2022年7月31日 (日曜日)

パシフィックフィルハーモニア東京 ツェムリンスキー/抒情交響曲

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ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲と愛の死」
ベルク/抒情組曲より3曲(T.ファーベイによる弦楽オーケストラ編)
ツェムリンスキー/抒情交響曲 作品18
指揮:飯森範親
ソプラノ:森谷真理
バリトン:大西宇宙
パシフィックフィルハーモニア東京
(7月30日 東京芸術劇場)

攻めたプログラミングが特徴?の東京ニューシティ管弦楽団がいつのまにか名称を変更してた。大西宇宙さんのコンサート予定を見てたらこのコンサートがヒットしたけど「このオケはなんぞや。新しくできたのか?」と思った。いやもうどこの団体がやろうが抒情やるんなら聴きに行かなきゃ。昨年大西さんが関西でも歌われてたけど私は自粛して行けず。東京でも歌ってもらえて感謝感謝。

観客は前日のブルックナーとは違い、土曜日でも満員とは行かず。何故か昔行った飯守さん&新響のトリスタンを思い出すような・・・巣鴨のとげぬき地蔵界隈から連れてこられたようなおばあちゃんたちが多く・・・私の隣のおばあちゃんたちも開演前に持ってきた何か料理のおすそ分けをしていたり(あらあ、ありがとーとか言いつつ)、神聖なるベルクの演奏中に飴を音を立ててムキムキしてカラカラを音を立てながら舐めてたり。

まあしかたないや。そういうこともあっての実演。

この日はよく考えられたプログラム。核になるのはベルクの「抒情組曲」か。アルバン・ベルクは「ヴォツェック」からの断章がプラハで演奏された際に(指揮はツェムリンスキー)プラハ在住のハンナ・フックス・ロベッティン夫人(アルマ・マーラーの最後の夫のフランツ・ヴェルフェルの姉にあたる)と知り合い、不倫関係になる。この「抒情組曲」にはこのハンナへの秘密の暗号というかラブレターみたいなことが組み込まれている。ツェムリンスキーの「抒情交響曲」の中の「私はお前のもの」「あなたは私のもの」と歌う音楽が組み込まれていたり、ワーグナーのトリスタンの前奏曲の旋律が登場したりする。

(まあ、音楽的に耳で聴けるのはこれくらいなんだけど、ベルクの自筆の原稿にはまず題名の下に「私のハンナのために」と書かれており、さらにハンナ・フックス(HとF)とアルバン・ベルク(AとB)の音が出てくるところには意味深く注釈がついていたり・・・ともうとにかく楽譜自体が熱烈なラブレターになっているとのことである。これは当然ハンナ・フックスに贈られ、あろうことかフランツ・ヴェルフェル経由?でアルマの手に渡り、ベルクの死後ヘレーネ・ベルク夫人に返された。ひどいねーアルマ。未完の「ルル」第3幕の補筆がなかなか進まなかったのもヘレーネが許さなかったからである。「ルル」にも隠された何かが見つかったらヤダもんねー。)

とはいうものの、演奏会では「抒情組曲」は全曲演奏されず。貰った演奏会プログラムにはシールが貼ってあって訂正されていたのでそもそもは全曲やる予定だったのかな。第1・5・6楽章だけ演奏。だもんで「抒情交響曲」が出てくる部分は演奏されなくて「アレ?」と思った。

トリスタンの前奏曲と愛の死はてっきり管弦楽だけの演奏なのかと思ったら、前奏曲が終わったら白いドレスに身を包んだ森谷女史が登場し、イゾルデの最後の歌を歌った。見事であったが、歌が入る場合はもうちょっとオケは抑えるべきじゃないかな、とは思った。前から10番目くらいの席だったけどちょっと声は埋もれてたんで。彼女はR・シュトラウスを歌う歌手だが決してワーグナー歌手ではないので(いやワーグナー歌手が歌う歌手であっても実演ではちょっと音は抑えると思う)。でも隣のおばあちゃんたちは演奏が終わってすぐ「(森谷さん)すごいわねー、すてきねー」と激賞していたのでよかったんじゃないかな。

さて(順番は違うが)メインのツェムリンスキー。森谷女史は衣装を変えて赤いドレスで登場。髪型も変えていたかな。この曲をナマで聴くのは3回目だ。1回目はかなり前にN響で(ソプラノが釜洞祐子さんだったのは覚えている)、次はアルミンク指揮の新日本フィル。N響の時は「この曲がナマで聴けるとは!」と興奮したし、アルミンク指揮の時はこの曲と指揮者の資質が合っていたのか本当に素晴らしい演奏で、たぶんこのコンビでは私にとってはベストコンサートかと思う。

日本で今一番乗りに乗っている2人のソリストは本当に素晴らしかった。素晴らしいとしか言いようがない。しかしこれは誰のせいでもなく作曲家のせいなんだけど、オケの音が厚すぎて強奏の時はすぐに声が埋もれてしまう。なので実演で聴くときは比較的オケが薄いところの方が私は好きだ。2曲目の「お母さま、若い王子様が!」と歌うのなんか大好きだ。あれってもう今で言う「推し活の歌」じゃない?

