2022年10月16日 (日曜日)

ブロムシュテット/N響 マーラー9番

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第1965回定期演奏会
マーラー:交響曲第9番ニ長調
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 NHK交響楽団
(10月15日 NHKホール)

土日とも全席完売、当日券なし。どうも(他人のTwitterによると)N響の定期が完売するのって、朝比奈隆さんが晩年に指揮した時以来なんだそうだ。どんだけ売れてないのN響。まあ、だいたい当日行けば入れるもんね。しかしまあ、クラシックのコンサートであのでっかいNHKホールが全部うまってるのって初めてみたかも。だいたいどこか空席はあるものかと。私はたまたまEプラスのアプリで眺めてたら「あら、ブロムシュテットがマーラーを振るの」と思い、まだちょっと余裕があったので一番安い席をゲット。何でも私が初めて自分で買って行ったコンサートはブロムシュテットのN響(巨人)だったもんでね。マエストロは数か月前にどうも転んで骨折したらしく来日も危ぶまれたが、ちゃんとおいでになった。

しかし、御年95歳。ずっと若々しい姿をみせてらしたマエストロも、さすがに老人になったなあと思った。マロさんに支えられて登場したときは観客は今まで聞いたこともないような大拍手で迎えた。まだ演奏してないのにまるで世紀の名演が終わったような感じな拍手。足がまだお悪いので椅子に座って指揮。私は3階席真ん中へんの列はしっこだったので(いや、安席にしてはいいほうです)、指揮姿は遠く観客の頭でよく見えなかったが、指揮棒なしのその手で紡がれる音楽は意外と快活でテンポは速いかな、と思った。

それにしても。らじるらじるで昨日の演奏をプレイバックPart2しているが、「いやあ素晴らしい演奏だ」と心底感動した。実演で聴いたときはまあ3階席にしてはよく聴こえるな、NHKホールちょっとは音よくなったかなとか思ってたんだけど。何しろ楽員の集中力と何より聴衆の人々の集中力で、(私が)恐ろしく緊張してしまい「咳が出ちゃったらどうしよう」とか「お腹がなっちゃったら大変」とか思いながら聴いていた。もうこれ以上の「水を打ったような静けさ」はなかった。こんなに緊張したのクライバーの「薔薇の騎士」以来だ。ぴーーーんと張りつめた空気の中、楽章が終わるたびに聴衆みんなの安堵の声が聞こえるようだった。携帯が鳴るとか、演奏中くしゃみをするとかそんな粗相をする人は皆無。ほんとに・・・ほんとにこれだけはどんなにラジオの音が良かろうとも現場にいた人にしかわからない。エモーショナルな(若者言葉でいうところのエモイ)ひと時だった。

演奏の感想は・・・生中継されたしまあ11月にテレビ放送もされるのでそれを見て頂くとして(逃)。意外とこの曲で言われるような「死への恐怖」とか「この世との決別」みたいなのは感じず、まあ第1楽章はさすがに死神がうろちょろしているような感じはしたものの、第4楽章は「まだまだ生きるぞ」という指揮者の気持ちがあらわれるような演奏だったように思う。演奏終わったあとも深く落ち込むということはなく、感動しながらも「いいものを聴いたな」という明るい気持ちに溢れていた。まあ、演奏は超完璧というわけでもなくて第4楽章は高齢のマエストロの指揮のせいなのか打楽器の出が0.5秒くらい早いかなとか楽員さんも若干お疲れかなとか思ったりした(個人の感想です)。今日は改善されてより良き演奏になるのかな。券ないから行かないけど。

演奏が終わったあとかなり長い沈黙のあと、聴衆の一人が「ぶらぼう」と言ってみんな大拍手。あれ、あのさあ、ブラボーまだ禁止じゃないの?あとで「あれ、ブラボー言ったのオレなんだぜ」ってクラヲタ連中に自慢したいの?まあ・・・フライングじゃないからいいけどさあ。

万雷の拍手の中、マエストロはマロさんに支えられて2回も舞台に登場してくれた。「ああ、そんな無理せんでも・・・」とか思った。自分の高齢の父がやっぱりちょっと足が悪いので姿が重なった(でも父のほうが若いが)。

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拍手に応えるマエストロ。N響もカーテンコールは撮影可になった。

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2020年1月11日 (土曜日)

マーラー/交響曲第9番 ブルーメン・フィル

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ブリテン:シンプルシンフォニー
マーラー:交響曲第9番ニ長調
寺岡清高指揮 ブルーメン・フィルハーモニー
(ミューザ川崎シンフォニーホール)

仕事始めから一週間で早や残業時間が10時間を超え、土曜日はゆっくりするつもりでいたが、入場はがきを頂いていたのでせっかくのマーラーだし行かせて頂いた。

マーラーの9番、というと色々な思いが。まず、昨年末に観たテレビ番組で、確か「やりすぎ都市伝説」だと思ったが、「交響曲第9番の呪い」という、クラシック好きなら誰でも知っている話をやってた。有名な作曲家、ベートーヴェン、ブルックナー、ドヴォルザークなどみんな交響曲は第9番までしか作ってない。10番は完成せず死ぬ、というもの。そしてマーラーはその伝説を恐れて9番目の交響曲は番号を付けず交響曲「大地の歌」とした、そして死を覚悟したあとに交響曲第9番を書き、そのあとの10番は未完成で死んだ、というもの(確かクラシック好きの芸人「霜降り明星」の粗品さんがこの話をしていた)。何かこの話を全く違う番組で2度見た気がする昨年末。

私も子供の頃はこの伝説は信じていた。でも後年ショスタコーヴィチなど結構2桁行くくらいの交響曲を残しているのを見て、思った。
単に昔は医学が発達してなかったから作曲家の寿命が短かっただけじゃね?

