2007年12月14日 (金曜日)

東京シティフィル・コルンゴルト/交響曲

第214回定期演奏会
ブゾーニ:喜劇序曲
ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
コルンゴルト:交響曲嬰ヘ長調
ヴェルナー・アンドレス・アルベルト指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(東京オペラシティコンサートホール)



←コルンゴルトの交響曲




ええっと。演奏会の感想の前に、言いたいことがある。

今日、人身事故が多かった。私が知ってるだけで4件。
そのうち二つに巻き込まれた。いや、巻き込まれたって言っても、線路に飛び込んだ人の巻き添えになったとか一緒に電車に轢かれたとかそんなことじゃなく、単に電車が遅れただけなんだけども。

しかも。今日コンサートに行かなければ、何の関係もなかった。
会社から初台に向かう新宿線でまず、人身事故の影響で、動いては止まり、動いては止まりのチョコチョコ運転。市ヶ谷から初台まで30分近くかかった。(でもコンサートには間に合ったけどね)

コンサートの帰り。相変わらずダイヤ乱れまくりの新宿線はやめてバスで渋谷に向かい、山手線に乗ったところ。

またもや人身事故で電車止まってるし。(ただし、これは品川駅でホームから人が誤って転落しただけで助けられたようだが。)
でも、電車はわりとすぐ動いてくれたけどね。

そんで。私が言いたいのは。
12月は電車の人身事故(≒自殺)がいつもより多くなるんじゃないか、ということ。

それはみんな、あの憎むべきクリスマスのせいじゃないかと。盛り場を飾る電飾、わけもわからず浮かれ狂ってる若者、イチャつくカッポー、家の電気代を省みず家の周り中をキ○ガイのように電飾しまくるバカ父・・・などを見て、わが身の孤独や不幸を嘆く人は数多くいるんじゃないかと。そして、駅のホームで吸い込まれるように線路に飛び込んでしまう・・・。

別にドンゾコの不幸でもないこの私でさえ、こんなに忌み嫌っているのにさ~。

ほんとにやめようよ、クリスマス。こんなに不景気なんだからさ~。

・・・。

さて、本題へ。

コルンゴルトの交響曲を目当てに、急遽出かけた。こないだの飯守さんのマーラーのときとほぼ同じ位置に席を取った。ああ、今日はこないだよりもっとガラガラ・・・っと、電車の遅れの影響もあり、一曲めが終わってからぞろぞろ入ってくる客もあり。

(それにしても。シティ・フィルって最近よく利用するんですが、いつも客席ガラガラなんですけど、ちゃんとやっていけてるのでしょうか。飯守ファンなので心配です。)

ごめん、告白する。今日の演奏会の曲、全部はじめて聴くのだ。(コルンゴルト、てっきりCDもってるつもりだったがカンチガイだった)
だから演奏については、どうにもこうにも。音楽についてにしか書けないのでごめんなさい。

指揮者のアルベルトさん。全く知らない。ドイツのサッカー・チームの監督のような風貌。でも、楽員さんへの態度をみるとなんか優しそう。(わからないが)

まずブゾーニ。喜劇序曲は何か舞台音楽の序曲とかでなくて、独立したコンサート・ピースだそうだ。
印象でしては、誰にも親しみやすい、でも中間部分はちょっとヒネた印象もあるが、聞きやすい曲。モーツァルトをイメージしたというが。

ヒンデミット。コレは結構有名な曲だから、初めて聴いたってのはちょっと自分でも驚きなんだけど。これは、いい曲ですね。第2楽章なんかヨーロッパの怪しい中華料理屋の内装みたいで、なかなかいいです。もう一回聴きたいなあ。

休憩後、メインのコルンゴルト。小一時間くらいの大曲。

ま、ここでは色々コルンゴルトについて書いてきたので、ちょっと繰り返しになるけども。コルンゴルトはユダヤ人だったために、自分や家族の命を守るためアメリカへ亡命。そこでハリウッドの映画音楽の作曲家として大活躍をする。戦後、ウィーンに戻ったところ、あんなに自分をもてはやしていた(?)ウィーンはもうなかった。あれほど保守的だったウィーンでも、前衛音楽の風は吹いていたのである。コルンゴルトの音楽はもはや時代遅れだった。

どうしたもんだ、コルンゴルト。

失意のはてに、コルンゴルトはカリフォルニアに戻った。しかし、初孫が生まれたってことで、なんとなく作曲しようかなあ~という気になり、この交響曲は生まれた。

というものの、今までのコルンゴルトの音楽とは若干違う。鋭い不協和音で始まり、コルンゴルトのいつもの優美&華麗な音楽はどこへやら。かなり前衛的な響きを聞き取ることができる。

しかし、暫くすると「死の都」みたいな響きを聴くことができ、コルンゴルト好きはちょっと安心。そんな感じに、この曲は全体にコルンゴルト的なものと、前衛的なものとの戦いである(と思う)。でも。どう考えても、私が「コルンゴルト作曲」ときいて、望む音楽は前衛的なものではないなあ。「コレ映画音楽みた~い」と思うような、甘い音楽。

弦はあくまでも甘美にスイスイスルルル~。ピアノはポロポロリンでチェレスタはチロリロリンと鳴って。これが私の大好きなコルンゴルトなの。

第3楽章は自分の映画音楽の引用・・・というが、実のところ「これは女王エリザベスで・・・これが海賊ブラッドでしょ」とか、あたしにゃわからん。きっとこのメロディが引用なんだろうなあという程度で(申し訳ない)。後半、なかなか感動的である。

最後の楽章は今までの楽章の回想で、結構華々しく盛り上がって終わる。

なかなか力のこもった熱演で(ま、たまに管楽器の音がひっくり返ったりしたのはいつものとおりだが)、素人目から見る(聴く)と、演奏するの楽しそうな気がしたんだけど、気のせいかしら。ブラボーもけっこうあったし。

