2018年9月24日 (月曜日)

エルガー「神の国」 大友直人/群馬交響楽団

Kingdom15_3エルガー:オラトリオ「神の国」作品51
嘉目 真木子(ソプラノ)
坂本 朱(メゾ・ソプラノ)
清水 徹太郎(テノール)
原田 圭(バリトン)
大友直人指揮 群馬交響楽団・合唱団

(9月23日 群馬音楽センター)
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過去記事:群響/戦争レクイエム

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はるばる高崎まで行ってきた。高崎、新幹線で行けば結構すぐなんだが、お金節約のために湘南新宿ラインで。こないだのノットの「ゲロンティアス」に感動したので調子に乗って「神の国」まで券をゲット。ホテルまでブッキング。ネット予約のため、本当に予約取れてるのか当日まで不安だったがちゃんと取れていた。
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「神の国」・「ゲロンティアス」ともども日本ではあまり演奏されない。同じ英国作曲家の声楽曲、ブリテンの「戦争レクイエム」とはえらい違いである。「神の国」も「ゲロンティアス」も確かわたしは今回含めて2回しかナマで聴いてないと思う。どちらも今後私が生きている間にまた聴けるのだろうか。一般的にはどっちもなんかとっつきにくいといえばとっつきにくい。(仏教徒の多い)日本人にはなじみの少ないキリスト教がテーマ(ざっくりと言って)なせいなのかとは思うけど、そんなこと言ったらマタイ受難曲だってヨハネ受難曲だってキリストさんの音楽だよねえ。
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こないだのノットの「ゲロンティアス」、聴きに行かれた方はエルガーの音楽にみな感銘を受けられたと思う。まー、こんないい曲知らなかったわ!って思われたと思う。そしてきっとこれからもっと演奏してほしいなって思った人も多かったと思う(希望的観測)。ええ、演奏されるといいな。
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さてこの「神の国」であるが、何を隠そう実は私が英国音楽を好きになったきっかけとなった曲である。この曲がなければ、もしかしたらこのBlogもなかったかもしれない。そのことについては改めて記事にしようと思っているのでここには書かないけど(引っ張るなあ)、とにかく私には記念碑的な曲である。たとえグンマーであろうと行かなければならない。
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群馬交響楽団・合唱団については、前に「戦争レクイエム」をすみだトリフォニーで聴かせて頂いた。たまたま同じ月にお同じすみとりで新日本フィルが「戦争レクイエム」を演奏した。申し訳ないが新日本フィルの合唱団(栗友会)のほうが実力は上である。でも、感銘を受けたことについては実はあまり変わらなかった。演奏の内に向かう美しさについては新日本フィルが上だが、圧倒されたのは群響の演奏のほうだった。
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群馬交響楽団の合唱団さんは、一つの曲に取り組む時間が(プロの合唱団より)長いから・・・ということを聞いた(合唱経験者に)。そのぶん曲に対する思い入れが強いんだと思う。音楽に対する愛情をものすごく感じる。いや、プロやプロ級の合唱団だって愛情は強いに決まってるんだけど、うーん、どう言ったらいいんだろう。
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たまたま、今回も我々聴衆は7月の(絶品の)ゲロンティアスを心に残したまま、「神の国」の演奏を聴いた。いや、あの世紀の名演と比べるなんて失礼だし、そもそも曲も違うし。でも感銘を受けたことについてはどちらも変わらない。そして10年も前に聴いた戦争レクイエムの演奏を思い出していた。そう・・・こんな感じだったよね。もう・・・愛しか感じないの。「ああ、わかった。本当に歌うの好きなんだなあ」と。
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でもまあ・・・演奏とは関係ないところで、色々と残念なこともあった。そもそも、群馬音楽センターというホールは(有名な建築家の設計によるもので、なるほどカッコイイけど)音響が至極残念である。残響があんまりなく、カラッカラな音がする。川崎とかすみだとか、まともな残響のあるホールで演奏して欲しかった。もうすぐ群響の演奏会場はもっといいところに変わるということを聞いたのでそれは・・・よかったねと思うが、今回はせっかくのいい演奏がホントにもったいない。あと、私は気が付かなかったが、場内の蛍光灯?が切れてチカチカしていたところがあったそうな。
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(それと、まあ演奏とは関係ないけど、解説書のエルガーの没年が間違っている。そこは・・・校正の時に気が付いて下さい。まー、私が気が付いたわけじゃないけど。)
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文句ばっかり言ってもしかたないので、歌手の方々について。大変素晴らしかった。とくにソプラノのあとのほうで歌うスケールの大きなアリアは素晴らしかった。それと「びわ湖4大テノール」の一人の清水さんの美声については言わずもがな。聞きほれた。
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こんな珍しい曲なのに私のいた1階席は満員のようだった(2階は知らないけど)。さすがに音楽の盛んな県の住民だから?なのかもしかしてはるばる東京から聴きに行った人が多かったからなのか、聴衆のマナーもよく、フライング拍手もなく本当によかった。演奏会が終わってからの指揮者のトークもあり、かなりの人がロビーに残っており、なんて熱心なのだろうと感心した・・・っつーか私も最後までいたし、合唱団の反省会?まで聞いてた。
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知人が何人も聴きに来てたので、高崎で飲んだ。話が弾み過ぎて12時まで飲んでた。泊りがけの演奏会行脚は楽しい。そんで、「戦争レクイエム」の時に私がコメントした「東京にいるのでなかなか群馬までは・・・と思うのですが何か機会があったら群響&合唱団の方のコンサートを聴いてみたいと思いました。」が実行できてよかった。
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Kingdom14

