2007年8月12日 (日曜日)

トゥーランドットを聴きながら、北京オリンピックの開催を心配する。

プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
ビルギット・ニルソン(トゥーランドット)、レナータ・テバルディ(リュー)、ユッシ・ビョルリンク(カラフ)、ジョルジョ・トッツィ(ティムール)他
エーリヒ・ラインスドルフ指揮/ローマ歌劇場管弦楽団・合唱団

Popolo di Pekino!(北京の人たちよ!)

ああ、私は心配で心配でしょうがない。本当に大丈夫なんだろうか、オリンピック。北京でなんか。

かなり前に中国に旅行に行ったときの、順番守らない人々については以前、ちょこっと書いた。他にも心配なことはあるんだが・・・・。

過去記事: 第18回オリンピック東京大会のレコード

この中国旅行では、色々な発見があったよ。私の行ったのは桂林と上海だったんだけど。

まず、桂林の人と上海の人って同じ国の人なのに違う人種?って思うほどお顔が違う。桂林の人々はベトナム寄りだから南方系な、東南アジアな顔だけど、上海の方は目鼻立ちのはっきりしないお顔をしていた。(狭い日本でも秋田美人と沖縄美人はかなり違うのと似て)中国は広いねえ。

桂林の国立公園に行ったとき。中にしょぼい動物園があって一応パンダもいたんだけど(レッサーじゃないぜ、ジャイアントだぜ)、日本や他の国では考えられないことに3~4畳くらいの狭いオリに入れられて、しかもその中はきたなくて草ぼうぼう。一頭だけでしょんぼりしていました。もう中国の人たちはパンダは見飽きているのか見ているのは私達だけ、遠足の子供たちは言葉を話すオウムに夢中で、みんなで大声で「あー」とか「いー」とか何か言葉を発させようと大騒ぎだったす。カワイソウなパンダ。

そうそう、中国といえばトイレのことねえ。桂林の公園は観光地だったからトイレは綺麗だったよ。でも・・・唯一つ困ったのはドアがないってことだねえ。綺麗なの作るんだったらドアも作れよって感じだが。なぜか和式(?)トイレにまたがるようにご丁寧に足型が作ってあった。ここに足を置けと。しかし、欧米人の観光客のおばさんが「あらまあ、どうしましょう、ドアがなくてできないわ」などと困っていた。すいていたので私は用を足したけど。しょうがないからね。

日本に帰る上海の空港のトイレもドアがなかった。もっとも最初からないのではなく、こわれていてドアが外に立てかけてあった。しかも洋式だったから用を足していると、外で順番待ってる人と見つめあいながら・・・ということになりかねない。それは困る!ということで、友人とドアを担いで交代でドアを持って支えながら事なきを得た。一人だったらどうなってただろう。現地の人は普通にしてたけどね。

トイレというと、かなり前シャルル・ドゴール空港でトイレに入ったときに、日本ではまだ確立されてなかった「フォーク並び」がフランスでは普通になっていたのは感心。しかも、私よりあとからきた人が先に入ろうとしたので、私の横にいた小学生くらい?の女の子(多分フランス人)が私に「あなたのほうが先でしょ?どうぞ」と親切にしてくれたことが今も忘れられない。

「フォーク並び」が中国のトイレでも空港の出国審査などでも普通に行われる・・・ということはあと1年でどう考えてもないと思うんだけども。どうなんでしょうか。

何事もなければいいんだけど。日本人選手に空き缶投げられたりとかも心配。これって杞憂?


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で、まあ。今日のお題はトイレ・・・じゃなくて北京に因んで北京・紫禁城が舞台のこのオペラ。

今日は古式ゆかしいトゥーランドット。1959年だからずいぶん古いねえ。RCAの誇る?リビング・ステレオということだが、やっぱりややこじんまりとした感じの録音である。歌唱よりもオケの圧倒的な音響を求めるのであれば、もっと新しいものをお求めになったほうが。

