近になってWALHALLレーベルなどから興味深い録音が沢山出ているようである。(ワーグナーが多いが、ドイツ語トスカとか、ドイツ語・オネーギンとか、ドイツ・語ドノフとかヘンテコなものも←マルタ・メードルのマリーナ。)

キャストは、あのグスタフ・ナイトリンガー以外全然知らない歌手である。でもどの歌手もなかなか聞かせる。とくにアンナ役の歌手はなかなかチャーミングな歌声である。1950年代はきっと、国際的に知られてなくてもいい歌手が地方にはいたんだろうなあ。

ナイトリンガーは地底人の役ではなく人間のチョイ役で(多分村人Aや新郎の友人代表みたいな感じなんだろう。)歌うとこは少ないがやっぱり立派な歌唱。

えーと、(忘れてました)このCDの音はですね、例によってラジオ放送用な感じで、1950年のそれなりの音で聴くことができます。

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そのあとダイエットしてるから大丈夫。
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2007年6月 7日 (木曜日)

モニューシコ:ハルカ

P1000765スタニスラフ・モニューシコ:歌劇「ハルカ」 (ハイライト)
Halina Sloniowska,Barbara Nieman(soprano),Bogdan Paprocki,Kazamierz Pustelak(tenor),etc
Zdzislaw Gorzynski指揮/ワルシャワ歌劇場管弦楽団・合唱団

(POLSKIE NAGRANIA MUZA PNCD092)


勇気がなくてなかなか飛び込めなかったことでも、飛び込んでみると意外と素敵な結果になったりすることがある。

このところお気に入りのラーメン屋さん、じらい屋もそう。店が大変狭くカウンターにぎりぎり7人しか入れない、女一人では非常に入るのに勇気のいる店である。はじめは3~4回躊躇して入れなかったのである。

しかし一回食べてみると美味しくて、それから何回も行ったので、最近は店員さんの一人に顔を覚えられてしまい(でも店員さんは何人かいてローテーションしているはずなんだが)、なんだか親しくお話するようにまでなった。割れてお客に出せなくなった煮玉子を黙ってオマケしてくれたりしてな。マニアの中では有名な行列店なのに、何故か私の行く時間帯は空いているからなんだけど。こだわりの店っぽいのに意外とフレンドリーだったす。
全然自分と違う世界の人と、知り合いになるのって本当に素敵なこと。

なんだか何かに似ている・・・と思ったら。オペラを観にいって、休み時間にオケピの中の楽員の知り合いに「今日はどうだい?」なんて聞いたり親しくお話をしたりするのに似ている。何故かとても誇りに思ったり。



ま、そんなこんなでこの「ハルカ」ってオペラのCDも、何回も渋谷塔で手にとっては戻し、手にとっては戻し。3回くらいそれをくりかえして先日やっと買った。

このCDが気になった原因は、このハルカって素敵な名前と、いかにもポーランドからはるばるやってきた風なジャケット。歌手も指揮者も誰一人知らない。非常に惹かれた。でも全然知らない作曲家だったので「もし全然つまんないオペラだったらどうしよう」という心配があった。

でも。
心配は無用でした。いやーかなり素敵な感じです。この作曲家は時代的にヴェルディやワーグナーと重なるため、曲の雰囲気でいうとトラヴィアータみたいなとこも多々あるし、初期のワーグナーみたいな感じもある。結構聴けるぞ。

演奏も意外?といっては悪いんだけどみんな歌手はうまいのです。期待以上といっていいです。

スタニスワフ・モニューシュコ(1819 - 1872)はポーランド人指揮者・作曲家。ポーランド語の歌劇や声楽曲により知られる。大衆的な題材を用いて、愛国主義的な舞台作品を残し、同じような傾向のバレエ音楽も手がけた。このためにポーランド・オペラの父と称される。アダム・ミツキエヴィチらの詩による12冊の歌曲集も残した。ワルシャワのポヴァンツキ墓地に埋葬されている。ポーランドと歴史的・文化的にゆかりの深いリトアニアでも活動し、門人にセザール・キュイがいる。カロル・シマノフスキは、「国際的なショパンとローカルなモニューシュコ」という比較を行い、モニューシュコのもつ安易な地域色を克服することが20世紀ポーランド楽壇の課題であると喝破した。(ウィキペディアより)

<あらすじ>
貴族ヤヌーシュは女農奴のハルカを弄びながらもスキャンダルを恐れて偽りの誠実の誓いをする。しかし、かねてからハルカを愛している農奴のヨンテックは、ヤヌーシュが内膳頭の娘ソフィーに対しても同様の誓いをしたことをハルカに伝える。これを聞いたハルカは興奮してヤヌーシュの屋敷に駆けつけるが、ヤヌーシュとソフィーが客たちとともに姿を現すのを見てその場に卒倒する。そしてヨンテックに連れ帰られた彼女はヤヌーシュとソフィーの結婚式の当日、新婚のふたりが一同とともに会堂に入ったあと放火しようとするが、オルガンの響きを聞いてそれをやめ、高い岩の上から身を投げる。そして農夫たちの叫びに一同が出てきたとき、ヨンテックはヤヌーシュを捕えて岩の上に引きずっていったうえ、そこからつきおとす。



・・・というふうに筋書きはかなり激しい感じのオペラだが、音楽は表現主義的でもなくメロディも美しい。世間的にあまり知られてないオペラって・・・ってもしかして私の知識が足りなかっただけかもしれないけれど ・・・イマイチ構成が物足りないとか、音楽が一本調子だったりするが、そんなことはナイ。ハイライトだからもしかしていいとこどりなのかもしれないが。

全曲盤も、このblogを読んで下さっているさすらいのジーンさんが前に書いてくださったようにCPOからと、あともう一種類出ています。全曲聴いてみようかなあ、と思う今日この頃。本当はこの私の買ったポーランド製の全曲盤があったら欲しいとこなんだが・・・。

←手に入ると思う全曲盤。

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