2019年2月 9日 (土曜日)

新国立劇場「タンホイザー」

Tanheuser1ワーグナー:歌劇「タンホイザー」全曲
指揮:アッシャー・フィッシュ
演出:ハンス=ペーター・レーマン
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
照明:立田雄士
振付:メメット・バルカン
領主ヘルマン:妻屋秀和
タンホイザー:トルステン・ケール
ヴォルフラム:ローマン・トレーケル
ヴァルター:鈴木 准
ビーテロルフ:萩原 潤
ハインリヒ:与儀 巧
ラインマル:大塚博章
エリーザベト:リエネ・キンチャ
ヴェーヌス:アレクサンドラ・ペーターザマー
牧童:吉原圭子
合唱:新国立劇場合唱団
バレエ:新国立劇場バレエ団
管弦楽:東京交響楽団

(千秋楽)
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最終日にやっと行ってきた。実はTwitter等であんまり評判よくないのを見て、奮発してA席買ったのを若干後悔していたが、行ってきてよかった。とても感動した。
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新国立で「タンホイザー」観るの初めて。タンホイザーはあまり得意でないので人生たったの3回目である。前回は(すっごい前)皇太子さまと雅子様がご覧になった日だった。アレは演出エグかったなあ。今回の公演は皇太子さまは水曜日に行かれたようで、皇太子で最後のオペラにお会いできなくて残念である・・・って別に知り合いではないんだけど。
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今回の公演で(わたくし的に)特筆すべきだったのは、序曲がパリ版であることである(解説によるとドレスデン版ウイーン版との折衷版ということだが、よくわからん)。子供の時に(お年玉で)初めて買ったワーグナーのレコードが、カラヤン/ベルリン・フィルのワーグナー管弦楽曲集でありまして、それに入ってたタンホイザー序曲がパリ版だった。中間にカスタネットの「カッカラカッカラ」いうのが入ってて、最後には合唱が入るとても素敵な演奏であった。それで育ってきたから演奏会でタンホイザー序曲が演奏されても決してパリ版ではないので、いまいち物足りなく感じていた。
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今回は新国立バレエ団がおどるヤツで、カスタネットのカッカラッカッカラが聴けて本当によかった。合唱も新国立の合唱団だから美しき事この上なく。バレエもなんか映画の「アバター」を思い出すようなコスチュームだったけど、過剰にエロくなくてよかった。
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さて(私が勝手に)期待していた指揮者のアッシャー・フィッシュだが。残念ながら今回は日本のワグネリアン達には受け入れられなかったようだ。決して悪い演奏ではなかったが、いかんせん日本の聴衆は前音楽監督の熱い演奏に慣れ過ぎており・・・私もつい先日新響の「トリスタン」を聴いてしまったものだから・・・演目は違うものの、今回はやっぱり少し物足りなく感じた。恐らく「ヨーロッパ旅行に行ってたまたまスケジュールが合ってたまたま見たふだんのタンホイザー」くらいな指揮レベルだったのかなあと。
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歌手は総じて良かったように思う。タイトルロール(という割には劇中ではタンホイザーとは呼ばれずハインリッヒって一体お前誰なんだ)のケールは、前に観た「死の都」と同じように、最初の方の公演は悲惨ながらも最後は結構調子よくなるという感じであった。新国立でのケールは最終日とるのがコツよん。
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エロ担当と清純担当のそれぞれの女声歌手さんは、どちらも同じように良かった。どっちが優れているとかそういうのはなく、それぞれ。どちらも役に合った声質かと。
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男声の主要歌手では、やはり妻屋さんはもっぱら安定の歌唱。というか妻屋さんが調子悪いの見たことない。我々新国立民は普通に色んな(人間役でも巨人役でもマッドドクター役でも)妻屋さんを見聞きしているけど、これって凄いことじゃないの?
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ヴォルフラムのローマン・トレーケルは普段はスキンヘッドなのに舞台でカツラ被ると途端にカッコイイパターン。「タンホイザー」を観るたびに思う、「エリザベートはどうしてあんなタンホイザーなんか風俗野郎に夢中なの、ヴォルフラムのほうが絶対いい人なのに、バカじゃないの」って思うけど、今日も思った。「夕星の歌」良かった、泣けた。というかそもそも「夕星の歌」はとってもいい曲だ。
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その他、大変素晴らしかったのは牧童の吉原さん。朝の光に吸い込まれそうな美声で最初からホロリと泣きそうであった。オーボエも(いやこれは奏者が吹いてるんだけど)素晴らしかった。
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演出は、普通に受け入れられやすい演出で、よかった。帰る道々ワーグナーにあんまり詳しくなさそうなマダムたちも「なんか今まで一番良かった」って話すのを聞いたので、わかりやすかったんだと思う。ただ、ヴェーヌスがいつも乗って出てくる「ヴェーヌスベルク号」が最後にゆっくりと後方に引っ込んでいくところがなんかじわじわ来て笑ってしまった。
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しかしまあ、一番良かったのは言うまでもなく新国立劇場合唱団の皆様。もう世界に誇れるレベルかと。トンでもなく昔に聴いたバラッチュ率いるバイロイト祝祭合唱団と張れるよきっと。
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ただ、本日唯一残念だったのが・・・聴衆である我々がいまいち体調がすぐれない人が多かったことで・・・雪が降るような極寒の中やってきて、劇場内は暖房と満席ですっごく暑くて、私は上はブラウス一枚になって観劇してたくらい。いつもよりすごく咳払いが多くて私の前にいたおじさんがブチ切れたりとか、散々な日であった。まあ、体調は急に悪くなったりするし仕方がないんだけどね。