SACDも出ているんですが、こっちは録音はどうだろう。



ラインスドルフの引き締まった(まあ、普通によくまとまっている)指揮ぶりは普段どおり。
そしてキャスト。ニルソン、テバルディ、ビョルリンクと並んだ豪華キャストをご覧なさい。まず、テバルディのリューが豪華。みずみずしい声が美しい。イタ・オペ歌手の鑑。
ニルソンとの対比も素晴らしい。現実問題、この力強いニルソンの歌唱を聴いて「なんて美しい女性!」などと一目ぼれするというのは想像できないが、まあ、あまり深く考えないでニルソンの響き渡る美声を堪能。

ビョルリンクも相変わらずの美声(ビョルリンクは好きなテノール歌手の一人。アリア集や北欧歌曲集は結構持ってます)ではあるが・・・惜しいのは2幕のあとのほうで「いやいや、恋に燃えるあなたが欲しいのです」と高らかに歌うところが・・・高らかになってないということ。低音に逃げないでムリでも高音出して欲しかった。ドミンゴみたいにつぎはぎが見え見えでもいいから。

しかし、やっぱりビョルリンクの声って本当に北欧の人!って感じで透明でなんともいえない。端正で、上品でしびれちゃうね。独特の発声は聴いているだけで北欧の涼しい風を感じる。コレルリの熱血鼻血ブー歌唱とはまた別のカラフ。「誰も寝てはならぬ」もお上品でグレイト。

っつーことで、なんだか北欧歌曲聴きたくなったなー。やっぱ夏は北欧ものだな。(ええ?)

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2007年7月21日 (土曜日)

J・キングのピンカートンとH・プライのシャープレスの蝶々夫人

P1000790プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」
マリア・キアーラ(蝶々さん)、トゥルデリーゼ・シュミット(スズキ)、ジェームズ・キング(ピンカートン)、ヘルマン・プライ(シャープレス)、フェーリー・グルーバー(ゴロー)、その他
ジュゼッペ・パターネ指揮/ミュンヘン放送管弦楽団・バイエルン放送合唱団


過去記事:コーンヤは最高!蝶々夫人

バルビローリ・蝶々夫人

また蝶々夫人のCDを買った。

どんだけ~、蝶々夫人が好きなのか?というわけではなく。
蝶々夫人を、色々な人が演奏・歌唱しているのを探検するのが好きなのである。

昨日、新宿塔で見つけた蝶々夫人は、1250円。

しかも、ジェームズ・キング皇太子がピンカートン、ヘルマン・プライがシャープレス。

しかし、残念ながら(いや、一般的には残念ではない)ドイツ語ではなく、イタリア語。タイトル・ロールがイタリアの人だからねえ。ドイツ語だったらマイスタージンガーみたいな蝶々夫人になってたかもしんね(←?)。

ジュゼッペ・パターネのCD、うちあるのはマスカーニ・の「イリス」とか、サン=サーンスの「サムソンとデリラ」とか。うちにはないけど、ラジオで聴いたプッチーニの「修道女アンジェリカ」(三部作)とかもすごくいい(ルチア・ポップがアンジェリカを歌っている。グレイト。)。

印象としては、(何かやむをえない状況なのかもしれんが)ドイツ系の歌手を使ってイタリア(フランス)ものを録音していることが多く、またそれを違和感なくまとめている。

ということで、かなり(ヘンな風に)期待して購入したが、意外なキャスティングがよい結果をもたらしている。

まず、ジェームズ・キングのピンカートン。アメリカ人にとって国辱オペラともいえるこの「蝶々夫人」。リアル・メリケン人のキング様が歌います。(イヤじゃなかったのかしらん)

ジークムントやパルシファルのような苦悩のヒーロー役がぴったりなキング様だが、悪と色の権化みたいなピンカートン役というのは違和感があるんじゃないか?