可愛い。公衆電話界で一番可愛い。

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2018年7月16日 (月曜日)

エルガー/ゲロンティアスの夢  ノット/東響(ミューザ川崎)

Gero_pc_tso_2エルガー:オラトリオ ゲロンティアスの夢 Op.38
ジョナサン・ノット(指揮)/東京交響楽団
マクシミリアン・シュミット(テノール)
サーシャ・クック(メゾソプラノ)
クリストファー・モルトマン(バリトン)
東響コーラス

合唱指揮:冨平恭平
(7月15日 ミューザ川崎)
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途方もない過去記事:一周年記念・ゲロンティアスの夢

バルビローリ/ゲロンティアスの夢(ローマ・ライヴ)

あまり張り切って聴きに行く状況ではなかったので(なんで?)、券を取るのが結構遅くなってしまった。サントリーは高い席しか残っておらず川崎へ。
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エルガーの最高傑作(たぶん)、ゲロンティアスは日本では何回か演奏されているので、私はナマで聴くのは初めてではない。CDも何種類か持っている。まあ、この曲は平均的なクラシック好きよりは(若干)知っているほうかなと思う。
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そんで。ちょっと記憶のすみっこに引っかかっていたのが、今年のGWにLFJで乱入して何人かのクラヲタさんたちと飲んでた時に、「あのノットが選んで指揮する曲なのだから、当然聴きに行くということはわかっているのだけれど、CDを買って聴いてはみたものの良さがさっぱりわからない。英国音楽が好きなら、この曲の良さを説明して欲しい(大意)」などということをとある方より言われたのだが、正直なんも返答できんかったってコト。だってさー、大体CD聴いてみて良さがわからんかったらもうそれは最初っから合わなかったってことじゃねえの。

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しかし・・・そんな事を言って、せっかくの英国音楽を聴く数少ないチャンスの芽を摘んじゃいけないわ。ナマで聴いたら・・・もしかしたら感動するかもしれない。
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ところで、私はもしかしてノット指揮は初めてなのかな、演奏聴くの。これを東響が演奏するってことを知った時に「えー、ノットがゲロ夢やんの?何故?」と思ったくらいだから、英国人であることさえ知らなかったみたい。レパートリーからドイツ系か、アメリカ人かと思ってた。この方、英国音楽あんまやらんのね。ゲロンティアスも振るの初めてだという。なんかすごい。だって、今回の演奏者、合唱団とオケが日本人、独唱者だって主役はドイツ人、天使はアメリカ人、バリトンだけやっと英国人。
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英国人の心みたいなこの曲(・・・っていうかどの程度この曲は本国でもメジャーなのか知らん)をこんなアウェイでするのはとんでもなく冒険じゃないの? まあ、満を持して・・・という感じだったのだろうけど。
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で、ざっくりとした感想。
私は4階席だったもので(4階もあったんかーい)ややテノール歌手は聞こえ辛い時もあったものの、他は高い席と遜色なくよく聴こえた。さすが日本有数の良ホールである。何故か(エルガー曲ではやたらと出てくる)ハープの音は際立ってぽろんぽろんとよく聴こえた。あとティンパニーの音がよく聴こえた。
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それと何より・・・何より合唱団の声がとても迫力があった。合唱団は舞台の後ろの客席にいらっしゃったので、物理的な高さが同じくらいだったから余計聴きやすかったのかもしれない。そして今日聴こえてきた合唱は、バルビローリ盤や他の英国産の録音で聴くような英語圏の合唱団の歌と遜色ないと思った。合唱ド素人の私が言ってもあまり信ぴょう性ないんだけど。うまいだけでなく、すごく血が通ってたなあと思った、今日の歌唱。暗譜なのかな。
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ということで、そんなに感動する予定ではなかったのだが(予定立てて感動するものではないのだが)第2部の後半あたりから涙が・・・というか何故かとめどなく鼻水が止まらなくなり。ハンカチが鼻水でぐしょぐしょになった。周りの人も結構ぐしゅぐしゅしてた。季節的に鼻炎ではないだろう。今回は残念ながら字幕がなかったので、プログラムの対訳を追いながらの鑑賞だった(まあ内容は知ってたんだけど一応ね)。

自分の生活の中で曲の内容とリンクすることが最近多く、このところの水害で亡くなられた方に思いをはせたりもした。それと、自分の近くで起こった近親者の生き死に・・・最近の高校のクラスメートと中学の時の親友のダンナさんの相次いでの急死も思い出された。まあ、どちらの知り合いもゲロンティアスみたいに「ワシもうすぐ死ぬで。死にたくない~。お友達よ誰か助けて~。」などと言うヒマもなく、何もお別れも言わずに死んでしまったんだけど(心筋梗塞とかだったもんで)。.

(あと、雑な発想で申し訳ないのだがテレビの「世にも奇妙な物語」の一篇「ラスト・シネマ」を思い出した。人間が死ぬときに見るという「走馬燈」を編集して映画として死んだばっかりの人に見せるっていう話ね。アレ、割と好きで心に残っている。)
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いらしていた観客の方々は(想像すると)威風堂々とかチェロコンとかしか知らないしこの曲聴くの初めて、みたいな方が圧倒的に多かったと思うのだが、まるで・・・マタイ受難曲を全部聴いた時とか、いやはたまたマーラーの2番か3番聴いたあとみたいなブラヴォーと拍手の嵐だった。なんか私が作ったわけでもないのに妙に誇らしい気がした。「ねっ、英国音楽もちゃんといい演奏で聴けばいい曲でしょ?」みたいな。誰目線だよ。.