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2019年1月26日 (土曜日)

新響:トリスタンとイゾルデ(2019)

Shinkyouワーグナー;楽劇「トリスタンとイゾルデ」
第1幕への前奏曲、第2幕全曲、第3幕第3場
(演奏会形式・日本語字幕付き)
トリスタン:二塚 直紀、イゾルデ:池田 香織
マルケ王: 佐藤 泰弘、ブランゲーネ:金子 美香
クルヴェナール:友清 崇、メロート:今尾 滋
牧童:宮之原 良平、舵取り:小林 由樹
飯守泰次郎指揮 新交響楽団

(1月20日東京芸術劇場コンサートホール)
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新響:トリスタンとイゾルデ
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飯守さんの「トリスタンとイゾルデ」inティアラこうとう
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(会社で)法定調書作成作業に追われていて、演奏会より1週間近く経ってしまってちょっと記憶が飛んでる部分もあるけど今頃感想。
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新響さんのトリスタンは以前2006年に聴かせて頂いた。今や普通にアマオケさんのコンサートに行かせて頂いているが、実はその日が初のアマオケ鑑賞である(友人知人関係以外)。それと、初飯守さん。「アマオケなんて」とか「日本人のワーグナーなんて」と若干ナメてた感があり。全部覆されて今の私がある。
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前回は1~3幕の抜粋版であったが、今回は第2幕全曲と第3幕最後の場面(と前奏曲)。合唱も入った抜粋版(というか短縮版)は素晴らしかったがやはり全曲聴きなれた人にとってはちょっとブチブチと中抜け感があった。今回は第2幕全曲滞ることなく聴けて、本当にありがたかった。普通の上演では結構ある二重唱の中間カットもなく。
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まあ、この調子で全幕聴きたいとは思ったのだけど、第2幕だけ演奏するってことで題名役二人は全力投球であったから、これはこれでよかったかなと。昔、バーンスタインがトリスタンの録音を一日1幕づつライブ録音したのを思い出す。どの幕を単独で取り出しても素晴らしいのだから、他の日に1幕だけとか3幕だけとかやってほしいな、このメンバーで(マルケ王は別の人がいいかな)。
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歌手の方々は・・・題名役二人は本当に素晴らしかった。まあ二期会の上演の時の池田さんのイゾルデの評判は良かったので(私は二期会の時にはダブルキャストのもう一方を取ったので残念ながら見てないのだけど)期待通りで、いや期待をはるかに上回ってよかった。なんだろう、オケの後ろに歌手が配されていたのだけど、よく通る美しい声が印象に残る。わたし的にはカンブルラン指揮の時のレイチェル・ニコルズ以来の名歌唱だったと思う。
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それと並び・・・トリスタン役の二塚さんが本当に発見というか素晴らしかった。このところトリスタン役を外しまくってた(スティーヴン・グールド以外)ので、日本人でこれは凄いと思った。もちろん3幕とも歌ったとしたらこのパワーを保ち続けるのは大変だとは思うけど、それでも・・・びわ湖の時やカンブルランの時の外人トリスタンよりは全然いい。二塚さんはびわ湖のときはまだ水夫を歌ってらしたのねえ。ヘルデン・テノールというよりはリリックで、しなやかな美声。さすがにびわ湖4大テノールである。
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バイロイトも経験ありの金子さんのブランゲーネも素晴らしく。2幕は歌うとこ少ないクルヴェナールの友清さんはなんか勿体ない感じ。この役好きなのでもっと聴きたいな。メロートの今尾さんはジークフリートを歌う日本で数少ないヘルデン・テノール。いつかトリスタンも・・・。
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今回も友人(さほど詳しくない、普通のオペラ好き)と鑑賞したのだけど、トリスタンは全く初めてだったものの、「なんか・・・お話し自体は夜だの朝だの色々言っててなんかめんどくさいけど曲はすっごく良かった」などと言ってて、堪能してたのでよかった。長くて退屈だったらどうしようかと思ったので。あと、第2幕全部聴いて「あの・・・このオーケストラの人って普段別の仕事してるってこと?めちゃくちゃうまくない?」と言ってたので「アマオケだもん、他に仕事してるよ(違う人もいるかもだけど)。」と答えた。いや、アマオケの演奏レベルは今は高いけどね。ここのワーグナーは格別。だって飯守さんだもの。プロオケだってこんな名演奏はできるとは限らない。滔々と流れる大河のように長い曲を滞ることなくここまで・・・。
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今回この演奏会は全くノーマークだったので連絡・手配頂いたオケの方に大きな感謝を述べたい(述べてるけど)。また!飯守ワーグナーの時は宜しくお願いします。