今日はコルンゴルト好きじゃないとなかなか食指が動かないと思うコンサートだったけど・・・。ナマで聴けるだけで有難く思ったコンサートでした。

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Pa0_0193 巨大ツリーに「シネシネシネ・・・」と言っている巨人の図。







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2007年8月25日 (土曜日)

コルンゴルト・雪だるま

Korngold in Vienna
「ウィーンのコルンゴルト」
・「雪だるま」より前奏曲、セレナーデ
・「ヴィオランタ」より前奏曲、カーニヴァル
・「空騒ぎ」組曲
・交響詩「あした」
・主題と変奏
マックス・シェーンヘル指揮/オーストリア放送管弦楽団



(どなたかアマゾンで買ってくださったようですが・・・アマゾンの試聴サンプルが違う盤のような気がするのが気になる。)


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ああ、疲れがたまっているわ。すごーく眠い。
別に会社が忙しいわけではないんだけど。やっぱりこの暑さの中の出勤はこたえる。



今日はとくに朝起きたら体が辛くて、(夕べ夜遅くNHKスペシャルなんかつけちゃったら、東条英機とか東京裁判とか出てきちゃって、つい見てしまってさー)電車でついウトウト。そしたらさー。

電車の車内放送にまでいちいちあいづちを打っている自分に気が付いたんだね。

「この電車は○○系統、なんとか経由、なんとか行きでございます~」「・・・うん」

「次は、なんとか。次は、なんとか。なんとかはお乗換えです」
「・・・うん」

「ホームと電車が広くあいておりますのでお気をつけ下さい」
「・・・うん」

それでまー、「ハッ!」と気が付いて『あ・・・もしかして隣の乗客に聞こえてしまったかしら・・・』とあせる。
しかしそのうちまたウトウト・・・・。

「うん・・・うん・・・・うん」

知らないうちに病んでしまっているのかも。ああ、大丈夫かしら私。

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で。関係ないけど、こんな暑い日は「雪だるま」で頭冷やせ。
本日紹介のこのCDは、以前ご紹介しましたヤノヴィッツやデルモータのアリア集と同じカンブリアってレーベルから出ているものです。

過去記事:デルモータとヤノヴィッツのコルンゴルト集

このCDは、コルンゴルトがウィーン滞在中の1949年に(戦後、ウィーンに復帰しようとアメリカから戻っていたのだが、受け入れられず失意のうちにまたアメリカへ戻った)監修して録音された音源だという。

クレジットには、CDのプロデューサーの名前にレスリー・コーンゴールドってある。この人はコルンゴルトのお孫さんで、次男のショージの息子さんです。

さらに「このアルバムはジョージ・コーンゴールドに捧ぐ---- 彼の父親(E・W・コルンゴルト)の音楽の献身的なプロデューサーのチャンピオン」とある。

で、一曲目のバレー・パントマイム音楽「雪だるま」という曲は、作曲家コルンゴルトの11歳の頃の作品だとゆー。彼の作曲の先生はあのツェムリンスキーである。(どんな授業風景だか、覗いてみたいもんである。) 最初はまだピアノ曲だったので、この曲のオーケストレーションはツェムリンスキーが行った。管弦楽曲版初演はウィーン・フィルをワインガルトナーが指揮して行った・・・という。うーん、ほんとかな?

聴いてみると、(劇の内容は他愛ないものらしいが)ホントに子供の作品?と思うくらい大人っぽい。しかしオーケストレーションはなるほど、ツェムリンスキーのものだなあと感じる。弦の使い方とか「人魚姫」を想起するとこもある。まあ、なんとなくこの2人の作品は似ているし、どっちも私の大好きな作曲家だから。

このCD、勿論モノラルだが、そんなに聴き辛いことない。なかなか時代の雰囲気があってよい感じである。他の曲も(貴重なヴィオランタからの曲もあるし。大好きな「あした」も声楽ヌキだが入ってるし)聴き応えがある。何より作曲者監修というのだから、心強い(←?)。

ところで。
今回このCDのことを調べるに当たって検索してみたら、こんなサイトを見つけました。

http://www.korngold.com/

Farewell, Vienna! というコルンゴルトの生涯を描いた舞台なのかしらん・・・。ちょっとナゾなのですが。あちこちいじっているとコルンゴルトの代表的なアリアや色んなメロディが聴けたり、貴重な写真が見れたりするとっても面白いサイトですので(英語ですが)、この作曲家に興味のある方は是非。(音が出ます。トップページがめちゃくちゃかっこいいです)

独唱者に「ヘリアーネの奇蹟」の全曲盤に出てきた歌手がいるなあ。

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2007年6月20日 (水曜日)

セーゲルスタム・死の都


コルンゴルト:歌劇「死の都」
トーマス・スンネゴード(パウル)、カタリナ・ダレイマン(マリー、マリエッタ)、アンデルス・ベリストレム(フランク)、他
レイフ・セーゲルスタム(指揮)、
トムトベリャ学校児童合唱団、
スウェーデン王立歌劇場合唱団&管弦楽団

過去記事:コルンゴルト 死の都 ラインスドルフ

まったく、会社でも色々と釈然としないことが多いわ、最近。
でも、ま、とりあえず一人でも平和に生きているから。
都内温泉でゆっくり・・・と思ったら大爆発、とか。
イタトマの前を歩いただけなのに、看板が落ちてきたりとか。
こんな世界的に平和な東京都心で暮らしていても、大事故に巻き込まれたりする。コワイですね。

あの温泉だって、東急本店と近いけれど、くっついてないでよかった。
だって明日、シアター・コクーンへ歌舞伎を見に行くんだもーん(←今年最高のプラチナ・チケットです)。で、もし、もしもだよ。あの温泉施設が東急本店とくっついてたら、我が東京フィルだって被害にあってたかもしんない。(縁起でもない。ごめんなさい)

