2009年11月 6日 (金曜日)

ホルスト/サーヴィトリー


ホルスト:「サーヴィトリー」 (マハーバーラタからのエピソード)
フェリシティ・パーマー(サーヴィトリー)
フィリップ・ラングリッジ(サティヤヴァーン)
スティーヴン・ヴァーコー(死)
リチャード・ヒコックス・シンガーズ
リチャード・ヒコックス指揮/シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア

こんばんは。

最近、なんか物騒な事件が多いですねえ。男からお金をだまし取って、そのまま天国に送ってしまうなんてねえ。中でも、あの例の事件の容疑者?ってお料理上手でブログをやってて、しかも愛用の鍋はル・クルーゼときてるじゃない。私とかぶっちゃうわ。えーと、でも私はあんなに太ってないから、外見的に。ちっちゃいから。

それにしても、なんかル・クルーゼが可愛そうだ・・・といつものようにル・クルーゼでポトフを煮ながら思う、今日この頃、皆様お元気ですか?。

(あー、私は夕べ、カルウォーヴィチのナクソス盤買いに行く夢見ちゃったわよ。どんだけ好きなのかしら~カルウォーヴィチ。)

本日は。世間一般には、あの「惑星」(だけ?)で有名なホルストの声楽作品・・・つか、オペラである。31分くらいの室内オケ伴奏のオペラ。登場人物は3人。合唱がたまにお囃子のように入る。

「惑星」を聴いて、「あら、他のホルストの作品も聴いてみようかしら」という人がこの作品を聴いたら激しく失望するのではないか。ダイナミックな管弦楽曲の代表選手みたいな「惑星」とは全然違う傾向の曲である。しかし、実際のところ(そもそも東洋神秘主義みたいな)ホルストの本当の姿はこっちなのかもしれない。

気分的にはブリテンの神秘的な室内歌劇に近い気がする。「カーリュー・リヴァー」とか。この「サーヴィトリー」は最初、あんまりおもしろくない。こんな短いオペラなのに、途中で聴くのやめてしまうのがしばしば。で、まあ少し我慢して聴いていると結構感銘深いというか、合唱の声とかが慈悲深いというかかなり引き込まれる。イギリス声楽ヲタにとっては神的存在の3人の独唱者の歌はかなり素敵である(我が愛するヴァーコー様はここでもちっともバス歌手のような気がしない。軽いテノールのようである)。この曲はホルストだと先入観を持たないで聴くのがよろし。とはいうものの、女声合唱の使い方は少しだけ「惑星」を思わせるところはある。

しかし・・・なんか曲が突然終わるので「え?」と思うんだけど。

この曲の筋書きは・・・よくわかんないがこんな感じだろう。
サーヴィトリーは、自分の夫にサティヤヴァーンを選ぶが、彼はあと一年の命であると予告されている。しかしそれを承知の上で結婚する。さしずめ「余命一年の花婿」である。そして死を予言された日に夫は倒れるが、サーヴィトリーの必死な努力によって夫の命は救われる・・・という話のようである、たぶん。

まあ、静かな秋の日に美味しいインドカレーでも食べながらこんな曲もいかが?ハヤシもあるでよ~というお話でした。あー、ハヤシライス食べたい。

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2009年10月11日 (日曜日)

ハンドリー/ホルスト「惑星」

P1110253ホルスト:組曲「惑星」
セント・ポール組曲

ヴァーノン・ハンドリー指揮/ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 アンブロシアン女声合唱団

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最近、うちから徒歩3分くらいのところに「99イチバ」なるものができた。まあ、ぱっと見は普通のコンビニなのだが大体のものは99円(+消費税)で売っている。肉とかお弁当とかは99円では済まないのでちょっと上乗せされているが、何にしろすごい安い。生野菜サラダだって99円(+消費税)で買えるのはすごい。

安かろう悪かろうというのではなく、肉なんかも別に普通に美味しい。ひき肉を買ってハンバーグを作ってみたけど普通に美味しかった。さすがサークルKサンクス系列である。

しかし、このお店で最も驚いたのは、たまたまバーゲンだったからかもしれんが、マイフェイバリット堅焼き煎餅である新野製菓の「ひとくち名作」が99円(+消費税)だったということである。湿気るものでなければ2~3袋買おうかと思ったくらい。普通は200円以上はするのである。素晴らしい。名作はマヨネーズをつけて食すと美味しいね。

P1110251 しかし、感動ついでに買った「ロピア 絹ごしプリン」はいかにも美味しそうなパッケージだったがやっぱり今はやりのクリームプリンであった。一般的にはハイグレードな美味しさであると思う(この値段でバニラビーンズつぶつぶ入り)がやはり卵で固まったプリンが好きだ、私は。

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さて。「コスパが高い繋がり」ということでハンドリーの惑星。

昔このブログに記事としてこのCDは書いたのだが、初めの方すぎてみんな忘れてる。それではこの名盤がかわいそうなのでもういっぺん書いてみる。このハンドリー盤は定価2000円となっているが、当時いくらで買ったのだろう。今は亡き目黒駅ビルのCDショップの外の棚で「ロイヤル・フィルハーモニック・コレクション」として他の指揮者のCDとともにたくさん並んで売っていた(いかにも怪しげな風情)。記憶をたどると、一枚500円くらいだったかな~?