と、思ったけど、そんなことはなくて、逆に。

やべえ、あたし、ピンカートンのこと好きになっちゃうかも。

多分、このピンカートンはアメリカ大リーグのスターみたいな感じの人である。背が高くてハンサムで強健な体で性格は陽気(と思う。私の頭の中では)。蝶々さんが一目見て好きになってしまう説得力がある。

そして。

第2幕で妻を引き連れてアメリカから戻ってきたピンカートン。それを歌うキングは本気で苦悩している。今頃本領発揮というところか。まるでジークムント。ここらへんのプライとの苦悩に満ちた掛け合いはちょっとワーグナーっぽい。

さて。肝心の主役・蝶々夫人(忘れてた!)。マリア・キアーラの蝶々さんは、強烈なところはなく清純な声でおおよそ15歳に聞こえてしまう。昔の日本の世間知らずの少女そのものである。これじゃアメリカ兵に口説かれたらイチコロであろう。

何故か彼の歌手生活の中で予定外にシャープレスを歌うことになったプライ(本当のところは知らん。ドイツではしょっちゅう歌ってたのかな?)だが、はじめっから終わりまで善人そのものであり。

・・・というわけで、意外と説得力のある録音でありました。イタオペ・ファンの方にはどうかと思うが、キングのファンの方には是非おすすめしたい。彼の違った魅力が垣間見えて、聴き応えあり。

(とはいうものの、塔HPもHMVのHPもみあたらなかったんですけど・・・)

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2007年1月 3日 (水曜日)

コーンヤは最高!蝶々夫人

P1000696 プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」全曲
ピラール・ローレンガー(蝶々夫人)、シャーンドル・コーンヤ(ピンカートン)、ネッダ・カッセイ(スズキ)、マリオ・セレーニ(シャープレス)、その他
ショージ・シック指揮/メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団







やー、あけました。

ランキングを携帯で見てたら、年明け更新してないのもしかして私だけ?と思い、慌てて実家から自転車で帰ってきました。

留守中、投票頂いていた方々、どうもありがとうございました。お陰であんまりランク落ちてなくてうれしいです。本年もがんばります(たぶん)のでよろしく。




というわけで、新年一発目は。
またもや蝶々夫人。しかもこれは年末のタワレコ・バーゲンでゲットしたもの。いくらと思います?

305円

あらー、奥さんお買い得ね。蝶々夫人の全曲盤2枚組で305円なんて。シャケの切り身のようだわ。

しかも、普段買ったら2千いくらだと思う。なんでまた。もってけドロボー状態。

まあ、それはそれとして。このジャケットって何。「蝶々夫人」てオペラ、蝶々さんが主役のはず。なのに蝶々さんははしっこにちょっと横顔が写っているだけ。

ありえね。

たとえば、シノポリ盤。ミレッラ・フレーニの怪しい外人キモノスタイルでのジャケット。これは普通である。「フレーニのチョーチョーさんより、カレーラスのピンカートンのほうがビジュアル的にイケテるから、今回は急遽カレーラスをジャケット写真にしよう」ということはない、一生かかってもない。

他の曲でいえば、クライバーの「椿姫」。イレアナ・コトルバスのジャケット写真よりも、ドミンゴのアルフレードのほうがいい男だから、今回はドミンゴのアルフレードのジャケット写真の「椿姫」にしましょう、ということはない。ドミンゴのほうがいくらネームヴァリューが上でも、タイトル・ロールがジャケット写真でなくて相手役がジャケットになったものは見たことない。

しかも。

コーンヤとローレンガー。一般的にどちらか~と言ったらローレンガーのほうが知られていると思う。なのに、すごーく小さな扱い。

ピンカートンは歌うところ少ないし。悪い役だし。でも、コーンヤだし。CD製作者はコーンヤのファンか。

確かにコーンヤは素晴らしい。最高のピンカートンといっていい。コレルリと張ると思う美声。これがワーグナーも得意としていたテノールということを考えると、昔って本当に素晴らしいテノールは沢山いたんだなあ、と。普通これくらい歌えたらワーグナーだけでひっぱりだこだったと思うんだけど。イタオペも歌えないといけなかったのかねえ。

でもでも。実はこのCD、チョウチョウサンのローレンガーも大層素晴らしいのである。可憐でもあり、ドラマティックな表現もできる。彼女の写真を見たら決してジャケット写真を飾るのにはちょっと・・・という顔でもないことはよくわかる。

ナゾな指揮者、シックって人もなかなか聴かせる指揮をしている。他の歌手もなかなかいい。いかんせん1969年の録音なのに、モノラルっていうのがイタイ。イタスギル。


コーンヤの他のCD



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2006年11月25日 (土曜日)