後楽園のラクーアは大丈夫かしら(温泉は行ったことないけど、一蘭ラーメンを愛する者としてはちと心配。)。

まあ、気が滅入っているときは一番好きなオペラ、コルンゴルトの「死の都」を。この曲をここでご紹介するのは3回目。今日はナクソスのセーゲルスタム盤。

大ワーグナーはおいといてだけど、これより好きなオペラはないなあ。メロディーの美しさもあるけど、オーケストラの音のなんともいえない響きがね。ピアノの音が。天才のなせる技っつーか。コルンゴルトの曲のなかでもダントツ一位に好きだなあ。

(ぜひいつか、新国立劇場でやってもらいたい。演奏会形式でなくオペラで。やってもらいた~~~い!全員日本人キャストだって、今の実力だったらできるかもしれない。)

しかし。

この曲を聴こうと思って、このCDを取り出すことはほとんどナイ。まあ、ほとんどはラインスドルフ盤を聴いていることになる。まあ、色々と理由はある。

←ラインスドルフ盤。

セーゲルスタム盤は、歌手に有名どころが少ない、ということと。ライブ録音ということなので細部にカットが多いということ。

が、歌手はそんなに悪くない。(なんたってラインスドルフ盤の歌手が良すぎるのだ。ルネ・コロ、ベンジャミン・ラクソン、ヘルマン・プライと名歌手が揃い過ぎている。廉価盤レーベルのナクソスがここらへんと比べちゃダメだ。)
主役を歌っているスンネゴードはなかなかよいよ。マリエッタ役のダレイマンって歌手も悪くないし。

セーゲルスタムの指揮はややゆったりめで、細部のピアノとかが聞き取れるし、ヨイです。指揮のクオリティは高い。録音ももちろんデジタルで新しいし。

とはいえ。
やっぱり初めてこの曲を聴くという前提で、セーゲルスタムかラインスドルフ、どっちか輸入盤を買うなら(ラインスドルフ盤の国内盤がもし入手可能なら絶対に買いである)、圧倒的にラインスドルフ盤をオススメする。

まあ、千円近くの差でセーゲルスタム盤を選ぶのもアリだろう。でも、たった約千円をケチったために絶頂期のコロやプライの歌うあの美しいアリアたちを聴かないなんて。そしてそれでこの曲を語るなんて。それは(嗚呼)もったいない話である。

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2007年5月25日 (金曜日)

コルンゴルト・女王エリザベス

P1000755 コルンゴルト:映画音楽「女王エリザベス」(原題:The Private Lives of Elizabeth and Essex)
カール・ディヴィス指揮/ミュンヘン交響楽団

(完全版スコアによる世界初録音)








みなさんこんにちは。

唐突ですが。
不思議なことに最近は若い女の子ってカワイイなあってのも思うわけです。最近とくにカワイイなあって思うのはポッキーのCMに出ている、「とってもいいじゃん♪」って道頓堀?や、なんば花月?で踊りまくってる女の子です。名は知らんが。テレビ見ながらニコニコしちゃう。(あ、新垣結衣さんとおっしゃるのね・・・翌日確認)


・・・まあ、それはそれとして。音楽ブログだってば。

今日は、やっぱりコルンゴルトの映画音楽で。いやはや、うちにはまだあるんだわ。でもまだまだ他にオリジナル・スコアものCDはこの世(店に)にはあるんだから多分。廃盤にすぐなっちゃうから見つけたら即買いだ。実際、本日ご紹介のも今手に入るのかどうか。(前に書いたかもしれぬが)クラシックのCDよりも映画音楽のCDの購入はキビシイものなのである。

本日ご紹介のCDは、映画音楽界の巨匠、カール・ディヴィス指揮によるもの。カール・ディヴィスといえば、ふと思い出したのだが2年だか前、すみトリでチャップリンの「街の灯」(映画音楽もチャップリンである)を大スクリーンで上映しながら演奏したのがカール・ディヴィス指揮するところの新日本フィルであった。

画面を見ながらの生演奏って大好きな形態のコンサートである。著作権上の問題なのかなかなかやらないが、本当に感銘深いものなんである。

だけれども、最初は「うーん、やっぱり生演奏はいい!曲もいい!」と思いながら聴いているんだが。映画見ているうちに。
チャップリン扮するビンボーな男が、恋する盲目の女のためにお金を工面してあげようと、ボクシングのガチンコ勝負に挑戦するのだが・・・、その辺からもう、音楽のことはすっかり忘れて、もー笑うよ笑う。もう椅子ガタガタいっちゃうくらい爆笑。やっぱりチャップリンは面白い。

・・・ということで、このCDの「女王エリザベス」の演奏も大変素晴らしいのでありました。1991年録音というから音は鮮明ですし、迫力がすごい。まー、全体的にいつものコルンゴルト流のロマンティックなメロディ(出だしスター・ウォーズっぽい。勿論コルンゴルトのほうが先だけども)。

この「女王エリザベス」って映画は、日本では(劇場公開ではなく)テレビ放映されただけなんだそうな。勿論有名なエリザベスⅠ世の話です。(なんも見てないので筋書きを見ただけでコメントしなければならないが)何年か前、ケイト・ブランシェット演ずるエリザベス女王の映画を参考に。

生涯独身でヴァージン・クイーンと呼ばれ「イギリスと結婚した」(まあ、最近の私がじらい屋のラーメンと結婚したようなもので。ラーメン・クイーン。)エリザベス女王の年取ってからの、若い男との恋愛が主題のようである。エリザベスを演じるは大女優ベティ・デイヴィス、相手役のエセックス伯はエロール・フリンである。

老いを感じ始めたエリザベス女王は、若く自信家のエセックス伯爵と恋に落ちるが、エセックス伯はその強情さゆえ愛人の命令により断頭台の露と消える・・・という物語だとゆー。(早崎さんの本より)

この優れたスコアは1939年度のオスカー賞のノミネートを受けたという。その年にはなんと、あのマックス・スタイナー作曲の「風と共に去りぬ」も発表されている。だが、結局オスカー賞はどっちでもなくて、音楽賞はジョン・ウェイン主演の「駅馬車」のためのアメリカ民謡の編曲、作曲賞は「オズの魔法使い」の作曲のハーバート・ストザートって人だった。あらら、オーバーザレインボー。

