2017年1月16日 (月曜日)

コルンゴルト ヴィオランタ YouTubeより

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メモ的に。
YpuTubeでコルンゴルトの歌劇「ヴィオランタ」を聴こうと思ったら、出てきた音源。南米テアトロ・コロンのライブ。日本人・千田栄子さんがタイトルロール。素晴らしい。生で聴きたい。
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二期会もコルンゴルトやってよ、あんなに素晴らしいシュトラウスが上演できるんだから。

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2016年12月13日 (火曜日)

コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲 ブルーメン・フィルハーモニー 第44回定期

Blumen1005e1480605217182_2コルンゴルト/バレエ音楽「雪だるま」より序曲
コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲
ブラームス/交響曲第3番

指揮:寺岡 清高
ブルーメン・フィルハーモニー
ヴァイオリン独奏:白井圭

(2016年12月11日 第一生命ホール)
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招待はがきを頂いて、曲目を見て飛び上がって喜んだコンサート。メインはブラームスの交響曲だが、まあそれは置いといて。大好きなコルンゴルトを二曲も聴けるコンサートなんてなかなかない。
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あとでわかったんだけど、今回の指揮者の寺岡さんは、この日に先立つ12月8日に大阪交響楽団を指揮して以下のような演奏会を行っていたようだった。
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 コルンゴルト:「雪だるま」前奏曲とセレナーデ
       (ツェムリンスキー編)
 コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
 ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」

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あらまあ。なんという美味しいメニュー。甘党にはたまらない。ホットケーキにプリンとアイスクリーム乗っけてメイプルシロップぶっかけて食べるような。しかもソリストは小林美樹ちゃんと、視覚的にも甘々(彼女の演奏は決して甘々ではないが)。あら羨ましい。関西住みだったら絶対行ってたわ。
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で、東京では(あくまでメインは)ブラームス。ショートケーキにブラックコーヒーみたいなちょうどいいメニュー。しかし私はっていうとブラ3は前もってYoutube聴いて「あ、この曲ね」という程度の認識。コルンゴルトはCD持ってるけどね、雪だるまも。
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招待はがきは二人入れるやつだったので、クラシック超初心者の友人とともに参戦。
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開演前、クラヲタが一度は受ける質問を、彼女より受け付けた。
「前から聞きたいと思ってたんだけど・・・指揮者によって曲って変わるの? 例えば有名な・・・滝川クリステルと付き合ってた人のお父さんとか、有名な人だとやっぱり違うの?」
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回答は人それぞれなので、ここでは略すけど。「世界のオザワ」の一般的認識はこれなの、って驚いた次第。
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さて、本題。雪だるまはコルンゴルトが11歳の時に作曲して、作曲の先生だったツェムリンスキーが管弦楽に編曲した曲である。ということで、メロディはいかにもコルンゴルト的な甘みあふれるものだが管弦楽は師匠ツェムリンスキー風味という小曲ながら贅沢な作品。時節柄、クリスマスツリーがキラキラと輝いているような作風である。雪だるま作ろう!
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そして、メインの(わたし的に)ヴァイオリン協奏曲。全然しらないヴァイオリニストなので、「はてどんなかなあ」と思ったけど、演奏始まってすぐわかった。すごい美しい音であった。そもそも、きっといい楽器なんでしょうね、アマティとか(←テキトーですすいません知りません)。よいホールにほどよく響き、幸せな気分。ウィーンとハリウッドの香りたっぷりのコルンゴルトらしいリッチな演奏であった。
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あらこんな素晴らしい演奏をただで聴かせてもらってごめんなさい。なんでもウィーン・フィルの契約団員をされている方だそうで、2017年の東京春音楽祭にも出演予定である。ごめんなさいソリストに関して言えば私の持ってるギル・シャハム盤と遜色ないような。いやホントに素晴らしかった。ブラヴォーも出た。アンコールはバッハ無伴奏の一曲。これも素晴らしかった。
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ブラームスについては・・・あまり聞きこんでない曲なので感想は略。ただ、こちらのオケはアマオケではトップクラスだと(私は)思っているので、よい演奏だと思われ。
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(いつも素晴らしい演奏をありがとうございます。知り合いいないので全然お礼できなくてごめんなさい)
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アンコールは以下の通り。

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さて、友人とコンサートの帰りは当然食事して帰るわけですが、今まで第一生命ホールは一人でしか行ったことなかったので、たくさんの食べ物屋さんのどこかに入るのを楽しみにしていたが、友人いわく「なんか、ここのビルの中のお店、全然惹かれない」と。で、彼女が行こうと思ってたお店に行った(連れて行かれた)。
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安くて美味しい、そして混んでいる(人気店である)、そしてぎゅうぎゅうで落ち着かない、入り口席はドアが閉まってなくて寒い。店の内装と客の雰囲気は、東京なのに港町のよう。パッと見荒くれ漁師みたいな人(築地が近いからか)がたくさんいた。まるでいのしし亭。あたしの頭の中に「ピーター・グライムズ」の4つの間奏曲が流れまくった。
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モツ煮込みとかブリ大根とか大変美味しかったものの(そんでものすごく安い)、正直、トリトンで(わりとどーでもいい店で)落ち着いて何か食べたほうがよかったなあという気はした。せっかくボーナス出たのにおなか一杯食べて飲んで一人2千円のお会計。うう。ゲンちゃん食堂に行ってみたかったなあ。

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2014年5月 3日 (土曜日)

LFJ2014 びわ湖ホール4大テノール (丸ビル)

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今年もやってきた、ラ・フォルなんとか。今年はあまりお金がないので(いつもないけど)、コンサートを重視して屋台や食べものやグッズはあまり見ないように心がけ・・・とか言っても最終的にはよくわかんないんだけど。

本日は、初めて丸の内方面の無料コンサートに行ってみた。っつーのは、あのびわ湖4大テノールがコンサートを行うから。びわ湖「死の都」のあたしが見なかったほうの2日目パウルが、終幕の締めのあのアリアを歌うってことで。

丸ビル1階のマルキューブへ向かう。大手町駅は定期持ってるから旅費はかからないぜ(えへん!)