バルビローリ/蝶々夫人


プッチーニ:「蝶々夫人」全曲
レナータ・スコット(蝶々さん)、カルロ・ベルゴンツィ(ピンカートン)、ローランド・パネライ(シャープレス)、アンナ・ディ・スタジオ(スズキ)、ピエロ・デ・パルマ(ゴロー)他、バルビローリ指揮 ローマ歌劇場管弦楽団&合唱団

いまさら蝶々夫人なんて。

いやそんなこといわないで。あの、バルビローリだから食いついて。

おねがい。

バルビローリはイギリス生まれだけど、おとうさんはイタリア人(おとうさんもおじいさんもヴァイオリン弾き)。だから、半分はイタリア人。ジョヴァンニ・バティスタって幼少の名前もある。イタリア料理も得意である。(関係ないが)

だから、イタリア・オペラは彼には近いものだと思う。

バルビローリ協会から出ているGlorious Johnという2枚組CDには、彼の指揮したかなり若いころのイタリア・オペラのアリアを指揮したものが聴ける。カヴァレリア・ルスティカーナ、オテロ、トスカ。

中でも「トスカ」(1929年)のスカルピアの「行け、トスカ」を伴奏したものは、ダットン社の復刻技術が素晴らしく、すごくかっこいい。

バルビローリは、マリア・カラスとの「アイーダ」のライブ録音も残している。テスタメント社から出ている。これは残念ながら未聴。

売ってるけど。

銀座HMVで安売りをしていて1枚だけあったので目星をつけておいたら知らないおじさんに取られてしまった。おじさんが手を離すのをじっと待っていたが、買われてしまった。それ以来買おうと思ってない。きっかけって大事。

「蝶々夫人」の録音は1966年。有名なベルリンフィルとのマーラーの9番の2年後ということである。

ということで早速蝶々さんのCDを聴いてみる。CDをかけてみてすぐサー・ジョンの演奏だってわかるよ。なんでかっていうとすごーく唸るから。ほとんど全曲に渡って唸ってる。

私の持っているもう一つの「蝶々夫人」はシノポリ指揮。だからこれとしか比較はできないんだけど(許して)。シノポリもかなり唸る指揮者だけど、サー・ジョンの比ではない。

ま、肝心の演奏ですが。
今まで聴いていたのがシノポリで、シノポリのは「エレクトラ」か「サロメ」かと思うくらい冒頭から気性が激しい。おいおい、プッチーニだよ。
(他のチョウチョウサンは実演でしか聴いたことないから、こんなもんかと思っていたが)

バルビローリのはそんな激しいことはない。15歳(って設定はムリがある)のヒロインをいたわるようにやさしく、ときに強くサポート。

とくにバルビっぽいと思えるのは、比較的スローなで穏やかな音楽のとき。蝶々さんが女声合唱とともに登場するときのオケは本当に心の底から歌っている。そしてサー・ジョンは唸っている。

夢の中のスローモーションのようである。

激しいところより、「さあ、オケが歌うぞ」という場面でよく唸る。

ボンゾーが登場するようなオケが激しくなるところではそんなでもない。サー・ジョンはボンゾーには興味がないと見える。(聞えないだけかもしれぬが)

最後の有名な二重唱の、最後の直前に伴奏がやや静かになり、蝶々さんが一般よりややささやき加減で歌うところもすごーく綺麗。声がオケと一体化してる。遅めのテンポも素晴らしい。

歌手だけれど、今更ながらレナータ・スコットは本当にうまい。声色を色々使い分けて15歳の少女だったり、大人の女だったり、母だったり。

ピンカートンのカルロ・ベルゴンツィも、「悪役」に徹していてうまい。シャープレスとの会話と蝶々さんとの会話の違いが声でよくわかる。ホント悪い奴だと思える。

(シノポリ盤のカレーラスのピンカートンはそれに比べて全然悪そうでなく、終始アンドレア・シェニエみたいな正義の人に聞えてしまう)