このCDを半信半疑で買って、あまりの演奏の素晴らしさに感動して翌日他のCDを買いに行った。ヴァーノン・ハンドリーっておっさん指揮者は当時知らなかったけど(英国音楽聞くようになる前の話)、彼の指揮でラフマニノフの交響曲2番とワーグナーの管弦楽集の2枚を購入(他にあったのかどうか記憶にない)。どれも鮮明で素晴らしい録音であったし、ロイヤル・フィルのうまさにもしみじみ感動した。どのCDもいかにも英国らしい気品あふれるロイヤルな演奏。

また、このシリーズの不思議なところは指揮者の名前がジャケットの右隅に申し訳なさそうにちっちゃくちっちゃく書いてあるところ。もっと堂々としていいのに。ハンドリーだって本国イギリスではEMIからCD出てるし立派にメジャーなんだから。

で、これを買ったころは全然知らなかったんだが、結構このシリーズを高く買ってる(値段じゃなくて価値よ)リスナーは多いってことがブログを始めてわかった。私も、このCD聴くまでは「惑星」といったらカラヤン/ベルリン・フィル(もっと前はウィーン・フィル)を普通に好きで聴いてたわけだが、なんかそういう指揮者との微妙な違い(何がイギリス的で何がそうでないか)がだんだんわかるようになった気がする。「説明してみろ」と言われてもわかんないけど。(簡単に言えば、N響吹奏楽がRVWを吹いて「うまいんだけど、なんかちげ~」と思うのに似てるかも)

(スター指揮者じゃなきゃやだ~って人は除いて)この曲の代表盤として文句なく挙げていいCDだと思う。弦によるセントポールの演奏も切ないくらい美しい。

現在はSACD Hybridで出てるみたい。

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2009年8月31日 (月曜日)

エルガーのコケインを聴きながらロンドン話。

P1110224 エルガー:演奏会用序曲「コケイン」
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団

(1954年録音)

エルガーのコケイン序曲。あのー、コカインじゃないからコケインだから。聴くたびにロンドン旅行を思い出してわくわくする大好きな曲だが、同じバルビローリ指揮の1960年代の録音のはすでに前に取り上げたんで、今日は古いモノラルのほうで。(とはいうものの、いつもながらCDはあんまり関係ないんだが)

コケインって、ウィキペディアによるとロンドンの(下町の)隠喩ということらしい。私も最初にロンドン旅行に行ったときは「ロンドンの下町のほうの人はコックニー訛りがありますよ」みたいな文章を「地球の歩き方」で見た覚えがある。結局ナマってようが英語がわからんことにはさほーど変わらないんで、あまり気にしなかったが(今考えるとこんなんでロンドン旅行なんて相当無謀だったわな)。

で。
ロンドンに関する話題を二つ。一つめはすごく旬な話題。

最近、テレビのCMでとーーーーっても気になるのは資生堂のUNOって整髪料のやつで。何コレ、私の好きなものを詰め込んだんじゃねーの?って思うくらい、いいわ。最近キライなCMが多い中で、ちょっとオアシスだ。

http://www.shiseido.co.jp/uno/top.htm#/cm

(最近のCM、たくさんキライなのはあるんだけど、とくにPlayStation3のCMは本当に不愉快。ウチのテレビはとっても小さいんでまだ耐えられるかもだが、大画面のおうちではもっと大変な思いをしているのではと思う。)

UNO(こーほーではなく、ウーノ)のCMは、まずロンドンの観光スポットがたくさん出てくること、旬のイケメンが4人出てくること(男性はどう思われるか知らんが私は女だから素直に喜びたい。みんなカワイイ)、ファッションが(若い頃の)ビートルズを真似ていること、すべてが素敵だ。ずっとこのCMならいいのに・・・それはそれで飽きるか。

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で、もうひとつロンドン的な(全く旬でない)話題。
(すいません、すごーく下らないので興味ない方はすっとばして)

http://www.youtube.com/watch?v=EbAtMkCb07E

http://www.youtube.com/watch?v=XKxTvV3ALoQ&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=mrNKKoGq27M&NR=1


このバルビローリのCDが録音されたころ、(おそらく)1956年にロンドン・エリアだけで放送されたとゆー、「A Show Called Fred」というすごくくだらなそーなバラエティショーの映像をネットでたまたま見つけて、このところしょっちゅう観ている。ピンクパンサーでおなじみのピーター・セラーズが出てるんだけど。番組の印象としてはほとんどモンティ・パイソンみたいだ。1950年代からこんなことやってたのかイギリスでは。曲もファーノンやらコーツやら使われているし。冒頭はイギリスの映画会社のパロディだし。主題歌?がすごーく変だし。まあ、実際はあんまり言葉がわかんないので、できれば字幕が欲しいところだ。

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2009年8月24日 (月曜日)

ディーリアス/海流 告別の歌 


ディーリアス:「海流」
「告別の歌」
「日没の歌」

サリー・バージェス(メゾ・ソプラノ)、ブリン・ターフェル(バリトン)
ウェインフリートシンガーズ、サザーン・ヴォイスィズ
ボーンマス交響合唱団
リチャード・ヒコックス指揮/ボーンマス交響楽団