場所取りのためにちょっと早く行ったら、その前のプログラムをやってて、「魔笛」ハイライトということで。

てっきりピアノ伴奏で主役4~5人がアリアを歌う程度かと思ったらそんなでもなくて。

ちゃんとオケもあったし、指揮者もいたし(きれいな女性)、ちゃんと舞台衣装を着た合唱団もいたし、独唱者も若手のプロな感じだったし。歌もちゃんとよかったし。簡素ながら演出らしきものもあったし。

これ、タダなの??

最初から見ればよかったなあって思った。もうちょっと早く来てね。夜の女王のアリアとパ・パ・パのデュエットは聴けたけど。やっぱりLFJすげえわ。

そんで、それが終わってびわ湖テノール。実は私が訪れる前からお外にかなり長い行列ができていて、座れる席はとっくになかった(ようだ)。しょうがないので立ち見で1等席をゲット。とてもよく見えたし、コンサートホールでないながらなかなかよく聴こえた。残響がすごく長いなと。

今年びわ湖に行った時には、この4大テノールさんは聞けなかったようだったが(2010年の「トリスタン」のときに二塚さんは水夫で出てたようだ)、今日聴かせて頂いて、全員テノールながら皆さんそれぞれ個性があるなって思った。はなっからなんか普通じゃないアリアを一曲づつ歌って下さったけど、それぞれ素敵だった。「こびと」、「死の都」、「ルサルカ」・・・なんか凄いわ。「死の都」のアリアのあと、あたしの後ろの観客の女性たちから思わず「ああ・・・」とため息が漏れたほど。山本さんかっこよかったし美しい歌声だった。ああ、なんていい曲。

山本さんは東京いらっしゃったの初めて?ってことでびっくりした。あたしでさえ(別に縁もゆかりもない)びわ湖に二回も行ったのに・・・。なんじゃそりゃ。

関西人らしく、なんだかよくわからないお笑いコント?こうもりを見せてくれて、怪しいダンスを披露し、アンコールのオーソレミオもがんばってて、30分くらいだったけどとっても楽しかった。

しかし・・・待ち時間含めて1時間くらい立ちっぱなしだったので、足がものすごく疲れてしまった。前に立ち飲み屋に挑戦して1時間でリタイアした時を思い出した。歌を聴いてるときは結構大丈夫なもんだな、と思ったんだけど。明日もタダコンサートに行くつもりだったんだけど、ちょっと考えないとな。

そして次のコンサートへ。

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2014年4月29日 (火曜日)

びわ湖が羨ましい。

Kc460271 びわ湖では「ラ・フォル・ジュルネ」がいち早く開催されているようだ。東京からはもちろん遠いしゴールデンウィークは超飛び石連休なので(業務の都合で)どう考えても行くのは無理だ。

写真は3月にびわ湖に「死の都」を見に行った時に撮ったもの。おひるごはんを湖畔のカフェで食べながら、お店にあったびわ湖のラ・フォル・ジュルネの薄っぺらいパンフレットを眺めていたが、正直ちっともそそるものはないし、GWにまたびわ湖に・・・なんて全く思わなかった。東京のほうが豪華なプログラムに溢れていたし。

しかし。

コルンゴルト広め隊さんのツイートより
https://twitter.com/KorngoldHT

4/28日(月)@びわ湖ホール メインロビー
びわ湖ホール《死の都》のパウル役山本康寛さんやマリエッタ役砂川涼子さんにより、《死の都》より抜粋が歌われます。

これ、東京でもやってくれんか・・・そりゃだめか・・・・。楽しみにしてたけど、なんかつまんなくなってきた、東京のラ・フォルなんとか。びわ湖行きたかったよ~~。

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最近、死の都はフリッツ・レーマン盤を聴いている(ウチのはワルハル盤。ちなみにフリッツはロッテ・レーマンの弟)。録音も歌唱も古いけど演奏は熱気にあふれていてなかなか。このところ「死の都」を生で何回か見聴きしたせいなのか?これが一番しっくりくる(ラインスドルフ盤は破格に立派すぎる。遠い存在。)。ただ、うちのはカットが多い。 この盤はどうなのかは不明。あ、モノラルながら録音は悪くないです。

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2014年3月23日 (日曜日)

うちにあるコルンゴルトのDVDを見る

3回も観に行ってもうお腹いっぱい感のあるコルンゴルト。ヴァイオリン協奏曲も他のコンサートももういいやって思ってる。「題名のない音楽会」にまでコルンゴルト出てくる始末(シュトラウス特集だったんだけど)。スター・ウォーズの元ネタ?の「嵐の青春」出てきてちょっと興奮。

(ついでに関係ないけど、昨日だかの「らららクラシック」に草笛光子さん出てきて興奮。「火刑台上のジャンヌダルク」の録音残ってたんだね。全部あるなら聴いてみたい。)

なんか、暇だしもうお金もないのでゴロゴロゴロゴロ。うちにあるDVDを引っ張り出す。(ながら見で全部観たわけではない。) おなかいっぱいでもコルンゴルト見てしまう。