あと、マーラーの9番というと私はジュリーニ/シカゴ響盤なのだが、一番懸命に聴いていたのは中学1年か2年くらいのときだった。その頃はマーラーの音楽をナマで聴くなんて全く思いもよらぬことだった。マーラーは大学生くらいになって初めて学生オケの友人のお母さまの入っているアマチュア合唱団の歌う「復活」を聴いた(誰の指揮だったのだろう。全然覚えてない)。

今でこそ東京には数多くのアマチュアオーケストラが沢山存在し、マーラーなんてごくごく日常的に演奏されるが。私が子供の頃なんて、東京だってプロもそんなにマーラーなんて演奏してなかったろうし。

「ああ、中学生の頃の私に、今日のマーラーの9番を聴かせてあげたい。どんなに感動するだろう」

などと考えていた。それくらい入魂の演奏だった。他の人はどう思ったかな。でもなんかもう、私は泣いていたわ、終楽章で。仕事しすぎで疲れてて涙腺が緩かっただけかも?

年末テレビ番組の話ばっかりで恐縮だが、「格付けなんとか」みたいな番組の再放送をやってたのをたまたま見たのだが、プロオケとアマオケを芸能人は聞き分けることができるのか?というのをやっていて、東京フィルと某アマオケさんがマスクをしたりして外見ではわからないようにして聴き比べをしていた。私はどちらもよく聴きに行くオケだったので「わからへんかったらどないしよう。クラヲタ失格かもしれん」とか怯えていたが、やっぱりどう考えても違いは明らか。当たり前だ。天下の東京フィルだ。

しかしまあ、本日聴かせて頂いたのは「うまいとかへたとかそんなことどうでもいい」と思えるものだった(いや、ブルーメンさんはうまいです)。とにかく・・・(そもそも)マーラーはやっぱり凄い。調性のある交響曲の最終的な進化の形なのかなあ、と思った。マーラーがお手本にした親友のハンス・ロットの曲から考えると、どんなにすごい進化を遂げていたか。最後の最後に「亡き児を偲ぶ歌」の一節が聴こえるが、(ありきたりの表現ですいませんが)この曲はマーラーの人生そのものだな、と思った。この曲をマーラーは聴くことができなかった(弟子のワルターが初演)が、この曲を聴くといつも「マーラーがいなくなったウィーン」を思い、悲しくなってしまう。

話は前後してしまったが、ブリテンのシンプルシンフォニーも(弦が強いと思うこのオケで)美しい演奏でした。

今日はマーラー・ファンはN響(復活)に行ってしまったのかな。あと、アマオケでは「アレクサンドル・ネフスキー」をやってる団体もあったためか、知り合いには誰も会わず。そのあとクリアランス・バーゲンに行って洋服を買ったりなどしました。

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「働き方改革」の一環なのか、昨年新しく来た役員の「年頭の社長や役員へのあいさつは時間の無駄だから省くべし」との通達が昨年末に流された。お蔭で私は「あけましておめでとう」を1月1日友人との新年会で一回言っただけで、そのあと一回も言わずに過ごしている。まあ、めんどうくさくなくていいのだけど、社長にも役員にも言わないのに他の上司とか同僚に言うのも何なので、年頭からだんまり。喪中かと。なんかちょっと悲しい。他にこんな会社あるのかな。

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2019年7月 8日 (月曜日)

マーラー/交響曲第一番 インバル/ベルリン・コンツェルトハウス

Inf_det_image_738ワーグナー/楽劇《トリスタンとイゾルデ》前奏曲と愛の死
楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より第1幕への前奏曲 
マーラー/交響曲第1番 ニ長調《巨人》
エリアフ・インバル指揮
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団
(7月8日 すみだトリフォニーホール)

過去記事:ちょっと昔のレビュー(10)*1996年・インバル/マーラー6番*

バースデー休暇を取るように言われてたので、突然仕事があいて午後半休を取り行ってきた。当日券があるのか?と疑問に思いすみトリに電話をかけて見たところ「どこの席も十分にございます」とのこと。「ラッキー!」とガッツポーズを取ってみたものの、それってヤバイんじゃないの?興行的に。

昔と違って今はネットなりツイッターなりがあるのだから、「当日券あります」的なお知らせはするべきではないだろうか。いちいちホールにお問い合わせをするのがめんどくさい人もいるだろうし。

行ってみると・・・やっぱり空席が目立った。私の大好きなすみトリの2階バルコニー「お1人様席」が余裕で取れた。ああ、なんていいバースデー(1日遅れ)。ネットで見ると明後日の皿オットちゃんの出演するゲイゲキは売り切れているようである。やはり人気美人ピアニストは強力じゃのう。まあ、皿オットちゃんは元気なうちに聴いておいたほうがいいかな、とは思っているのだけど。