このCDの一番聴き所として「ハミング・コーラス」のあとのオーケストラの間奏。ここが聴きたくて買ったようなもの。蝶々さんがピンカートンを待ちわびる心情が描かれる。ワーグナーで言えば「トリスタン」の第3幕の出だしのようである(いや、あんなに荒涼とした音楽ではないんだけど)。ここではやはりバルビローリ。歌う歌う。

そのあと、小鳥が鳴いて朝になる場面は、まるでマーラーの交響曲のようである。(これはどの演奏でも思うんだけど。プッチーニとマーラーは似ていると思う)

ということだが、途中まで「バルビローリの蝶々夫人」としてオケ部分を懸命に聴いていたのにもかかわらず、ピンカートンが帰ってくる大砲の音のあたりからすっかり蝶々夫人ペースに巻き込まれ、すっかりオケのことなど忘れ、いつもの通り涙に暮れるというパターン。いやー、ホントにプッチーニは天才。


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2006年9月21日 (木曜日)

メータ・トゥーランドット

Turandot1 お待たせしました(してない?)。

本日はおととい行ってきましたフィレンツェ歌劇場の「トゥーランドット」の感想を。

感動巨編ついに公開!!!(←うそ)

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当日は会社を早退。NHKホールへいそいそ向かう。

NHKホールではもちろん、「券求む」の人が何人も並んでいる。で、券はどうだったのよ、手に入ったの?・・・ってこういう公演のたんびに思うんだけど。

で。

いよいよ開演。わくわく。
しかし、いきなり舞台に現れ出てきたのは佐々木のおじちゃん・・・じゃなくてNBSの理事・佐々木忠次さんだ。

彼のいうことにゃ。(よくわかんないが要点はこうだ)

・本日リュー役のバルバラ・フリットリがどうも調子悪いので、横浜公演で歌った新人歌手のノラ・アンセレムが歌います。(ま、私はうまけりゃなんでもいいんだ)

・今まで、外国に呼ぶなど非常に難しいクライバーの公演など偉大な演奏家を招聘したのはオレじゃ。感謝しなさい

(まーたしかに。東洋の島国に住んでる私が幻の指揮者クライバーを一生のうち2度も見ることができたのは佐々木のおじちゃんのおかげだ)

・トゥーランドット役のアレッサンドラ・マークが足の故障により本国で手術を受けたので、立ってでの歌唱は難しい。5人の侍女を従えての車椅子での歌唱・演技となります。

なぬ?

巨漢歌手アレッサンドラ。やはりあの巨体を支えるのは容易でないらしい。A・マークの美声は、もしかしたらあの巨体がなければ出ないのだろうか・・・。しかし、あの体型は命にかかわる。ダイエットをすすめたい。(イギリス人歌手ジェーン・イーグレンも同様)

・・・というわけで、色々なアクシデントを乗り越えての公演である。



なんだか不安よ。

実は私の人生初のトゥーランドットは1988年のミラノ・スカラ座引越し公演である。ゼッフィレッリの演出による、大変バブリーな公演であった。DVDのレヴァイン盤で同様のものを見ることができるが、もうほんとにこれは腰が抜けるほど豪華絢爛の舞台であった。しかし、マゼールの指揮が今も心に残るほど「?」で、なんでこんなテンポなんだろう?と思いながら聴いていました。

メータはそんなことは全然なし!

今回は、有名な中国の映画監督のチャン・イーモウが演出、衣装・美術・振り付けは中国のスタッフが行いました。

全体的に赤を基調とした舞台。いかにもチャイニーズゴーストストーリー。(違うか)

Turandot2 いやー、まあ、とくに過激なこともなくまっとうな演出だったのですが、印象に残るのは、とにかくよく踊るよく踊るさんま御殿。踊り子さんたちが満載なのである。まるで竜宮城。

あと、印象的だったのは、ものすごく巨大な古文書。「なんでも鑑定団」でよく見かける古文書があちこちに使われている。それをべらべらとダンサーがめくりながら踊ったりするんですぅ。日本人ながら漢文ぜんぜん読めん。

