アルマ・マーラー/歌曲:キルヒシュラーガー
アルマ・マーラーの歌曲:「静かな町」、「父の庭」、「生暖かい夏の夜」、「お前のもとでは打ち解けられる」、「ぼくは花のもとをさまよう」
アンゲリカ・キルヒシュラーガー(メゾ・ソプラノ)、ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
日曜日には雪が降るという噂もある東京地方。皆様いかがお過ごしでしょうか。寒い。
さあて、今日はですね、このblog始まって以来やや停滞気味の女流作曲家シリーズ。リリブーちゃんばっかりで申し訳なく。いや、他にもまだいるんだけどね、女性作曲家。
そんな中、本日ご紹介のCDは、知名度から言えば間違いなくナンバー1の、グスタフ・マーラーの奥さん、アルマ・マーラー(=ウェルフェル)の歌曲。
アルマの旧姓はシントラー。マーラーと結婚時はウィーン一の美女と名高かった。そうそう、今若かりし頃の写真を見てもなかなかの丸顔美人。
画家シントラーの娘として生まれ、クリムトなど画家に囲まれて育ち、ツェムリンスキーに作曲も習い、その美貌からいろんな芸術家と浮名を流した。色んなジャンルの夫と3度結婚し(音楽家、建築家、詩人)、その他にも画家やら色々な恋愛関係があったようだ ・・・ような気がする。
このように稀有な人生経験から、マーラーとの生活を書いた本とか自分の伝記とか遺しているが、これらの著作はとても面白い反面、もしかして話半分に聞かないといけないかもしれないなあとも思う、石原真理子の暴露本ばりに。美人な女というのは、自分をよく見せたいばっかりに、表現に誇張が多いような気がする。しかも美人な女というのは悪く言ってヒロイン気取りなとこが多い。オマケに美人な女というのは、「自分は綺麗だから、何をしても許されるのよ」とカンチガイすることが多い・・・いやホントに許してしまう男性が多いのは事実だ・・・ワタシの経験から言って。アルマの著作を読むと、そんなことを考える。子供の頃に読んだときはそんなでもなかったけれども。何か美人に恨みでもあんのか?ワタシ。
まあ、それはそれとして。同性から見てアルマという人間はとても興味の沸く対象である。しかし長いこと、彼女の作った曲は私は聴いたことがなかった。このCDが発売されて聴いたのが初めてだったと思う。
とはいうものの。
本CDのアルマの歌曲は、たった5曲しか入ってなくて、メインはアルマゆかりの作曲家コルンゴルトとマーラーの歌曲たちである。以前ご紹介したツェムリンスキーの「フィレンツェの悲劇」の余白にもアルマの歌曲は収められているが、今日はウィーンの銘菓・・・じゃなくて名花キルヒシュラーガー盤で。なんたってこのCDジャケットは綺麗だから、殿方の目の保養にもなるってもんである。歌は清潔感に溢れていてなかなかよい。このCDは彼女のソロ・デビュー盤のようだ。
(実のところ私はウィーンで彼女の舞台を見たが、そんなに期待するほどお綺麗でもなく、ウィーンのそこらへんのおねいちゃんだった・・・ってのはどっかに書いたかもしれない。「こうもり」のオルロフルキー役だったからかもしれないが。)
で、アルマの曲だが。調性はあるものの、昨年末に若杉さんの指揮で聴いたベルクの初期の歌曲に雰囲気はかなり似ている。一曲目の「静かな町」から漆黒の夜、世紀末ウィーンの官能的な闇を思わせる。ボヘミアの田舎からやってきたマーラーとは全く作風が違う。師匠ツェムリンスキー直伝の、ウィーン世紀末音楽そのもののようである。そして私にはとても親しみ易い。
マーラーがアルマとの結婚時に「作曲はやめるように」と彼女に言ったのは有名な話である。なのでのこされた作品は大変少ない。このCDの歌曲は彼女の結婚前に書かれたものである。
たまに考える。もし彼女がマーラーと結婚してなくて、ツェムリンスキーと結婚でもしてたら、もっと色々な作品・・・もしかして交響曲とか、オペラとかを残してたかもなあと思ったりもする。でも、これほど有名にはなってなかっただろうな。まあ、仮に誰と結婚しようがヴァラエティに富んだ人生を送ってただろうなあとは思うんだけど・・・美人な女というのは。
| グスタフ・マーラー―愛と苦悩の回想 (中公文庫) 著者:アルマ マーラー |
| アルマ・マーラー―ウィーン式恋愛術 (女たちの世紀末、女たちの20世紀) 著者:フランソワーズ ジルー,Francoise Giroud,山口 昌子 |
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Yes ! Takasu clinic !
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