ところで、私が聴いたインバルのナマ演奏は今回でたったの2度目である。前は過去記事に挙げたN響とのマーラー6番である。演奏会終わってから自分のその時の感想を読んでびっくりした。その時、珍しく(私はその演奏会が初めて)弦楽器の弦が切れるという事故があったらしいのだが、本日の演奏会でもなんと、切れたらしい。私は演奏に夢中になりすぎてちょっと気づかなかったのだが、演奏後のツイッターを巡ってたら書いてあった。これって凄くないですか?たった2回しか聴いたことない指揮者の演奏会で2度とも弦切れるなんて。

プログラムの最初はワーグナー。インバルのワーグナー初めて聴くかも。ドイツのオケということで、もっと重厚なくすんだ響きを勝手に想像していたのだけど、意外とカラフルな感じがした。そしてインバルということでもっとバレちゃんばりのねっとりした演奏を想像してたけど、そんなでもなく(すっきりさっぱり演奏でもないんだけど)。トリスタンもよかったけれど、マイスタージンガーはもっとよかった。「ああ、あたしの誕生日を祝福してくれているのね!」と勝手に喜んでた。なんて輝かしくていい演奏だろう。早くも涙が出た。

演奏が終わったあと、一階客席後方でなんかトラブルがあったらしく、「インバルがちっとも見えないだろ~~~」と叫んでいる男の人の声が聴こえた。チョン指揮フィデリオん時みたいに音楽評論家Kがまた来てるのかと思った(←違う)。

そして何事もなかったように、メインの巨人。ああ、私はこの曲が大好きだ。大好きだけど・・・外国のオケでナマで聴くの実は初めてかも。アレレ。

んでまあ、聴いててなんだろう、とても懐かしい気がした。子供の頃聴いてたマーラーを思い出した。こんな音色だったなあって。何故かというと、ウチはとっても貧乏な家でねえ、小学生の子供がいくらクラシックが好きでもN響とかのナマの演奏会になんか連れて行ってもらえなかったの。なので、少ないお小遣いをやりくりして、レコードを買ってた。だから外国のオケでしかマーラーは聴いたことなかった。クーベリックとか、ワルターとか、バーンスタインとか。

大人になったら結局はナマでは日本人のオケでばっかり聴くようになっちゃったから。今日の演奏は「ああ、本来はこういう響きなのだな、マーラーは」って思った。うまい、へたじゃなくて。だってN響だってうまいと思うもの。今日のオケだって雑なところもあったし。でも・・・そういうんじゃないんだよね。

今日の演奏で、びっくりしたのは第3楽章が一番面白かったこと。私、第3楽章が正直退屈だなっていつもは思ってたんだけど・・・今日は違ってた。マーラーの伝記で読んだ、「子供の頃に家庭内で何か辛いことがあって家を出て行くと、道端で辻音楽師が『おお、いとしのアウグスティン』を演奏してて・・・それ以来何かとその経験が自分の作品に反映されるようになった(うろおぼえ)」みたいなことを思い出した。そういうのって・・・多分ヨーロッパで生活してないとわかんない感覚じゃないかなって思った(伝われ)。頭の中で、辻音楽師がクラリネット吹きながら踊ってたもん。

他にも、びっくり案件があって・・・第1楽章と第2楽章の間にお休みがなくすぐ演奏したんで、ちょっと「ほえ」って声出そうになった。インバルもこの曲を演奏するのなんかホント何回かわかんないくらいたくさんしてると思うから、きっと色々と工夫をしているのかな。いつも同じじゃつまんないしね。

まあ、ほんとに色々・・・ここに書ききれないほど面白い演奏だった。最後の立ち上がったホルンもずっと立っててかっこよかったし、最後の終わり方もばしっと決まってたし(好きな終わり方だった)、間髪入れず私もブラボーしてしまった。かっこよすぎて泣いた。たぶん、私の聴いた巨人ではベスト演奏だったと思う。賛否両論あるのは認めるが。

明後日の5番聴ける人羨ましい。そして、まだまだインバルさんはお元気で頑張って頂きたく。そしてティンパニー2人がかっこよかった。

 

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2019年6月21日 (金曜日)

東京アカデミッシェカペレ第57回演奏会 ツェムリンスキー「春の埋葬」他

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A. ツェムリンスキー / 「春の埋葬」
G. マーラー / 交響曲第9番

東京アカデミッシェカペレ

指揮:海老原 光
独唱:坂井田 真実子(Sop.) 与那城 敬(Bar.)

