2023年7月28日 (金曜日)

東京交響楽団 第92回川崎定期演奏会 ノット&神尾真由子

Img_2610

エルガー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 op.61
ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 op.73
ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団 
神尾真由子 (ヴァイオリン)

(7月15日 ミューザ川崎シンフォニーホール)

エルガーのヴァイオリン協奏曲を目当てに、川崎へ。ノットの振るエルガーと言えば何年か前のゲロンディアスがあったなあ、あれは素晴らしかった。ドイツ物の印象が強い(私だけ?)ノットだが、エルガーの国の人である。希望としては交響曲1番か2番をナマで聴いてみたいところ。

とは言え、ヴァイオリン協奏曲は内容も長さも交響曲並みである。今回の2曲目のブラームスより実は演奏時間は(人によるけど)長い。

有名なチェロコンより圧倒的に演奏機会は少ないので、ナマでは聴くの初めて。今回は三階の真由子女史の後ろから見る席だったので、楽譜はiPadで、めくる用の足踏みスイッチがよく見えた(演奏している顔は見えない)。そしてカッコいいノットの指揮ぶりは横からよく見えた。

演奏は、というか曲は流石にエルガー節が満載でとても良かった。しかし、当日券をケチって3階席だったので今ひとつヴァイオリンの音量が足りず。前にブラームスのコンチェルトのときも同様に思ったので、真由子さんのコンチェルトの時はケチったらいかんな、と思った。曲自体はオケの弦楽器セクションがピチカートで演奏したり、色々面白かった。(いつも思うけど真由子さんはコンチェルトのときはアンコールやらないね。文句を言っているのではなく、何か主義のようなものがあるのかなあと。)

今回は席がどうもマズって、隣席のオッサンがエルガーで寝息を立てていたり、演奏中に飴をポケットからゴソゴソ出してバリバリ紙を剥いたりして(2回もだよ!)、気になって楽しめず。

ブラームスはコンチェルトやドイツ・レクイエムは好きで演奏会に行ったりするけど、交響曲はいまだにあまり馴染めず。何故かな。

Img_2607

| | コメント (0)

2023年6月25日 (日曜日)

森本隼太 ピアノ・リサイタル2023「幻想」 銀座王子ホール

Img_2596

ラモー:新クラヴサン組曲より「ガヴォットと6つの変奏」「サラバンド」
ショパン:幻想ポロネーズOp.61
ブラームス:幻想曲Op.116
バッハ/ブゾーニ:半音階的幻想曲とフーガ
モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475
リスト:ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲 S.161
(6月24日 銀座王子ホール)

18才の巨匠(私が勝手に呼んでいるだけ)、森本隼太 さんのピアノ・リサイタルに行ってきた。王子ホール は初めて行ったが、ロビーや階段に絵画が貼ってあったり色々豪華だった。王子製紙のコンサートホールである。

曲順はプログラムとは変わって、いきなり幻想ポロネーズから演奏。昨年浜離宮でも演奏を聴いたけど、今回は前から2番目の席だったので、この時も幻想ポロネーズは弾いたが迫力が倍増。ただ、クラシックのリサイタルでは別になくてもいいと思うのに、本人によるMCとかたどたどしい曲目紹介が相変わらずで、微笑ましくて観客の笑いを誘っていた。たまに出る京都弁もかわいらしい。いやはやずっとこんなでいて欲しい。

ラモーは本当に好きなんだなあ、と思うくらい楽しさが伝わってきたし、ブラームスからは何かが彼の体に入って来たのかな、と思うような入神の演奏。バッハ/ブゾーニは流石にイタリアに留学してイタリア人師匠に習ってるだけあるなあと思うし、モーツァルトの解説は面白かったし。でも何と言っても最後のリストの何かに取り憑かれたような演奏が凄かった。前は気付かなかったが演奏中は終始鼻歌を歌ってたり唸ったり、自由な感じだった。アンコールは2曲でマズルカ13番と2曲目は・・・(貼りだされてなくてわかんなかった。あとでHPで確認)

コンサートとは関係ないが、隣の席のご婦人の香水がかなりきつくて、マスクしててもなおしんどかった。外国のオペラハウスではたまーにそういうことはあったが日本ではそうそうない。「出かけるときに旦那さんに言われませんでした?」とか聞きたいくらいだった。

-----

それにしてもまあ、こんなご時世なのに普通にチャイコフスキー国際コンクールが開催されているようで、普通にYouTubeで中継されている。司会者やスタッフは終始にこやかで、何事もなかったように画面に出ている。ピアノ部門では2名ほど日本から出ているようだが(他の部門は知らん)、どうか何事もなく無事で帰国して・・・いやよい成績を挙げられますようお祈りしています。

| | コメント (0)

2023年5月13日 (土曜日)

LFJ2023 ベートーヴェン 有料コンサート(三協&第九)

5月4日 名手たちによる彩のコンチェルト

懐かしきLFJが復活。しかし、あまり普段聴かないベートーヴェンのためあまり気分は上がらず。本日はレミ・ジュニエを久しぶりに拝むため券を買った。まあ、あんまりやらない曲(たぶん)なんで聴けてよかった。本当はレミくんのソロのコンサートが聴きたいものだ。

ベートーヴェン:ピアノと管弦楽のためのロンド※
ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲

谷口知聡 (ピアノ)※

辻彩奈 (ヴァイオリン)
伊東裕 (チェロ)
レミ・ジュニエ (ピアノ)
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 (オーケストラ)
松本宗利音 (指揮者)