それにしても最近、訃報が多いな。日本の芸能界でも、クラシック音楽界でも。

今日、CDを聴こうと思って取り出したのが、たまたま2枚ともヒコックスの指揮のだった。ヒコックス、去年亡くなったんだった。やなこと思い出したぜ。死因は心臓発作っていうけど、もしかして肥満?コレステロールの取り過ぎじゃない?(怖)

私にとってヒコックスはもの凄い好きな指揮者っていうわけでなくて(こんなこと書くと怒られちゃうかな?)、なんというか「CD買ったらヒコックスだった」っていうのが多い。そんだけヒコックスの録音が多いっていうのと、私の好きな分野の英国音楽を多く録音しているってことだろう。シャンドス・レーベルの全部の録音の何割かはヒコックスじゃないのかなあ。

ヒコックスは合唱指揮者でもあるし(詳しくは知らんが)この手の曲は得意だな。

それにしても、ディーリアスって勿論作曲家なんだけど、私にとっては「音を使って絵画を描いてる人」という印象がある。奥さんが画家っていうのもあるのかもしれないけど。どの曲を聴いても頭の中にどおおおおおおんと 情景が広がる。

で、このCD。実は国内盤も出てて対訳ついてる。これはありがたい、少し値段ははるが。英語が普通に読める人は必要ないけどな。

3曲のうち最初の2曲はディーリアスお気に入りの詩人ホイットマンの詩による。「日没の歌」はダウスンの詩。
やっぱりホイットマンの詩はディーリアスにぴったり(つか、これに曲をつけているのだから当たり前だ)。頭の中に情景がぱあっと広がる。何か印象派の絵画とか、ウィリアム・ターナーの描く海のようである。

「海流」

あるときポーマノックで
ライラックの香りが空に満ち
 五月の緑が育つ頃
ブライヤの茂るこの浜辺に
羽を持った二羽の客がアラバマから連れ添ってやって来た。
そして彼らの巣には
茶色の斑点のある四つの薄緑色の卵が抱かれていた

そして毎日雄鳥はあたりを飛び回り
そして雌鳥は巣の上にかがみ
 黙って、目を見開いていた。
そして毎日、好奇心旺盛な少年だった私が
決して近づきすぎないよう、彼らの邪魔をしないよう
注意深く見つめ、彼らの心を感じ取り、訳した。

(以下略)

海というよりは・・・なんか野鳥観察日記みたいな始まりですが、コレを合唱曲にしようと思うディーリアスのセンスが素晴らしい。それからなんだかメスのほうがいなくなっちゃうんだけど・・・。いや、そんだけで終わっちゃう曲ではないんですよ。なんかこれ鳥が出てくるってだけで、前に映画館で見た「ワタリドリ」ってフランス映画を思い出した。壮大で素晴らしい曲。

「海流」と「日没の歌」はディーリアスの作曲家としての最盛期に書かれたが、「告別の歌」は晩年の作品で、盲目となったディーリアスのところに助手にやってきたフェンビーがお手伝いをして出来上がった。ありがたや。

「告別の歌」

静かに過去をさかのぼるのは何と甘美なことだろう。
夢見るようにさ迷い   昔日を黙想し記憶を取り戻す
     愛した者たち、楽しかったこと、いろいろな人々、
旅したこと。
リンゴ園、木々は花に覆われている。
小麦畑は一面みずみずしいエメラルドグリーンのカーペットのよう。
永遠の、尽きることのない新鮮さに満たされた毎日の早朝。
黄色みがかった、金色の、透き通った霞のかかった暖かな午後の太陽。
高く育ったライラックの茂みにはたくさんの紫や白の花。

(以下略、以上 松本日登志/訳)

晩年、まさに人生を振り返っているディーリアスの心象風景を描いた曲である。自然に囲まれた庭先で、肘掛椅子に座り若い頃を思い出しているディーリアスの姿が目に浮かぶ(本当はもう寝込んでたのかもしれないけど)。ディーリアスの沢山ある好きな曲のうちのひとつ。詩も美しい。

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2009年6月 9日 (火曜日)

エルガー/序奏とアレグロ ヴァイオリン協奏曲



エルガー:序奏とアレグロ
ヴァイオリン協奏曲

ナイジェル・ケネディ(ヴァイオリン)
ヴァーノン・ハンドリー指揮/ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団

今さらなんだが。(全く今さらこんな名曲で何を語ろう)
最近はまっているのがエルガーの「序奏とアレグロ」。
一日一回は聴いてる。聴かないと気が済まない。

あー、なんていい曲なんだろう。
この曲の素晴らしさは「愛のあいさつ」とかチェロ・コンとか交響曲第1番と遜色ないと思う。いや、心に染みるメロディコンテストナンバーワンの(そんなもんはない)ニムロッドとも並んでもいいかと。エルガーの曲の中でも随一の名曲だと思う。最初のドラマティックで悲しげな前奏もいいが、やがてヴァイオリンソロで現れる暖かな主題の美しさはどうだろう。うっとりする。なのに「序奏とアレグロ」なんて結構どーでもいいような題名になっているから、エルガーの曲の中でも今ひとつ分が悪い気がするのは・・・私だけだろうか。

これをまた、ハンドリーで聴くというのがまた・・・シブイ。いや、別に他の指揮者でもいいんだけど。

で、まあ。
カップリング・・・というか本来メインのヴァイオリン協奏曲の長さは凄いな。50分強あるんだもんね。シンフォニーなみですな。(最長はアラン・ペッテションのヴァイオリン協奏曲らしいが。未聴)