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こないだ2回も聴きに行ったケール主演のストラスブールの「死の都」。
てっきりついこないだの収録なのかと思えば10年以上前。髪形のせいもあるが、ケールは若い気がす。お人形オタクの風情。

こないだの新国立の舞台が美しすぎて、これは廃墟だのドイツの(趣味の悪い)キャバレー風な第2幕だの、どうも惹かれない。しかも結構ドイツ系オペラのヴィデオによく登場するデノケ女史は、声はホントに素晴らしいものの、あんまり見た目宜しくない。こないだの舞台のミーガンちゃんは美人だったもんね。美しい舞台は心いやされるわ、ホント。

「マリエッタの歌」の時に突然登場するコルンゴルト少年にそっくり男の子だけなんかいい演出。

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コルンゴルト:神童の冒険
ちょろっと見てずっとしまいっぱなしだったDVD。さすがハリウッドの売れっ子作曲家だっただけあって、ホームビデオでの家族映像が豊富。典型的幸せアメリカ裕福家族。・・・まあ、作曲家的にはあんまり幸せじゃなかったのかもしれないけど。なんか、R・シュトラウスもそうなんだけど作曲家が動いている映像ってのは結構「ハッ」とするものがあるな。

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映画「ロビンフッドの冒険」(ウチのはジャケット違う)
エロール・フリン、オリヴィア・デ・ハヴィランド主演。コルンゴルト音楽
たまーに近所で1週間くらい開催される安DVD販売コーナーで買ったもの。コルンゴルト音楽がふんだんに使われているのが嬉しいが、いかんせん初期のカラー(テクニカラー?)なので色が鮮やかすぎてとてもセンスが悪い。ので、いつもあんまり画面見ないでBGM代わりにしてしまう。「風とともに去りぬ」に出てたハヴィランドはカワイイが。

(その他、「死の都」で気づいた点・補足)
・「死の都」を見てていつも思ってたのが、第2幕でフランクとパウルがマリエッタをめぐって言い争う場面の音楽はマーラーの交響曲第5番の第2楽章に一瞬だけ似てね?

・今更だけど・・・シュトラウスと比べると、コルンゴルトって音をガンガン盛り過ぎなんじゃないかと。なんかもう・・・ホットケーキにバターたっぷりのせてにアイスクリームのっけてメイプルシロップとイチゴジャムかけたみたいな風情。まあ、それはそれで美味しそうだけどおなかいっぱい。

・大好きなコルンゴルトもこうも聴きすぎるとどうも・・・。NHKテレビでやってるリゴレットを見てると、もうなんか気が抜けるっていうかホッとする。気分的にガスター10欲しい感じ。

・実際は・・・新国「死の都」観賞の日は昼も夜もサブウェイのサンドイッチ(野菜多め)を食べていた。こってりたっぷり音楽を堪能したわりには健康的なメニューで、逆に痩せた感じ。あれは飽きないなあ。

・今、「日本『死の都』協会」を作ったら100人くらい集まりそうな感じだ。

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2014年3月21日 (金曜日)

またまた「死の都」新国立劇場(21日)

過去記事:びわ湖ホール/「死の都」(第一日目)

コルンゴルト「死の都」新国立劇場 (15日)

すいません。今月3回目の「死の都」舞台観賞。さすがにちょっとなあと思いつつも、どうしてももう一回観たくて、ぽちっとなしてしまったのが今週の月曜日。(いや、そのうち一回はDとかZとかだったらまだいいんだが、すべてAかS席・・・)

定価より千円ちょい引きで、その代わりに会場で券貰うまで「どこの席になるかわからへんで」という、ロシアンルーレットな席。S席だから相当悪いところはないだろうとは思うけど、過去に新国立でS席買って一階席の一番後ろだったという事実があるので、少し覚悟してたんだが。

なんと、一階席の前から9番目。少々中央からはずれるものの、はしっことかではない。自分史上、新国立のオペラで最高の席じゃないのかな、たぶん。今まで気付かなかった、舞台に左右二つずつある指揮者モニターの白黒画面も見えたし。なるほどねえ。

それにしても、「死の都」だけで今月何万使ったんだろう・・・。びわ湖の交通費と宿泊費入れたらじゅ・・・いやなんでもありません。

まあ、例えば。贔屓のフーゾクのねーちゃんができて、ちょっと通っちゃったと思えばそんなお金は普通じゃないのかな。人間、魔が差すということもあるしさー。

(こういう例えにホストクラブとかでないところが、クラヲタおっさんらしいあたし。女なのに。)

その代わり、「ラインの黄金」も行かないことにしたし。いいよね(←だれも怒らないし、困らない)。しかも明日会社だしさー。ちゃんと働くよ。

でま、さすがに最高の席で聴く「死の都」はやはり素晴らしく。15日より相当よかった。こないだの土曜日に聴いた時よりオケもずいぶん馴染んできたようで、普通にコルンゴルト・サウンドだった。(しかし、やはりコルンゴルトのオーケストレーションは演奏大変だ。演奏しにくそうだ。歌手も合わせ辛そう。)

15日はやや不安定だったケールも、今日は普通に良かった。日本になじんできたのかも。声がひっくり返ったり、かすれたりはほとんどない。いいパウルだった。演技も近くで見るととってもかわいい感じ。マリエッタが最初に登場する前とか、おめかししちゃったりしてて。