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2007年5月 4日 (金曜日)

こうもり・コルンゴルト編曲版

17298399_129 J・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」
(コルンゴルト編曲版日本初演、日本語訳詞上演)
ガレリア座 ルネこだいら大ホール




行ってきたわ。小平。遠かったわ。電車・途中から見える景色は一面畑だったし。

オペラ上演、コンサートに関して、おおきなものからちいさなものまで(ヤンマーディーゼルか!)、わけ隔てなく見聞きするのがこのあたしのblogのモットー。 (←いつ決めたのだ。)

そうそう、そもそものこの上演を知る馴れ初め?については、昨年7月28日の「ヴィオランタ」の項をご覧いただけると有難い。

今回、日本語訳詞をなさった三浦真弓さん(アメリカ在住)とコンタクトを取ったのがきっかけで、知ることになったこの上演。なんだかすっごい遠回り。さすがインターネット。

ガレリア座って団体(アマチュアであるというのが凄い)の公演に行くのは今回が初めてである。このblogを始めるまで全然知らなかった。どこらへんまでアマチュアの人なのか(少なくともオケ・出演者はアマチュアかな?)あまりよく判らないが。すいません、勉強不足で。

まず、曲について。

(例によって早崎さんのご本によると)この編曲は演出家マックス・ラインハルトの要請によるものらしい。ベルリンの劇場で上演するための編曲を頼まれたのだ。「こうもり」のオリジナルの筋書きに手を加え、より説得力ある話にした。

(・・・ということで、なんだか知らんがとっても長くなっていた。4時間以上かかった、こうもり。)

ラインハルト&コルンゴルトが手を加えた部分と、演出家さん、訳詞家さんのお遊びで付け加えた部分があり。

序曲は、私が思うに原曲と変らないかと。
コルンゴルトが加えた部分、のヒントとしては、コルンゴルトが自身のオペラで多用したピアノが登場すると、コルンゴルトかなと。

例えば(記憶によると。もっと細かい部分色々あった)。
・ロザリンデは原曲だと昔の恋人アルフレードのちょっかいは嬉しさもちょっとあるが大部分迷惑そうだが、この版ではけっこう待ち望んでいたっぽい(今回の台本によるものかどうか不明)。
・アイゼンシュタインがオルロフスキーの舞踏会に向かったあと、女中アデーレがロザリンデに「ダンナ様がいなくなるのだから、このさい一人を満喫して、ドレスなんか脱いじゃって寝巻き姿になったら?」と着替えさせ、気分のよくなったロザリンデにアデーレはめでたく一晩だけお休みをもらえるのである・・・という部分。
・舞踏会の場面で、結構オルロフスキーの召使が大活躍している。コートや帽子を預かる、飲み物を配る、等。

一方、演出家さん等?によるもの。
・オルロフスキー公による第2幕のアリアの最後に、銀の薔薇が登場し、「薔薇の騎士」の音楽が流れオルロフスキーがゾフィ?に銀の薔薇を渡す。
・第3幕、看守のフロッシュが「死の都」のマリエッタの有名なアリア(看守は女性が演じているもんで)を歌う。
・モーツァルトのオペラのアリア?(なんだか忘れた)を歌ったり、牢屋に間違えて入れられたアルフレードがロザリンデの助けを待つときにベートーヴェンの「フィデリオ」のフロレスタンの歌を歌う、など。

・・・といった感じであるが、上演自体はとても楽しかった(長かったけど)。主役の方々はとても芸達者であったと思います。

アデーレ役の君島由美子さんは小柄でチャーミングな容姿が役にぴったり。ロザリンデ役の久保直子さんも気品があってとても芸達者でうまいなあと思いました。オルロフスキー役の原美緒さんは宝塚スターみたいでかっこよかったです。第3幕の主役のフロッシュ役の鹿島千尋さんは長いセリフと演技がアッパレでした。コルンゴルトのあの美しいアリアを思いがけず聴かせてくれて有難う御座います。

アルフレード役の利根川聡さんはお声がとてもよいと思いました。ちょっとダンディ坂野入ってたです。アイゼンシュタイン役の佐藤尚之さん、フランク役の山崎大作さん、ファルケ役の小林靖広さん、みなさん役柄をとても楽しんでいたのが伝わってきました。

終演後すぐ、通路で出演者の方々を間近で見ましたが、みなさんとってもお綺麗でした。とくにアデーレの方はとーっても可愛かったです。

今回、どうも券が残っているか怪しかったので、オケ団員の方から券を売って頂きました。終演後、少しお話をさせていただきましたが、「長かった~」ということをおっしゃっていました。ありがとうございました&本当にお疲れ様でした。

P1000750 さて。
←こんなのもやる、ルネこだいら。
ムーディ勝山がでるのか。柳原加奈子ちゃんも。ちょっと惹かれるな。








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や、本当にお疲れ様でございました。
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プロデューサー日記:(期間限定だそうです)
http://www.shinjukubunka.or.jp/shinjuku/operette15/producer10.htm

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2007年5月 2日 (水曜日)

コルンゴルト:2つの世界の狭間に

P1000748 コルンゴルト: 2つの世界の狭間に (神の裁きの日) (1944) ジョン・マウチェリー版
弦楽のための交響的セレナード 作品39 (1948)
主題と変奏 作品42 (1953)
ジョン・マウチェリー指揮/ベルリン放送交響楽団/
ベルリン・ドイツ交響楽団







私、ぜんぜんだめじゃん。

3日に渡って大掃除してけど。してはみたけど。目論みは外れたわ。期待した効果は得られなかった。お陰で部屋は綺麗になったし、トイレもお風呂もキッチンも「まあ、なんということでしょう(声・加藤みどり)」ってほどでもないけどまーまー綺麗になったが。

私の目的は開運。しかし、気が付いてみるとこころなしか逆に悪くなっているような(アレ?)。気のせいか。
いや、そんなにすぐにはよいことは訪れない。まだ掃除してたった2~3日だし。