Img_2570

Img_2569 

Img_2571

しかし、渋い曲のわりにAホールがかなりいっぱいになっていたので良かったな。東京シティフィルなのも豪華。例年だと海外から謎のオケが来てあんまり上手くなくてガッカリしたりすることもままあるし。

国際フォーラムの屋台村は当然大変な混雑。屋台は値段お高めなのにね。しかし夕方だったせいか、交通会館の名店「ひょっとこラーメン」は並んでなくて、初めて食べる事が出来た。サッパリしてて美味しかった。また食べたい。


5月6日 交響曲第9番「合唱付」

種谷典子 (ソプラノ)
鳥谷尚子 (アルト)
宮里直樹 (テノール)
河野鉄平 (バリトン)
東響コーラス (合唱)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 (オーケストラ)
リオ・クオクマン (指揮者)

Img_2573

ラフォルジュルネの有料コンサートは2回しか行かなかったけど、最後の第九は前から券取ってあったので夜9時より参戦。前から7番目でこの陣容で3000円はお買い得?

いつも東響のコンサートでお世話になっている?東響コーラスさんが神奈川フィルと共演。lfjではお馴染みのクォクマンが若々しいバネの効いた?指揮ぶりで圧倒。全体的に早めのテンポでスイスイ進み、好ましい。しかし・・・私にとって第九🟰年末なんで、年末調整を思い出しちょっとブルーに。しかし、演奏は素晴らしかったし、あのでっかいAホールいっぱいの観客を前に演奏して、出演の皆さんはさぞ気持ちが良かったろうな、と思う。

ーーーー

ついでに・・・

この日はイギリス国王の戴冠式。実は英国音楽オタクなので(エリザベス女王戴冠式のCD持ってる)、3時くらいからBBCのYouTubeでずっと観てた。何なら国際フォーラムに入ってからも携帯で観てた。パッパーノが指揮したり、アフリカ系プリマドンナのプリティ・イェンデ、日本でもお馴染みのブリン・ターフェルなどの出演を楽しんだ。そして何より大好きなウォルトンの「戴冠式テ・デウム」をウェストミンスターで生で聴ける人をガチで嫉妬。

| | コメント (0)

2023年2月19日 (日曜日)

第31回Kissポート・クラシックコンサート/大友直人・横山幸雄・他

288348de3ee04bde89a16fefa6c6db5d

モーツァルト:オペラ『魔笛』より 序曲
ブルッフ:スコットランド幻想曲 Op.46
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30
指揮:大友直人
ヴァイオリン:福田麻子
ピアノ:横山幸雄
管弦楽:東京交響楽団(2月13日 サントリーホール)

チケットがあまりに安かったので、主催者の長い挨拶があるのでは、とか帰りに何かの寄付を募られるのか、とか某アイドル夫婦の娘さんの飛び入りフルート演奏があるのか、とか色々妄想していたが、全然そんなことはなく。普通のコンサートであった。当日券は席を選べなかったので、ビビって最安席(1400円)にしてしまったが、もっといい席にすればよかった。でも、1階席の後ろから2番目だった。

福田さん独奏のブルッフはヴァイオリン協奏曲と違ってそんなによく聞いた事はなかったんだけど、さすがは大友さんの指揮とあって、ドイツ人の曲というよりヴォーン・ウィリアムズみたいに聞こえた。そう言えば、大友さんのコンサートってイギリス物しか行った事なかったわ。(まあ、スコットランドって付いてるから若干イギリス物かな?) 福田さんのヴァイオリンの音は澄み渡ってて後ろの方までちゃんと響いてて美しかった。

横山さんのピアノは初めて生で聴くのかな。さすがはヴィルトゥオーソ!って感じで凄かった。いや、この曲大好きなんですよ。ピアノ・アンコールはグノーのアヴェマリアの横山さんによる編曲のもの。最初「リスト編曲のパラフレーズ?」と思ったくらい超絶技巧。

とはいうものの。

こんなこと言いたくないが、(後ろのほうの席だったからあんまり聴こえなかったのかもしれないけど)オケどうしたの?というくらいソリストとオケがあってなくて。いやこないだ新国立でタンホイザー演奏してた同じオケだよね、もしかしてぶっつけ本番?ワーグナー演奏でお疲れ?などと思った。私の聞き違いだといいなあと思った。ソリスト2人が良かっただけに残念。

-----

そういえば、先日N響で演奏されたシマノフスキの4番にはどうしても行けなくて(給与計算中だったので)、好きな曲なので本当に悲しい思い。普通の日にやらないでほしいわシマノフスキ。今度やるスタバトは行くけどさあ。

| | コメント (2)

2022年12月29日 (木曜日)

飯守さんの第九 2022

3d3371e0530140f1b2ea37e2f9f4c43e

ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱付」
ソプラノ:田崎尚美
メゾ・ソプラノ:金子美香
テノール:与儀巧
バリトン:加耒徹
指揮:飯守泰次郎
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
東京シティ・フィル・コーア
合唱指揮:藤丸崇浩
(12月28日 東京文化会館大ホール)

過去記事:飯守さんの真夏の第九

仕事納めの日。定時まで仕事するつもりだったが、飯守さんの第九の当日券が出るという情報を得て、4時半でフレックス退社。良いお年をしてきた。当然演奏会も今年のラスト・ライヴだ。