後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム

(6月16日 すみだトリフォニーホール)

家庭の事情で感想を書くのがすっかり遅くなってしまった。いつもお世話になっているアカデミッシェカペレさんの演奏会。今回は珍しいツェムリンスキーの合唱曲と、この季節にはちょっと重いかな〜(いやいつ聴いても重いわ)マーラー9番。まあ、このところ東京美術界ではウィーン関係の美術展が多く、ちょっとしたウィーンブームかなあと思っているくらい。ウィーン気分満喫の演奏会である(私だけ?)。

(他にも演奏会やオペラと美術展が偶然被った?と思われるものも。二期会の先日のサロメと、新橋のPanasonic美術館でのギュスターヴ・モローのサロメ展が被ったかな、と。しかしモロー展は大盛況で1時間待ちとかなのに、二期会のサロメのガラガラ加減は何と申したら。絵でサロメを見たら、音楽も聴いてみたいとか思わないのかな。なんかコラボ的に宣伝すればよかったのに。)

さてまずはツェムリンスキー。この曲はこの演奏会のご招待がなければ全然知らんかった。どこから見つけて来たのだろう。まあ、予習と称していつものようにYouTubeで探したりしてたんだけど、学生オケ?でのライブがあり、他にCDにツェムリンスキーではおなじみのコンロン先生のものがあるくらいか。学生オケの演奏を半分だけ聴いて、正直あまり面白くなくてギブアップしてしまった。おかしいなあ、大好きなツェムリンスキーなのに。

正直、曲については解説書を頼るしかないんで(山田先生すいません)、かいつまんで書きますと、この曲はツェムリンスキーにしてはかなり初期の作品で、アマチュア合唱団のために作られた曲だということである。しかしまあ、19世紀末ウィーンのアマチュアと現代の東京のアマチュアとの実力の差は歴然で(いや、その時代に生きてないので知らんがな)、この日は大変素晴らしい演奏でした。「埋葬って何それ怖い」などと思っていたのだけれど、解説によると「春」を擬人化しておりまして春の終わりから夏の訪れを迎え、亡くなった春を悼んで妖精やら森の動物やら集まってお葬式をする的な感じなのでおどろおどろしいものは何もない。ウィーンらしい美しさに溢れた曲である。

なんとなーく、であるけれど若干エルガーの「ゲロンティアス」を思わせるような部分もあるが、悲しい感じではない。だって春はまた来年も来るもんねえ。歌詞にも「新たに、そしていつまでも、春は蘇るのだ」という歌詞はマーラーの復活や「大地の歌」を思わせる。

合唱団やオーケストラは演奏に定評のある方々だが、今回ことさら素晴らしいと思ったのは二人の独唱の方である。この曲では「長老」の歌詞を主に歌う、二期会ではお馴染みの与那城さんの素晴らしさは当然だし、私は恐らく初めてお声をお聴きした坂井田さんというソプラノ歌手さんは本当に素晴らしい美声で、もっともっと聴いていたいと思わせるほど。舞台姿も大変美しいので、さぞオペラでは舞台映えしそうだなあと思ったのだけど、解説書のプロフィールではどうも難病を患ってらっしゃるらしい。またいつか声を聴きたいな、お元気で天性の美声をたくさん聴かせてほしいな、と思った。

さて、今回の本当のメインのマーラー。今やアマチュアオケがマーラーの9番を演奏するのなんて全く珍しくないのだが、私はこの曲があんまり得意ではないので(もちろん好きな曲ではあるのだけど、マーラー死んでワルターが初演したんだとか悲しいウィーンを思い出し気分が重くなるので聴くときは家で人に会わない日とかである)あんまりのめり込まないようにしていた。見ていると指揮者の方のオーバーアクションが面白く、まるでマーラーのカリカチュアみたいだな、なんて思った。ずいぶんテンポは速いなあと(少なくとも第1楽章は)思った。あんまり生でこの曲聴いたことないんで、あまり深い感想が書けなくてごめんなさい。演奏は、素晴らしかったです。

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演奏会前に行った、店内をレトロに作ってあるラーメン屋さん。ボンカレーの広告がいい。

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味は普通のトンコツラーメン。

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2018年11月 4日 (日曜日)

アッシャー・フィッシュのマーラーなど

こっそりと、こっそりと教えよう(←こんなところに書く時点で全然こっそりではない)。来年新国立でタンホイザーを指揮するアッシャー・フィッシュは、実は私がルービンシュタイン・コンクールで聴いて、ブラームスのピアノ協奏曲第2番にはまったきっかけとなった指揮者なのである。まあ前も書いたけど。
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まあ、コンクールなのでピアノはガチガチだけど(でもいい演奏!)、オケ凄い。イスラエル・フィルなのでとくに弦がすばらしい。苦手なブラームスがお蔭でちょっと好きになった(全部じゃないけど)。まるで腕のよいシェフに苦手なゴーヤを食べられるようにしてもらった感じ。
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で、この指揮者はブラームスも得意だけど、バレンボイムの弟子なのでワーグナーもよいはず。リング全曲の録音を2つも出している。持ってないけど。値段高くてなあ。
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で、今日はこっそりとYouTubeでマエストロの現在の手兵?である西オーストラリア交響楽団?の演奏でマーラーの復活と6番と、それにアルプス交響曲を聴いていました。いやまあ、どうでしょう。みんな私の好みのテンポですね。アルプスなんかミトロプーロス?みたい。外見は若干シノポリみたいだけどね。
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復活
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いやなんで南半球の名も知らぬオケの演奏を知らない指揮者で聴かなきゃならないの、そんな暇ないの。って思うかもしれないけどまあ、私もそうだったから。日本でもマーラー振って欲しいな。もしかしてもう振ってるのかな。知らんけど。
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で、もうひとつこっそりと教えるけど、毎週木曜日の深夜にやっている「ブラックスキャンダル」とゆードラマはとても面白いです。袴田さんがゲスな役なのも凄いし(よく引き受けたな)、こんな内容なのにゲスの極み乙女が主題歌歌ってるのも凄い。おすすめです。