いやーそれにしてもマリエッタ役のミーガンちゃんときたら。歌うの4回目なのにパワーが落ちてない。凄い。全部で5回もうたうんだぜ、東京で。「幽霊マリー役の3倍くらい太ってるじゃん」とか思ったけど、やっぱりそのくらい太ってないとパワーがないのかな。15日に初めて聴いたときは、まだびわ湖の涼子ちゃんの激烈マリエッタが耳に残ってたので「あんまり・・・」って思ったけど、今日はもう凄い良かったわミーガン。

(砂川涼子さんの歌唱を聴きたくて、たまたまウチの録画機に残しておいた昨年と今年のNHKニューイヤーコンサートを見たんですけど。なんかミミとゾフィーって軽量級な役だったので全然違う人に見えましたわ。死の都出演にあたって「マリエッタ養成ギブス」でもしてたのかな?とか思うくらい。びわ湖一日目観れた人は勝ち組。)

あとは、日本人の方々もみなさんよかったです。新国立お馴染みの平井香織さんは、カツラと緑のドレスがとっても似合っててカワイイなあって思いました。ガストン役のダンサーの方もかっこよかった。しかし、外人巨漢歌手と一緒の舞台で見ると、日本人はちっちゃいね。いつものことだけど。

(今日のハイライト)
・フランク役の歌手は第一幕で登場したとたん、そこらへんにたくさんある写真立てを一つなぎ倒してしまい、ブリギッタ役の山下さんがちょっとびっくりしてたけどちゃんと歌ってたのでプロだなあと思った。っていうかあのセットは歌手はつまずきそうで大変だよねえ。

・第3幕でパウルが夢からさめたあと、舞台装置の後ろのブラインドがうまく締まらなくて「故障??」とか思ってひやひやした。千秋楽は直ってますように。

(その他、本日改めて気付いた点)
・それにしてもあの巨大な舞台装置がフィンランドからのレンタルなんて。わたし、物流会社に勤めているもので、あの大きな舞台装置とこまごました小道具を全部梱包して全部チェックしてフィンランドに送り返すという仕事を想像してしまい、ちょっと頭が痛くなってきてしまった。壊したら弁償かな?とか。夢のない話をしてすいません。

・今日は舞台近かったので小道具が良く見えてよかった。飾ってある写真立ての一つ一つ写真が違うのね。ちゃんと時代を感じる写真になってて(オペラグラスでじっくり見たけど、ちゃんと写真集とかにして見たいくらいステキ)、こだわりを感じましたわ。とにかくセンスがいい。アレ、やっぱりヨーロッパ人の仕事だわ。

・舞台上にたくさんあったマリーの遺品を入れたちっちゃいおうちみたいなのって「聖遺物筺」っていうんだねえ。ヨーロッパの美術館や教会にさんざん行ったはずなのに「何だろう」って思ってた。色々なものが入ってたね。レコードとか靴とか。第2幕のライティングはため息が出るわ。

・3幕でマリエッタが殺されたあと、パウルが夢から覚めたらいつの間にか舞台から消えてたんだけど、ベッドの横に穴(奈落?)があいて、そこからマリエッタは脱出してる・・・っていうしくみだった。

・歌わない役のマリーの女優さんに今回は注目。ふむ、色々と演技してたんだなあ。なかなか感動的だった。最後、動かなくなっちゃうところはさすがに胸がきゅううんとなった。まあ、マリエッタとは瓜二つではなかったけど。ヘチマとキュウリくらい違う。

・最後の最後にぽろっと涙が出たのは、曲に感動したというよりは、もうしばらくこの曲の舞台を生で見ることはないんだなあ・・・もしかしてもう一生ないかもって思ったから。作曲者もパパもうちょっと主役二人が休める部分を作れば、ヨーロッパ以外での上演もたやすいものになっただろうに。

・そーいえば、15日に新国でこの舞台観たあと、次の次の日の朝起きたらものすごい多幸感に襲われた。ドーパミンだかセロトニンだか(よくわからんけど)大発生した感じ。アレ、何だったんだろう。会社で超ハイになって自分でも怖かった。←薬とかやってないよ。

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今日は、京都駅で自分土産に買った「竹中缶詰のオイルサーディン」を食べてみた。ネギを載せてオーブントースターで焼いた。いろんなグルメ番組で激賞されていただけあってさすがに美味しかったが、そもそもオイルサーディンにそれほど思い入れがないので、もう買わないかと。高いし。余った大量の油がもったいなかった。パスタにすればよかった。

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2014年3月19日 (水曜日)

死の都楽しい?

このところ、「死の都」の感想ツィートを読むのにハマっている。
こんなこと今まで全然なかったんだけど。結構「死の都」公演のネットでの反響が大きくて面白いです。

で。「死の都」って言葉をオペラの名前だと思っていれば、なんてことないのですが、言葉の意味をそのものズバリに解釈してしまうと、なかなか凄い感じです。

・死の都なう。

・これから死の都行ってきます。

・死の都おもしろい!

・死の都、すっごいよかった!