・お母さん、推しのコンサートを観に行くのにどんな髪型でどんな服を着てったらいい?
・なんでそんなにびっくりするの?いや私だってこっちが何を着ようが向こうは知ったこっちゃないし見てないことくらいわかってるわよ。
・でも推しの前では奇麗でいたいのよ。もしかして一瞬でも見られるかもしれないじゃない。
・できれば私の付けているアクセサリーを舞台に投げて、彼に受け取ってもらいたいわ。
・そんなにびっくりしないでよお母さん。そりゃ推しが受け取ってくれないことだってわかってるわよ。それどころかだれかに踏みつぶされてしまうでしょうよ。誰のプレゼントかもわからないだろうし。でもいいの。

このあとは男女の愛を交互に歌い(「大地の歌」のごとく二人の声は重なり合うことはない)、いつしか男性のほうが「もうキスなんかたくさんだ!」って怒りだしちゃうし、そんでまあうらみっこなしで別れましょうねとなる。これが不倫を歌った音楽かどうかは知らんけど。そういやツェムリンスキーはアルマの作曲の先生だったけど、当然のようにアルマに恋をしアルマに振られた。

演奏してくれるだけでありがたい、いい曲なのにあんまり演奏されない曲だもんでとげぬき地蔵のおばあちゃんたちはどういう反応だろう、ちょっと心配になったけど、終わったらまた隣のおばあちゃんたちは「素敵だったわね~!!いい曲ね~!!」と激賞していたのでよかったなと思った。私は休み時間にトイレに行って戻ってくる間に席を間違ってしまったりしたので、それを見てて隣のおばあちゃんが「こっちよこっち!」と(知り合いでもないのに)教えてくれたので親切だな、と思った。

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帰りに池袋で夕飯を買ったけど、どんだけトンカツ好きなんだよ私。笠原さんの笑顔に負けて買ってしまった。見た目よりずっとさっぱりしてて美味しかったです。

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フェスタサマーミューザ2022  ブルックナー/交響曲第9番 井上道義/読響

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ハイドン:交響曲第45番「告別」
ブルックナー:交響曲第9番(ノヴァーク版)
指揮:井上道義  読売日本交響楽団
(7月29日 ミューザ川崎シンフォニーホール)

過去記事:フェスタサマーミューザ ブルックナー/交響曲第8番 井上道義/読響

3年前にたまたま同じオケ&指揮者で8番を聴いて、たいそうよかったので今回の9番も行く事に。在宅勤務で会社のネットワークが途中でつながらなかったりスリリングな一日であったが、なんとか仕事を終わらせて川崎へ。

8番がよかったせいか、平日にもかかわらずこの日は意外と混んでいた。3階席から見たところ8割~9割は埋まっている感じ。あいかわらず学生から中高年ビジネスマンからシニア世代までの男性観客で溢れていた。女性はブルックナーはすきじゃねえの。私もずっと苦手だったが、ワーグナー経由で飯守泰次郎さんのブルックナーに行くようになって良さに気付いた。ブルックナーって昔は「おじいちゃん、シベリアで捕虜になった話はもう何回も聞いたわよ」みたいな感じで、どれを聴いても年寄の昔話みたいに感じて面白くなかったんだけどね。

ブルックナーは女子トイレが空いているのでとてもありがたい。前はワーグナーでもそうだったんだけど、最近は女性もワーグナーの良さに気付いてしまったようで女子トイレでも結構並ぶ。

この日も前と同じように指揮者のプレトークあり。間に合わなかったので途中から聞いたけど、いろいろな気になる発言。「死ぬのはちっとも怖くない」(え、前に大病から生還したのに?)「ブルックナーを配信で聴くなんて意味がない」(まあ、そうだけどこのご時世だから来れない人もいるよね)など。

そんなこんなで演奏。舞台の後方に大スクリーンがあり、「なんかあるのかな?」と思ったらハイドンの時の演出だった。ハイドンの「告別」は最終楽章で楽員が一人づつ舞台からはけていく・・・という指定があることで有名だが(いくらハイドン音痴の私でもそれくらいの知識はあり)、この演奏が終わったら夏休みに入る(いや、まだブルックナーがあるけど)楽員さんの楽しい夏休み風景のスナップ写真がスクリーンに次々と映し出された。指揮者も譜面台に体を投げ出して寝てたり色々とやってた(みたい)。楽員さんがバイロイト行った写真があって羨ましく思った。

ブルックナーの9番は前に飯守さん&新響で聴いたことがある。その時は・・・正直そんなによくわかんなかった(いいな、すげえなと思ったけど)。今回は、だんだんわかってきた。最後の交響曲で、未完成。ふうん。私の印象は「病院で死の床に居て、余生を送っているってこんな感じ?」みたいな曲だなあと思った。そろそろ死について考えることもあるよなあ(結構友人とか友人のダンナとか死んでるし、私だってコロナになるかもだし)。

それと。読響さんでは先日二期会の「パルジファル」に行ったので、そのことを思い出した。こないだは演出のせいで(決して悪い演出じゃなかったしこういう視点もあるんだなあとは思ったけど)あまり曲に集中できなかったんだけど・・・いやあの第3幕のパルジファルがクンドリーに「あなたは泣いている・・・でも御覧なさい、野はほほえんでいるのです」と歌う場面の一連の音楽はいつもながら本当に美しくて・・・いやあれより美しい音楽はこの世にあるのかなくらい。ブルックナーを聴きながら、あの場面の時の気持ちがずっと全部、みたいな音楽だなと思った。きっと読響は意識してるのだと思う。

予想はしていたが、拍手は鳴りやまず。楽員さんがほとんどはけたくらいに指揮者が再登場しソロカーテンコール。引退を発表されているが本当にやめるのかなあ。やめるやめるサギじゃないの。いやまだまだ。

