クライバー・ボエーム再び
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 (DVD)
パヴァロッティ(ロドルフォ)、コトルバス(ミミ)、ポップ(ムゼッタ)、サッコマーニ(マルチェッロ)、ネステレンコ(コリーネ)、ジョルジェッティ(ショナール)他
カルロス・クライバー(指揮)、ミラノ・スカラ座管弦楽団、同合唱団
(1979年3月30日、ミラノ・スカラ座でのライヴ)
演出/フランコ・ゼッフィレッリ
過去記事:クライバーのボエーム1988
昨日はね、友人が「イタリアンが食べたい!」っていうので、いつものように「ぐるなび」で探して、行ってきました。
「ラボエム クアリタ」
左は入り口の写真。いやまあ、なんて素敵なの。ボエームに出てくるカフェ・モミュスのようだわ。お店は地下に下っていくのだが、中は結構広く、内装もとってもすてき。さらに地下2階は夜のヴェニスみたいに幻想的。ここが渋谷の中心地なんて。
(場所は渋谷HMVの向かい、COACHの隣)
こんな素敵なお店、カフェ・モミュス並みに伝票見て目玉が飛び出るんじゃないの?と思うかもしれないですが、そんなことはないのですよ。赤貧の私が行くのだから、そこはリーズナブルに決まってるでしょう。しかもなかなか美味しいときている。ピザは焼き釜で焼いているしね。生ビールはハートランド。ワインも美味しかったす。
そんな感じなので、若い女性客が80%くらい。カッポーも不思議なくらい少なく。殿方だけで行ったらかなり浮くと思う・・・。ま、部署内のOLさんでも連れておごって差し上げたら、もしかしたら部長(課長?)の株が上がるかもしれないね。
というわけで、今日はまたクライバー指揮による、「ボエーム」。しかもDVDの映像である。
この映像、DVDになるまえに一回VHSヴィデオテープの形で発売されて、「ものすごく音も映像も悪いけどクライバー・ファンは覚悟して買って」的なことが店で書いてあったのだけれど、その覚悟をはるかに凌駕する質の悪さであった。(世の殿方が有名女優の裏ヴィデオを画質を我慢して見る感じが初めてわかった)その後、このDVDが発売されて、ずいぶん改善されて見やすくなった(悪いことは悪いので少々の覚悟は必要)。音はやっぱり今ひとつ・・・。
(ところで、クライバーが日本で初めて「ボエーム」を指揮したときにNHKで録画を放映したのを子供ながらに観たのを覚えている。アレって残ってないのかしら~。)
ま、いうまでもなくスタンダードな名演だし名演出だから、改めて語るまでもないんだけど、一応。クライバーの指揮ぶりを幕の最初などで見ることができ、私が生で観たクライバーよりはるかに若く(←またしても自慢)ツヤツヤしている。
ミミはフレーニではなくてここではコトルバスが歌っている。
こないだ買った三浦先生の「演奏家ショートショート」にコトルバスとクライバーの相性のよさについて書かれている。コトルバスはあの薄幸そうな外見とは打って変わって結構「ずばり言うわよ!」的な歌手で、「非常に悪い指揮者とだとどうも私調子悪くて」などと言っている。それとは逆にクライバーとは「最高のフィーリング」になってしまうらしい。そうなのか~、やっぱりなあ。
そんな感じで、コトルバスは大変素晴らしい。フレーニのような声量はない(多分。生では聴いてないので)と思うが、外見・声からリアルにミミらしく肺病で死ぬ感じがちゃんとする。第4幕の死ぬ場面がめっぽううまい。
ムゼッタのルチア・ポップは、ファンからしたら「世界遺産」級の映像ではないだろうか。イタリア・オペラでは異質な感じの声だけれど、もーどーでもいい。だってポップだもん。
一方、殿方の歌手はパヴァロッティ、ネステレンコとベテランの素晴らしい声を聴くことが出来る。
・・・っつーか。
昔からこんなおっさんだらけのボエームをテレビ等で見てて、「この人たちはいい年こいて何を夢見ているのだろう、就職しろ。」と思っていた。
しかし何年か前、日本で見ることのできたサントリーホール・オペラでの(サバティーニ以外)リアル年齢な歌手による「ボエーム」(ヒッピー風の衣装がみんなとっても可愛かった。森マキさんのサイケな衣装も似合ってた)や、先ごろ教育テレビで見た新国での「ボエーム」(トレンディドラマみたいな気分で演出)など、方向性を違えた説得力のある上演を見ると、やっぱりこれって青春オペラなんだなあ、と今更納得した次第。
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