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2017年10月 1日 (日曜日)

東京地下オーケストラ演奏会 ティル&巨人

R・シュトラウス:交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
マーラー:交響曲第1番 「巨人」

指揮:池田開渡
東京地下オーケストラ

(杉並公会堂 2017年9年30日)
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新日本フィルの英国コンサートのあとに飲み会をして、知り合いがこれから行くというので一緒についていった次第。わたし非常に酔っぱらっていたので、今考えるとシラフでは絶対行かなかっただろうなと。非常に魅力的な(美味しい)プログラムだったにせよ。
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東京地下オーケストラさんはアマオケだが初めて聴くオケである。全く宣伝とかしてないらしいし、開始時間も夜8時。これは・・・客入らないなあとは思ったけど。
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思った通りだった。
観客はオケと同じくらいの人数。まあ、ティルも巨人も大編成のオケでする曲なのだが、人数は50人くらいだったかな。1000人ちょい入るホールなんだけど、こんなにガラガラのコンサートを初めて見た。普通にアマオケだってもうちょっと入ると思う。採算あわなそう・・・というかそもそも無料なんだけど。
入口で配られたのは、立派なパンフレット・・・なわけもなく曲目と出演者の書いてあるコピー用紙(A4紙っぺら)一枚。
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「え、本当にこれでやるの?」みたいな雰囲気の中演奏は始まった。期待はしてなかったものの・・・ええ、結構うまいんじゃない?このオケ。まあ、たまにはおかしな音を出す管楽器の人も若干(ホントに若干)いたものの、弦は大変お上手。(ネットで見たら、弦の人は音大卒の方とかが混じっているようであった。道理でねえ)
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わたし的には力いっぱい大拍手のつもりだったんだけど、パラパラの拍手。このような人数のお客さんでやりがいはあるのだろうか、とかなり心配。
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10分ほどの休憩のあと、マーラーは始まった。うーん。圧倒的に人数が足りない(ついてった知人は「(ワルター指揮の)コロンピア交響楽団みたい」と言ってたが、物は言いようだなと思った)。いつもなら舞台裏で心地よく響くバンダのトランペットがいない。舞台上のトランペット奏者が弱音器を付けて?吹いてる。
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演奏は指揮者がなかなか盛り上げ方が上手なようで(恥ずかしがり屋なのかホルンが立ったりベルアップとかなかったけど)、わたし的には楽しかった。一緒にいた友人2人は「うーん・・・悪くないけど・・・」という感じであった。まあ、酔っぱらってたので何でもよかったのかもしれない、わたし。
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帰りは、他のアマオケさんならロビーで「〇〇さん!素晴らしかったですう」とか「来てくれてありがとう!」みたいな感じでにぎやかに盛り上がるのに、そういうのもなく・・・なんか誰か死んだのかなくらいのお通夜状態だった・・・って思ったのは気のせい?他の場所では打ち上げで盛り上がったのかなあ(と、思いたい)。
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次いつやるのかなあ。このお通夜状態がクセになりそうなので曲目によってはまた行きたいですね。(←ええええ??)

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2016年7月 9日 (土曜日)