感動的な3幕のリューのアリアでも、「拷問の色々」みたいな古文書が登場、(私ちょっと笑ってしまったので)感銘を薄くしてしまった。全体にやや「やりすぎ」感は否めなかった。

全体に舞台ではひっきりなしに色々な事があるので、目が離せず、音楽を聴く耳がお留守になってしまう。

(でも、私の周囲にいた「オペラ見るのこれが初めて」みたいな一家やOLさんたちは退屈せずとても楽しそうに見ていたので、これはこれでよかったのかも)

で、
第2幕になってトゥーランドット姫が現れた。5人の介護要員つきの車椅子(きれいに飾りがつけられている)で。

痛々しい。

しかし。彼女の巨大な声ながら細やかな歌いまわしは健在であるとみた。がやはり、ベストコンディションでないのと座っての歌唱であるので高音は少し苦しそう。そんなつらい状況で一生懸命に演じてくれている彼女に拍手を送りたい。(代役は立てられなかったのか?という疑問は残るが)

リュー役で交代となった、いうなれば「ウラ」の配役のアンセレムという歌手は、大変良かった。まだ若い歌手で歌は少し教科書的な感じもしたけれど、3幕で歌うアリアでは大変心のこもった歌唱で涙を誘った。この日一番のブラボーであったと思う。

カラフ役のカール・タナーは、私から見たら普通の歌唱。高音は(やや苦しそうだったが)全部出ていたし、こんなアクシデント満載の舞台の中では大健闘だったと思う。(この役に関して「本当に凄かった!」と思える公演は一回もないのだが)

最後はやはり堂々の盛り上がり。どんな公演でも終わりよければすべてよし。ハラハラドキドキのこの公演をちゃんと盛り上げてくれたズービンにも大拍手。手馴れた演奏の管弦楽団も素晴らしい(この曲の生はCDで聴くのと段違いによい。本当に凄い音がするものです。プッチーニはやっぱ天才よ)。

<配役>

トゥーランドット:アレッサンドラ・マーク
アルトゥム:エンリコ・コッスッタ
ティームール:ジャコモ・プレスティア
カラフ:カール・タナー
リュー:ノラ・アンセレム
ピン:ファビオ・プレヴィアーティ
ポン:イオリオ・ゼンナーロ
パン:カルロ・ボージ
官吏:アントニオ・デ・ゴッビ
その他

ズービン・メータ指揮/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団・合唱団


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2006年9月19日 (火曜日)

行ってきたわよ!

Pa0_0013 今帰ってきました。
トゥーランドット!

凄かったわよ!なんか竜宮城に行ってきたみたいだったわ。
玉手箱はくんなかったけども。

でも疲れた。なんか予想外のアクシデント満載で。(ど、ど、どんな?)



で。



感想を書きたいなあ、と思ったんですけど。
考えてみたらあさっても公演あるんですよね。ってことはこのblogを読んでくださってる世界中で約50人くらいの(推定)方の中にも、もしかしたら見に行く方もいらっしゃるんだろうし。でも、やっぱり見に行く前に感想知りたいなあっていう方もいるかもしれないし。


でも・・・。


ってなわけで。


この文章を読んで下さってる方!「早く感想が読みたい!我慢できない~」という方はそーゆーコメントして下さい。

そういったコメントたくさん頂けたら、明日早速書くことにいたします。
そうですね、5人集まったら明日書きます。(少な!)

集まらなかったらあさって以降書きます。





すいません、本日はこのへんで・・・。

追伸・・・公演とは全然関係ないけど、フィレンツェのオケの人、何故か開演前にマーラー3番の練習してるのが耳についた(トロンボーンとトランペット)。


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2006年6月23日 (金曜日)

蝶々夫人in London 1993

Butterfly1_2 毎日 CDの紹介ばかりで少し息切れしてきたので、たまには実際に行ったライブの思い出を語ろうかなと思います。

十年以上前の話で恐縮ですが・・・。

私は1993年に人生初の海外旅行に一人で挑戦しました。行き先は大都会ロンドン(BGM・クリスタルキング「大都会」あーあーーーーはってしーないー♪)。ロンドン在住の友人を頼って行ったのです。

で、2週間の滞在中に一度は本場のオペラ・ハウスを体験したいと、友人に頼んで券を一緒に買いに行ってもらいました。あまり計画もなかった旅だったので、何を上演してるのかもわかりません。

オペラハウスの窓口に行ってみると滞在中に見ることのできるオペラは「リゴレット」と「蝶々夫人」だけでした。私はプッチーニ好きなので迷うことなく「蝶々夫人」にしました。・・・これから起こりうる恐怖を予測できなかったのです。

人生初、海外で見るオペラが蝶々夫人!