17時半から当日券売り出しとのことだったが10人くらい並んでいた。私の前に並んでいた年金受給者世代のご婦人が一階席の前の方を選んでおられたので『うわあ、お金持ち?』とか思ったらお値段を聞いて「あら、こんなに高いの!」とビビっておられた。まあ、そうだろうなあとか思いつつ、私はいつものお気に入りの3階席のサイドから見下ろすB席をチョイス。4500円なり。

さて。年末に第九を聞く習慣が私はそもそもないので、年末に生でこの曲を聴くのは人生で2回目くらいだと思う(1回目は当時働いてた会社の人が合唱団に入ってて観に行った)。あとは季節外れに何回か。前に飯守さんの第九を聴きに行ったときは・・・感想に残している通りに人生で上位にランクされそうなほどひどい聴衆だったので、今回はリベンジ。


第九を聴きに行くというよりは・・・飯守さんの健康状態を確認しに行くのが目的。マエストロはN響の時のブロムシュテットを想起させる・・・戸澤コンマスに支えられながら登場。いつもの黒い椅子が指揮台にあった。演奏が始まると思いきや、「譜面台が低い」というクレーム(たぶん)で、戸澤さんが調整しようと試みる。それを係員の人が慌てて舞台に登場して調整。いつからコンマスは指揮者のお世話係になったのだろうとか思ったり、そもそも飯守さんくらいになると第九なんて暗譜でスコアなんてなかったんだけどやっぱりそれでも気になるのかな。

3階席だったので楽員の細かい表情とかはわからないのだが、いやさすがに最初は入りにくい指揮ぶりだな(フルトヴェングラーかな?ってくらい)とは思ったけどさすがに長年の手兵のシティ・フィルなので合わせてきている。温かみのあるよい演奏だと思った。でも私はわがままなので、「このコンビだったらワーグナーやってほしいなあ」とか思ってたけど。

こんなにわかりやすい曲は音楽史でも珍しいよな、などと考えているうちに第4楽章。二期会オペラやBCJでお馴染みの加耒さんはいつもながら力強い美声でふろいでを歌う。かっこいいな。さすがはハンサム四兄弟の一人だ。しかし甘いマスクでなくとも私はファンになってると思う(←強調)。テノールの与儀さんも相変わらずの美声でよきよき。あまり見せ場がないソプラノとメゾも美声を響かせてアピール。飯守さんの弟子みたいな金子美香さんも相変わらず素敵。こんなに豪華な独唱陣なのになんで券余ってたのかすら。あ、ノットと被ったからかな?

合唱団は今回はそこそこ人数は居り、安心。しかし全員白いマスク着用。おお、いつまでこんな感じなんだろうか。マスクをしながらも合唱団はそれにめげずに素晴らしい歌唱。最近どこの合唱団もうまいなあと感じる。

ブラヴォーは相変わらず禁止されていたので(サッカーでもあんななんだからもういいじゃんねえ)、若干さみしい感じもしたがそれに負けじと拍手は鳴りやまず。飯守さんは疲れ果てている感じで支えられながら再登場。いやまあこんなによろよろした人の紡ぎだす音楽とは思えない。音楽が聴ける平和をしみじみとかみしめる。プログラムの歌詞の対訳を見て、「これをプー〇ンに読ませてやりたい」とか思ったり。よい第九を聴いた。ナマで聴く第九では最高峰かと。たったの5回目くらいだけど。家で最上と思ってたフリッチャイのベルリン・フィル盤を聴きながら「おもんない」と思ったけどやっぱりナマとセッションの違いか。

家に帰ってこちらとは別のSNSを更新し、感想書いたら早々に加耒さんご本人からいいねが付き、きゃーきゃー言ってしまったのだった。やべー。

-----

昨日演奏会の券をケチった分、今日は生まれて初めて松坂うしを購入。100gちょいしか入ってないのに1400円もするのよ。売ってたスーパーからすると大赤字の大放出らしい。最近、ソロキャンプ用のちっちゃいカセットコンロを購入したんだけど、おうち焼肉というのは安上がりでなかなかいいね(安い肉ならばだが)。念入りに育てたニトリのスキレットでの焼肉はとても美味しい。暖かくなったらどこかお外で焼肉したい。

A51c588b920c4cb4beedbe3f458a51db

| | コメント (2)

2022年9月24日 (土曜日)

ブラームス/ドイツ・レクイエム ヴァイグレ/読響

C7fc4000b117413095262da6a7e9496c

第621回定期演奏会
ダニエル・シュニーダー:聖ヨハネの黙示録(日本初演)
ブラームス:ドイツ・レクイエム 作品45
指揮=セバスティアン・ヴァイグレ
読売日本交響楽団
ソプラノ=ファン・スミ
バリトン=大西宇宙
合唱=新国立劇場合唱団
(2022 9.20〈火〉サントリーホール)

(ずいぶん放置してしまったが、今更感想。珍しく平日に券を取っていた。この日は有給休暇を取得していたのであるが、どうしても仕事が休めず急遽出社。頼み込んで定時であがって会社からサントリーへ。慌てていたためメガネを会社に忘れてしまった。まあまあいい席だったので字幕はぎりぎり見えたけど、難しい漢字は読めず。)

現代曲と古典曲のカップリング。合唱とソプラノとバリトンで編成が同じだから、という理由で?ヴァイグレは何度かこの組み合わせの演奏会をしているらしいが、なんというか・・・正直言うと一曲目はブラームスのオケ曲の何かを配置して声楽陣にはドイツ・レクイエムに集中させてあげたかったなあ、とか思ってしまう。