で、まー、何か役に立つかと思い、 「決定版!風水そうじ」という本を買ってみた。主にトイレとお風呂の掃除のしかたを学ぶために。しかし。

この本、私のマンションの構造とは矛盾するところあり。実践することによって不経済なとこもあり。

・出会いを呼び込むには、いつも桃花位って方位に生花を飾る。(十二支ごとに方位が違う。以前より切花を飾るのが好きで偶然方位も合っていた。私はオンシジウムやシンビジウムなどのかわいらしい蘭が好きなのだが、大輪の赤い花が良いということで、赤いシャクヤクを購入。)水は毎日換える。花が枯れたとて空の花瓶は置かない

・古い、着ない服を捨てる。(今日、燃えるゴミの日だったのでずいぶん捨てた。)これで過去を清算。清算。

・バスルームの掃除は徹底的に。一回風呂に入ったら溜めておかず、すぐに流す
(ええ~??マジすか?なんて不経済。地球に厳しい!)

・マメなトイレ掃除は金運を招く。換気をよくする。トイレの蓋はいつもしておく。戸はあけっぱなしにしない。
(うちのトイレには窓がない。換気扇もない。ドアをあけっぱなしにしないでどうやって換気するんだ・・・。)盛り塩をして気を浄化する。

・・・といったところを、とりあえず出来るところからやってみた。・・・っつーか、年がら年中掃除をしてなきゃいかんということだ。マツイカズヨ並みに。そうか、やっぱりそうなんだな。

で、「風水」ってことで、ついでに風水によい音楽とは?とネットで少し調べてみたが、どうも「歌詞のない音楽」ってことらしい。いわゆるヒーリング系なのかしらん。ウチには厳しいなあ、ほとんどオペラか声楽曲か声楽つき交響曲のCDばっかりだもんね。


・・・ということで、今日は(前置きナガ!)もうすぐコルンゴルト版「こうもり」上演も近いっつーことでコルンゴルト、で、歌詞なしの音楽集。

「二つの世界の狭間で」はコルンゴルト自身が最も気に入ってた映画音楽だったらしい。ここでいう「二つの世界」は、この世とあの世、マツイカズ世。・・・ヨーロッパとアメリカって意味もある、かな。

映画の内容は、まるでコルンゴルトの身の上をドラマティックに映画化したみてぇな内容。
「主人公のオーストリア出身のピアニストと献身的な妻はアメリカの船に乗船しようとしたが乗船を拒否され、自殺するが、気が付くと爆撃で殺された人々と一緒に船に乗っている。まもなくそこに天の審判者が現れ・・・etc」 (早崎さんの「コルンゴルトとその時代」より。←いつもすいません)

なんかこー、こんな感じの映画を前に観た感じ。イギリス映画の「天国への階段」みたい。 (韓流じゃなくってよ。いつもTBくださる韓流スターの商用blogのおっさん。はっきりいっていっつも迷惑ですが・・・今回はさらしものにしたげる!ふふ)

音楽は、オペラ「ヘリアーネの奇蹟」を思わせる部分が多々。ピアノの独奏がロマンティックでムーディ。ムーディ勝山。

ま、コルンゴルト好きにはたまんねえ映画音楽の次は。これまた素敵な「弦楽のための交響的セレナード」って曲。4楽章あって、まるで小さな交響曲ね。

私はこの第1楽章が大好きだ。なんて優美で軽やかで、そこはかとない哀愁があって。みんなに聞いてもらいたいよお。

第2楽章はピツィカート奏法による曲。
第3楽章はゆっくりと、宗教的に、とある。マーラーの交響曲第3番(または9番第1楽章?)の最終楽章にさもにたり。
第4楽章はアレグロで、これもやっぱりマーラーの5番の最終楽章っぽい。

最後の曲「主題と変奏」は学生オケのために書かれたようだが、とっても優しい感じの曲。10分弱だが、コルンゴルトらしさが溢れていて素敵。

・・・という感じですが、国内盤で出てるみたいなので、ご興味のある方はお聴きになってみたらいかがでしょう。
(って安易な結びでゴメンナサイ。)

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↑5分で幸運は来ませんでしたが・・・。

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さて、いくつ商用TBがつくでしょう?
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2007年4月23日 (月曜日)

コルンゴルト・まごころ


コルンゴルト:映画音楽「まごころ」(Devotion)
ウィリアム・T・ストロンバーグ指揮/モスクワ交響楽団



・・・。

昨日はね、美術館に行ってた。
初めて行く、そこは都内でないとある美術館。(以下苦情なので一応名前は伏せる・・・わかってもコメントせぬよう。)

駅からバスで10分くらい。おなかが空いたので、美術館内のレストランで食べることに・・・つーか他に近所に食堂は見当たらない。
大抵、美術館内のレストランはうまいよ。東京都美術館しかり、東京都現代美術館しかり。・・・だって、美術愛好家はグルマンでもあるもの。当然でしょ。

昨日のレストランは、なかなか室内は明るく、ウェイトレスさんもみんな明るく愛想がよく、若くてかわいくて、てきぱきと働いていた。まあ、そんなヘンなものは出さないだろう。「今日のランチ」を注文。

が。

油断してた。グルメとして名高い(?)私、見る目なかった。

以下、出てきたもの。

シーフードのクリーム煮(冷凍食品の極小のエビとイカを2~3個ホワイトソースの缶詰で煮た物)のクレープ包み(硬い甘くないホットケーキが丸まっているだけ)と、鶏肉の唐揚げチリソース掛け(チリソースというよりただの辛いだけのタレに何故か黒豆が入っているのと、鶏は冷めてて硬い)と袋から出しただけのポテトチップと、野菜サラダ、スープはコンソメスープに春巻きが一本浮かんでる(昨日の余り?その組み合わせは何?)というもの。ご飯は雑穀米ではあったがやや冷めてて硬い。

もー、ノックアウトだった。どうしたらいい?(←泣)
何年か前の入院食を思い出した。いやそれ以下。とにかく何を意図しているのかがわからない。
が、メインなものは仕方なく食べた。サラダまで食べる元気なく、のこした。これで800円ちょい。いや、駅でタコ焼きでもついばんでいたほうがよっぽど至福であったに違いない。