帰りに知り合いに会って、コロナ禍からクラヲタの人にお会いしたのが久しぶりだったので話が弾みすぎて家に帰ったら日が変わってた。それにしてもこのご時世で9番聴くだけのために関西から東京へ・・・。じゃあ私も東京からびわ湖に行ってもいいのかなあ、その頃はちょっとは収まってるかなあなどと思ったり・・・いやわからんけど。

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2022年1月 9日 (日曜日)

ウィーンで観た「こうもり」(随分昔)

新年ということで、正月(ずいぶん過ぎてるけど)いえばウィンナ・ワルツ、正月といえば喜歌劇「こうもり」ということで、めっちゃ昔にウィーン国立歌劇場で観た「こうもり」の話。観た当時の感想は残ってない。書いてないので。

年末年始にウィーンに行って、その時スケジュールが合って見られるオペラが「こうもり」しかなかった。一緒にウィーンに行った友達はいつもオペラ初心者だったけど、いつも自分の行きたい演目しか行かない(鬼か)。オペラ初めて見る友人なのにクルシェネクの「ジョニーは演奏する」なんてこともあったぜ。なのに・・・今更こうもりか。

当時、メンバー見て知ってる人はアンゲリカ・キルヒシュラーガー(オルロフスキー)と、イルディコ・ライモンディ(アデーレ)くらい。例年、第3幕冒頭で漫談みたいなことをする看守フロッシュ役を、オーストリアでは多分有名な俳優フリッツ・ミューラーが演じた。ドッカンドッカン大爆笑を誘っていたが、ドイツ語だったので全然わからず。

(ちなみに、フリッツ・ミューラーは結構色々と映画に出てたようで、今ではスケートの技で名前が残っているイナ・バウアー選手主演の映画「白銀は踊る」という映画にも出てたみたい。)

ちょっと前に久しぶりにこの時の「こうもり」のプログラムをしみじみ眺めていたら、「おお!」と思った。行った時はイマイチなキャストだと思ってたけど、アルフレード役がヘルデンテノール、トルステン・ケールだったりした(覚えてない!)。そんで一番びっくりしたのが、指揮者がファビオ・ルイージだったってこと。ルイージのこうもり!今となってはなんか貴重じゃないか!まだ30代か?残念ながら、どんな演奏だったか全く覚えてないけど!

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2021年7月22日 (木曜日)

飯守さんのブルックナー 「ロマンティック」

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モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」K. 385
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(ノヴァーク版第2稿)
飯守泰次郎指揮 読売日本交響楽団
(7月21日 サントリーホール)

昨日、(在宅勤務をむりやり切り上げて、っていうか券は前からとってあったんだけど)行ってきた。もうもはや誰の代役だったのかも知らず(マイスターかな?)。飯守さんのブルックナーだったらもう代役だろうがどうでもいい。

飯守さんは前回7番の時よりは若干足取りはしゃんとされた気がする(※個人の感想です)。あいかわらず専用椅子が用意されているが指揮中は立っておられた。ブルックナーの静かな部分だけちょっとだけ腰を掛けられた。

飯守さんが読響の定期に登場されたのは46年ぶりだという。じゃあ、何年か前のフレイレとブラームスやったのって定期じゃなかったんか(←え)。ワーグナーのオペラでは読響を振られているので、そんなに珍しい感がないわ。

モーツァルトは改まって聴くの初めて。聴いてみて「ああ~あの曲か」というくらいのモーツァルト音痴なので、曲の感想はなし。どうして。

ブルックナーの時は女子トイレ空いてるのは知っているけれど、ワグネリアンで普通のコンサートの間くらいはおトイレは我慢できる体なのでわざわざ「すいません、すいません」と言いつつ席から出て行くのもめんどくさく、最近は休憩時間にはトイレは行かず。はしっこの席が取れれば別だけど。

最近、在宅勤務時にブルックナー聴くのにはまっていて(まあ、ここ2~3日はショパコンをプレイバックしてたりもするけど)、とりわけ9番は改めていいなあって思っている。飯守さんの振る9番はずいぶん前に新響さんで聴いたけど、あの頃よりもうちょっとブルックナー聴きこんでいるから、また聴きたいな。

4番は・・・一番有名なのかな、ブルックナーの中では。私は昔、フルトヴェングラーのグラモフォン盤を持ってたな。何でフルヴェンなのかというと・・・はて何でだったんだろう。

ホルン奏者にとって鬼畜の出だし(最初からあの高い音はキツイ)は、なんとかひっくり返らずにクリアされてたのでホッと胸をなでおろしたが、飯守さんの棒は見づらいのか(見づらいんだろうなあ)結構演奏がばらけたり、スリリングだったけどトロンボーンとか相変わらずビンビン鳴るし、日下さんコンミスで弦も美しいし、ティンパニも孤軍奮闘(打楽器一人)でかっこよかったし、良かったのでは。ネットでは圧倒的賛辞の人と若干そうでない人も。

私はやっぱり後期の交響曲のほうが結構感動するもんだなあ、という素人感想。7番の漆黒の森の音楽に比べると。4番は朝焼けのアルプスの山々を感じた。

飯守さんがお元気で、指揮されているのを見るだけで満足。ただ、ファンとしてはたくさん拍手して、もう一回出てきてもらうのはお体に負担ではないか、いや、でもあっさり拍手が終わっても申し訳ないし・・・という葛藤があり、結局最後まで拍手してしまう。昨日は一回再登場されただけで拍手は若干短めだったけど。