・いいなあ、死の都行きたい。

とか書いてあるのを読むと、まるでこのところお亡くなりになったあの世の方々が「私残念ながら死んだけど、天国ってけっこう楽しいよ」とか「天国よいとこ一度はおいで」みたいなことを言ってるようで、または現世の人が「早く死にたい」とか言ってるみたいで、多分に厭世的な気分になります。いいえ、本当は希望に向かうオペラなんですけどね。

それにしても、わたし結構オペラ観に行くほうですが、新国立で何か上演して、こんなにいっぱい反響があるものなんですかね。みんなコルンゴルトが大好きになってしまうような危惧に襲われますね(いや、別にいいじゃないか)。

何と言うか、結構あとを引くオペラのような気がす。何回でも出かけてしまいそうだ、お金さえあれば。だって土曜日の新国立に出かけた次の日、わたしおうちでラインスドルフ盤はもちろん、古いモノラル録音の「死の都」やナクソス盤、ゲッツ・フリードリッヒ演出ビデオ、もう一日中エンドレスで聴いてたわ。そうでもしないと心のすきまが埋まらないような気がしたの。ああ、まるで恋のような気分だ。

そういえば、コルンゴルトが音楽をつけた「嵐の青春」って俳優時代のレーガン元大統領出演の映画があるのだが、早崎さんの著書の「コルンゴルトとその時代」にこの映画音楽を聴くために60回も映画館に通った人がいたって話が書いてあった。最初読んだ時は「そんなアホな~~」って思ったけど。わりとホントなのかも、そういう人実はいっぱいいたかも、って思ってしまう今日この頃。

「嵐の青春」
Kings Row (1941) - Final scene
http://www.youtube.com/watch?v=C2kmj8RL6-Y

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死の都、同じ演出の舞台のDVD。品切れ?らしい。もってないけど。

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2014年3月16日 (日曜日)

二つの「死の都」、どうだった?

Imagesca2smlzs_2               ↑草葉の陰で日本での状況にびっくりしている作曲者。


過去記事:びわ湖ホール/「死の都」(第一日目)

コルンゴルト「死の都」新国立劇場



さてさて。私の「死の都」祭は終りました。(さみしい・・・初めてウィーンに行って・・・「死の都」のCD自分土産に買って日本に帰ってきて・・・一晩明けた朝みたいなさみしさ)
こんな珍しいオペラで二種類全く違う演奏者・指揮者・演出・ホールで観るなんて、ヨーロッパでもなかなかなさそう。大きな大きな夢が二つ終わったみたい。二つとも見られて本当によかった。

で、やっぱり皆さまが知りたいのは「二つの死の都、観てみてどうだった?」ってことだよねえ。うーん。

えーと。二つ観て思ったのは、同じ曲なのにこんなに違うのか~~~ってこと。確かに耳に残ったのはあの曲なんだけど、終ったあとの気持ちがまるで違うんだよね。

どっちも好きだし、どっちも(平均すれば)同じくらい良かったと思いました。

以下、自分であとで見て楽しいので覚書。(発表しちゃうけど)

1.券のお値段。

新国立は「このクォリティで、この値段は安いよ」って言われますが、やっぱり・・高いなあと。びわ湖は(まあ、東京から行ったので電車・宿泊のお金はかかりましたが)かなり安いなあという印象。あれだけのものを見聞きして、一等席で1万3千円は安いと思ったす。関西人はオペラに2万6千円も出さないってことかしらん。(・・・考えてみると2倍なのね)

2.オケ・指揮者

席が、ぜんぜんオケからの距離が違うので、何とも言えない。びわ湖は沼尻さんの思いが恐ろしく伝わってきてダイナミックでよかったけれど、そのぶん少し滞ってた部分もあったなあと。新国の指揮者はさらさらと流し過ぎ。纏綿たるロマンティシズムはどこに。でも聴きやすかったかな。ウマイ・ヘタとかわかんないです。

3.歌手

平均すると、びわ湖のほうが良かったっていうアンビリーバボーな感想(第1日目だけですが)。

パウル役の鈴木さんが、神経質なオタッキーヒッキーな役作りで、それがマリエッタ/マリー(美しい魅力的な砂川さん)を失って現実に戻ることができない・・・というところに親近感というか、結構キタなあ。演じた人が日本人だからなのかな?なんかわかるわあって思った。(←っていうかこれ書きながら思い出して涙出るの何故)

鈴木さんは声量は少し足りない感じはしたのですが(そもそもドラマティックではない人なんで)、細かい表情付けとかがかなり考えられていたし、高音も美しかったし私はとても素敵だったと思いました。ただ、3階席とかだったら聴こえなかったかも。
新国のケールは意外と・・・体格のわりには声が小さいんだな、線が細いんだなっていう印象。歌い慣れてたって感じはすごくした(いいんだか悪いんだか)。でも世界クラスのパウルを聴けてよかった。コルンゴルト自身にも似てるしね、なんか。

マリエッタ役はもう、あちこちで大絶賛されているのでアレだけど、砂川さんの圧勝。あんなに可愛い魅力的なマリエッタを見せられたら、もう他は受け付けない。まあ、「ボエーム」のムゼッタのドラマティック拡大版って感じの役ですな。
ミーガン・ミラーさんもすごくよかった。声量もあったし、素晴らしかったです。やっぱり世界クラスかも。しかし・・・それプラス何かがなかった。あの美人のダイナミックボディから何の色気も感じなかったのは何で。

(ワグネリアン・ソプラノ並みの声量+プッチーニのヒロインの色気・可愛さってなかなか難しいですね。)

フランクはそんな重要なアリアがあるわけではないので、どちらの方も良かった、ということで・・・問題は第2幕の「ピエロの歌」を歌うフリッツだと思う。びわ湖の時のピエロの歌は・・・良かったぞう。とても心がこもってたし。観客は涙をぬぐっていたし。声楽的には新国立の外人さんが優れていたのかもしれないけど、なんか直立不動で全然このアリアをわかってない気がした。泣けなかったし。

ブリギッタは・・・びわ湖2日目の「家政婦はブリュンヒルデ」池田さんも大いに気にはなったが、1日目の加納さんはやっぱりいつものように心がこもっててよかった。わりとこの役好きなんだよね。一番自己投影できる役だ(独身だからかも)。「私は独身ですが、ここは愛が溢れています」って切々と歌う所が結構うるうるした。しかし、パウルが出てっちゃったらブリギッタはどうするんだろうか。他の家の家政婦になるのかしらん。