この曲は・・・「序奏とアレグロ」みたいに誰が聴いても「おっ!これはなんて心に染みるいいメロディが出てくるんだ!みんなに教えてあげたい!」などという感じではない。一回聴いただけではよくわからない。ブラームスの交響曲並によくわからない・・・わからんかった。

というわけで最近は「序奏とアレグロ」を聴くついでにこっちも続けて聴くようになったんだけど、何回も聞くうちにだんだんいい曲だなという気になってきた。スルメみたいな感じかも。ま、ヴァイオリンつきの交響曲みたいに思えばいいのかもね。

クライスラーに献呈したのに、クライスラーはあんまり好きじゃなかったとな(うーん)。この曲はどちらかといえば内向的な感じがするからかもね。

・・・話変わって。
協奏曲で思い出したんだが。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで全盲のピアニストの辻井伸行さんが優勝されたのはニュースで見たんだが。本当に素晴らしい、快挙だと思うんだけど。
素人の考えからいうと。

えっと、テレビで見たんだけどコンクールで確かコンチェルトも弾いたよね。盲目の演奏家の方って(他の人でも)コンチェルトもやられるようだけどどうやってオケとテンポを合わせているんだろう。指揮者が合わせるの?(んなこたーない) そういうのってやっぱり私がドしろうとだから思うのかしらん。

不思議でしょうがないんだわ。誰かおせーて。

←エイベックスなんだね。

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2009年6月 7日 (日曜日)

ラッブラ/交響曲第9番、朝の当直


ラッブラ:交響曲第9番「復活」*
合唱曲「朝の当直」

リン・ドーソン(ソプラノ)*
デラ・ジョーンズ(コントラルト)*
スティーヴン・ロバーツ(バリトン)*
BBCナショナル・コーラス・オブ・ウェールズ
BBCナショナル・オーケストラ・オブ・ウェールズ
リチャード・ヒコックス指揮
ポール・ウィリー(語り)

私にとってラッブラという作曲家は、イギリスの作曲家の中でも手ごわいというか歯ごたえが強いというかちょっと敬遠している作曲家の一人である。普通のクラシック好きな人から見る(聴く?)とイギリス音楽の親しみにくいところが存分に発揮されているような(なんというべきか)音楽。

エドマンド・ラッブラ(Edmund Rubbra、1901年5月23日 - 1986年2月14日)は、イギリスの作曲家。
ノーサンプトン出身。学校を卒業したのち鉄道員として働くが、王立音楽大学の奨学生となり、グスターヴ・ホルスト、シリル・スコット、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズに師事。第二次世界大戦中はピアノ三重奏団を結成する。戦後はオックスフォード大学の講師となる。1948年にカトリックに改宗。
作品には11の交響曲、4つの弦楽四重奏曲、3つの協奏曲がある。また1938年にヨハネス・ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」を管弦楽に編曲したことでも知られる。(ウィキペディアより)

このブログのレギュラー・コメンテーターの方の中に「何かの勢いで交響曲全集買ってしまった(笑)」というような方もいらっしゃるようですが、私はそんなことはなく、単独で所持してるのはこれだけです(他にバルビローリの5番が一枚・・・ヘミングとのカップリング。これも一部ではつまんねーCDらしいが・・・私は好きなんで何と言われようが構わん。)。

このCDは合唱が主な感じで(たぶん、だから買ったんだと思う)、家が仏教の私からはかなり遠いところにある・・・ハレルヤ系である。「朝の当直」という合唱曲から始まる。これはまあまあ親しみやすい。雰囲気で言えばRVWの「海の交響曲」に近いかなと思った。で、なんとなくプロムスっぽい感じもある。ま、英語の合唱曲ってそんな感じだよね。

で、メインは交響曲。全部で11曲あるらしい交響曲の9番目は副題は「復活」(The Resurrection)とある。しかし隅田川花火大会の如く華々しいマーラーの「復活」とは大違い。あんなわかりやすいものではない。宗教の匂いがぷんぷん。(なんかブラウンフェルスの宗教オペラ「受胎告知」を思い出した。あれ、つまんなくて売っちゃったんだよねCD。今となったら「鳥」とともにすごく惜しい。結構ここらへんのオペラたくさん手放したんだ、ゴルトシュミットとか。)

歌詞はいきなり「エリ、エリ 、ラマ、サバクタニ?」で始まる。これはバッハのマタイ受難曲でおなじみの歌詞である。つーわけでこれもハレルヤ系音楽。まーしばらくどんよりとした感じが続く。宗教神秘系つーか。たまーに輝かしい明るい雰囲気はぽつぽつと現れるし最後も鐘の音などとともに結構盛り上がるものの、まあ大体は暗いどんよりとした雰囲気。

おい、どうせならもうちょっと親しみやすい面白い音楽書けよー、みたいな。一般大衆向けを狙ってない上に、本国のマニアックな音楽通にもはたして受け入れられているのかどうかも怪しいし。どんなに有名でない作曲家でも熱狂的なファンはいると思うんだけど、ラッブラのファンてはたしているのかなあ・・・と疑問。やっぱりラッブラ協会とかあんのか?