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2021年6月27日 (日曜日)

飯守さんのブルックナー7番(2021)

 

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ライネッケ:ハープ協奏曲 ホ短調 op.182
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 〈ノーヴァク版(1954年版)〉
吉野直子(ハープ)
飯守泰次郎指揮/東京交響楽団
(6月26日 サントリーホール)

過去記事:飯守さんのブルックナー7番(2009)

先日行った、傘寿コンサートで飯守さんのよろよろと歩かれる姿を見て、心配になって券を取ったコンサート。本当はド・ビリーの指揮だったがこのご時世で代役。こんなこと書くと世界的マエストロに申し訳ないが、このコンサートは飯守さんじゃなきゃ行ってない。

過去記事のように、飯守さんの振る7番を聴くのは二回目である。前の7番は実は初めてナマで聴いたブルックナーである。少々苦手なブルックナーだが、7番と8番は結構いける口である。

とくに7番は・・・第2楽章が大好きだ。たぶん他の作曲家の交響曲と並べても好きな楽章の上位に入るかも。一番じゃないけど。

さてコンサート。第一曲目は珍しいハープ協奏曲。私は多分数ある?そんなにない?ハープ協奏曲をナマで聴くのは初めてである。そして吉野直子さんのお姿を初めてナマで観た。そもそもはハープの貴公子グザヴィエ・ドゥ・メストレが弾くはずだったが代役である。まあ、メストレは去年だか観たんでいいかな。ハープは女性の楽器だという偏見は私はあるけど、実際はあのでっかい楽器を支えるので(でも別にかついで弾くわけではないけど)結構力いるんじゃないかなって思う。

吉野さんは、すっごいキラキラのスパンコールのついたラズベリー色のドレスで登場。キンキラキンのハープに負けないようにかな。楽器自体は女性係員二人が慎重に運んでセッティング。

傘寿コンサートの時にもあった「飯守さん専用チェア」がこの日もセッティング。東響のツイッターによると宅配便?で事務所に運ばれてきたみたいなので、これからずっと飯守さんの相棒になるのかな。ただ、ハープ協奏曲の2・3楽章のときとブルックナーの楽章間に座られただけで、あとは立ったまま指揮されていた。

ライネッケのハープ協奏曲は事前にYouTubeでちょっと聴いただけで初めて聴く曲だ。楽器から勝手にイメージしてたのと違い、意外とドイツ音楽っぽいなと思った(ドイツ人じゃからのう)。印象としてはブルッフのヴァイオリン協奏曲・・・風な・・・別に似てないか。いやそれにしてもハープの音ってガンガンに癒されますね。長いソロがあるんやけど、昇天しそうだった。寝るときにいいかも(コンサートは寝ませんでしたよ)。

ソリスト・アンコールはアッセルマンの「泉」。こちらはきっとハープのコンサートなどでしょっちゅう弾かれているのだろう、知ってるような知らないような感じの曲だが(たぶん聴いたことあるかな感)本当に素敵で、本当に湧き出る泉だった。

さてお休み時間のあと(トイレは行かなかったが女子トイレは多分空いてただろう)、メインのブルックナー。指揮者が変わったため当初の版とは違うノーヴァク版(ノヴァークなのかノーヴァクなのか知らん)。ブルヲタでないので版の違いについてはよう知らんのだが、第2楽章に打楽器が入っているのがノーヴァク版というざっくりとした解説。

10年以上前のシティ・フィルとの7番は本当に素晴らしかったが、昨日の演奏も(若干印象は違うけど)素晴らしかった。ホントいかんせんブルックナー一杯聴いてないので何とも言えないけど、第2楽章の出だしはようろっぱの黒い深い森を思わせたし、中間のあの温かみのあるメロディーは飯守さんのブルックナーへの深い愛(と、間接的にはブルックナーのワーグナーへの深い愛?かな)が感じられた。第3.4楽章は意外とテンポが早いんだなって思った。

奏者の方ではソロが多いフルートのトップの人が素晴らしかった。あと、普段埋もれてしまうワーグナーチューバが席のせいかとてもよく見え、聴こえた。普段ワーグナーチューバってどうしてるのかなあ、ワーグナーとブルックナーの時しかつかわないのに(←いらん心配)。各楽団でもってるのかな(すみとりでは飾ってあるよね)。・・・あとで調べたら他にも使う曲あるみたいね(影のない女とか、影のない女とか、影のない女とか!)。

拍手は予想通りかなり長く、楽員さんがはけてコントラバスが片付けしている間まで続いた。飯守さんが観客にこたえて再び登場。コロナ禍のため時差退出を命ぜられたので、二階席の私はホールを出るのがかなり遅くなってしまった。六本木一丁目駅でホルンのトップのスキンヘッドの人を見かけた。よい演奏ありがとうございました(こんなとこで言ってもしょうがないけど)。

家に帰って感想などネットで見てたらP席で観客のイザコザがあったらしかったけど、全然知らなかった。話によると演奏中、ずっとスコア見てた人がいたらしく、私の横でなくてよかったな。私だったら退出のときに足をひっかけてやるところだった(その昔、「パルシファル」全曲上演ででっかいスコア&指揮してた人が隣の隣にいたので、やった経験あり)。「音を立てなければいいじゃないか」っていうけど気になる。私は隣の人がずっと手で拍子取ってても気になるタチだ。