千人の交響曲 ハーディング/新日本フィル

マーラー:交響曲第8番 変ホ長調 『千人の交響曲』
罪深き女/エミリー・マギー
懺悔する女/ユリアーネ・バンゼ
栄光の聖母/市原 愛
サマリアの女/加納 悦子
エジプトのマリア/中島 郁子
マリア崇敬の博士/サイモン・オニール
法悦の教父/ミヒャエル・ナジ
瞑想する教父/シェンヤン
栗友会合唱団
合唱指揮 栗山 文昭
東京少年少女合唱隊
児童合唱指揮 長谷川 久恵
指揮 ダニエル・ハーディング
新日本フィルハーモニー交響楽団
(7月2日 すみだトリフォニーホール)
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一週間経ってしまったのであんまり細かくは覚えてないのでお許しを。楽しみにしていた大好きな千人の交響曲。私の人生を狂わせた千人の交響曲。人生何回目のナマ千人かな(自分で歌ったのを除くと)。3回かな(すくなっ)。
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舞台を見ると、あきらかに千人もいない。この曲の演奏は合唱団3組くらい必要なイメージなんだけど、この日はオケもあわせて300~400人くらいしかいない感じ。何年か前に行った「グレの歌」の(東京マラソン的な)超圧迫感はなく。まあ、最近はこんなもんなのかな。少数精鋭的な。
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こうなったら、もうね。ラ・プティットバンドのマタイみたいに、もっともっと少なくしてやってみるのはどう?思いっきり小編成の室内管弦楽団で、10人くらいの合唱団で。(やんねーな)
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なかなかのよいキャスティングである。エミリーちゃんは新国の「影のない女」で聴いたし、ユリアーネちゃんは遠い昔にウィーン国立歌劇場(現地)でゾフィーを観たことがある。サイモン・オニールはよく名前を聞くヘルデンテノール(名前はな)。
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・・・とはいうものの、歌手でやっぱり素晴らしかったのは、日本のジャネット・ベイカー(って私が思ってるだけ)、加納さん。私は昔からアルトやメゾのパートが大好きなのだけど、加納さんは大体私の好きなパートを担当されてる。この千人も素晴らしい安定した歌唱でいつもながらいいなあって思った。今年ブランゲーネもまた聴けるので楽しみ。
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それと、素晴らしいと思ったのはバリトンのナジというハンガリーの歌手。初めて観たのだけど、この大好きなパート(法悦の神父)を素晴らしい美声で歌った。ついでに舞台映えしそうなハンサム。グンターとかヴォルフラムとかだとかっこよすぎて主役を食ってしまいそう。
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他は・・・期待値が高すぎたのか普通な印象。テノールは珍しくノーミスだったが、キンキン声でちょっと好みのタイプではない。ルネ・コロに慣れてるのでつらい。シャーガーさんに歌ってほしい。
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合唱団はいつもながら素晴らしい。大体、千人の交響曲は(自分のときの)しろうとの募集合唱団とか音大の合唱団とかが多かった気がするので、やはり水準の高い合唱団は違う印象。戦争レクイエムに続いて天使のような白い衣裳で登場した児童合唱団も相変わらず美しく。ただ、この曲に関してはもうちょっとヘタな(子供らしいやんちゃな感じな)方が好きだ。
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ハーディングの指揮だが、全体的に早い印象。第1部はかなり適正なテンポ(子供の頃から慣れ親しんでたショルティに近い)でよかったんだけど、第2部はちょっとオケの思いとずれがあるような気がする所がところどころにあった気がした。ただ、合唱の「Dir,der Unberührbaren,」の前のオケの部分が星がきらきらと落ちてくるみたいな感じで大変に美しく、心に残った(そもそもこの曲では最も美しい部分ではあるのだが)。
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あと・・・バンダはオルガンの横のバルコニーだった。3階席のからとかが多いのに、珍しい。(そう言えばこの演奏会の感想を漁ってて、どっかのブログでバンダのこと「パンダ」って書いてあって「ホントにそう思ってるのかなあ・・・」って思った。インバルのことも「インパル」って書いてあった。濁音が出ないパソコンなのかな)
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最後の部分も何を急いでいるのか?どうしたの?みたいな感じで。「もうちょっとゆっくり歌わせてよおおお」と思っているオケと差ができてるみたいな感じだった。あと、この日の聴衆も新日フィルのお行儀のよいお客さんで、終って一瞬沈黙があってパラパラと拍手が起こった感じで、もちろん大喝采にはなったものの、例えばホーレンシュタインのBBCライヴみたいな間髪入れないブラヴォーも欲しかったなあと。最近フラブラ恐怖症になりすぎてるよね、日本の聴衆。(まあ、フラブラは困るんだけど) 対訳は舞台の電光掲示板になく、プログラム冊子に印刷してあったので演奏中にペラペラめくる音がしたりしないかとヒヤヒヤしたが、私の周りでは誰もいなかった。まあ、あらすじがあるわけではないんだけどね。
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ただ、今回舞台に近い席だったので、かっこいいハーディングが良く見えてよかった
(なんじゃそりゃ)。演奏の水準は高かったと思う。
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このプログラムは今回3回演奏されたようだが(すみとり2回、さんとり1回)、私の聴いたのは2回目。満員御礼で完売とのことだったが、私の横や前の席は空席があったり。もったいないな。観やすくてよかったけど。
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気がついたら写真が何もないので、画面が地味なので何日か前に友人たちと行った恵比寿のおされ海鮮料理屋のでの写真でも。かしましいはずの女3人なのにこの時ばかりは無言。
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2015年11月 7日 (土曜日)