ところで。

Edmund Rubbraでゴーグルってみたところ、Youtubeで「深川」?なるピアノ曲を発見。ドビュッシーっぽいかな? 日本の小唄「深川節」のピアノ編曲か? いかんせん、ここらへんの邦楽は詳しくないんだけど、なんでまた。

http://www.youtube.com/watch?v=fPCpKOoJgt8

ちなみにこのピアニストのおぢさん(Phillip Sear)
は他にも珍しい曲を沢山弾いてくれて楽しいよ。誰なんだ。

http://www.youtube.com/user/PSearPianist

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2009年5月28日 (木曜日)

イアン・ボストリッジ/ブリテン初期歌曲集

51zhrmymz6l__sl500_aa240_ サマセット民謡「おお悲しい」
ブリテン:4つのフランスの歌「六月の夜」「英知」「子供」「秋の歌」
フランス民謡「父さんと暮らしていた頃」「エイオー!エイオー!」
シンフォニエッタ 作品1
我らの狩をする父たち
サフォークの童謡「オリヴァー・クロムウェル」
(以上、民謡・童謡はブリテン編曲)
イアン・ボストリッジ(テノール)
ダニエル・ハーディング指揮/ブリテン・シンフォニア

このところブリテンばっかりでちょっとこのブログも静かな感じになっているんですが、すいません今日もブリテンで(・・・しーん)。ブリテンがガキから青少年時代にこさえた曲を主に集めたCDである。思いっきりマニアックな選曲が禍いし、もしかして廃盤?

CDに針を落とすと(いや、針はないのでこの場合どう言ったらいいのやら)、はなっから「東京電力・テプコからのお知らせです」の曲である。そうか、そういう題名だったのかあの曲は。おお悲しい。電気使い過ぎてでんこちゃんは悲しい。もっと節電しろ。

このCDに収録されている曲の作曲年齢は民謡・童謡の編曲以外では「4つのフランスの歌」が14歳、「シンフォニエッタ」が18歳、「我らの狩をする父たち」が22歳だそうである。

14歳ってのがちょっとびっくりだが、師匠フランク・ブリッジに師事したのが14歳でその頃の作曲らしい。このフランス語の曲は、ふと聴いてみるとブリテンとはとても思えない。いろんな作曲家の影響うけまくりである。第一曲目なんてびっくりのベルクのそっくりさん。ブリテンがベルク好きなのはのちの作風からも明らかだが(そもそも、英国には珍しく前衛的な作風をも受け入れる師匠の影響だという)、14歳からヤツはこんなだったのか。この歌曲集の他の曲はマーラーっぽいのやらドビュッシーっぽいのやら。でも14歳でこれはすげえ。

ところで、このCDを聴くのはずいぶん久しぶりなの。途中で聴くのをやめてしまったりしていた。それは、なんでかというと。

フランス民謡の「エイオー!エイオー!」という曲がどうしても生理的に受け付けないのだ。そもそもこれ 元はブリテンの作曲ではないしどうでもいいのだがどうしてもダメだ。今日は我慢して全部聴いてみたけど、この曲だけは もー二度と聞きたくない。なんか「エイオーエイオー」という掛声がどうも骨髄に響く感じがするのである。

ま、それはおいといて。シンフォニエッタはブリテンの作品番号第1番で、いかにも学校で書きました的な感じでなるほどうまく出来ているけど、まだブリテンらしさという点では・・・まだそんなでもない。

で、このCDの主になる歌曲集「我らの狩をする父たち」でやっとなんだかブリテンらしさが出てくる。年代的には郵便局記録映画の曲「ナイト・メール」を作った頃である。この郵便局の仕事(っていうのもへんだな)で詩人・オーデンと出会う。「我らの狩をする父たち」5曲のうちプロローグとエピローグはオーデンの詩による。

この歌曲集のテーマは・・・動物愛といったところであろうか(よくわからないが)。ねずみ、猿、鶉、鷹などが歌詞に登場する。戦争大っきらいなブリテンは狩猟も嫌いだったようだ。(大体、英国人で不思議なのは動物を時に人間以上に大事にするのに、狩猟がスポーツのように盛んだったりすることである)

途中、魔法の呪文っぽい歌詞?が出てくるが、そもそもこのボストリッジという歌手はケンブリッジだかオックスフォードだかで魔術師の研究をして博士号らしいんで、この曲はぴったりな感じがした。つか、ボストリッジって結構怪しくないか?外見からして。ハリー・ポッターの映画に出てきそう、怪しい先生役で。奇麗な声で油断させてみんなに魔法をかけちゃうぞー、はっはっはっは。

最後はブリテン編曲民謡では結構有名な「オリヴァー・クロムウェル」でしめる。この曲はオケ編曲で聴くと結構うるさい。うう。

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2009年5月23日 (土曜日)

ブリテン/オーウェン・ウィングレイヴ(BBCテレビ・オペラ)