ちなみにたまたま隣に座ってた知らない男の人は、例の天使の最後の「アレルヤ!」で歌手がちゃんと高音出したので(人によっては低い音に逃げる時もある)、ちっちゃくガッツポーズしてた。私は「おお、この人わかってる人や!」って思った。

独唱者はみなよかった。前記のように国籍は色々で三国同盟みたいだったけど、純粋に声質だけで選ばれた印象。ドイツのテノールなのに英国テノールの声がちゃんとしていたし、メゾの人は深い声が・・・ディム・ジャネットというよりは(私の好きな)イヴォンヌ・ミントンを想起させた。バリトンの人は声量に圧倒された。
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サントリーでの演奏は聴いてないのだがネットでの感想を呼んだ限りでは圧倒的によい評判だったようであったし、川崎でもとてもよい演奏と、よい観客の皆様であった。フライング拍手やフラブラもなく。熱狂的な拍手は合唱団が順番に退場するまで続いた。オケがはけたあとも指揮者と独唱者が出てきてカーテンコール。,

さて、前記の「この曲の良さを教えて」と聞いてきた方の感想は、Twitterの感想を検索してたらひょっこり出てきた。大満足されたようでよかった。何か変な事言わなくてよかった。自分の好きな指揮者は信じるコトである(なんかエラソーですいません)。.

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家に帰って、午前中から見ていたドラマ「5時から9時まで」(山Pがお坊さんの役で石原さとみちゃん主演のやつ)の続きを期間限定無料配信で見たが、涙腺が緩んでいたのかまた泣いてしまった。そのあと新番組のドラマ(アニメのアレの実写版ね)「この世界の片隅に」を見て、またもや泣いてしまった。人間の生み出した(作り出した)ものを見て、わざわざ泣く。そんな不思議なことを人間はいつから、どうやって編み出したのだろう・・・とかアホなことを考えてた。あと、自由自在に涙をコントロールできる俳優さんはすごいなと思った。俳優って・・・演奏家って・・・人間の歴史においてどういう職業なんでしょうね(そっからかい!)。

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「海の日」は前日同様あまりにも暑くて、出かけず。(ケーブルテレビで)楽しみにしていたテレビドラマ版の「ウォーターボーイズ」の一挙放送を見ていた。映画版はちゃんと映画館で見たしテレビでも見た記憶があるが、テレビドラマはいまいち出演者に小粒感が(当時)拭えず、全く見たことがなかった。

今見ると・・・まあとんでもない豪華メンバーである。主役に山田孝之さん、サブ主役に森山未來さん、瑛太さん、主役の親友に田中圭さん、シンクロのメンバーの中に星野源さん・・・。今や主役張れるでしょみんな。まあ、そもそも映画でのメンバーの後輩の話だし、映画よりはるかに数々の困難を乗り越えて最後の文化祭にこぎつけるため(11話も引っ張らなければならんしな)大変に長く、「なんでこんなに教頭先生はシンクロやらせたくないのかしら」とずっと思って見てた。布施明さん好きなので見てるの辛い。あと、肝心な時にいつも真鍋かおり先生は懐妊するし、今ではゆるぎないイケメン枠の玉木宏さんは映画版と同じとんでもないおもしろ枠で登場するのがよい。

YouTubeにドラマのメイキングがあったので事前に見てたのだが、合宿など本当に大変そう(シンクロは役者さんが本当に演じている)で、最後の発表会は甥とか親戚の子とか見てるみたいなハラハラ気分だった。それと、あとのほうはついついあんまり出番の少ない田中圭さんと星野さんを探せ!という感じになってた。田中さんは「クランクアップで唯一泣いた」というドラマだったそう(その後「おっさん」のクランクアップ時にも泣かれていたが)。

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2017年12月16日 (土曜日)