私は私で・・・演奏会前に福島屋で買った100円引きのメンチカツサンドが意外と食べ応えがあって・・・ブルックナーの楽章間に消化音が鳴ってしまい、「ピアニッシモ中におなかの音出ちゃって神経質なブルヲタさんに怒られたらどうしよう・・・」と恐れながら聴いてたんだけど、意外と大丈夫だった。頑張った私の腸。

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日曜日のミューザ川崎の演奏会はニコニコ生中継するらしいので、行けない方はどうぞ。

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2020年1月13日 (月曜日)

ハンス・ロット/交響曲第1番 オーケストラ ハモン

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ロベルト・シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
ハンス・ロット:交響曲第1番 ホ長調
冨平恭平指揮 オーケストラ ハモン
(1月12日 東京芸術劇場 コンサートホール)

どうしても行きたかったので友人経由で券を取ってもらった。ハモンさんに行かせて頂くのは二度目だったかな? 新国立劇場合唱団の指揮者としてご活躍の冨平さんが指揮されていることが多いようだ。こないだNHKニューイヤーコンサートにもご出演していた。

前日にマーラー9番であったが、ロットとマーラーとの関係を考えると感慨深い(マーラーはこの曲を自分の交響曲のあちこちにコラージュしている)。ヴァイグレの日本布教が効果大だったのか、日本でのロットの交響曲の演奏率はこのところ大変高い。昨年だけでプロは3団体。今年に入ってこのハモン、2月にワグネルソサエティOB(指揮は寺岡さん)が初稿版を演奏予定(同じ日にブルックナー7番も演奏するらしいがすげえな。演奏するのも聴くのも疲れそう。とくに打楽器)。他のとあるアマオケさんも「うちももしかして今年やるかもしんね」とのこと。

このようにマニアに大人気のこの曲だが、私は昨年はナマは一回しか聴いてないんでアレなんだけど、昨日聴いた印象では「なんかもう・・・とにかく耳に聴こえる情報量が多い」という感じ。若い作曲者が「あんなこともしたい、こんなこともしたい」と何もかも詰め込んだ感。26歳で死んでしまったので、もーちょっと長生きしたら「ここも違う、ここも違う」と色々改訂したのでは思う。

たとえば絵で言うと。マーラーのオーケストレーションはとても風通しがよく何色も薄い色を重ね合わせ、色々なコラージュ(鐘の音とか鈴の音とか、舞台裏の軍隊ラッパとか)をあちこち施した感じがするが、ロットは最初から絵の具は厚塗り、下地の色などお構いなく、どんどん絵具を塗り足して行く。「気持ちはわかる、そうそうわかるよ、でもね・・・」と言いたくなる。おまけに彼の精神病の引き金となった(と言われている)ブラームスの交響曲が聴こえる場所もある。とにかく、短命を予言しているように色々と盛り込みすぎ。

さて、演奏。あちこちから(終演後のナマの声も、Twitterでも)素晴らしかったとの声。私も素晴らしいと思った。前日のブルーメンさんのマーラーの感想が全く聞こえてこないんだけど(この日は他にアレクサンドル・ネフスキーがあったり、夜にN響の復活があったせいか、Twitterを操るマニアがいなかったのかな。やけに老人が多かったし)、どちらも甲乙つけがたい名演であった。お金節約のためどちらもタダで許してクレメンスクラウス。

ところで、前日のN響の復活だが(ラジオ付けるの忘れてたので藤村さんの原光からだが)、私がラジオで聴いただけでもずっこけるシーンがあったんだけど、テレビでやるのかな。聴きに行った人によると相当酷かった(指揮棒振っても音が出てこなかったり)らしいが。(ネットによると)2日目はよかったみたい。
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演奏会の帰りに友人とか聴きにいらしてたアマオケさんの人々と飲みに行ったが、「今年のプロオケのプログラム凄い!やっとプロも本気出してきた!」という声を何人もからきいた。私も一覧してみたけどいまいち刺さらなかった。珍しいポーランドものがあんまりないからかな。新国立のオペラも私としてはそんなものすごくいいわけでもないし、二期会のルルも今どき第3幕やらないのもなんかなあ(私はツェルハ補筆の第3幕が好きなんだ)。まあ、夏はオリンピックあるからお金がかかるのでそれどころではないかもだが。

それにしても1軒め酒場?の安さは異常。私の行動範囲内にないの残念。

 

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2019年10月 6日 (日曜日)

シェーンベルク「グレの歌」ノット/東響(2日目)

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シェーンベルク「グレの歌」
ヴァルデマール:トルステン・ケール
トーヴェ:ドロテア・レシュマン
山鳩:オッカ・フォン・デア・ダムラウ(ダメラウ)
農夫:アルベルト・ドーメン
道化師クラウス:ノルベルト・エルンスト
語り:サー・トーマス・アレン
合唱:東響コーラス
合唱指揮:冨平恭平
指揮:ジョナサン・ノット
管弦楽:東京交響楽団
(10月6日 ミューザ川崎シンフォニーホール)

あなたのグレはどこから? 私のグレは小澤盤から。コンサートから帰宅して猛然と小澤征爾盤を聴く。(そういえば私の初トーヴェであるジェシー・ノーマンさんが先日亡くなられた。とうとう一度も実演に接することはなかったが、ご逝去は大変残念である。)小澤さんの演奏は山鳩さんよりトーヴェのほうがめっちゃ立派とか、語りはイマイチとかなんかいろいろとあるけど演奏は素晴らしいと思うの、当時中学生のあたしいい選択。ムンクの絵のジャケットも素晴らしい。