ブリテン: 歌劇 「オーウェン・ウィングレイヴ」
オーウェン・ウィングレイヴ … ベンジャミン・ラクソン(バリトン)
スペンサー・コイル … ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
レクメアー … ナイジェル・ダグラス(テノール)
ウィングレイヴ嬢 … シルヴィア・フィッシャー(ソプラノ)
コイル夫人 … ヘザー・ハーパー(ソプラノ)
ジュリアン夫人 … ジェニファー・ヴィヴィアン(ソプラノ)
ケイト・ジュリアン … ジャネット・ベイカー(アルト)
祖父/語り … ピーター・ピアーズ(テノール)
ワンズワース・スクール少年合唱団(合唱指揮:ラッセル・バージェス)
ベンジャミン・ブリテン指揮/イギリス室内管弦楽団

ジョン・カルショウ(エグゼクティヴ・プロデューサー)
(1970年11月)

先日まとめ買いしたブリテンのBBCテレビジョンにおける収録のDVDのうちの一つ。この「オーウェン・ウィングレイヴ」のDVDが発売されたのは今年の1月だったようなので、まだ半年くらいしか経ってない。この映像がホーム・ヴィデオで発売されたのはこれが初めてだそうである。

テレビ・オペラということだから、舞台でよりもテレビで放送されるために作られたようである。なるほど、画面で見るとそういったことを予想して(舞台転換が早いのは、一瞬にして画面が切り替わることができるテレビ向けである)作られているような気がする。

このオペラ、私まったく聴くの初めて。ちょっと前まで存在さえ知らんかったかも。「そんなオペラあったっけ?」みたいな。だもんで、実は対訳持ってない。英語の字幕とその場の雰囲気でなんとか。筋書きは こちらを参考にさせて頂きました。 すいません

まあ、テキトーにまとめると。

オーウェン・ウィングレイヴ 「戦争なんか嫌いだ!軍人なんかなりたくない!」
オーウェンのオバさん 「このご時世になにふざけたこと抜かしとんねん」
オーウェンのじーさん 「そんなふざけたヤツは勘当じゃ!この家から出てけ!」
軍隊の先生 「こまったな~何とかならんか」
軍隊の先生の奥さん 「このオバケ屋敷こわいわ~」
オーウェンの婚約者 「いくじなし!軍人にならないなら婚約破棄よ!このオバケの出る部屋に閉じ込めてやる!」
オーウェンの友達 「このスキにオーウェンの彼女とうっしっし」
屋敷の幽霊 「 呪 イ 殺 シ テ ヤ ル 」

多分、音だけ(CD)で聴くとそんなに面白くもないかもなあと思う。ブリテンの音楽は冴えに冴えているから、ブリテンの音楽が好きな人は堪えられない魅力のあるオペラだけど・・・そうでもない人は音だけだとややキツイかもなと思った。

それにしてもこの映像はなかなか凝ってる。どこか郊外の大きな建物に(メイキング映像が附録についてる)セットを組んで撮影しているようだが、ウィングレイヴ家の部屋の作りが・・・ホントに古く薄気味悪く作ってある。

美術の世界では、わざわざ古く見えるように作るのってとってもめんどうなことなのである。例えば、TDLのホーンテッドマンションもかなり頑張っていると思う(私はアトラクションではアレが一番好きだ)んだけど、こちらはさすがBBCだ・・・いかにも出そうな(カビ臭そうな)雰囲気が満載である。TDLがまだまだかわいらしく感じる。
というかあまりに不気味なんで、見る人が見たら映像の中に沢山心霊が「コンニチワ」しているのを見つけてしまうに違いない。探してないけど。夜中は見ないほうがいいと思う。

最初の印象的な前奏(ジャズっぽいのかガムランっぽいのか、いかにもブリテンっぽい)で次々と現れる代々ウィングレイヴ家の肖像画も・・・なんかドロドロした感じで怖い。

あと、気がついたこと。裁縫好きな私としてはヴィクトリアン調のドレスやいかにも仕立ての良いスーツなどに見とれてしまう。あと、晩餐会のときにみんなで頂くケーキ?がとっても美味しそうだった・・・なんかスープとケーキしか出てこないんだが。

歌手は、CDとキャストは一緒なんだが(CDはこれより前にスタジオ録音したらしい)どの人も歌は素晴らしい。

しかし。

仮にこれが舞台だったら、「まあ、オペラの中の人だからこれくらいのイメージの違いは許そう」とかいうある種の慣れがあるんだけど、テレビ・オペラということになると(何故か)ちょっと違和感が生じる。ベンジャミン・ラクソンとナイジェル・ダグラスはとても「青年」に見えない。仕方ないっちゃ仕方ないが。昔の青年は老けてたんかもしれんな。

イギリス人でも好きな歌手の一人シャーリー=カークは渋い大人の魅力満載といった感じでいいわあ、声も姿も。奥様役のハーパーも優しそうなご婦人て感じでここでも素敵。ディム・ジャネットはなんだか肌ツヤツヤしてるけど38歳くらい? 若いお嬢さん役なのにメゾだったりするブリテン・オペラの不思議。

ケンペ指揮コヴェントガーデンでのリングでジークリンデを歌っていたシルヴィア・フィッシャーはどんな人なんだろう?って思ってたけど、この映像ではもう随分おばあさんになっていた。(声から勝手に奇麗な人なんじゃないかと想像してるんだが)

さて、前記のようにこのCDにはメイキング映像がついていて、そちらも色々楽しめる。収録中に誕生日を迎えたブリテンにバースデーケーキをスタッフで贈って歌ったりしているが、その中で幽霊のいでたちのビアーズがにこやかに立っていてちょっとびびる。カルショウによるブリテンのインタビュー映像とか貴重かも。カルショウカワユス。