ブルーメン・フィル 第47回定期演奏会 シベリウス エルガー他

Blumen47_3ウォルトン:「スピットファイア」前奏曲
シベリウス:交響曲第3番
エルガー:交響曲第1番
指揮:寺岡 清高
ブルーメン・フィルハーモニー管弦楽団
(2017年12月10日 杉並公会堂)
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年末調整業務で忙しく、感想を書くのが遅れてしまった。いつも入場はがきを頂くので、(趣味と合わないプログラムでなければ)行かせて頂いている。アマオケだけれどもこちらはプロと遜色ない演奏をいつも聴かせて頂いている。
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前回行った時は大好きなコルンゴルトを聞かせて頂いたが、今回も英国好きのわたくしとしては大好物プログラム。シベリウスも過去に5番を聞かせて頂き、大変満喫しました。いつも2人の入場を許されるはがきを送って頂くので、今回はいつもアマオケのタダ券回してもらってるヲタ友を(お礼も込めて)誘って行った(いつものように席はバラバラ)。世の中持ちつ持たれつということで。
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いつもコンサート前にロビーでコンサートをしてくれるので楽しみに早めに行ったのだが、なんだかクリスマスに因んだ合奏曲で、「ええ・・・」という感じ。しかも全くMCなしで「安室奈美恵のコンサートかよっ」と突っ込みたくなった。いや何も言いませんですが。
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まず、大好きな「スピットファイア」前奏曲。この曲はついこないだ「M-1グランプリ」で優勝が決まった時に流れたなあ。そんで「ああっ!スピットファイアだ!!なんで?嬉しい!!」とか(別に誰が優勝してもどうでもよくなって)大騒ぎしてしまう。去年もそうだった・・・ような・・・。
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しかしまあ、ナマで聴くの初めてである。この指揮者さんはとても盛り上げ上手なので、普段でも大好きなこの曲が数倍よく聞こえる。なんて素敵な曲なのだろう。ウォルトンのこのへんのカッコイイ音楽ばっかり集めたコンサートを開いてほしいわ。映画音楽と、皇室関係もので。
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しかし、大体この曲は「前奏曲とフーガ」となっているので、フーガがないと「あ、後半ないんだ」とちょっとがっかりする。演奏時間の関係なのかな。
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コンサート前半シベ3。実はあまりなじみのない3番なので事前に一回聴いたくらいだが、ナマ演奏はとてもよかった。シベリウスに造詣の深い?友人もよかったとほめてたからよかったんだと思う。
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後半、メインのエルガー。「交響曲第1番」と名の付く交響曲の中ではマーラーの巨人と並んで好きな交響曲。まあ、マーラーの1番はかなり若い頃の作品なのに対して、エルガーの1番はかなりおっさんになってからの作品である。ということで・・・まあ、ここのオケさんはプロ並みの演奏力ということで忌憚ない感想を書かせていただくと。
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この指揮者さんはちょっと聞かせ上手過ぎた。盛り上げ上手だし、何も考えなければとても素晴らしい演奏だし感動もするだろうと思う。だが、私はこの曲の演奏についてはCDや演奏会で本場ものの演奏を聞くことがほとんど。日本人指揮者でも英国スペシャリストの尾高さんの指揮で、とか。なので、どうしても「大英帝国の夕暮れ」的な演奏を耳が求めてしまう。日本で言えばわび・さび的な。まあ、これはどうも仕方がない。技術の高さゆえのわがまま。ごめんなさい。
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アンコールはまた・・・ニムロッド。英国もののコンサートでは必ずニムロッドがアンコールになるのだけど、正直ちょっと飽きた。こないだの尾高さんのコンサートの時もだったし。いい曲なんだけど。ここは是非「威風堂々」をお願い。ダメですか?
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・・・とまあ、いつもよりちょっと辛口感想になってしまい申し訳ないのですが、いつも楽しませて頂いておりますので、またよろしくお願いします。
 
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次回のこのオケのコンサートはヴェル・レクらしい。憧れのディーヴァ、加納悦子さんが出演なさるので行きたいなあとは思いつつ、これはいくら何でもタダ券は貰えないよなあ・・・・。

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2017年10月 1日 (日曜日)

ウォルトン/交響曲第1番 尾高忠明/新日本フィル

20170930_3_2グレイス ・ウィリアムズ:シースケッチ
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85*
ウォルトン:交響曲第1番 変ロ短調

指揮/尾高忠明
チェロ/山崎伸子*

(2017年9月30日 すみだトリフォニーホール)
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前日「プレミアム・フライデー」で強制的に4時半に仕事を上がらされ、そのあと営業所各地の(仲良しの)事務員さんたちと飲み会で5時間くらい飲んだため、業務が滞り、翌日土曜日は出勤。お昼にむりやり上がってすみとりに向かう。
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この日は会場で知り合いにびっくりするくらいたくさん会った(ほとんどアマオケの人)。前から英国音楽が好きで聴いていた私だが、「英国ものは人気がない」と思い込んでいたのでこれは意外だった。つい先々週にアマオケさんのコンサートで会った京都の方にもばったり会った。珍しいプログラム好きの方だったので「あの、やっぱり一曲目がお目当てで?」と聞いたら「いや、ウォルトンですよ」とのお答え。
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みんなウォルトンの1番目当てだった。みんなこの曲アマオケでやってみたいみたい。
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もう、なんか「ウォルトンだヨ!全員集合」状態。
確かにウォルトンはかっこいい。でもこんなに人気あるんだねえ。
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友人に券を取ってもらったので、3階席。前から3番目だったので音は良好。第一曲のグレイス・ウィリアムズは曲も初めて聴くけど作曲者も知らなんだ。こんなにいろいろ調べているというのに知らん作曲家もまだいるのかえ。
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グレース・ウィリアムズ(Grace Mary Williams、1906年2月19日 - 1977年2月10日)は、ウェールズ出身のイギリスの作曲家。
バリー出身。カーディフ大学を卒業した後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受けた。第二次世界大戦中はリンカンシャー州グランサムに疎開し、そこで最初の交響曲である『協奏交響曲』などを書き上げた。戦後はロンドンでの教職に復帰したが、健康上の理由でウェールズに戻った。ウェールズではBBCに勤務した。(Wikipediaより)

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聴いてみると弦楽器オンリーで結構アンニュイな感じの曲である。こないだ徳島の大塚国際美術館で数々の英国絵画を見たけんども、その時を思い出した。「海」と言えばターナーだけど・・・もちろんそれも思い出したけど、女性作曲家ということでバーン=ジョーンズとかのファム・ファタル的な絵画を思い出した。バーン=ジョーンズいいよねえ。大好きなんだあたし。
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こんな珍しい曲を聴けて、とても幸せ。すごく疲れてたんだけど全然眠くならなかったし(となりの知らない男の人は寝てたけど)。
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次に超有名曲のエルガーのチェロコン。もうナマでも何回聴いたかわからないくらいだが、どの演奏が一番よかっただろう。しかし、この曲は好きながら、いいかげん聴くの辛くなってくる。聴くと必ずデュ=プレを思い出すし、個人的にもどうもいろんな思い出がよみがえるので悲しくなってくる。演奏は女性らしいというか感情のこもった演奏のような気がした(どっちかっつーと男性の演奏のほうがあんまり感情移入しないで済むので聴いてて楽なのだが・・・ウィスペルウェイとか)。
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そしてメインのウォルトン。この曲をナマで聴くの初めてなような気がする(本当はあるのかもしれない、ごめんなさい)。事前にアンドリュー・リットンのデッカ・ウォルトン紙箱を聴いたもので(えええっと交響曲第2番ももちろん入ってますすいません)、どうも新日本フィルさんは演奏は素晴らしかったがほんの少し慣れてない感(すいません、どんな曲にもこれは起こりがち)。
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でもさすがにウォルトンはどんな曲でもカッコイイなあ。あたしはウォルトンで好きなのはねえ、まず戴冠式テ・デウムでしょ、クラウン・インペリアルでしょ、宝玉と勺杖でしょ(←読めない)、スピッドファイアでしょ、チェロ協奏曲でしょ、ああ、もう限りなくあるわあ。
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というわけで知り合いの方々(知り合いといっても大体そもそも友人の知り合いなのだが)はいろんな感想を持ちつつ、やはり最終的には「自分のオケで演奏してみたいな」というのは共通の意見のようだった。わかるなあ。
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前日あんなに会社の人々と飲んだのに、また当然のように飲み会。何故こんなに私の周りはのん兵衛さんが多いのか(あたしもか)。