初めて聴くシュニーダーとやらの聖ヨハネの黙示録。なんか色々と不思議な音楽体験。現代曲にありがちの、打楽器がたくさん(私の席からは見えず)。途中まで歌詞は「7つの封印の書」みたいな内容、途中から「666」って数字が何度も出てきてオーメンか。また後の方は何故か唐突にルンバ調なリズムでライオンキング感。面白い曲だとは思ったけど仕事で疲れていたせいか、ちょっとうとうと。

休憩のあと、なんか落ち着くブラームス。この曲聴くのたったの二度目。唯一持っているCDはテンシュテットの名演集にたまたま入っていたもの。そもそもピアノ協奏曲以外はブラームスを聴かない人間なのでわざわざCD買ったりしない。もちろん生演奏では初めて。なので名演なのかどうかはわかるけどテンポとかそういうこまかいことは他と比べようがない。

ということをふまえて。

大変に音量を抑えた始まりで(私がそう思っただけ?)、ダイナミックレンジを大きく取る作戦か(←違)。新国立劇場合唱団は相変わらず素晴らしく、やや少ない人数ながら美しいハーモニーに癒される。偶然にも前日は英国女王の葬儀。葬儀はBS-NHKで最初から最後までしっかりと見ていたけれど、何というかこの演奏会の時の方がエリザベス女王のことをしみじみと思い出していた。イギリスとあんまり仲のよくないドイツのレクイエムにもかかわらずね。いやとにかくまあ、なんといい曲なのだろう。最後は「指揮者がタクトをおろすまで」拍手はもちろんなかったのだけど、タクトをおろすまでの間がとにかく長くて・・・それでもその間は誰も拍手しなかったからやっぱりサントリーのお客さんはしつけができているよね。

初めて聴くファン・スミさんは平昌オリンピックでオリンピック賛歌を歌われてたという事で、「あー!あの人かー!」いややっぱり覚えてないわ。ドイツレクィエムの唯一持ってるCDのソプラノがジェシー・ノーマンって重量級だったんで全然違う印象。若々しく清々しい歌声が印象的。

実のところ大西さん目当てで行ったので、ますます素晴らしい歌唱で感動したのですが、大西さんのコンサート全部行ってたらお金が追いつかない。引っ張りだこは嬉しいけど。次はジョルジョ・ジェルモンを聴きに行くんだぜ。

-----

一昨日、残業中に姉からLINEが入っていたので珍しいな、と思ったら父親が(町内会の輪投げ?の練習中に)転んで頭打って救急車で運ばれたとのこと。「ひえー」と思って実家に電話かけたら、父は「大した事ない(8針縫ったけど)。」とのこと。しかし高齢なので心配して翌日フレックスで早退(在宅勤務だったが)、家の近所の(ちょっといいほうの)お寿司のテイクアウトやらスーパーで餃子やらレトルトカレーやらを買って20分ほど歩いて実家へ。途中でUberEatsの自転車に2人も抜かれて、本当に情けなくて泣きそうになった(実家着いて注文すればよくね?的な)。父親はびっくりするほど軽傷で、眉毛にちっちゃい絆創膏を貼ってあったくらい。ただ美味しいお寿司を両親と食べて相撲見て帰っただけだった。まあ・・・元気ならいいか。

UberEatsというと、ちょっと前まで「別に2~3分でも歩けば美味しいお店がたくさんあるところに住んでるし、スーパー近いし美味しい料理を自分でも作れるし、持ってきてもらうぶんお金かかるのに人に食べ物を運んでもらうのは何だか怠け者みたいでいやだな。」と思っていたが、いろいろな宅配アプリを携帯に入れて、クーポンを使って注文すればわりとお得だな、と思うし、私が注文すれば労働が生まれて助かる人もいるし、100円くらいチップもあげるし、そんなに悪いことではないかな、と思うようになった。

<今まで、お得だったと思うもの>

・UberEatsマーケットで2500円以上頼むと半額になる?とかいうクーポンがポストに入ってたので、普段は高くて買わないジョンソンヴィルのソーセージ3パックセットを購入、他にトイレットペーパーとか色々持ってきてもらって1200円ほどお得になった。30分くらいで持ってきてもらえる。

・「Menu」(おそらくauと提携、auスマートパスのユーザーは送料タダ)で1200円×2回分のクーポンを貰い近所のスーパーで注文してお米を2回持ってきてもらった。auユーザーのためMenuは何度か使用しているのだが、いつも同じ配達員が来るので若干恥ずかしい。

・PIZZAの宅配など別に昔からあるし珍しくはないけど、うちの近所の美味しいイタリアン(食べログの百名店に毎年選ばれるような店)のピザが、クーポン使って500円引きでアツアツで届いたときはとても嬉しかったし流石に「ド〇〇ピザ」とか「ピ〇〇ッ〇」とかとは格が違うな、と思った。激うま。

・毎月500円のコンビニの〇ー〇ンのデリのクーポンが貰えるので、あまり期待しないで「唐揚げBOX」を頼んでみた。唐揚げ16個で1180円(クーポン使用前)とのことだったがこういうのは写真サギが多いと思ってちゃっちいのを想像してたら、結構な大きさの箱で、まあまあの大きさのアツアツの唐揚げがちゃんと16個入っていた。一度にはもちろん食べきれなくて残りは冷凍して1週間くらいお弁当のおかずにしたりした。なかなかおいしかったのでまた注文したい。