その美術館の展示物は戦後の日本の復興を振り返るというもので(って書くとどこの美術館だかわかっちゃうじゃないの!!)、終戦時の浮浪児の写真とか、闇市の写真とかみんな苦労して食物を手に入れてたこととかの展示もあったので、それを見てからだったらあんなマズイごはんでも有難く全部頂いたかもしれんが。

ま、展示はなかなか楽しかった。とくに力道山とルー・テーズの闘いはなかなか見ごたえがあった。噛み付きブラッシーも見たかったが。

- - -

さーて、今日のお出し物。
もうすぐガレリア座のコルンゴルト版「こうもり」の上演が近くて「コルンゴルト」でのアクセスも多いってことで、本日はコルンゴルト・ネタで。(一応、観にいく予定だけれども。なんたって訳詞家さんとのご縁もあったし。それにどんな編曲なんだか聴きたいしね。)

映画「まごころ」。なんだよそのまごころって。

カーティス・バーンハート監督。イギリスの有名な女流文学一家ブロンテ姉妹の生涯を描いたドラマだが、伝記的事実は無視され、彼女達の生活は本人達は見たら仰天するほど華美に描かれている。・・・が脚本の弱さゆえ映画は3年もお蔵入りとなった。(いつもお世話様です早崎さんの著書より。すいませんいつもいつも。・・・ってまさか読んでらしてないよね。

で、どう「まごころ」なの?

本日紹介のCDは、珍曲の宝庫マルコ・ポーロから発売の映画音楽のシリーズである。 「デジタルでは世界初録音ざあます」と高らかにうたっている。なるほど、録音は新しい。

聴いてみますと、まあ、コルンゴルトの世界オンパレードですが、ことに「死の都」を思い出す所が多々あります。「死の都」好きにはたまんねー。
冒頭、「死の都」第3幕の荒々しいメロディー(教会の行列で、少年合唱が出てくるところの直前)が出てきて、そしてまた華々しいコルンゴルト・サウンドが繰り広げられる。6曲目に"The Girl"ってうっとりするようなワルツが入ってたり、途中で有名なウィンナ・ワルツ「南国のばら」が入ってたり、やっぱりウィーンの人だねえ。

演奏はなかなか盛り上げ方も上手だし、退屈せず聴き応えがあります。コルンゴルドの甘甘メロディの波に身を浸したい方にはぴったりね。

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2007年1月20日 (土曜日)

ちょっと古い「死の都」

P1000706 コルンゴルト:歌劇「死の都」
Maud Cunitz(Marietta/marie),
Karl Friedrich(Paul),
Benno Kusche(Frank),
Hans Braun(Fritz),
フリッツ・レーマン指揮 バイエルン放送交響楽団・合唱団
1952年・ミュンヘン






最近、プチダイエット中である。

ダイエットといえば最近、納豆。納豆が東急ストアからカラッポになってしまったりした。別にダイエットのためじゃなくて恒常的に納豆を食している私にとっては大迷惑な話である。だいぶん以前の品揃えに戻ったが、私の一番好きな「くめ納豆」が消えている。いったいどういうことだ。「くめ納豆」命の私が。他のを食べても満足しないのよ、私は。




しかもテレビ局ではダイエットの実験結果を捏造してるっていうじゃないくゎ~。



いや、なんでこんな話になっちゃったかっていうと、コルンゴルトはあんなにハリウッドでたくさん映画音楽を書いたり指揮したりしてすごく働いたのに、なんで太ってたのかなぁというどーでもいいギモン。ストレス太りか?

紹介の「死の都」は得意のWAHAHA・・・、じゃなくてWALHALLレーベルのもの。
「死の都」全曲は以前よりも何種か出揃っている。DVDも出ている。ウィーン・フィル(ザルツブルグ)のライブ?はまだ買ってないが、それ以外は見聞きしているはずである。

ってなわけだが、このCDの録音だいぶ古い。放送用スタジオ録音ではなくライブだと思う。コルンゴルトがまだ生きている頃の舞台。コルンゴルトが戦後、アメリカからウィーンに一時戻って「また昔の栄光を!」と思ったら新作「カトリン」は受け入れられず。。絶望してハリウッドに戻った。そんな頃の録音。1951年に仲良しのシェーンベルクは死に、青年作曲家ブーレーズは「シェーンベルクは死んだ!」と高らかに講演(別に本当のことだからわざわざ言わんでも)。

このCDに出てくる歌手はベンノ・クッシェ以外あまり知らない。まあ、平均的に「昔だからこんな感じかな」みたいな歌唱。マリエッタもパウルもまあ頑張ってるかなみたいな感じ。ただ、マリエッタが最初に登場するときは他の盤では聴いたことない高い声を出して自分をアピっている。それとも本来楽譜ではそうなのだろうか。

この盤で気をつけなきゃならんのは、カットが多いこと。上演のカットだけじゃなくて、CD収録のカットも激しい。第1幕の最後と第2幕の冒頭の長いあのかっこいいオケ部分がニャい。第3幕の頭のオケ部分もニャい。ニャいニャい。(いつから猫ブログに?)
雑音から考えるとおそらくエア・チェックなのだろう。

ということで、この曲がよっぽど好きじゃないとこのCDは関係ない。

因みに指揮のフリッツ・レーマンは(ご存知かもしれないが)大歌手ロッテ・レーマンの弟さん。やや遅めのテンポで、ラインスドルフ盤よりもスケールが大きい感じ。肝心のオケだけの部分が抜けているのでなんともいえないけど。




それだったら、なんで「ハイライト盤」とか「カットあり」とか全然書いてないんだ!?