アンコールが、チェロのアンコールが「鳥の歌」(もちろん杉田かおるではなく、カザルス)、オケのアンコールが「ニムロッド」。

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2016年5月 2日 (月曜日)

LFJ前夜祭 みんなでジュピター(見てるだけ)

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ぱっと見何の写真かよくわかりませんが、LFJ前夜祭です。ホルストの惑星の木星短縮版を楽器を持ってきたみんなで演奏。
学生時代に木星は吹いたことあるんですが、楽器が実家にあってしかも何年も触ってないのであきらめました。歌うのも恥ずかしいのでやめました。休日出勤の会社より直行。
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ビール飲んで屋台の牛肉食べて見てました。演奏なかなか上手でした。参加できる人羨ましい。
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何の写真か見た目よくわかりませんが、例のキオスクです。指揮者が指揮しています。明日からLFJです。楽しみです。

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2016年4月16日 (土曜日)

フィンジ/霊魂不滅の啓示  読響

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池辺晋一郎:多年生のプレリュード

ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 作品36
フィンジ:霊魂不滅の啓示 作品29

読売日本交響楽団
指揮=下野 竜也

テノール=ロビン・トリッチュラー
合唱=二期会合唱団

合唱指揮=冨平 恭平
(4月14日 サントリーホール)
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(演奏会から2日経ってしまった。サントリーから家に戻ってネットを見たら、熊本県が大変な事になってたので、とても感想など書く気にはなれず・・・今もあまり気が進まないんだけど、一応記録のために更新。東京も地震はあったみたいだったけど、全然気づかなかった。)
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本日は、日にち的に全く演奏会に行ける気がしなかったんだけど、たまたま仕事が片付いたので、定時で会社を脱出。大好きなフィンジだけど、最近トンと聞いてない。アレレ、ホントにワタシ、イギリス音楽ファンだったのかしら。
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というわけで、最初はいけべーさん。池辺さんは本物を何度かナマで見ているし、ちゃんとオペラも観ている。「鹿鳴館」面白かったなあ・・・まあ、内容は暗い話ではあったものの。音楽もわかりやすくてよかったし。アレはオペラ初心者でもおすすめできる。
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「多年生のプレリュード」は読響の第500回定期演奏会の記念のために委嘱されて2011年1月22日に初演された曲だそうである。おお震災直前か。今回は再演。いかにも日本の現代音楽という感じも少々ありつつ、比較的わかりやすい曲である。多少ショスタコーヴィチ風味なのもよい。「ナントカ風味」というのがあると聴き手は安心する。大喝采のあと作曲者登場。特にサントリーの温度を下げるようなダジャレを発することもなく、ニコヤカに聴衆に応えていた。
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ベト2はあんまり馴染みのない楽曲なので、よくわからず感想はなし。「よかったんじゃないの」とだけ。ごめんなさい。
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お休み時間のあと、お待ちかねのフィンジ。その時気づく、何故に新国の合唱団でないの。あのピーター・グライムズの合唱団でないの。
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この曲CD持ってたっけ?ないっけ?と記憶を巡らせながら音楽は始まったのだけど、最初の30秒くらい聴いて「ああ、知ってるわこの曲」と思った。美しい管弦楽。いかにもイギリスのテノールといった感じの繊細な声。美しい・・・と思いながら後ろまでちゃんと聞こえてるのか心配。最初すこーしだけ合唱団に違和感。クラシックの英語の曲は日本はあまりやらないので難しいね。聴くほうもイギリスの合唱曲はイギリスの合唱団の歌ったものしか聴かない(ていうか、他の国の合唱団はわざわざ録音しない)もので発音等耳が慣れない。逆に、イギリスの合唱団の歌うマーラーやワーグナーにはほんの少し違和感を感じることもある(ワタシだけ?)。
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曲は・・・いかにもフィンジ節が満載ながら、ところどころエルガーの「ゲロンティアスの夢」風味だったり、ウォルトンの「ベルシャザール」風味だったりで、ふうんそうなのって思うとこ多数。でも、ワタシはそういう盛り上がるところよりもいかにもフィンジっぽい(上がり下がりの多い)メロディの溢れるところのほうが好きだなあ。具体的にどことは言えないんだけど。フルートの独奏の部分がとても美しかったのだが、近隣にいた老夫婦のおじいさんの方が飴の包み紙をぐしゃぐしゃとりだしてた音にかき消されてとても残念だった。いかにもフィンジ聴きそうな素敵なご夫婦だったのになあ。
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ついこないだまで上野のあの強烈なジークフリートの音楽(とシャーガーさんの声)が耳について離れなかったんだけど、春の優しい息吹や秋の収穫を思わせる少し陰りのある音楽を聴いて、ワーグナーの深い森からやっとイギリス片田舎のリンゴ農園まで抜け出した感。都会まであと少しだ。
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Twitter等を見ると、結構フィンジ好きという方はいらっさるようで、これを機会に他の曲も演奏されるといいなあと思った(クラ協奏曲聴きそびれたけど)。
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読響といえば、昨年の「トリスタン」が素晴らしかったのだけど、夜中の読響シンフォニックライブでハイライトやってたのを見た。長いので前後篇に分かれてたけどそれでもハイライト。トリスタンのパートなんかカットして第3幕冒頭の牧童の歌とかクルヴェナールの歌をたくさんやってほしいよ。
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こないだシャーガーさんのジークフリートを聴いて、ワーグナーを最後までちゃんと歌えていたのだけでオンの字だった時代は終わったと思った。放送見ながらいかに自分がこの程度(ごめんなさい)のトリスタンで我慢していたのかがわかった。もう我慢しないでいいんだね。
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このブログ書きながらも、テレビからはしょっちゅう緊急地震速報が流れてくる。とても心が痛い。朝起きて夜中にまた大地震が起こってたことをテレビで知って、泣いてしまった。東日本の震災のトラウマがよみがえってくる(東京なのであまり酷くなかったんだけど)。でもやっぱり何もできない。これ以上地震が起こりませんようにと、祈るばかり。
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震災に遭われた方、被災された方に心よりお見舞い申し上げます。熊本行ったことないけど、くまもんもとんこつラーメンも大好きです。何か自分にできることを考えよう。・・・募金をしたり熊本の物産をたくさん買ったりくらいしかできないけど。