4.演出

演出は根本から全然正反対なのがまた、面白い点だった。

びわ湖は大胆な舞台機構を駆使してたのに、意外と歌手は何にもしてなかった。2幕で劇団が結構踊ってたかなくらいで、ほぼ直立不動。このところの現代的な演出に慣れているはずの歌手さんたちが手持ち無沙汰だったのがアレだった(そんじゃ、何年か前のWミッチー公演と変わらんじゃん)。でも、それはそれで、曲自体を楽しみ、語り過ぎるくらい雄弁なコルンゴルトの音楽を楽しむのには良かったのかもしれない。そこは好みなのかな。

新国立の演出は、それこそト書き通りのことを全部視覚的に再現しているって感じであった。たとえばブリギッタが「この家は愛に溢れています」と歌うけど、ホントに部屋中マリーさんの写真や思い出の品に溢れているし。マリエッタが窓を開けて外を見ようとすると、外の景色が見えちゃうどこの話じゃなくてグーグルアースだぜえ。外見えすぎ。全体的になんかやりすぎ感もあるんだけど、さすが映画音楽作曲家の作品、映画を見てるみたいでよかった。マリーの亡霊がずっと出てたのは(否定的な人もいるかもだけど)、やっぱり映画的でよかったと思う。

5.舞台美術

びわ湖ホールってこんなに色々できるんだって思うくらい色んなことしてました。第2幕で二つに分かれてた舞台がざーっと後ろに下がって、上からホーンテッドマンション(またはドンキーコング)的な舞台やら黒い月だか降りてきて、ダイナミックだったし、その時のコルンゴルトの音楽もダイナミックでよかった。もっと普段から使えばいいのに(って思ったけど、他のホールとの合作が多く、兼ね合いできないんだって)。パウルの家のふるーいカビ臭そうな感じはとても出てた。狭小住宅的な感じもしたけど。

新国立はとにかく美しいし、おもちゃ箱をひっくり返したような。北欧のデザイン建築に住んでるのかな?っていう金持ち感はあった。ただ、「ここは何もかも古くてオバケが出そう」ってな感じはなくてそれは台本通りじゃなかったなあ。ホントにオバケ(マリー)出てたけど。

6.観た後の感じ

びわ湖はなんだか出演者に感情移入しすぎて、パウルがホントにかわいそうだったし、ホントに立ち直れるのかなあ、自殺しちゃうんじゃないかなあと思った。で、大泣きしたくなったくらい悲しみと喪失感に見舞われた。(東京に戻ってしばらく薬局とかコンビニとかで男性の歌う「お前に逢いたい」的なバラード調の曲がかかると涙が出てしょうがなくなってしまった。今はなおったけど。)

新国立は大胆な舞台装置のお陰で、なんかとてつもなくデッカイオペラを見た感じがして終ったあとなんかすっきりした。観た!終った!良かった!っていう、いい公演を見た後の普通の感想。ケールは今回うまくいかなくてもまたヨーロッパの別の歌劇場でパウルを歌うんだもん。感情移入なんかしないよ。

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ところで、昨日の新国立ですけど、お休み時間に1階席をプラプラしてたら、怪しい手品師みたいな大きな黒い覆いをかむった人が鎮座してまして。不審に思って覗いて見たらテレビカメラだったみたいです。もしかしてテレビで放送するんすかね?私のいた2階席の前方にも黒い覆いはありました。前のびわ湖トリスタンの時はホールの横にNHKの車が止まってたので「あーやるんだ」って思いましたけど。

びわ湖版の再演を切に望みます!東京か神奈川で。

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2014年3月15日 (土曜日)

コルンゴルト「死の都」新国立劇場

Kc460284 コルンゴルト:歌劇「死の都」

トルステン・ケール(パウル)
ミーガン・ミラー(マリエッタ/マリー)
アントン・ケレミチェフ(フランク/フリッツ)
山下牧子(ブリギッタ)
平井香織(ユリエッテ)
小野美咲(リュシエンヌ)
小原啓楼(ガストン/ヴィクトリン)
糸賀修平(アルバート伯爵)
エマ・ハワード(マリー)
白髭真二(ガストン)

ヤロスラフ・キズリング(指揮)
東京交響楽団 新国立劇場合唱団
世田谷ジュニア合唱団 
カスパー・ホルテン(演出)
エス・デヴリン(美術)

(3月15日 新国立劇場大ホール)

過去記事:びわ湖ホール/「死の都」(第一日目)

(ネタバレあり)
やー、行ってきました。新国立劇場。A席でした。2階席の左のせり出したところで見やすい席。「ピーター・グライムズ」の時と大体同じような感じ。かなり前にセット券で買ったのでこんなラッキーな席なんだね。

期待し過ぎてあんまり良くなかったらどうしようと思ってたんだけど、本当に良かったです。初日の感想をちらちらと見て行ったので、演奏や歌唱のキズ、そして演出が結構つまんなかった的な感想を読んでたので心配してたんだけど、2日目だったので初日よりきっとこなれていたのでしょう。

今回はノーカット上演。びわ湖は第2幕の「悪魔のロベール」の部分はまるまるカットしてたけど、実はここんとこの音楽はわたし好きなもので、ちょっと悲しかった。ちゃんとやってくれてうれしい。