・・・こんな渋いオペラがBBCで放送されたなんて、そしてこれがモンティパイソンと同じ年代だったなんて、イギリスってやっぱり素敵な国。

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2009年5月19日 (火曜日)

ピーター・グライムズ(1969年・BBCテレビ)


ブリテン: 歌劇「ピーター・グライムズ」
ピーター・ピアーズ(ピーター・グライムズ)、ヘザー・ハーパー(エレン)、ブライアン・ドレーク(ボルストロード)、エリザベス・ベインブリッジ(アンティー)、オーウェン・ブラニガン(スォロー)、ロバート・ティアー(牧師)
その他
ベンジャミン・ブリテン(指揮)、ロンドン交響楽団 アンブロシアン・シンガース
ジョン・カルショー(プロデューサー)、ブライアン・ラージ(ディレクター)
(1969年、BBC制作)

ふうむ、いつの間にかこんなものが発売されてたとは。知らなかったのよ。渋谷塔の安売りにて発見。昨年の今頃(とっくに)発売されてたようだ。今頃何言ってんのといわれてもしょうがないが、びっくりした。

タワーの説明文によると。

英国の国民的作曲家ベンジャミン・ブリテンと同じく最高のテノール、ピーター・ピアーズ。このふたりは長きにわたり良きパートナーであり、互いに芸術的インスピレーションを与え合ったことで知られています。今回、BBCアーカイヴのフィルムが完全初出。ビデオ、LDなどのフォーマットでもまったく販売されたことがなかった映像です。

ブリテンのオペラの中で最も成功を収めた作品ですが、ピアーズ&ブリテンによる映像は今回のDVDの物が唯一です。1969年のスタジオ収録。これは、カルショーがDECCAからBBCへ移るのを記念して収録が決められたもので、政治的背景を読み取るのも密かな楽しみかも知れません。ピアーズ以外も当時のイギリスを代表する歌手が揃い、映像の貴重度をさらに高めています。

他に「ビリー・バッド」と「オーウェン・ウィングレイヴ」も並んでたので買い占めた(大人買いといえよう)。渋谷で欲しい人すまん。

さっそく「ピーター・グライムズ」だけ見てみた。

ブリテン指揮のCDとはピーター以外はまた別のキャストだが、こっちはこっちで名歌手が並んでる。

これはまったくのスタジオ録音で、舞台ではない。映像的には(なんとなく)TDLの「カリブの海賊」とか「大草原の小さな家」を思い出す、服装とか。年代的にそんな感じなのか?セットは・・・うーん。このオペラで重要なはずの「海」がなんか灰色の厚手の布をぷっかぷっか人口的に(下から)動かしているだけだ。なんとなく貧相。ドリフっぽい?

有名な間奏曲の映像は心象風景というか、光と影の動きによって表わされる。

テレビ用の制作っていうんでどんなもんかと思えば、この映像はテレビで家族団らんして見ても、楽しいものでも心温まるものでもない。容赦ない。ぐさぐさと見る人に突き刺さっていく内容である。殺伐とする。

ところで私、映像になっている(舞台でも)「ピーター・グライムズ」を見るのはこれがまったく初てである。CDでしか聴いたことない。(もし、衛星放送かなんかで放送されていてもウチは見られない。) そういえばピーター・ピアーズが歌曲以外で何か『演じている』映像を見るのも全く初めてである。で、見るとなるほど、ブリテンがこの声を想定してこの声のために書かれた役だということが(CDよりも)もっとわかる。

で、思ったんだが。

普通、「村民の嫌われ者」とか「あらくれ者」とかそんなキャラクターだったらこんな優しいリリックの声のテノールをキャスティングするもんだろうか。最初から「そーゆーものだ」と思っているから違和感ないけれど。他の作曲家だったら、バリトンとかバスにするんじゃないかな?逆にこういう声にして不気味さを出すのには成功してるけども。

とはいうものの、ピアーズはやはり創唱者というか全然違う・・・って他の歌手で聴いたことないんだけんども(←え)。映像でみると舞台俳優っぽい。さすがは演劇の国である。

他の歌手もみんな素晴らしいが、とくにハーパーのエレンは本当によい。美声で心が洗われるような歌唱である。特に第2幕の冒頭で教会の合唱とともに歌う場面は本当に美しくて殺伐とした中でオアシスのようなシーンである。あと、ぜんぜん歌わないけど子役の男の子はとても可愛いし演技力ある。もしかして、存命なら今はもう50歳くらいになるのかなこの子。

(あと、オペラだからしょうがないのかもしれないけど歌手一人一人も合唱もあまりにも上手なので、「なんでこんなにこの漁村の住民は声だけは美しいのか」とか逆に不自然に思ってしまった。私だけか?)