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2016年1月15日 (金曜日)

ハーディング/戦争レクイエム 新日本フィル

ブリテン:戦争レクイエム op.66
指揮:ダニエル・ハーディング
ソプラノ:アルビナ・シャギムラトヴァ
テノール:イアン・ボストリッジ
バリトン:アウドゥン・イヴェルセン
合唱:栗友会合唱団
合唱指揮:栗山文昭
児童合唱:東京少年少女合唱隊
児童合唱指揮:長谷川久恵
(1月15日 すみだトリフォニーホール)
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仕事にどっぷりでロマンスが不足し過ぎてて、かなり貧乏しすぎたみたいだったので、今年初のすみとりへ。あけましておめでとうダニエル、そしてボストリッジ博士。二人が出演してしかもブリテンなんて、何はなくとも聴きに行かなきゃ。
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この曲をナマで聴くのは「ひい、ふう、みい・・・」と数えてみたら5回目。ブログ始めてからは4回目である。何て多いんだ! 実は最初に行った演奏会の記憶があんまりないんだけど、おそらくイギリス人指揮者でこの曲ナマで聴くの初めてだ。
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目の前には相変わらずひょろっと背の高いボストリッジと、意外と小さい印象のハーディング(すごい身長差だ)。この二人が演奏してると、何だかブリテンとピアーズが生き返って舞台に立ってくれてるみたい。いや、ダニエルとボストリッジはそんな仲ではないでしょうけど。
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そしてまた、演奏が・・・凄いブリテン感なのである。今までナマで聴いてた演奏はそれぞれ素晴らしく、どれも感動はしたものの、「何か違う」感がいつもしてた。ブリテンの曲に聴かれる、ちょっと斜に構えてポケットに左手をつっこんだまま右手で指揮しているような感じ(そんな指揮をブリテンはしてたわけじゃないけど)、あと、耳の後ろを突然羽で触られたようなぞわぞわ感・・・・(←これを理解する人はいないかも)みたいなものが、今までの演奏にはなかった。ブリテンの曲に聴かれるあの独特の「ぱぱーんぱーん」という鋭いトランペットの音が、そしてティンパニーが、ブリテン以外の演奏で初めてブリテンっぽさを感じた。今まで聴いてたナマ演奏はただ「美しい」または「力強い」、「戦争反対」等なアプローチだけだった気が。
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マニアックで、わかる人にしかわかんないんだけど、目の前に浮かぶのは昔映画で見た「夜行郵便列車」の映像だった。ブリテンが映像に音楽をつけたやつね。
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やはり、イギリス人はブリテンの音楽が血となり肉となっているんだろうなあと。それはボストリッジも同じで、もう初演者ピアーズを超えて、詩人オーウェンが降りてきちゃって歌ってる感がある。ほんとに凄い歌手。
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他の歌手、バリトンの人もソプラノの人もいい声だったが、もうちょっとドイツ感、ロシア感が欲しかったところ(バリトンの人ノルウェー人だったけどのう)。
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そして何よりいつも素晴らしい栗友会の合唱。そして東京少年少女合唱隊。これ、アルミンクの時と同じなんだけど、全然アプローチが違う。特に少年合唱がね。アルミンクの時は天使が舞い降りてくる感じだったんだけど、今日のは何かあの世から響いてくる声。少し身震いがした。少年合唱は私の席(一階席)からは全く見えなかったけれど、3階席の後ろのほうで歌ってたみたいです。
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栗友会の素晴らしさはいつも通りなんだけど、昨年聴いた「復活」の時も思ったのだけど、ハーディングの合唱団の使い方は神じゃないかなあ。そもそも凄い実力のある合唱団なのだけど、表現の幅が素晴らしい・・・怒り、悲しみ、そして最後の天国に昇って行くような、荒野に花が咲き乱れるような・・・ホントに信じられないような表現力で、最初から最後まで鳥肌が立ちっぱなしだった。ハーディングの手腕もあるんだろうな。
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そして最後は、曲が終わってからも暫くハーディングは手を下さず、観客もそれに応えて沈黙を守った。かなり長い沈黙だったので、正直お腹が鳴りそうでかなり苦しかったが・・・耐えた。
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ブラボー、大喝采。私の所から全然見えなかった少年合唱団がカーテンコール?ででてきたけど、まさにブリテンの教会オペラの合唱団みたいな白いコスチュームで何か感心した。しかし3階席の人しか見えないんじゃないのかしら。もったいないね。
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素晴らしかった合唱団に感謝と敬意を表し、何人かの観客は合唱団がはけるまで拍手を送り続けた。私も最後まで拍手をしました。本当に素晴らしかった。明日はもっと慣れていい演奏になるでしょう。
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そもそも。開演前のロビーコンサートを目当てで行ったのだが。ボウエンの幻想的五重奏曲は初めて聴いたけど、本当にすごくいい曲だった。イギリスらしさもあり、少し現代の風味もあり。なんかキュンキュンした。バスクラと弦楽器の曲でした。プロの人はやっぱりうまい。