・・・・・

ま、2枚組でちゃんとdisk1と2が入ってたから許す。




←買えるよ。興味があれば是非。

ザルツブルグでのライブ。ウィーン・フィルです。
セーゲルスタム盤です。
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宜しくぅ!!
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2006年12月20日 (水曜日)

コルンゴルト・ポリュクラテスの指輪

737 コルンゴルト:歌劇「ポリュクラテスの指輪」

エンドリック・ヴォットリッヒ(ヴィルヘルム)、ユルゲン・ザッヒャー(フロリアン)、その他
クラウスペーター・ザイベル指揮/ドイツ・ベルリン交響楽団

寒くなると、ウィーンを思い出す。

ウィーンは(たまたま私か行く友達の仕事の都合で)冬のほんとに寒い時期しか行ったことがない。東京の冬の寒さも、ウィーンの年末年始の刺すような寒さにはかなわない。

昼間でも「あと5分、外にいたら死ぬ」と本気で考えて、必死にカフェを探して飛び込む。そこでは暖かいコーヒーと美味しいケーキが待ち構えている。ウィーンのカフェ文化はこういったわけで花開いたのである(ウソ)。

ウィーンの大晦日は恐ろしい。普段はとても旅行者には暖かく気のいいウィーン人だが、大晦日の夜にケルントナー通りに繰り出すと、人が変ったように市民は火のついた爆竹を他人にぶん投げて楽しむ。

シュテファン大聖堂前で酒(屋台でホットワインが売られている)に酔った若者たちに爆竹で追いかけられて、どんなにコワイ思いをしたことか。恐怖とクソ寒さに震え泣きながら(?)大急ぎでホテルに戻ると窓の外では普通に打ち上げ花火(!)など町内会で楽しんでいる。木造住宅の多い日本だったら即刻全員逮捕であろう。

さて。

ウィーンの天才肥満児、コルンゴルトの初めて書いたオペラがこれである。15歳から16歳のときの作品というから驚きである。
一幕構成で1時間ちょいの小さな喜歌劇。18世紀のオーストリアを舞台に、宮廷楽長ウィルヘルムとその妻ラウラ、フローリアンとその恋人リーシェンという2組のカッポーに起こる騒動を描いている。

以前ご紹介した古きよきウィーン情緒たっぷりなコルンゴルトのオペラ・アリア集には、ヤノヴィッツが歌ったこのオペラからのアリアが収められています。(ラウラの日記の歌)
ヤノヴィッツの歌を聴いてしまうと(うっとり)「ああ、ヤノヴィッツが全曲歌ったらどんなに素敵だろう!」などとないものねだりをしてしまう。でも、この全曲盤も決して悪くはない。喜歌劇なので対訳があったらどんなにいいかと思うんだけど。日本で演奏会形式でいいからやってくれないかな?

初演は、これまた以前紹介いたしましたこの次に作られた傑作オペラ「ヴィオランタ」と一緒にブルーノ・ワルターの指揮によってミュンヘンで行われました。いずれにせよ、10代の子供が作ったとは思えないオペラが大指揮者や名歌手たちによって初演されたなんて、当時のヨーロッパの大人の人々の驚きはいかばかりだったか。想像すると面白いです。

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応援ありがとうございます。引き続きお願いします。
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2006年12月12日 (火曜日)

コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲とアルマ

エーリッヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲
ギル・シャハム(ヴァイオリン)アンドレ・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団

今日はコルンゴルトの最高傑作との呼び名も高い(私は彼の最高傑作は「死の都」だと思っているが)、ヴァイオリン協奏曲を。コルンゴルトの映画音楽を得意としているアンドレ・プレヴィンのサポートで。

コルンゴルトのこの曲は、彼の映画音楽に精通している方ならば、聴いていて楽しくてしょうがないと思う。色々な彼の作曲した映画音楽がちりばめられている。最初に「砂漠の朝」(Another down)、次に「革命児ファレス」、「風雲児アドヴァース」、「放浪の王子」って映画の音楽がひょっこりと顔を出す。耳慣れたメロディーが聞き取れるのでなんだか安心感がある。

このヴァイオリン協奏曲、数あるヴァイオリン協奏曲の中で、私の一番好きなアルバン・ベルクのそれと共通していることがある。それはアルマ・マーラー=ウェルフェルと大変関係が深いということである。

過去記事「ウェーベルン指揮のベルク・ヴァイオリン協奏曲

Alma_3 ベルクのヴァイオリン協奏曲の依頼者はヴァイオリニストのルイス・クラスナーである。しかし、その一方で作曲途中で18歳という若さで死んだアルマ・マーラー=ウェルフェルの娘のマノン(二番目の夫の有名なバウハウスの建築家ワルター・グロビウスとの子)のレクイエムということにもなっている。

ベルク夫妻はアルマとはもちろん、アルマの三番目の夫の詩人フランツ・ウェルフェルとも親しかった。そしてマノンをも特別に可愛がっていたらしい。

ベルクの伝記より(フォルカー・シェルリース著)
「マノンの死はベルクにきわめて深い衝撃を与え、この美しい少女のために一つの記念碑を作り上げようという願いを抱かせることになった。「ヴァイオリン協奏曲」はこうした思いにインスピレーションを刺激され、非常な速度で作曲が進行し始めた。そしてこの作品は<ある天使の思い出に>捧げられた。」

さて、本題のコルンゴルト。コルンゴルトは子供の時から天才少年の呼び声高く、グスタフ・マーラーも(この子は天才だ!と叫んでしまうほど)一目置いていた。で、マーラーの別荘にもよくお呼ばれしていたらしい。コルンゴルトが「お菓子を上手に食べられない」ほど幼い頃の話。

時は流れ。

アルマはフランツ・ウェルフェルと結婚したが、彼がユダヤ人だったためにナチスから逃れるためはじめフランスに渡り、その後1940年に苦難の末ニューヨークにたどり着く。
その5年後に、フランツ・ウェルフェルは持病が悪化し(そもそも心臓が悪かったみたい)、お亡くなりになった。

(10歳くらいアルマより年下だったはずなのに先に逝ってしまうなんて、ウェルフェルったらサギである。アルマはマーラーも含めてよく身内に死なれる人だなあと思う。なのにアルマ自身は85歳まで生きた。)