まあ、述べたように映像的には殺伐として暗いし全然楽しくないので、何回も見たいもんでもないけど、見終わったあとずっしりと心に来る。うーん、でももう一回見ようかな。

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2009年5月 6日 (水曜日)

パーセル・妖精の女王 ガーディナー

41cmgyhwcrl__sl500_aa240__2パーセル:歌劇「妖精の女王」
アイドウェン・ハーリー、ジェニファー・スミス、ジュディス・ネルソン、エリザベス・プライディ(ソプラノ)
ティモシー・ペンローズ、アシュリー・スタッフォード(カウンター・テノール)
ウィンフォード・エヴァンズ、マーティン・ヒル(テノール)
スティーヴン・ヴァーコー、ディヴィッド・トーマス(バス)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮/モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ

このところ、何か恐ろしいことの前触れのようなものを感じつつ、実は何にも起らないので結構楽しい休日を過ごしまくった者、または普通に過ごしている民よ、こんにちは。

私も黄金週間中はたまに人ごみに出かけては(上野、渋谷、丸の内等)、人民の休日の過ごし方を見ていた。が、何かと人間は群れたがる。集まりたがる。並びたがる。普段よく知らないのにバッハを聴きたがる。

正直、人のいない公園で野良猫でも眺めながら読書でもしているのが一番いい過ごし方なのでは、と思いつつも。そういったことは普段の休日だっていくらでもできるので、やっぱり人と会ったり、群れたり並んだりせずにはいられない。やはり私も日本人、そういった性分なのである。

しかし、毎日そんなことはしていられない(金がない)。今日は典雅なるバロック・オペラを。・・・とこういった曲を聴きながら文章を作っているとこういう典雅な文章になってしまうのだ。どうかお許しを。

しかし、これはオペラなんだろうか・・・ちょっとよくわかんない。一応「歌劇」って名前はついているものの。

現在考えるような、最初っから最後まで「音楽ばっかり」なわけではないみたい。大昔のイギリスの舞台の慣習にのっとって作られているようであり。

大まかに言えば、最初に音楽があって、俳優の人たちが出てきて劇をして(俳優はセリフだけで歌わない。実際の舞台ではこっちが中心であろう)、俳優が引っ込むと音楽をする人が出てきて楽器をしたり歌を歌ったりし、それが終わるとまた俳優の人たちが出てきて、これのくりかえし、最後はまた音楽の人たちと踊り子さんたちが出てきて歌って踊って終わり、みたいな感じ。

例えて言えば。

まあ、「8時だよ!全員集合」みたいな。最初は歌で始まり、コントがあり、舞台が回ってキャンディーズなりピンクレディなり西城秀樹なりが出てきて歌を歌う。また色々コントをして、聖歌隊とか出てきたり体操をしたり、そして最後はまた全員が出てきて歌を歌い、風邪ひくなよ、とかお風呂入れよ、とかの何らかの教訓を観客に言い残して終わるのである。

ということなので、CDに入っている部分は重要な登場人物が出てこない、音楽隊と合唱隊および10人くらいの役のない歌手の歌う音楽の部分だけである。チョーさんやカトちゃんは出てこなくて、キャンディーズやスクールメイツしか出てこないから、なんか「ハア?」という感じである。まあパーセルなので美しい音楽ではあるが。

筋書きは、というとシェイクスピアの「真夏の夜の夢」と同じである(と思う)。あ、ブリテンのオペラにもありましたね、アレです。

<あらすじ>

貴族の若者ハーミアとライサンダーは恋仲だが、ハーミアの父イージアスはディミトリーアスという男と結婚させたがっている。父親の命令にはむかうと娘は尼にならなければならないので、恋人たちはかけおちを計画する。

一方、町の職人たちはハーミアの婚礼に劇を上演しようとしているが、どうもネタあわせの時点でうまくいかない。機織り職人のボトムが劇のどの役でもやりたがるので打ち合わせはめちゃくちゃになるが、なんとか話し合いをまとめて一同は森へ練習へ。

はたまた一方、妖精の女王ティターニアは夫オベロンと森に現れる。二人はティターニアが寵愛するインドの少年をめぐって夫婦喧嘩。オベロンはパック(←役の名前)を使ってティターニアのまぶたに花の汁から作った媚薬を塗らせる。この薬は目を覚まして最初に見た者に恋してしまうという効果がある。

しかし、パックが森に眠っていたライサンダーとそして彼らを追ってきたディミトーリアスにもこの媚薬を塗ってしまうので、ライサンダーとディミトーリアスは、ディミトリーアスの元カノのヘレナに惚れてしまい、なんだか色々面倒なことになる。

妖精の女王は一方で、目覚めた時にボトム(ロバの被り物をしている)をみてしまったので彼に恋をしてしまう。なんだかしっちゃかめっちゃかの様相を示してきたのでオベロンはボトムの被り物を取り去り、魔法を解いてオベロンとティターニアは和解する。他の恋人たちも魔法が解けてめでたしめでたしとなる。

これであってるんだろうか・・・とちょっと心配だがこんな感じなんでしょう。本当はもっと入り組んでいるはずである。

さて、このCDだがなんで買ったのかよく覚えてない。多分独唱者に大好きなスティーヴン・ヴァーコーが出演しているからだろうと思うが、述べたように独唱者は「その他おおぜい」の役なもんで別になんてことはない。だいたいこの人は(イギリス歌曲では大活躍だが)イギリスオペラ界ではどうも端役やチョイ役が多いようである。日本の俳優では石丸謙二郎さんとかそんな感じなのかなあと思う。世界の車窓から・・・ふむ。

←ガーディナー盤は売ってないみたいなのでブリテン指揮盤。



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P1110184 昨日東京駅で買った笹寿司。色々入っててウマー。

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