陽気なインキネン/日本フィル・マーラー「大地の歌」

1446815020495 シベリウス: 歴史的情景第1番 op.25
組曲「ベルシャザールの饗宴」 op.51
マーラー: 大地の歌
テノール:西村悟
バリトン:河野克典
ピエタリ・インキネン指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
(11月6日 サントリーホール)
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陽気なインキネンのマーラーシリーズも、もう3回目である(私は)。しかし、決して気に入っているから行っているのではない。たまたま残業がなくて「何かコンサートに行きたいな」と思ったときにやっていたのがインキネンだっただけである。まあ、それがテミルカーノフだったり、ハーディングだったりしたこともあったけど。インキネン率は非常に高い。
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「大地の歌」の演奏会の時はオケが厚くてテノールがあんまり聞こえないので、3階席とかは避けるのが無難かと。なので本日は1階席(でも二等席)で。自分の席の前の紳士がおそらくどこかの大きな会社の重役か社長で、サントリーの係員とかお連れの女性(部下?)も色々と気を使っていたのをぼんやり眺めていた。外人のようだったがいったい誰なんろう。
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インキネン、今日はメガネなし。メガネフェチなのでがっかり。コンタクトにしたのかしら。
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インキネンのシベリウスはいつもよい(そんなにたくさん聴いてないけど)。自国の曲だからか・・・というかシベリウス音楽院の出だもんね。今回の2曲(というかどっちも組曲?)はどちらも私は存在すら知らず。有名なのか? 「歴史的なんちゃら」はこないだ聴いた6番を思い出し。とっても聴き所の多いかっこいい曲。シベリウスらしい。
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ベルシャザールは、一瞬「ウォルトンの??」と空目してしまったが、シベリウスのもの。ちょっとオリエント風味でシベリウスらしくない・・・といえばそうなんだけど。しかし、聴きどころはこちらも沢山。とくにヴィオラとチェロの活躍する第2曲は微妙なハモり具合が素敵。
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そしてメインのマーラー。本日はアルトソロが出産のため?に出れなくなったので急きょ?バリトンになった。実は今日バリトンじゃなかったら私、行かなかったかも。バリトンバージョン聴くの、生では初めてである。
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「大地の歌」、聴くと中学生の頃を思い出す。まだ子供で貧しいわりに大地だけは3種類ほどレコードを持っていた。初演者ワルターを二種類(フェリアー盤とNYP盤)、そしてバーンスタインVPO盤である。バーンスタインはキング様とF=Dだったし、指揮者のオーケストラ・ドライブ加減も素晴らしかったので、子供ながら気にいって聴いてた。アルトの代わりのバリトン、というよりはまるでマーラー自身が歌ってるようで、違和感はなかった。だいたい、終曲の「告別」なんか内容は男の人の歌だろうし。(コーホーはテノール&バリトン版はお嫌いだったような・・・レコ芸で「このレコードで最も気に入らぬ点はアルトパートをバリトンが歌っている点である」と書いてたと記憶)
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本日のバリトンの河野さんはほんとに素晴らしく、マーラーの曲にぴったりな美声だったので「ああ、こんな声でこの曲を聴けるなんて、何て幸せなの!」と思った。F=Dみたいなヘンな頭脳プレイもなく、ごく自然でいい歌いぶりだった・・・と思った。
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思ったんだけど。
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そこはやっぱりインキネンの指揮。そんなに私を幸せなままにはしてくれなかった。「告別」でここぞ!と歌わせる場面「君はどこにいるのか!私を一人おいて」の所でもさら~~~っと流していて。私は頭の中で「あれあれあれ」と思った。こことか、最後の「永遠に永遠に」の部分は、マーラーが、自分が活動したウィーンやウィーンの聴衆や、この世や、アルマや家族に別れを告げているところ、と思っている(私は)。バリトンで歌っているのなら、なおさらそうなのだ。だのに・・・・。
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とはいうものの、だいたいインキネンにそういう情緒的なものを求めるのがそもそも悪いのであって、お門違いというものである。インキネンはラーメンでも食べてればいいのである。
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テノールの西村さんは、マーラーというよりは、イタオペなんかのリリックなイケメン役が似合いそうなナイーブなお声。まあ・・・後ろの方は多分聞こえなかったんじゃないかな。この曲のテノールはやはりヘルデンテノールじゃないと客席まで届かないのかな。長身で素敵だったけど。
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まあ、指揮者はいろいろ私のこの曲への思い入れとずれているところは沢山あるとは言え、日本フィルさんの音色はとても綺麗で(久しぶりに大地の歌らしい音色に出会えた感じで、懐かしさで胸がいっぱいになった)、東洋人の演奏する「大地」もいいなって思った。本日は歌手と指揮者の意思疎通がもしかしてちょっとまだ・・・と思うところもあったけれど、明日はうまく行くのではないだろうか(日本のオケやオペラは2日目がよろしい)。明日はもう券は完売とのことで(サントリーのHPによる)、それはとてもめでたいことです。

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2015年8月30日 (日曜日)