で。

今回で私の生グレは人生6回目。
若杉/N響
堤俊作/俊友会
尾高/東フィル
カンブルラン/読響
大野/都響
・ノット/東響(今回)

今年はグレの当たり年。カンブルランさん、大野さん、そして今回のノットさん。ノットさんの昨日の一回目の演奏は行かなかったんだけど(トルステン・ケールの初日は取るなって死んだばっちゃんが言ってた)、わたくしのつたないネット情報からすると一回目より二回目のほうがよかったみたい。でも二回とも行けばよかったなあ。昨日はラグビー観たかったもんでね。

ノットさんでは昨年の「ゲロ夢」の素晴らしさが忘れられず、同じ4階バルコニー席をゲット。お蔭でよく見渡せて、オケはとても聴こえた。作曲家は違うけど音は同じオケ、同じ指揮者だなって思った。ただ、みんな言っているようにケールのヴァルデマール王はあんまり聴こえなかった。一階席でも聞こえなかったのかなあ。まあ、今回の演奏会はどうもCD化されるようで(欲しいな)、独唱者のまん前には見慣れぬ形のマイクロフォンがあったので、録音ではおそらく聴こえるんだと思うよ。

この曲でちゃんと聴こえるテノールがいるとしたら、でかい声でお馴染みのアンドレアス・シャーガーくらいかなあ。しかし彼は今頃は藤村実穂子さんとともに「影のない女」のリハーサルとかやってるはずである。(いやあ楽しみだなあ。今月はまたウィーン国立歌劇場のライブストリーミングに入ったぜ。昨日今日とシモーネ・ヤングお姉さまの指揮するブリテンの「真夏の夜の夢」を見てた)

んーと、それで。結論から言うと今年の3つの団体で聴いたグレの歌では、今日聴いた東響の演奏が一番よかった。いろいろ平均的に見て、だけど。

独唱者関係では。

トーヴェでは一番好きなのはカンブルラン/読響のときのレイチェル・ニコルズなんである。これはどうしようもない、好みだから。でも、今日聴いたトーヴェのレシュマンも素晴らしかった。席の関係もあるかもねえ。

山鳩歌うメゾソプラノは3回ともみんなそれぞれよかった。やはり名歌手がキャスティングされる役だもんね。知的なマーンケ、さらに知的な実穂子さん、そして情熱を感じた今回のダメラウ、それぞれ。

ワルデマール王、聴こえるか聴こえないかの問題だけかも。席の問題かもだけど読響のときのロバート・ディーン・スミスが一番聴こえた。あとの2人はあんまり聴こえなかった。

最後の語りは・・・なんかもう今日聴いたサー・トーマス・アレンが凄すぎてびっくりした。このパートに関して他の2回の演奏、あんまり覚えてないくらい。もちろんドイツ語であったのだけど、さすがに英国は演劇の国、とても演劇的でよかった。全ての演奏で今までで一番良かったと思う。私モーツァルトのオペラ観ない人なんだけど、全然今まで彼の舞台に接してなくて残念に思った。

オケは・・・とにかく今日の演奏は凄かった。ホールが良かったせいもあるかも(サントリーも文化会館もよいホールであるが)。個人的にミューザの4階席バルコニーは本当に素晴らしい。ダイナミックながら響きもよくまとまっており、しかもオケが何やってるのも見渡せるのもいい。本日も主に沢山いる打楽器奏者をよく見ていた。例の「鎖」をがちゃがちゃやるのが見たかったんだけどよく見えた。ワーグナー・チューバに弱音器つけるのもよく見えたし。いや、見える見えないもアレだけど、信じられないくらい細かいところまで聴こえた。木管楽器の細かいところまで。オーボエとかフルートとか、美しかったなあ。

他にもまあ、色々と素晴らしい点はあるのだけど(農夫、クラウスもよかった。バイロイトでしょっちゅう名前を聞いた名歌手ドーメンの登場も驚いた)

とりあえず、行けてよかった。美しくきらびやかな東響の演奏を堪能させて頂いた。こんなによかったならもうちょっといい席でもよかったかな、とは思ったけど、読響と都響でお金使い過ぎたってのもありちょっと遠慮してしまった。テンポ等、気になる点はなく、とくに演奏上のキズはよくわからなかったが、農夫のパートのあとだったか、小銭を3回くらいばらまいた観客がいらっしゃって本日のMVP(←違う)。いったい何があったんだろう。

こないだの井上道義さんのブル8に続いてミューザでの名演奏。観客の盛り上がりも同じように素晴らしかった。ところで昨日今日と井上さんのN響のタコ11もあったみたいで、どっちも行った人も多かったかもね。クラヲタの友人が「どうしよう、どっちに行こう、仕事もあるし。うーん」と悩んでたけど。私はそんなにタコ好きでないからよかった。

・・・などと、いろいろとまとまりもなく(いつもだが)書いてきたけど、本当に素晴らしい演奏でした。人生初生グレの若杉さんの演奏と同じくらいの感動でした。

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2019年8月18日 (日曜日)

ネットで聴くヘルシンキ・フィルの「グレの歌」

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Arnold Schönbergin Gurrelieder
Solistit: Torsten Kerl (tenori/Waldemar), Emily Magee (sopraano/Tove), Katarina Karnéus (mezzosopraano/Waldtaube), Wolfgang Ablinger-Sperrhacke (tenori/Klaus Narr), Gidon Saks (bassobaritoni/Peasant), Salome Kammer (Kertoja).
Helsingin kaupunginorkesteri ja Sinfonia Lahti
Musiikkitalon kuoro, Polyteknikkojen kuoro, Spira Ensemble
Susanna Mälkki, kapellimestari
Suoran lähetyksen Helsingin musiikkitalosta toimittaa Riikka Holopainen.