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2015年11月 7日 (土曜日)

フィンジやるのか!

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日本のメジャー・オケの演奏会でフィンジをするのはとても珍しいので、「おお!」とは思ったものの。これって誤植なのかしら。そもそも「フィンジ」は楽器じゃないし、テューバ協奏曲はRVWじゃないの?まあ、やってくれればなんでもいいんだけど。ただ、12月は予定立てづらいので、行けるかは微妙だ。

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2014年11月23日 (日曜日)

尾高忠明&読売日本交響楽団/エルガー 交響曲第3番

エルガー: チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
交響曲第3番(ペイン補完) op.88

尾高忠明 指揮
チェロ:宮田大
読売日本交響楽団

(2014年11月22日サントリーホール)

過去記事:尾高忠明&札幌交響楽団/エルガー 交響曲第3番

六本木一丁目からいつものようにサントリーへ。アークヒルズはさぞやクリスマス前倒しのイルミネーションでウザイ美しいんだろうと思ったら、真っ暗。都会暮らしのため暗がりに慣れてない。六本木だぜ、六本木。

サントリー、つぶれちゃったのかな。

などとあり得ないことを考えながら、サントリーへ急ぐ。いつもはアークヒルズのなかを通ってカラヤン・プラッツに行くところだが中にはいれず。そういえば、この日はクラ好き友人たちと会合の予定だから、飲み屋お店もあいてないくて困るなあ。

真っ暗な中、サントリーホールに到着。まるで震災直後の東京のようで気分が暗くなる。やはり灯りは大事だ。

本日はエルガー2曲とやや地味なプログラム。ということで?あまり客の入りは芳しくなく。もしかして、急に当日券で聴こうとしたお客さんが行ってみたところ、辺り真っ暗でびっくりして帰っちゃった・・・ということもあったかもしれない。

駅に「サントリーホール、やってるよ!(◎´∀`)ノ」ってボスターでも貼っておくべきかと。

さて。
1曲目のチェロコン。すでに何回となく演奏会で聴いてきた曲である。名演奏もあればそうでもないのもあった。今回のチェリストは若手で、「題名のない音楽会」かなんかで見たことあったと思う。数々のコンクールで優勝・入賞されているということだ。にわかコンクール・ウォッチャーであるので、どんな演奏かなと興味深く聴いた。

なかなかチェロはいい音でよかった。2階席のかなり舞台に近いところで聴いたので良い音で聴こえた。ただ、ひとコブシ足りないなあと思った。(休み時間に知人らにそう言ったら「それはまあまだ若手だから無理もない」などと言われた)

アンコールのバッハ無伴奏は大変素晴らしく。コンクールで弾きなれてるんだろうなあ。

まあ、今までウィスペルウェイとか、3年前にアマオケで聴いた新日本フィルの元首席奏者さんとか、この曲はアダルトな演奏を聴いているからねえ。

さてメインの第3。この曲は2008年に同じ尾高さんの指揮でサッキョーで聴かせて頂いた。その時も大変素晴らしい演奏だった。でも、今回はもっと良く感じた。もしかしてこの曲に慣れたからかなあ。サッキョーで聴いた時は「これってどのくらいエルガーなの?」とか「エルガーだったらドラとか使うと思う?」とかそういった疑念が心に湧きながら聴いてたので。

2度目の生だし、CDで何度か聴いてたので「これ完全にエルガー?」とか細かい事を考えないようになった。この曲は純粋な補筆というだけでなく、作曲家ペインの(大先輩)エルガーへの尊敬をも表している・・・とかそういう風に思えば、違和感なく聴けるんだと思う。休み時間に知人(日本におけるエルガー研究の権威である)が「最後に鳴る静かなドラの音は、ペインがエルガーに捧げている音だ」ということを言っていたので、聴いていてなるほどなと思った。今まで第3楽章が好きだったけど、第4楽章もとてもいいなと思った。

どのメロディがエルガーの過去の作品のどの曲からヒントを得ているか?とかそういうこまけーことは全くわからんのだが、研究は研究者に任せて、音楽を自然に楽しめるようになったのは良かったな、と思う。

日本におけるこの曲の権威の尾高先生の指揮はやはり素晴らしい。読響さんの演奏もキズもなく管楽器(とくにクラリネット)もよく鳴っていて素晴らしかった。いい演奏に接することができてとてもよかった。いい仕事しているな最近の日本のオケ。