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2019年1月14日 (月曜日)

ROHシネマ「ワルキューレ」パッパーノ指揮/キース・ウォーナー演出

1547466362702ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」
【演出】キース・ウォーナー
【指揮】アントニオ・パッパーノ
【出演】スチュアート・スケルトン(ジークムント)
エミリー・マギー(ジークリンデ)
ジョン・ランドグレン(ヴォータン)
ニーナ・シュテンメ(ブリュンヒルデ )
エイン・アンガー(フンディング)
サラ・コノリー(フリッカ)他
ロイヤル・オペラ・ハウス
【上映時間】5時間1分
【料金】5,000円
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3連休。正月から体調が悪くて2日間ゴロゴロしていたが、今朝は調子が良かったので日本橋に映画に観に行く事に。たまたまAUビデオパスを見たらポップコーンとドリンクセットが100円、映画は1100円ということだったので、行く事に。ボヘミアンラプソディは・・・ちょっと考えたけどまだ1月ぐらいはやってそうな気がしたので、もうすぐ終わってしまう「私はマリア・カラス」に行く事にした。
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ところが。
カラスが終わって1時間くらいあとにロイヤル・オペラ・ハウスの「ワルキューレ」の映画を上映するということに気が付いたので、ついでに観ることに。というか、「ついで」が上映時間5時間というのもなんだかなあという気もしたが。ボ・ラプの2倍だぜえ。
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券を買い(AUのたまりにたまったポイントで買ったのでタダ)、こないだ行って閉まってた小諸そばでカツどんを食べ(500円だけど出来立てで美味しかったあ)、福徳神社で初詣をし(宝くじ買う前に行くべきであった)、正月のお雑煮で使い果たした茅乃舎のだしパックを買い(美味しいの~)、映画館に戻る。
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まあ、休日だったせいか、(ちっちゃいホールだったけれど)席の半分くらいはうまってた。ワグネリアンらしき男性たち多数。
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今回の公演のポイントは色々あるんだけど、何と言っても「トーキョー・リング」を演出した実績のあるキース・ウォーナーが演出だってことだと思う。あんなに面白い、ポップでキッチュな演出をする人なので、現在は本国でどんな演出をするのか興味があった。あと、エミリー・マギーとニーナ・シュテンメというキャスティングも大いに惹かれた。あと、ずいぶん昔に実際に聴いたロイヤル・オペラ管弦楽団の高性能っぷりはいわずもがな。名指揮者パッパーノもどんな指揮するんだろう・・・など。
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まず演出だが。同じ演出家か?と思うほど全然違う。キッチュでもポップでもなく、全体的に暗い感じだし、普通のヨーロッパの歌劇場の演出ってな印象。でも、ドイツの歌劇場やザルツブルグでするようなヘンテコ演出ではない。まあまあわかりやすい。まあ、世界中の映画館で上映するんだもんね、あまりヘンテコ演出も困るし。「トーキョー・リング」を唯一思い出させるものといえば、神々の世界から下界?に降りる細い長いハシゴがあったことくらいで・・・。