先日、ヘルシンキ・フィル他にて演奏されたという「グレの歌」がネットでも聴けるようなので聴いてみた。女性指揮者は今時別に珍しくはないが(世界一美味しくないキャンディみてぇな名前)、早めのテンポで(大変そうなところもあったが)ダイナミックで良い演奏。北欧のオケによるグレの歌はフィレンチク盤を聴いたけどなかなかいいんだよね、原作がデンマークだからかな。

独唱者はエミリー・マギーたんとトルステン・ケールだけ知っているがあとは知らないな。ケールは最初は調子よさそうだったがあとのほうは高音がひっくり返ったりする通常運転。

山鳩さんのメゾの人もなかなか頑張ってたし、他の歌手もまあまあな感じだったが、特筆すべきなのは語りの女性。アバド盤のあの人みたいにキ〇ガイじみてなく、ちょっとムーミンに出てくるミィみたいなイメージ。ザロメ・カンマーというドイツの女優さんらしいんだけど。

ただ、日本のうまい合唱団に慣れてしまっているせいか、合唱団はイマイチな感じ。うちのちっちゃい坊主で聴いてるんでナマで聴くと違うのかもしれないけど。

 

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2019年8月 3日 (土曜日)

フェスタサマーミューザ ブルックナー/交響曲第8番 井上道義/読響

B1cd05cd1c73400b80ec07b8dabe4223 ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 WAB.108(ノヴァーク版)
井上道義指揮/読売日本交響楽団
コンサートミストレス:日下紗矢子
(2019年7月31日 ミューザ川崎コンサートホール)

急に思い立って会社を早退(ちょっと理不尽なことで怒られて頭にきてた)、水曜日だったので映画でも観ようと思ったんだけど今一つ乗り気ではなかったので、急遽川崎へ。ブルックナーあまり得意じゃないし「あのミッチーもブルックナーやんのか」(失礼)くらいのスタンスだったのだけど、読響だしいい演奏に違いない。

前に聴いた「ゲロ夢」の時に4階席横っちょから見下ろす席がよかったので同じような席で。しかし4階席なのに階数は3階から入るという困惑(迷ってうろうろ)。

ミューザでは前に食べたおろし唐揚げ定食?が美味しかったのでまた食べて(とろろご飯が美味しいのねえ)、ミッチーの前口上があるので急いでホールへ向かうと待ちあいで友人とばったり。くっちゃべってたのでミッチーのお話しはほとんど聞いてないんだけど(ごめんなさい)、どうも「この曲は下の方より上の方で聴いた方がいい。値段の高い1階席のお客さんは安い3~4階席に移った方がええで」的なことを仰ってたので、「わーいラッキー!!貧乏席最高!!」って喜んだ。

何でもミッチー氏は50年も前にG・ヴァント指揮読響のリハーサルに潜り込んで聴いたのがこの曲との出会いだったらしい。そんで今回サマーミューザのオファーがきたので断られるの前提で?読響とならブル8がいいな、と希望したらOKになってしまったという。まあ、夏祭り気分のサマーミューザでブルックナーの大曲1曲だけっていうのは(私にとっての生ブルデビューの)飯守さんの7番であったことはあったのでそんなに珍しくもないのかも。あれもいい演奏で忘れられない。

で、まあ私自身あんまりブルックナー聴かない人だし、ブルックナーは女子トイレが空いてて楽だとか(ワーグナーやマーラーもだが)、ティンパニー1人が大忙しなのに打楽器奏者の残りの2人は出番のある第3楽章までずっと座っているので、「ヒマなんだからティンパニーのマレットを渡してあげたり手伝ってあげればいいのに」とか思ってしまったり(同一労働同一賃金に反しているのでは)、「お茶でも入れてあげたいな」とか思ったりしながら聴いてる。

まあ、演奏についての細かいところはもっと詳しいブルヲタさんたちに任せて(色々な演奏を聴いてるわけではないので。ちなみに私が初めて買ったCDはジュリーニのこの曲だった)、ブル素人なりの感想を述べよう。まず、第1楽章は「遅いなあ」という印象であった。これを「堂々たる」と感じるか「ぬるい演奏」と感じるかは人によって違うのかな。ただ、指揮者が言ってた「4階席のほうがいい」というのは合っているような気がした。まるでヨーロッパの大聖堂を思わせる構築された響きに魅了された。家に帰ってからYouTubeでインバルと都響の演奏を聴いたら、もっと色々テンポ動かしたりやってたんで、どうもミッチー先生はこの曲のありのままというか曲そのものを聴かせたかったのかな、とか思った(よくわかんないけど)。第3楽章はやっと出番のシンバルさんとトライアングルが曲を盛り上げていたけど、出番はここだけなのね。

読響は今や黄金時代なのか(やはりカンブルランとの演奏会で腕を磨いたのかな)、管楽器も素晴らしかったし(私、フルートからクラリネットに旋律が渡されるところが好きなんだよね、何楽章か忘れたけど)、日下さん率いる弦楽器軍団も無敵の美しさだった。コントラバス軍団の楽譜めくるときに燕尾服のしっぽをひらっとさせるのがかっこよかった(演奏関係ないけど)。