それにしても、「死の都」日本初演が、ほぼ同時期に二つ重なるなんて。1920年の世界初演がドイツの二つの都市(ハンブルクとケルン)で同じ日に行われたなんて話はずっと前から知ってたけど、そしてこの話は「けっ、どうせ有名音楽評論家の息子だから、コネもあるんでしょ」みたいな感じに受け止めてたけど。初演から94年後(!)の日本初演で同じような事が起こったのだから、この演目の実力は認めていい。日本の二人の名指揮者、尾高さんと沼尻さんがチョイスしたこのオペラはホントに素晴らしいのだ。すくなくとも公演を見た人はそう思ったに違いない。

びわ湖の公演は日本人だけのキャスト・スタッフで、本当に素晴らしいものだったのですが、惜しむらくは(ほとんどの人がおっしゃっていたように)演出が、まともに「演出」じゃなかったこと。ほぼ演奏会形式のように、歌手はただ舞台に立っていて、観客に向って歌ってるだけだったこと。わたしは「これはこれで曲の良さが感じられて、ヘンな読み替えとかされるよりは、よっぽど良かったんじゃないかな」って思ったけど。

今日の演出は良かった。この曲を結構聴きなれていると思う私でも、色々発見があった。なるほど的な。演出ってこういうことなのね、と思った次第。

一言で言えば今回の演出は映画「シックスセンス」のような感じである。第1幕の最後にちょっとだけ歌うだけの妻・マリー役が、全くの出ずっぱりで舞台にいる(歌わない女優さんが)。そんでもってその姿は最初はパウルにしか見えない。親友のフランクやその他の人には全然見えないのだ。だから、「ああ、この人はちゃんと死んだ奥さんと寝起きをして一緒に生活してるんだ、他の人には見えなくても」って観客はパウルに共感できる。(じゃあそれでいいんじゃねえの?って思ったりもするんだけど)

で、妻マリーの亡霊は第3幕になってマリエッタに見えるようになる。普通の演出だと(パウルと関係を持ったあとの)マリエッタはただ見えないマリーに歌ってるだけなんだけど、この演出だとマりーと向き合って対決するって感じになる。なるほど的である。ちゃんと考えられていていい演出だな、と素直に思った。

そんでもって、とにかく色々とネットでも言われてたけど舞台装置が大変美しい。なんでもレディ・ガガのコンサートの舞台を作ったり、ロンドン五輪の閉会式の装置もやった人らしい(女性である)。わたくしの性能のいいオペラグラスで見ても、小道具まで実に細かく作ってあるのがわかる。舞台後方に見える、グーグルアースから作ったというブルージュの立体地図模型も素晴らしい(パウルがそこに向って空を飛んでいるようなしぐさをしたりする)。第2幕のちょっと舞台が暗くなったところで、小さな建物が小道具として舞台上にちりばめられているものに灯りがつく。あれも美しかったなあ。

第2幕のマリエッタの仲間たちが舞台中央の大きなベッドから次々と登場してくるのも楽しい。舟をこぐ長い櫂がずるずると出てくるのも面白かった。ま、所詮はパウルの夢の中の事なんだもんね。しかしヘビーな夢だこと。

しかしまあ、演出よりも歌唱よりも舞台装置よりも何よりも良かったのがコルンゴルトの音楽。こんなに美しいメロディーが溢れているオペラって他になくね? プッチーニもひくくらいだわ。多分、コルンゴルトは幼少より「美しいメロディが頭に溢れすぎる病気」だったんじゃないかなって思う。サヴァーン症候群?なのかも。あまりに観客がみんな引き込まれ過ぎているのがわかった。第3幕でマリエッタが殺されて(夢で)、バタンって倒れたときに観客が15人くらい小さな声で「あ」って言ったもん。「映画かよ!」って思ったわ。

あと、歌詞の素晴らしさ。パウル・ショットって実はコルンゴルトのお父さん(とコルンゴルト自身)のペンネームだったんだ。パウルは役名、ショットは楽譜屋さんのショット社から採られてんだねたしか。いやはやホント胸に沁みる台本だわ。実はびわ湖のときは前から2番目の席だったので字幕があんまり見えなくて。いや見ようと思えば見えたんだけど、そうすると舞台が全然見えなくなっちゃうの。今回は2階席だったから一緒に観ることができました。第2幕のピエロの歌の歌詞なんかグッとくるし、最後のパウルの歌の歌詞がまたいいねえ。対訳売ってたので勿論買いましたわ。私、輸入盤しか持ってないもんで。

で、歌手について。

調子悪いように聞いてたパウル役のケールでしたが、わりと今日は調子良かったみたい。高音が確かに苦しいところもあったけど、打率は5割くらいで良かったです。声量はそんなにない気はしたけど、私の席はよく聴こえました。ウチにあるDVDのパウルはケールなので同じ人なんだなあって感慨はありました(あの、人形オタクのやつね)。髪形が違ってたけど。声がひっくり返っちゃったりは今回はしてなかったでした。

ミーガン・ミラーはとても美しい人だと写真やYouTubeを見て思ってたのだけど、結構ふくよかな方だったのでびっくりした。ケールと似合いのカップルでしたわ。マリー役の女優さんがスマートなのであんまり似てないかと。しかし、大変立派に歌われていました。声量もあったし良かったでした。ただ、私の好きな声質でない(んーと、ジャニーヌ・アルトマイヤーとか?)ので、アレでしたけど。それと、わりと知性的な感じでマリエッタの奔放な感じやコケットリーな感じも全然なかったし。(そう考えるとびわ湖の砂川さんが忘れられない。ホントに可愛かったし、色っぽかったし、魅力的な歌唱だったなあ。アレを聴いた人は関東地方でも再演をする運動をしてほしい。)