コルンゴルトがこのヴァイオリン協奏曲を完成する直前、フランツ・ウェルフェルは亡くなった。フランツ・ウェルフェルとも関係の深かったコルンゴルト。狂乱状態に陥ったアルマにコルンゴルトはこの曲を捧げたのである。

とくに曲の内容はアルマとの関係はないみたいだが、このへんの人間関係の繋がりを調べていくと色々興味深いものがある。



その他の演奏家によるコルンゴルトの曲




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今日はマジメな感じでいってみました。
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2006年11月11日 (土曜日)

コルンゴルト/ヘリアーネの奇蹟

Pa0_0024 コルンゴルト:歌劇「ヘリアーネの奇蹟」
アンナ・トモワ・シントウ(ヘリアーネ)、ハルトムート・フェルカー(暴君)、ジョン・ディヴィッド・デ・ハーン(異国の男)、ラインヒルト・ルンケル(王の女使者)、ルネ・パーペ(牢番)、ニコライ・ゲッダ(盲目の断罪官)、その他
ジョン・マウチェリー指揮/ベルリン・ドイツ交響楽団

コルンゴルトを重要な柱としているこのblogなので、このCDはどうしても取り上げなくてはならない、と常々考えていた。コルンゴルトの(彼の思う)最高傑作ということらしい。

でも、どうもずっと気が進まなかった。

このオペラ、筋がよくわからない。複雑・・・というか、シュレーカーのオペラにも通じるものがあるんだけど、つまり。

「あたしには何の関係も興味もないストーリー」

なのである。とにかく興味がわかない。自己投影もできないし、心わくわくのラブストーリーでもないし。とらえどころなし。
あと、もう一つの「気の進まなかった理由」は。

「歌手にいまひとつ興味がわかない」

のである。申し訳ないが主役テノールがやや弱い。シントウももうすこし声に魅力がほしいところだし。

たとえば、「死の都」のコロ、「ヴィオランタ」のイエルザレムの声の魅力には及ばない。

しかし、現時点ではこの録音しかないし(そもそも店にあるのか?)、それでもこの曲の真価を余すことなく伝えていると思うので、鑑賞には十分すぎると思う。贅沢である。録音もよいし。

それと、そんなに重要でないルネ・パーペの牢番がよい。

曲は、ホントに大変素晴らしい。コルンゴルト・サウンド満載である。何回も聞き返したくなるような部分がたくさんある。

合唱も入る第一幕の前奏は美しいし、第1幕の「異国の男」が歌う「自由になるのか?・・・etc.」という盛り上がる部分も素晴らしい。
第2幕で歌われるヘリアーネのアリア(「私は彼のもとへ行きました」)も異様な盛り上がりを見せる。
第3幕は映画「十戒」のような雰囲気でスペクタクル満載だし、二人が昇天する最後の場面のオーケストラもこの世のものとは思えないほど美しい。

<おもなあらすじ>
妻ヘリアーネの愛を得られぬ暴君の支配によって喜びが禁じられた国。喜びと愛を伝えるべくやってきた異国の男が牢獄に捕らえられている。美しい王妃ヘリアーネが登場。死刑を宣告された異国の男を慰めるために全裸になる。

そこへ暴君が登場し、全裸のヘリアーネは見つかってしまう。逆上した暴君はヘリアーネを捕まえさせる。

裁判。異国の男はヘリアーネの胸の中で自刃する。異国の男の処刑に反対する民衆がなだれ込んでくる。暴君は民衆に「異国の男は死んだが、王妃が清純な女であるから彼を生きかえさせるであろう」と宣言する。

王宮前広場。ヘリアーネは異邦人の亡骸に近づき神の名において立ち上がるよう命じようとするが、自分は清純でもなんでもなく彼を愛していると告白。それを聞いて民衆たちは怒り彼女を処刑しようとする。

が、そのとき雷鳴が轟き、異国の男は立ち上がった。異国の男にすがりついたヘリアーネは暴君に剣で刺される。異国の男は暴君を追放し、この国に希望が復活したと歌う。
二人は固く抱き合い、二重唱を歌う。二人は昇天する。

これでもさらーっとまとめてみたがやっぱり長くなってしまった。しかもやっぱりナンだかよくわかんないし。ごめんして。


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2006年10月 8日 (日曜日)

コルンゴルト・ハリウッド・ソングブック

Ewksongbook エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)
 映画からの歌曲
 「恋のナポリ」より
 「逃げちゃ嫌よ」より
 「シー・ホーク」より
 「女王エリザベス」より
 「永遠の処女」より 
 シェイクスピアの歌 Op.29
 「十二夜」より
 シェイクスピアの歌 Op.31
 「オテロ」より
 「お気に召すまま」
 My mistress' eyes Op.38-5
 サイレント・セレナーデより

スティーヴン・キンブロー(バリトン)
コートニー・ブッド(ソプラノ)
ダルトン・バルドウィン(ピアノ)

3連休、皆様いかがお過ごしでしょうか。本日は結構最近発売された(このblogにしては)、コルンゴルトの甘いメロディーに溢れた映画音楽からの歌曲集など。

なんともムーディな雰囲気に溢れた歌曲である。こんな曲が流れるような大人の雰囲気の店でブランデーでも傾けたい。

コルンゴルトの映画音楽は甘美な感じが全体的に多いが、この映画「恋のナポリ」からの曲も、身も心もとろけそうなメロディーに溢れている。

「恋のナポリ」 (原題Give me This tonight)はオスカー・ハマースタイン2世の詩によるオペレッタ映画です。美男子テナー、ヤン・キープラ主演ってことで、ちっと見てみたい。内容は『歌のうまい漁師が美しいソプラノ歌手に見出され、歌と演技のレッスンを受けるうちに彼女と恋に落ちる』ってな感じらしい。『漁師』ってだけでもうなんだかコルンゴルドやる気うせそー。

曲はまあ、ありそーでなさそなメロディ、コルンゴルトあまあま路線炸