↓美味しかったピザ。

F803286441e042d88f2b4e69d89be5da

| | コメント (2)

2022年5月15日 (日曜日)

ヘンデル/世俗的オラトリオ「セメレ」(ヘンデル・フェスティバル・ジャパン)

 


F7eb1254619b47368616d9d45aefbd0b

ヘンデル:世俗的オラトリオ《セメレ》(HWV 58) 全曲

演奏会形式 全3幕ノーカット 原語(英語)上演 字幕付き

セメレ: 隠岐彩夏(S) / ジュピター: 辻裕久(T) / ジューノ&アイノ: 波多野睦美(Ms) / ソムナス: 牧野正人(Br) / アイリス: 広瀬奈緒(S) / カドマス: 酒井崇(B) / アタマス: 中嶋俊晴(C-T) / アポロ: 前田ヒロミツ(T) / オルガン: 勝山雅世 / 指揮: 三澤寿喜 / キャノンズ・コンサート室内合唱団&管弦楽団
(浜離宮朝日ホール)

先週、浜離宮は行ったばっかり。もう当分行く予定ないだろうなと思ってたら、ヘンデルのオラトリオを上演するという情報があったので、即刻券をゲット。また築地でお寿司が食べられる!という期待もあって。

今回は、ちゃんと事前にお店を調べて行ったんだけど、行ってみたら人気店でしかもカウンターしかないちっちゃい店だったのでいっぱいになっていた。だもんで、他のお店を探そうとしたらすぐに客引きに捕まってしまった。「鮨処つきじや」というお店だった。1000円引きということだったが、普段からこの値段だった。詐欺じゃないか。でもまあ・・・大トロ、タイ、中トロ、カンパチ、ズワイガニ、エビ、ウニ、イクラ、玉子、海老のお汁、等々で2750円(税込)ならまあいいんじゃないの? 鮮度も良かったし。美味しかったなあ(夢見心地)。

Da0cef78219946fd97047bc52d2223e7

最近は、コンサートを楽しむように、お寿司を頂いている。写真だと同じように見えてもやはりお店によってシャリの味やネタの鮮度など色々。演奏者によってショパンやベートーヴェンの演奏が違うのと同じように。

お寿司のバイロイトたる築地でも、(食べログを見ると)その日の仕入れとか行く時間とかでネタの鮮度や品揃えなどで不幸が重なり、いつもは美味しいお店でも美味しくなかったりすることもあるんだよね。お寿司は運試しが半分かと。

さて、ヘンデル。ヘンデルっていうとこないだBSでベートーヴェンをモデルにした「フォルテッシッシモ」という宝塚の(雪組だったかな)演目を放送していたので録画して見た。そんで、ヘンデルも出てきた。

何で見たかっていうと、会社の部署でズカファンが2名ほどいて、ちょっと話が弾むかなあという下心もあったんだけどね。

しかし。ベートーヴェン役の望海風斗さんがあまりにイケメンすぎて、ベートーヴェンというよりは西本智実さんに近かった。まあ、そもそも西本さんが宝塚っぽいもんね。

宝塚でのヘンデルは、このような感じだった。

B9b9d6db3e824313b67a0a36d1f82843

ーーー

さて、今回のセメレ。チラシによると初演当時は「淫らなオペラ」との評だったというが、これが淫らだったらモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」の方が衝撃的じゃね?とか思ったりもした。まあ、そもそもオペラじゃなくて「世俗的オラトリオ」とのことなので、今回のように演奏会形式が正しい。しかし。これはオペラとして上演してもとっても面白そう。新国立劇場でやらんかな。いやほんとに面白い。ヘンデルって本当に採用する物語が正しいというか、何百年経ってもどんなふうに演出しても面白く上演できるっていうのが天才的だよね。

<主なあらすじ>
人間の女セメレは(神)ジュピターと恋愛関係にあったが、ジュピターには(女神)ジューノという妻がいた。ジュピターは人間の姿でセメレと逢瀬を重ねていたが、ジューノの企みによってジュピターは神の姿でセメレと会うこととなり、セメレは神の姿で登場したジュピターによって炎で焼き殺されてしまう。セメレはジュピターの子(バッカス)を身籠もっており、バッカスは灰の中から無事誕生する。

事前に若干、Youtubeで予習。見た動画のセメレがチェチーリア・バルトリだったので「この役はメゾでもいいの?」とか思った。今回のセメレ役は絢爛たるコロラトゥーラ・ソプラノ(でしょ?)だったので、不思議に思った。それにしても初めて見聞きした隠岐彩夏さんというソプラノがびっくりするくらい素晴らしかった。二期会所属というが、知らんかった。まるで夜鳴き鶯のような、「神から与えられた声」って感じだった。CD売ってたら買おうと思ったけど、なんか自分の求めているものと違う気がしたので買わず。オペラアリア集だったら買ってたかもね。

どの方の声も皆素晴らしかったけど、他に特に印象に残ったのが中嶋俊晴さん(カウンターテナー)で、超絶コロラトゥーラですげえなって思った。その他、ジュピター役の辻裕久さんは、昔 英国歌曲にハマってた頃によくリサイタルに行った記憶が。なんか久しぶりにお姿を見たけどナイスミドルな感じでカッコ良かった。ソムナス役の牧野正人さんは車椅子で登場されていたけど、いかにも「眠りの神」っぽい歌唱で良かったし、音楽も眠い感じでちょっとブリテンの「真夏の夜の夢」っぽくて良かった。ジューノとアイノの二役だった波多野さんはいつもながらの貫禄。セメレのお父さん役の酒井崇さんは堂々たる美声と声量で素晴らしかった。ジューノの使いの広瀬奈緒さんは小柄で可愛らしくて声も良かった。