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あと、ワーグナーのト書きのちょっとしたことを演出に反映させて「ああ、そういうことだったの・・・」と感心するところはこの演出家かなあとおもった。例えば。第3幕のワルキューレの騎行の場面でヴァルトラウテがジークルーネに「何ぐずぐずしてたの?」と聞くとジークルーネが「ちょっといっぱい仕事があってね」と答えるところ、普通なら流してしまうところを・・・収集するべき英雄がバラバラ死体だったりとか。そのあとみんなで死体を組み合わせてちゃんと昇天させてあげるとこ(映像でね)とか、「なるほどなあ」ってなった。
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歌手は。なかなかの豪華メンバーだと思うが、期待してたマギーたんが若干調子が悪そうだったのが残念。ジークムントとヴォータンはなかなか頑張っていたものの、おととし新国立で見聞きした同役・・・スティーヴン・グールドとグリア・グリムスレイには(私の中では)どうしても勝てず・・・まあナマで聴いたものと比べてもしょうがないか。フンディング役の人は悪かっこよくてよかったし、フリッカもかなり熱演だったしちょっと若いころの草笛光子さんに似ててかっこよかった。
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しかしまあ、今回の一番の功労者はやっぱりニーナ・シュテンメだと思う。本当に素晴らしい。随分前にROH現地で(工事中だったので場所はロイヤルアルバートホールだったけど)見聞きしたヒルデガルト・ベーレンスを思わせる声と表現であった。素晴らしい。第2幕のジークムントに死を宣告するシーンでは泣いてしまった。ああ、ナマで聴いてみたい・・・まあ、聴いたことあるんだけどマルシャリンだったもんでな、ワーグナーを聴きたい。マルシャリン12年も前か。
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あと、日本ではできなそうだなあと思ったのは、最後のブリュンヒルデを火で囲うシーンで。本当の火を使うのはよその国では当たり前なのだけど、ヴォータンが固形燃料的なものを手のひらにくっつけて、火をつけると火柱がボッと出るやつをやってて、あれ、手品師じゃあるまいしかなり怖くないかなあと思った。
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あと、幕間で指揮者やコレペティトールや楽団員にいろいろとこの演目についてのインタビューをしてたのだけど、他の人はこの作品が「何回やっても難しい」だの「天才的」だの言ってたのに、ハープの女性が「いつもハープって1人か2人なので、ワルキューレは6人もいて楽しいheart」だの「ちょっと間違えても他に5人いるから誰かがフォローしてくれる」だの「終わったらみんな(元の楽団に)戻ってしまうからさみしいsweat02」だの言ってて、とっても可愛かった。
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・・・などと色々書いているけど、家帰ったらやっぱりクイーン聴いてるんだ私。なんじゃ。

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2018年10月28日 (日曜日)

大野和士×都響コンサート「ワーグナー・スペシャル」

Oonowagnerワーグナー:歌劇『タンホイザー』序曲(ドレスデン版)
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』より「前奏曲と愛の死」
ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』より第3幕第3場(最終場面)*
指揮/大野和士 東京都交響楽団
ソプラノ/アウシュリネ・ストゥンディーテ *
バリトン/アルマス・スヴィルパ *

(新宿文化センター大ホール)