ただ、コンチェルトの時もそうだったが、ブラボーがなんか早くてちょっと気が抜けてしまった。2曲とも同じ人だったみたい。最初にブラボーを言う人はもっと責任を持ってほしい。せめて「ブラアヴォ」とかカッコよく言ってほしい。オペラーゴーアーなあたしなので、日本人ぽいカタカナブラボーはとても気になる。

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終演後いつものように楽屋へ。まあ知人の付き合いでついて行くだけでなんだけど。出演者サインなどをひとしきり眺めたあと外へ出たら、指揮者がお車で通りかかった。みんなで「お疲れ様でした~~」と声をかけるとなんだか普通に会社の部長とかに言ってるみたいだな~とか、一人で大受けしてしまった。

そのあと仲間うちで近くの庄屋へ。アークヒルズが全館お休みなので、サントリーの客がみんな流れて来てしまって混んでる。店員さんもてんてこ舞いでなかなか最初のビールが来ない。飲み会は言うまでもなく楽しかったけど、なんだかなあ。

「千と千尋」を前日録画で観たばっかりで、ハク様が千尋にあげたおにぎりが美味しそうでおにぎりを注文。おいしかったなあおにぎり。いい米使ってるみたい。ホッケも馬刺しも美味しかった。

(飲んでいる最中にユラユラと揺れて軽いめまいが起こり、「また持病の良性めまいが?」と思った。帰宅したら地震とのことだった。長野に住む甥が一瞬心配になった。→震源地より離れてるので大丈夫です。昨日の地震に遭われた皆さま、お見舞い申し上げます。)

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2014年11月16日 (日曜日)

コールリッジ=テイラー/ヴァイオリン協奏曲

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コールリッジ=テイラー:ヴァイオリン協奏曲
アンソニー・マーウッド(ヴァイオリン)
マーティン・ブラビンズ指揮/BBCスコテッシュ交響楽団

ロマンティック・コンチェルト・シリーズの一枚。ハイペリオンのこのシリーズは、珍コンチェルト好きにはものすごく魅力的な作曲家が並んでいて、財力さえあれば片っ端から購入して聴いてみたいという衝動にかられるが、残念ながらハイペリオンのCDというものは基本的に3000円くらいと高いので(まあ、それに見合う演奏内容なものは多いが)、ちょっと手が出せず。

で、こないだ塔に行ったらたくさんのものが安売りしてたもんで「んー」と考えてピアノのとヴァイオリンのと一枚づつ買った。まあ安売りったって2000円だもんねえ。CDって売れないんだろうな、今時。他のジャンルだって売れてないっていうし。

さて。

このCDは、前から聴いてみたいなと思ってたもの。カップリングのサマヴェルって作曲家の歌曲がとってもいいなって思ったので、他の曲も聴きたくてな。で、まあコールリッジ=テイラーのほうがどっちかっつーと有名だし(ホントにどっちかっつーとだが)他にも録音はあることだし、本日はこっちから。

220pxsamuel_coleridgetaylorサミュエル・コールリッジ=テイラー(Samuel Coleridge-Taylor, 1875年8月15日 - 1912年9月1日)は、ロンドン生まれの混血のイギリス人作曲家。アメリカ合衆国において作曲する指揮者として名を馳せ、「黒いマーラー」と呼ばれた。 (ウキウキペディア・・・じゃなくてウィキペディアより)

黒人である(ハーフだが)。クラシックの作曲家で黒人て、あまり聞いたことない。まあ、この人はたまたまアフリカ人のお父さんが医学のお勉強にロンドンに来てて、英国人の女性と結婚して生まれたってだけで(しかもお父さんは妻子を捨ててとっととアフリカに帰ってしまった)心は英国人なのかなあって思う。今でこそロンドンには黒人さんが溢れていて地下鉄で普通に働いてたりしているが、当時は黒人は珍しかったようだ。

お母さんの家が裕福だったので英国国立音楽大学に進み、スタンフォードに学んだが、クラスでも多少は(かなり?)差別には遭ってたようである。クラスの生徒が「彼は黒人じゃないか」と陰口を言っているのを偶然耳にしたスタンフォードは、コールリッジ=テイラーに「あなたは誰よりも才能があるのだから、陰口など気にしないように」と彼を励ましてたようだ。

曲としては「ハイアワサの婚礼」という合唱曲が有名である(らしい)。YouTubeで聴くことができる。この曲の初演は何でもあのエルガーの「ゲロンティアスの夢」と同じ日だったそうで、ハンス・リヒターが午前中にゲロ夢の初演をし、午後に「ハイアワサ」を初演したそうである。悲惨な結果となったゲロ夢とは対照的に「ハイアワサ」の初演は喝采をもって迎えられたとか。今となってはどっちが有名かは・・・アレだが。

で、このヴァイオリン協奏曲。心やさしいジェントルな英国音楽といった感じである。エルガー風というか(エルガーとも知り合いだそうな)、若干ドヴォルザークっぽいかなと言えばそんな感じもする。第二楽章などとても美しい。しかし黒人的フィーリングはほとんど感じられないし、徹底的な個性に欠ける(アレレ)。2曲目の無名作曲家サマヴェルのコンチェルトの方が私は好きだなあ。

「ハイアワサ」一曲の成功で当時は結構もてはやされ、(やはり千人の交響曲だけ大成功を収め、アメリカに渡った)マーラーになぞらえて「黒いマーラー」とか「アフリカのマーラー」とか言われてたけど、すくなくともこのコンチェルトはマーラーみたいなアイロニカルさは皆無。とにかく優しい音楽(だけ)が広がる。この人の性格からくるものなのかな。写真を見る限り穏やかな、いい人そうな感じである。(ジャクソン5の一人って言われても信じそうだが)

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