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ロンドン。

世界に名だたる大都会ロンドン。

世界中から観光客や移民、留学生が集う国際都市ロンドン。

日本のビジネスマンも多く働く街、ロンドン。

そんなロンドンでも、いまだにこんな前世紀の遺物みてぇな「蝶々夫人」が上演されているとは!!!

<その日の出演者>

ゴロー:ジョン・ドブソン
ベンジャミン・フランクリン・ピンカートン:ニール・シコフ
スズキ:アン=マリー・オーウェンズ
シャープレス:アラン・オピー
蝶々さん:ダイアナ・ソヴィエロ
その他
カルロ・リッツィ指揮/ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団・合唱団

なるほど、飛びぬけて有名な人はいない代わりに、そこそこ名前は知っている歌手と指揮者、さすがロンドンだわ。恒常的に実力者が出演しているのね、と勝手に納得。

赤い素敵な表紙のプログラムを購入。あら、綺麗な広告。
写真もいっぱいで記念になるわね。

Butterfly2_4

え。

ま、昔の上演だったら こんな衣装だわね。ドレスみたい。

Butterfly3_1

・・・・あ、こんなのもありかな、昔だったら。中国みたい。

Butterfly4

ええ~~~??何被ってるの?

と大ウケしながら、上演開始を待つ。

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幕が開いて、友人とのけぞった。

ええ?これは。いつの日本?
「80日間世界一周」のカンチガイ日本。
コメディでもなんでもないアーサー・サリバンの「ミカドの世界がそこに。(舞台写真で見る「ミカド」の衣装はギャグなのかと思ってたが、もしかして大マジメなの???)

プログラムの写真とさほど違わぬカンチガイ着物(→ドレス?)。
庭の地べたに普通に座り込む日本人(えーっと、大岡越前のお裁きじゃないよね)。
アメリカ人に家の中の土足を容認するスズキ(や、靴は脱いでくださいよ、一応)
ただでさえおっかないのに、怪しいキャラ倍増のボンゾー・・・。

次々と繰り広げられるヨーロッパ人の想像に於ける間違った日本人像に、私はこみ上げる笑いを抑えるのに格闘、在住者である友人は半ば怒り・・・と、そんな感じで一幕は終わり、幕間にハーゲンダッツのアイスを食べながら友人は言った。

「naopingちゃん、これからもう危ない登場人物はでないわよね?」
私は答えた。「うん、もう出ないと思う・・・。」
私は忘れていた。蝶々さんの求婚者ヤマドリの存在を・・・。
うぁー、この人も怪しさ全開・・・。もうたくさんだ、もうだれも出ないでくれ!

ちなみに、舞台上だけでも充分に恐怖の大王なのに、第二幕では前奏が始まってしばらくたっても幕が開かないので、指揮者が苦笑いをしていったんオケを止め、もう一度やり直すというおそまつもあった。

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そんなこんなで、普段なら涙をこらえきれない大感動オペラ「蝶々夫人」は、(私にとっては)モンティパイソン並みの爆笑で終わった。考え込む友人。「私はロンドンで蝶々夫人上演禁止令を発令するわ!!」
周りは感動する現地人でいっぱい。隣に座っていた老夫婦はハンカチを取り出して大泣き。(ちなみに演奏・歌唱のほうは、舞台が強烈すぎて全然覚えていません)

・・・・

もしかしてこれが普通の蝶々さんなんだろうか。ヨーロッパでは。

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2006年6月11日 (日曜日)

ストコフスキーのトゥーランドット

プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
ビルギット・ニルソン(トゥーランドット)フランコ・コレルリ(カラフ)アンナ・モッフォ(リュー)