ヘンデル・フェスティバル専属のキャノンズ・コンサート室内合唱団と管弦楽団は、もちろん初めて聞いたのだけどすごい実力のある団体なんだなあと。このフェスティバルがあるのは知らなかったんだけどこのような大規模なオラトリオを上演するのは今回が最後とのことで、とっても残念だ。オペラを演奏会形式でもいいからやってほしいな。だめかな。

それにしても、こんなにヘンデルにハマるとは思わんかった。ヘンデルのオペラが欧米でよく上演されるのよくわかるわ。さて、BSでケイト・リンジー様主演のオペラを見なくちゃ。

 

|

2022年5月 7日 (土曜日)

森本隼太ピアノ・リサイタル 浜離宮朝日ホール

A26d46db87ca4471beb9b111e2719529

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番Op.27ー1「幻想曲風ソナタ」
フォーレ:ノクターン第6番Op.63変二長調
ショパン:ポロネーズ第7番Op.61CT156変イ長調「幻想ポロネーズ」
シューマン:交響的練習曲Op.13
(浜離宮朝日ホール)

GW唯一のコンサート。コロナ前はGWはLFJと決まっていたのだが、全然やってない。去年も今年もピティナが丸の内で無料コンサートを開催しているのを見た(ネットで)くらいだ。まあ放送は全部見たわけではなく、ピアノの山縣美季ちゃんと、珍しく英国歌曲を歌ったソプラノの大森彩加さんを見聞きした。英国歌曲はガーニー、フィンジ、クィルターと「英国歌曲好きなら大体チョイスする作曲家」だったので良かった。

さて、本日聴きにいった森本隼太さん(巨匠)も、国際フォーラムの裏のTOKIAで幻想ポロネーズを弾かれたようだが、ネット配信はなかったし、今日のコンサートの券を取っていたので聴きにいかず。TOKIAは音的にはいいのだけど、並ばなきゃならないし、立ち見だと全く見えないのでパス。

ところで、浜離宮だが私は初めて。どこの駅かな?と調べたら築地市場駅だったので「おお、これは久しぶりに築地で昼食かな」と思って開演より早く到着。場外の賑わっている通りを歩くと、寿司屋があちこちに並んでいる。「すしざんまい」にしようかなあと思ってたけど行き当たりばったりで(時間もあまりなかったので)呼び込みに釣られて入店。いやはや、店内は小上がりのところに昼飲みのグループがいるくらいでカウンターはガラガラ。『またやっちゃったかな』と思った(以前、平日の大手町で空いてて入った蕎麦屋が最悪で、空いてるだけのことはあった)。しかし、注文してしばらくするとお客さんがわんさか入ってきたのでホッとした。

349ad42daac442bfba0d7c1bdbe29885

写真は2035円(税込)のセット。いつも食べている上野の寿司屋よりもシャリは甘めに感じた。イカがトロトロで美味しかった。他のも美味しかったけど。映ってないけど海老の頭で出汁を取ったお味噌汁付き(美味しかった!)。店名もわからず入ったけど、後で調べたら浜茂鮨という名前で築地でも老舗でリーズナボーな店だった(見たところ通りの他のお店は結構高い)。また浜離宮に来たら食べようとか思った(次はぜひおまかせで)けど、別に予定はないなあ。

しかし。お勘定をしている間に土砂降りで。傘持ってたからいいようなもののホールまで結構あるのでびしょびしょになってしまった。ついてないなあ。 帰りは止んでた。

さてコンサート(前置き長い)。 森本さんの生演奏は私は2回目である。前はピティナの特級コンクールのファイナルで、コンチェルトだったのでソロで聴くのは初めて。あれから2年も経ったのねえ。森本さんは当時はすごくあどけなくて、15歳?だかだったから他のコンテスタント(大学生)よりすごく幼く見えた。ちっとは17歳の青年らしくなってるかと思ったら外見は特に変わった様子もない。

だがピアノを弾き始めるとすごいスケールの大きい、大人のような演奏を繰り広げるのでギャップがすごいのである。現在、イタリアのサンタ・チェチーリア音楽院に留学中。そしてこないだイギリスのヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクール(そういうのがあるのは初めて聞いた)で優勝したそうなので、今にもっとレベルの高い有名コンクールに出場するんだろうな。

幻想ポロネーズを目当てに聴きに行ったのだけど、意外と初めて聴くフォーレが良かった。ガンガン弾きまくる印象のピアニストだが、しっとりとしたこういう曲もいいなと思った。まあ、ベートーヴェンもシューマンも良かったけど(私はピアノ素人であまり他の演奏家のを聞いた事ないので比べることができない)。1番素晴らしいと思ったのはアンコールと称して演奏したスケルツォ2番。スケルツォというよりはバラードといった感じの緩急の激しいスケールの大きな演奏。ピアノは見たところ普通のスタインウェイではない感じがしたのだけど(横に書いてあるロゴを見ると)、Twitterを見たらタカギクラヴィアという会社がわざわざ運び込んだらしい。初めて聴くホールなのでなんとも言えないけど、よく鳴るなあと思った。