まあ、ブルックナーよくわからんなりに私もかなり感銘を受けて聴いていたし「これは希代の名演になるのでは」という雰囲気が聴衆の皆さんたちの中にもふつふつと感じられた。第3楽章の終わりでも拍手?があったり、最後もいい具合な感じのタイミングで大拍手が起こった。拍手はなかなか鳴りやまず、オケが帰ったあとも鳴りやまないので日下さんとともに指揮者再登場。一般参賀?あり。「やっぱりいい演奏会だったんだ。私の耳に間違いなかった」と嬉しかった。終演後、ブルヲタさんたち何人か話しているのを聞いたけど、みんな大感激してた様子だった。

あとでミッチー本人のブログを読むとわかるが指揮者自身も相当会心の出来だったらしく、「カラヤンやチェリビダッケよりいい演奏」と楽屋に飛び込んできた批評家に言われたのを相当喜んでらしたようだ。私もそういう演奏にたまたま当たって嬉しかった。こないだのインバルの巨人とともに忘れられない演奏の一つになりそう。

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2019年6月21日 (金曜日)

東京アカデミッシェカペレ第57回演奏会 ツェムリンスキー「春の埋葬」他

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A. ツェムリンスキー / 「春の埋葬」
G. マーラー / 交響曲第9番

東京アカデミッシェカペレ

指揮:海老原 光
独唱:坂井田 真実子(Sop.) 与那城 敬(Bar.)

後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム

(6月16日 すみだトリフォニーホール)

家庭の事情で感想を書くのがすっかり遅くなってしまった。いつもお世話になっているアカデミッシェカペレさんの演奏会。今回は珍しいツェムリンスキーの合唱曲と、この季節にはちょっと重いかな〜(いやいつ聴いても重いわ)マーラー9番。まあ、このところ東京美術界ではウィーン関係の美術展が多く、ちょっとしたウィーンブームかなあと思っているくらい。ウィーン気分満喫の演奏会である(私だけ?)。

(他にも演奏会やオペラと美術展が偶然被った?と思われるものも。二期会の先日のサロメと、新橋のPanasonic美術館でのギュスターヴ・モローのサロメ展が被ったかな、と。しかしモロー展は大盛況で1時間待ちとかなのに、二期会のサロメのガラガラ加減は何と申したら。絵でサロメを見たら、音楽も聴いてみたいとか思わないのかな。なんかコラボ的に宣伝すればよかったのに。)

さてまずはツェムリンスキー。この曲はこの演奏会のご招待がなければ全然知らんかった。どこから見つけて来たのだろう。まあ、予習と称していつものようにYouTubeで探したりしてたんだけど、学生オケ?でのライブがあり、他にCDにツェムリンスキーではおなじみのコンロン先生のものがあるくらいか。学生オケの演奏を半分だけ聴いて、正直あまり面白くなくてギブアップしてしまった。おかしいなあ、大好きなツェムリンスキーなのに。

正直、曲については解説書を頼るしかないんで(山田先生すいません)、かいつまんで書きますと、この曲はツェムリンスキーにしてはかなり初期の作品で、アマチュア合唱団のために作られた曲だということである。しかしまあ、19世紀末ウィーンのアマチュアと現代の東京のアマチュアとの実力の差は歴然で(いや、その時代に生きてないので知らんがな)、この日は大変素晴らしい演奏でした。「埋葬って何それ怖い」などと思っていたのだけれど、解説によると「春」を擬人化しておりまして春の終わりから夏の訪れを迎え、亡くなった春を悼んで妖精やら森の動物やら集まってお葬式をする的な感じなのでおどろおどろしいものは何もない。ウィーンらしい美しさに溢れた曲である。

なんとなーく、であるけれど若干エルガーの「ゲロンティアス」を思わせるような部分もあるが、悲しい感じではない。だって春はまた来年も来るもんねえ。歌詞にも「新たに、そしていつまでも、春は蘇るのだ」という歌詞はマーラーの復活や「大地の歌」を思わせる。

合唱団やオーケストラは演奏に定評のある方々だが、今回ことさら素晴らしいと思ったのは二人の独唱の方である。この曲では「長老」の歌詞を主に歌う、二期会ではお馴染みの与那城さんの素晴らしさは当然だし、私は恐らく初めてお声をお聴きした坂井田さんというソプラノ歌手さんは本当に素晴らしい美声で、もっともっと聴いていたいと思わせるほど。舞台姿も大変美しいので、さぞオペラでは舞台映えしそうだなあと思ったのだけど、解説書のプロフィールではどうも難病を患ってらっしゃるらしい。またいつか声を聴きたいな、お元気で天性の美声をたくさん聴かせてほしいな、と思った。

さて、今回の本当のメインのマーラー。今やアマチュアオケがマーラーの9番を演奏するのなんて全く珍しくないのだが、私はこの曲があんまり得意ではないので(もちろん好きな曲ではあるのだけど、マーラー死んでワルターが初演したんだとか悲しいウィーンを思い出し気分が重くなるので聴くときは家で人に会わない日とかである)あんまりのめり込まないようにしていた。見ていると指揮者の方のオーバーアクションが面白く、まるでマーラーのカリカチュアみたいだな、なんて思った。ずいぶんテンポは速いなあと(少なくとも第1楽章は)思った。あんまり生でこの曲聴いたことないんで、あまり深い感想が書けなくてごめんなさい。演奏は、素晴らしかったです。

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演奏会前に行った、店内をレトロに作ってあるラーメン屋さん。ボンカレーの広告がいい。

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味は普通のトンコツラーメン。

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