フランクの人は、眼鏡に軍服、まるでムスカ大佐のようだった。タイプだった。フランク役の時はよい歌唱だったし、歌舞伎的早変わりでいつの間にか登場、ピエロの歌を歌ったけれど、なんか・・・あの魅力的な歌がとっても真面目な歌(ベートーヴェンみたい)になってたのが至極残念。やっぱりあの歌はカバレットの流れを汲んでいる歌い方じゃないと(カヴァーで入ってた萩原潤さんのほうがきっとうまく歌えたかも。やっぱりあの歌はベッグメッサーとかカルミナ・ブラーナとか歌う歌手じゃないとダメよ)。

オケは、2回目とあってとても馴染んでいた感じ。私の席からはとてもブレンドされててちょうどよく聞こえました。オケは全然違うとこですけど、びわ湖の時は初日だったので少しオケが馴染んでなかった気が今考えるとする。どっちがいいとかは、わかんね。テンポは今日の公演のほうが私はしっくりきたなあ。それにしてもほんとに・・・いい曲だった。

最後は、拍手が待ちきれない観客たちによってフライング拍手。でも・・・今回は仕方ない気がする。本当にいい曲だったし、みんなそう思ったに違いない。拍手はなかなか鳴り止まず。公演に対する拍手だけでなく、この素晴らしい(珍しい)オペラに対する拍手でもあったと思う。すべてにブラヴォー。

帰る道々、この曲初めて聴いたと思しきカッポーの会話(リア充氏ねとかは思わない)で、「いい話だったね~。それにすっごくいい曲だね~」って言ってたのがきこえて、こっちもホンワカしました。

「死の都」ロスを心配し、もう一回行こうかなとも思ったのだけど、お金ないしあまりにそれってキ●ガイじみてるので(いくらなんでも同じ曲3回はねーわ)、この最後のパウルの歌とともに「死の都」と今回はお別れしたいと思う。(いや、2・3日経ったら気は変わるし、当日までわからんのだけどね。) 

この身にとどまるしあわせよ
永遠にさらば いとしい人よ
死から生が別たれる
憐れみなき 避けられぬ定め
光溢れる高みで この身を待て
ここで死者が蘇ることはない


(訳:広瀬大介)

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「死の都」の次の演目は「ヴォツェック」という、不思議の都、東京。ここはウィーンかと。でもお寿司はウィーンより美味しいよ、たぶん。

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あれこれ

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びわ湖公演のほうの死の都は本当に素晴らしかったのですが、感想を書いた日はとても疲れていて、翌日から会社で、しかも今週飲み会が二つも入ってたのでなんかろくな感想書けなくてすいませんでした。いつも楽しみに読んでる「NEVERまとめ」にリンクされちゃって(嬉しかったけど)大変恥ずかしいです。

しばらくは寝ても覚めても(もちろん今もだ)「死の都」のこと(とくにマリエッタ演じた砂川さんのこと)しか考えられず。寝床でうとうとすると「死の都」の一節が浮かんでしまうほど。他のことを考えてもいつのまにか「死の都」のメロディが頭に流れ込んできて、「ハッ」となってしまう。もしかして、これは「恋」??

しかもこの曲特有の、聴いた後のひどい喪失感。まだ初台公演はあるんだ、と思いつつ、終った時のことを思うと悲しくて悲しくてつらい。このオペラのテーマは悲しみじゃなくて希望ではあるのだけど、この曲の終ったあとの喪失感って他にない。いったい何なんだろう。

で。
おそらく、初台は券は高いし舞台も豪華そうだし外人のいい歌手を揃えているので、初台のほうがいい公演なのかもしれないけれど、もしかして(意外と)びわ湖のほうが素晴らしかったらどうしよう。いや、それでもいいんだけどね。

一般的にこの曲をびわ湖で(はじめて)聴いた人はどうなんだろう。どういった印象だったんだろう、と疑問を持ちツイッターなんかでびわ湖の感想を読むと「意外と面白かった」「しんみりした」などというのが多い。あたしなんかこの曲を聴いて十ン年な人なので、舞台の実演で見るの初めてでも初心に帰ることがどうもできない。

おもしろいな、そう思ったんだ的な感想をまあ大体まとめてみると。

1.「死の都」という題名からビビってしまい結構入りづらい。前売りが売れない。

2.聴いてみると美しいメロディ満載で、あらすじも実にわかりやすい。昔ながらの演出や前衛的でない美術も相まってなんだか懐かしい?雰囲気。(意外と初心者向けなのかも?)

3.まるで昔のハリウッド映画を舞台に載せて、生演奏で歌手が歌っているような印象。(贅沢)

4.この曲の世界初演時は、第一次大戦が終わった頃なんだそうな。でもって、第一次大戦で愛する人を失った悲しみから立ち直ろうとしているヨオロッパの人たちのハートを見事につかんだ。で、大ヒットした。・・・で、まさに現在の日本が世界初演時と同じような境遇。だもんでこのオペラに共感を覚えた(覚える)のではないか?という仮説。

(そういえば、そうなのかも。だって「ピーター・グライムズ」の時も「津波って恐いよね~でも海岸離れられないんだよね~」的な事にやけに共感したもん。東京に住んでるのに。)

「初台の感想まだ書かないで下さい」的なことを注意書として書いてしまったけど、実は気になるので初日の感想はちょろちょろと読んでいる(アレレ)。で・・・・なんか、あんなに期待した「影のない女」の公演と同じような(あまりよくない)感想を持ちそうでコワイ。期待しすぎる公演というのはえてして逆の方向に気持ちが行きやすいものなのである(わたしは)。

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映画でのコルンゴルト音楽はこんな感じ。

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