オーケストラハモン  マーラー/交響曲第7番

Hamon_33rd_design マーラー/交響曲第7番 ホ短調
メンデルスゾーン/劇音楽《真夏の夜の夢》序曲
指揮:冨平 恭平  オーケストラハモン
(8月29日 ミューザ川崎シンフォニーホール)
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先週に引き続いてミューザ。アマオケの券は天下の回り物(悪いわねありがとねこれからもよろしくね♪byPUFFY)。
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川崎というと。
先週ラゾーナのフードコートで大好きな釜玉うどんを食べたんだけど(セルフさぬきうどんやさん、ウチの近所にないの。ふじそばはあるのに、何故)、そこで帰りに目に入った、福岡の有名明太子屋さんの定食。激烈うまそうだったのでそれが食べたかった。明太子、釜で炊いたご飯、具がたっぷりのトン汁でセット。これにオプションで鯖塩焼きをチョイスして千円弱。高いのか安いのかよくわからんけど、とても美味しかった。お腹いっぱい。写真はなし。夜行ってこれでビール飲みたい感じ。
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(ラゾーナ楽しいね。ダイソーもウチの近所のとは段違いに広くて楽しい。クラフト関係充実で、レジン作成キットとか買ってしまった。シルバーウィークにでも作るか。飯守泰次郎キーホルダーとかw)
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さてマーラー。7番はそんなにナマで聴いたことない(あまりやんないのかな)。何年か前に、飯守さんの指揮で聴いたのが最後。なんかまあ、精神的に辛い曲だなあと思った。ガンガン来るんだよね、なんか。
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でまあ。ハモンさんてオケは聞くの初。名前もあんまり覚えてなくて、チラシは可愛いなあと思ったのくらいの印象。知り合いがいないからかも。そんなに今でもオケの知り合いはたくさんいないんだけど。ここは「上手なオケ」というのは人に聞いた。
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アマオケで金管のソロ(または重奏)のある曲ってなんかいつも心配したりするんだけど、こちらは金管さんがうまいという印象。アマオケにありがちのホルンがひっくり返ったり、唾がたまってごりごり言ったりすることはない。安心して聴ける。かといって別に弦がヘタという印象もない。指揮者の方はガリガリガツガツした印象もなく、プレーンで安心して聴ける印象。(合唱指揮もよくされているようで、帰りに合唱団員の知人にばったり会った)
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マーラー演奏では、舞台一面に並ぶ団員と、いろいろな打楽器とマンドリンとか、色々あって面白い。これに慣れちゃうから、ブルックナーとかたまに聴きに行くと目がさみしい。「マーラーのカリカチュア」みたいな鉄棒になんかぶら下がってるものが四角くてやぶさめの的みたいで、早く叩かないかな~とかわくわくした。
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7番はいつも最後だけ妙に明るくて異様な違和感(とっちらかった感)があるんだけど、今回の演奏はそういった違和感がなかった。何故だろう。演奏がとてもまとまってたせいなのかしら。それと結構後ろのほうで聴いていたのに、物凄く金管の音が大きくて、ちょっとびっくりした。ダイナミックレンジ広いの、このオケの持ち味なのか。ロマン派系レパートリー多いようだから合ってる感じ。「ローマの祭」とかやったら凄そう(すでに過去に演奏済)。
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で。
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わたくしの横の方に「小学生の男の子とおかあさん」という(鬼門の)観客がいて、小学生は案の定飽きてぐずりだしたので第3楽章くらいで退場して一安心してたのに、終楽章くらいで戻ってきた。「そんな無理せんでも」と思ったものの、終楽章の大音響に何故か苦しみもがき出し、おかあさんにとり抑えられていた。あんまりじろじろ見るのも気の毒であまり見なかったのだが、その苦しみ方が医学実験中のモルモットみたいだなあと思った。
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コンサートはブラボーも多く。いやもしそれがサクラのブラボーであるとしても、ブラボーに値するいい演奏でした。アマオケ恐ろしや。
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帰りにラゾーナの野外ステージでちょうど(本物の)PUFFYのお二人がライブをなさっていたので、大観客とともにちょっと鑑賞。よく見えなかったのでナマで見聞きした有難味はあまりなく。往年よりも歌唱に若干「よいしょっと」感が聞かれた(ごめんなさい)。

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2015年8月24日 (月曜日)

マーラー祝祭オーケストラ 大地の歌 

ハチャトゥリアン:ピアノ協奏曲変ニ長調
マーラー:交響曲「大地の歌」
井上喜惟指揮/マーラー祝祭オーケストラ
ピアノ/カレン・ハコビアン
今尾滋(テノール)蔵野蘭子(アルト)
(2015年8月22日 ミューザ川崎)
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(前から書いてはいるが、パソコンの調子が非常に悪い。長い記事になると書くのに5時間くらいかかってしまう・・・変換が遅いので。ホント・・・大変なの)
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マーラー祝祭オーケストラさんはマーラー好きな人々なのだろうか(←なんか安易な感想すいません)。初めて聞くアマオケさんである。
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前にも思ったが、「大地の歌」はとても難しい。どうしても歌手とオケのタイミングがずれてしまう気がする。普通に演奏されているのをごくごく普通に聴いているけれど(当たり前だが)、これはきっと大変なことなんだろうと思う。
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で、まずはハチャトゥリアン。全く初めて聞く曲であるし、ピアニストも知らない人である。しかし、頭の中で想像していたハチャトゥリアンのピアノ協奏曲と、ほぼ同じような感じだった。ロシアっぽいような、ちょっとオリエントっぽいような。しょっぱい感じの音楽。(給与計算あけですごく疲れていたので、すいません少しうとうと。でも面白かったです)
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ハコビアンさんはアンコールに自作の曲を弾いた。コンポーザーピアニストなのね。こっちのほうが何故か面白かったす。
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で、大地の歌。
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ここを読まれている(ワグネリアンの)方はご存知の通り、今回のソリストはあらかわバイロイトのヒロインとヒーローである。ただ、いつの間にやら蔵野蘭子様はアルトになっていた。あらかわではブリュンヒルデだったんだけど。まあ、アルトでもワーグナーソプラノの役を歌う方はたくさんいるんだけどね。
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テノールはヘルデンテナーのはずなんだけど。残念、私の席からはオケに埋もれてしまった。とくに第一楽章はテノールには過酷だな。グレの歌とかもそうなんだけど。こういうオケの厚い曲はテノールは難しいね。
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(長く書けないのでこの辺で終楽章へ)
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この長い曲の半分は終楽章で、アルトが歌うことになるんだけど、蘭子様はさすがにドラマティクな表現で大変素晴らしかった。オケもさすが「マーラー」とついた楽団という感じで、マーラーに対する愛を感じられた(じぃぃぃん)。尻上がりによかった。蘭子様のチャイナ風ターコイズブルーのドレスも素敵でした。

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