ピアノの横にマイクが用意されていて、演奏後ピアニストのご挨拶。今の今まで超一流の演奏を繰り広げていたのに、口をひらけば普通の高校生で、「今回選んだ曲がどんなに素晴らしいか」などと曲への愛が溢れていたが、高校の生徒会や文化祭とかレベルの話し方で(巨匠に向かって失礼ですねすいません)なんか懐かしい感じがした。このギャップが本当にいい。また東京に来てコンサートしてほしいな。

-----

GW色々見れたし友人ともたくさん会ったし、美味しいものも食べたし、楽しかったなあ、明後日から会社で既に憂鬱。

|

2022年4月20日 (水曜日)

バッハ/マタイ受難曲 バッハ・コレギウム・ジャパン 2022(ミューザ川崎)

0ef0861cdb2440799533def6afd4eebe

バッハ :マタイ受難曲

指揮/鈴木雅明
バッハ・コレギウム・ジャパン 
ハナ・ブラシコヴァ  中江早希(以上S)
ベンノ・シャハトナー  青木洋也(以上A)
トマス・ホッブス  櫻田亮(以上T)
加耒徹   渡辺祐介(以上Bs)
(4月17日 ミューザ川崎)

復活祭の日?に鑑賞。何度も言っているが私は真言宗なので(家が)、キリスト教に縁がない。この季節にBCJが毎年マタイを演奏するんだなあ、とはうっすら思ってたけどそんなに意識してなかった。しかし聖金曜日から復活の日まで三連ちゃんで大曲マタイって、実はすっごくキツくないか?結構な長さであり、エヴァンゲリストやイエス様は結構出ずっぱりだし。

私はマタイ全曲を生で聴くのは4回目である。最初は大学の時に学生オケの友人に連れて行かれ「マタイ受難曲を全曲聴くと、性格変わるよ」?みたいなことを言われたが全部聴いても2人とも変なクラヲタのままだった。その時はどこの団体の演奏か忘れた。まあ全員日本人だったのは覚えている。次に聴いたのは随分時が経ってから、本家本元聖トーマス教会&ゲヴァンドハウス。

BCJのマタイは2回目だ。前の感想はこのブログに残してないので探さぬよう。今回は中江早希さんがご出演ということでちょっと興味が湧いて券を購入。でもまあ、意外と歌うとこ少ないのね。BCJは独唱者も合唱団の1人として歌を歌うスタイル。合唱団は少数精鋭だから(コロナっていう訳でもない)、一人一人の声が目立つし、たまに村人Aとかみたいな感じでソロもあったりする。

コロナ禍ながら、外国よりソリストが3人。ソプラノのハナ・ブラシコヴァさんはウクライナカラーのちっちゃなリボンをつけて参加。そうそう,このご時世だからちょっとだけ「メンゲルベルクのマタイを聴くような感じがあるのでは」、などと思ったが、あの録音ですすり泣きがきこえる39曲めの「憐れみたまえ、我が神よ」のところは特にすすり泣きは聞こえず(男声アルトだったから?)。

代わりに、ソプラノのアリアの時に私の隣に座っていた女性が猛然とすすり泣きし出したので「ああ、ちょっとメンゲルベルク状態」などと思ったりした。やはり女性の歌の方が泣けるのかな、関係ないか。ブラシコヴァさん素晴らしかったしねえ。

私は別に泣けたりはしなかったんだけど(ババヤンのバッハの時は泣けたがのう)、1番好きなバスのアリア(42曲目)が聞けて嬉しかった。あのヴァイオリンのソロが大好きなんだよね。ノリノリで聴いてたら隣に座っていた見知らぬ紳士もノリノリだった。なぜか譜面がめくれてなかったのか、鈴木パパがヴァイオリンソロの人の楽譜をめくってあげたりしてた。

バッハなので、ヘンデルほど華々しい楽器は少ないし、バルブのないトランペットなどはいなかったんだけど(寂しい)、オーボエの人の持ち替えで「なんじゃあのくるりんと曲がった笛は!」とか思ったりした。オーボエ・ダ・カッチャっていう楽器のようだね。あと、参加の予定はなかったという鈴木息子さんがチェンバロ弾いてて嬉しかった。海外公演からの帰国だったけど、隔離期間があんまりなくてよくなったみたい。BCJの時はやっぱり鈴木息子さんの顔が見れないと寂しいね。

声楽のソリストも皆素晴らしかったけど、イエス様役の加耒徹さんが、二期会ルル(シェーン博士)以来の「イケメンの外見と合ってない」役で(いや、私が思ってるだけですが)、「いやこのミュージカル俳優並みにかっこいい歌手がどうしてキリスト様に思えようか」などと最初は思ってたけど、やっぱりすぐ慣れた。声は素晴らしい。前に行った聖トーマス教会ん時のイエス様より全然よかった。

こういうご時世のせいなのか、今回の演奏はバロック路線というよりはドラマティック路線のようだった。凄いドラマティックだった。「バッラバ〜〜」とか怒りに震えているようだった。

しかし、このような有難い演奏会にも変な客はいるようで(珍しい)、私の前に座ってたカッポーは女性の方が男性の肩にもたれかかったりしてイチャイチャしだした。休み時間に(退屈だったのか)女性がキレてたみたいで、第一部が終わったら帰った。バチが当たればいいのにって思ってたのでホッとした。