レオポルド・ストコフスキー指揮/メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団
(DATUM  DAT 12301)1961年実況録音

またトゥーランドットぅ?もうおなか一杯だよぅ帰る~、とか言わないで せっかくおいでなさったのだから最後まで読んでってよー、ねえお客さん。

たまたま、ネットで検索してみたら、今日これを書いている時点でこのCDはYAHOOオークションに出ているらしい。貴重盤だったのか。売れるのだろうか。注目である。

トゥーランドットのCDだと、私は3種類くらいしか持ってないのでわからないが、(世間の批評も頭に入れて)演奏・録音ともにカラヤン盤が一番いいと思っている。ウィーン・フィルを起用しているのも成功の一因である。
カラヤン盤はスタジオ録音だが、指揮者はビジュアル的にも不自然のないようにキャスティングしているように思う。別に歌に外見は関係ないけれど、リッチャレッリのトゥーランドットとヘンドリックスのリューは自然なバランスである。これだったらカラフだってトゥーランドットに惚れるわけである。(失礼かもしれんが)

しかし、大体の上演は逆だと思う。ものすごい体格のいいドラマティック・ソプラノのトゥーランドットとたいていスリムなリリック・ソプラノが演じることが多いリュー。でもオペラを見るうえでこれはいたしかたない。声のキャラクターから自然にそういう体型になってしまうので、文句をつけるのは邪道である。

私はイタ・オペよりもドイツ・オペのほうが見る機会は多い。なので、舞台のほとんどはものすごい体格のいいヒロインが「美女」として演じている。わたしたち鑑賞者はこれらの大きなヒロインを頭の中で勝手に「美しい少女」変換して楽しむことができるのである(っていうか必要)。ワーグナーのオペラではそれは普通のことである。

(たまにはワルトラウト・マイヤーなど、遠目に見ればエロかっこいいヒロインに出会うこともないではないが)

でも・・・許される限度ってものがある。たとえCDでも。

このCDについてのお話に戻すと。演奏は、ともかく「ストコフスキー版」というのがあるのかと思うほど、やりたいほうだいである。事細かく書くときりがない。私もスコアを持っているわけではないから書かないけど、通しで聴いていると「ええええ~??」と何度ものけぞる。ストコフスキー先生は「こういうふうに変えたほうが盛り上がる」と思ってやっているのだとは思うんだけど・・・うーん。面白いといえば面白いね。

でも、聴き所はなんといっても大歌手ニルソンとコレルリの大決戦である。二人の掛け合いはほとんど決闘。
「ゴジラ対キングギドラ」とかそういった感じだ。ニルソンは火を噴きながら登場すれば、コレルリも鼻血も出さんばかりの絶唱で応戦する。愛だの恋だの何の関係もない。

(本当に二人は仲が悪かったとどこかで読んだことがある)

コレルリの「誰も寝てはならぬ」はこのあと貧血で倒れてしまって担架で運ばれてもおかしくないほどのすごい歌唱である。そのあとの拍手も負けずに熱狂的。

で、リュー役のアンナ・モッフォはリングサイドでヒーローを見守る美女である。なにやら美しい声でアリアを歌いつつ、カラフを思いながら勝手に死んでいく。

プッチーニが書くのをやめてしまって、アルファーノの補筆(ほとんど別物である)部分になってから、また二人の戦いは始まる。(じゃじゃーん!) コレルリがニルソンを得意技で倒して(カラフがキスする場面はストコフスキーの変更によってホントにそんな感じにすざまじい音になっている)大いに盛り上がって幕。割れんばかりの拍手。

ね、聴きたくなっちゃったでしょ?
さあ、あなたもオークションに挑戦だ!!

(ちなみに出品者は私じゃないよー。)

まあ、そんなことおっしゃらずに→人気blogランキングへ

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ゼッフィレッリ演出のこのDVDもなかなかよ~。

プッチーニ:歌劇《トゥーランドット》全曲 プッチーニ:歌劇《トゥーランドット》全曲 

販売元:ユニバーサルクラシック
発売日:2006/06/07

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