家に帰って「やっぱりマタイはいいな」って思って持っているコルボのやらヘルメスベルガーのやらCDを聴いてたんだど、YouTubeで出てきたラミンの古い録音がめっちゃくちゃ素晴らしかった。テンポも理想的だしカール・エルプとかゲルハルト・ヒッシュとか時代を感じる独唱者も素敵だ。しかしカットがめちゃくちゃ多く(蓄音機時代だから?)、私の大好きなバスのアリアは当然のように飛ばされていた。なんということだ。でもコルボもヘルメスベルガーも素敵よん。

-----

演奏会に出かける前に、何かお笑い芸人さんがいろんな大学に取材に行くみたいな番組をやってて面白く見てたんだけど、お見送り芸人しんいちさんがどこかの音大に行ったらなんとテノールの望月哲也さんが先生として登場して、お見送り芸人しんいちさんが「高い声がうまく出ない(知らない方に一応ご説明すると、彼はこないだRー1グランプリで優勝した、歌を歌う芸人さんです)」とこの日本を代表する名歌手に相談してた。お見送り芸人しんいちさんはちょっとのレッスンでとても良い声になったので、望月さんはやっぱりさすがだなあと思った(こんなお笑い番組見てるような視聴者はほとんど望月さんを知らないだろうなとは思ったけど)。

|

2022年2月 5日 (土曜日)

N響第1951回演奏会 下野・小林愛実オール・シューマン・プロ

F0405614f1f44f36ac8052b56b3ba55c

シューマン/序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52 —「序曲」
シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
シューマン/交響曲 第2番 ハ長調 作品61
ピアノ:小林愛実
指揮:下野竜也
NHK交響楽団
(東京芸術劇場コンサートホール)

久しぶりのN響、久しぶりのゲイゲキ。なんかゲイゲキの内装変わってね?ロビーの印象が違う。気のせい?

シューマン、普段あんまり聴かないんだけど小林愛実ちゃん見たさに券をゲット。本来ならばネーメ・ヤルヴィ指揮でイゴール・レヴィットがピアノでブラームスの2番の予定だったという。私の大好きな2番だ。でも変更になったシューマンのコンチェルトは生で聴いたことなかったし、いいかな。

いやはや。

本当は今日は午前中に美容院を予約してて、キレイキレイしてもらってコンサートに行く予定だった(誰にも会わんけど)。しかし、前日の絶賛残業中に美容師さんからLINEで「熱出してしまった。もしかしてコロナかもしれない。」との連絡で、美容院は行かず。検査の結果陽性だったとのこと。怖すぎる。もし発症のタイミングがずれてたら、私もコロナしてたかもしれん。当分美容院に行くのは遠慮。もういつ感染してもおかしくない。

ぼさぼさ頭を、なんとかセットして池袋へ。

ゲイゲキは見たところほぼ満席。愛実ちゃん効果すごいぜ。こんなに席埋まってたの久しぶりに見た。ケチって3階席にしたので見渡せる。

なんちゃら序曲が終わって、スタインウェイ舞台格納。愛実ちゃんはボルドー色の素敵なドレスで華奢な体を包んで登場。おお、あんなに映像で見てた愛実ちゃんを初めてナマでみるぜ。身長は私と同じくらいだがなんだか大きく見える。

愛実ちゃんは、彼女がまだ小学生くらいのおこちゃまの頃によくコンサートのチラシが入ってたのを覚えている。その頃の私は「なんじゃこんな子供の演奏なんて聞きに行くもんか」って思っていつも速攻チラシ捨ててた。その頃の私をぶん殴りたい。行っときゃ良かった。

愛実ちゃんは今回のショパン・コンクールの時、ファイナルのコンチェルトはテンポが遅くてわたし的には「?」だったものの、YouTubeで演奏が残っている24の前奏曲の演奏を聴いて、私は何故かいつも・・・泣いてしまう。演奏者自身も演奏後、楽屋で泣いておられたので・・・そういう演奏だったのかなって思う。何で泣いてしまうのか私にもわからん。彼女の生き様が聞こえるのかも。

とにかく彼女は天才少女だったから、幼いころの映像はたくさん残っている。以前は前のめりの思いっきり「弾いてやるぜ」的な演奏に聴こえたけど、昨年のショパコンからしっとりとした大人の女性の演奏をされるようになった(と思う)。それがとっても好き。

今日聴いたシューマンも。大事に大事に慈しむように演奏されていた。とても、よかったけれど・・・N響さんが彼女の演奏を消さないように控え目に演奏していたのかなって思う。アンコールにショパンのワルツ(大好き!)をすっごい速度でさらっと弾かれていて本当に素敵だった。ああ、やっぱりショパンは素敵だ。

休憩後、シューマンの2番。正直言って「あんまりよく知らんので(残業続きで疲れてたので)交響曲は寝てよう」くらいに思ってた。でも、意外にいい曲でした。アレ、私は普段交響曲はマーラーかブルックナーかせいぜいシマノフスキしか聴かないのよ。でもシューマンも結構いいじゃない? 普通に感動してしまった。私の耳がおかしいのかな?って思ったけどTwitter検索したら結構みんな褒めてたんで「あ、私の耳普通だった」って思った。

本日の演奏はFMで生中継、昔ながらのテレビカメラが入ってたのでテレビで放送されるんですよね。楽しみ。明日も同じプログラムで演奏されるのでご興味がある方は是非。

|

より以前の記事一覧