大変な生ワーグナー不足である。なんだろう、最近ワーグナー上演少なくない?(気のせい?)。飯守さんが新国立を満了してしまったからかな。こんなワーグナー不足を補うために参戦。
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というか・・・ツェムリンスキー(じょじょう)をこのメンバーでやったらしい。全然知らんかったのだ。行きたかったなあ。
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はて。新宿文化センターに行くのはホントに久しぶり。実は昔、合唱団に入ってたときに練習場がここだったのである。これ以外に新宿文化センター行ったの覚えてない。(当時)ここ、新宿駅から遠くて大変だったわ。途中にプロレスグッズ屋さんがあってプロレスラーのマスクとか売ってたなあ。もうなくなってたけど。周辺は変わってたけど、ホールは変わってない。パイプオルガンあったりするので凄い。さすが新宿。
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印象としては、音はそんなに悪くない(と思った)。前から10番目でやや前過ぎたかなあという気もしたけど、響きはよかった。
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タンホイザー序曲、トリスタン前奏曲と愛の死、ワルキューレ最後の場面と素敵なプログラム。短いコンサートだったけど、ワーグナー不足を解消。個人的にはトリスタンが一番素晴らしかった。気が付いたら、私はコンウォールの海にいた。なんか泣いてた。そういえば、2010年の大野さんの指揮の新国立劇場でのトリスタンを思いだしたわ。あれ、素晴らしかったなあ。
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今回、ワルキューレでの独唱者のお二人も素晴らしかった。お二人ともリトアニアからいらっさったという。ツェムリンスキーも歌われたらしい(行けなくて残念)。ソプラノの人は、歌唱的には東欧っぽいというか、ワーグナーよりはなんかショスタコーヴィチとかプロコフィエフとかのほうがあってそうな感じがしたし、お奇麗で色っぽい?印象なのでブリュンヒルデというよりヴェヌスのほうが合ってる感があったのだけど、声量もあり美声であった。ヴォータンを歌ったスヴィルヴァも若干ロシアっぽい?感じはあった気がするけど、ドスの効いたとてもいい声だった。これはこれで全曲聴いてみたい感じはした。初台にきてほしい。
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時間的には「みじけえな」と思ったけど(もっとやってほしいよ)、充実したコンサートだった。ああ、ワーグナーのオペラが聴きたいよう。
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日曜日・・・
金曜日の夜に、メレブにかけられた呪文によって「ムロツヨシ」がかっこよく見える魔法が、跡形もなく解ける時間が近づいている。
 

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2018年4月28日 (土曜日)

陽気なインキネン/日本フィル  言葉のない「指環」

20180427_2ワーグナー:歌劇《タンホイザー》序曲
ワーグナー:歌劇《ローエングリン》より第1幕、第3幕への前奏曲
ワーグナー(マゼール編):言葉のない《指環》

指揮:ピエタリ・インキネン
日本フィルハーモニー交響楽団

(2018年4月27日 サントリーホール)
写真が斜めっていてすいません。
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GW直前ということで仕事がいっぱいのはずと予想、あらかじめ券は取ってなかったけど、当日券が100枚ほど出るというので、急遽フレックスで会社を上がってサントリーへ。
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何度も書いているが、この指揮者が気に入っているわけではない。このコンビだとたまたまいつも当日券が出ることが多いので出かける。そもそもサントリーのサイトでは完売となっているのだが。
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インキネンは「ワーグナーと共に生き」ている人らしいのだが、多分この人のワーグナーは初めて聴く。まあ、今までの彼の指揮ぶりを見て(聴いて)、どんな感じになるのかおおよそ予想はつく。だいたいすっきりさっぱり系なんだなあと。
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インキネンほどじゃないけど、私も「一般人よりはわりとワーグナーと共に生きてる感じ」なので、そこそこいろいろな演奏を聴いている。そんで、自分の好きなタイプの演奏は頭にあるから、正直・・・違うなあと思う。大好きなタンホイザー序曲も、集中力に溢れた飯守さんの指揮する演奏に慣れているので、やはり少しもうちょっと(パッション的なものが)欲しいなあとか、ローエングリンの前奏曲も、こないだの二期会での準メルクル&都響の比類ない演奏を思い出し、うう~んとなってしまう。何もベルリンやウィーンのオケと比べているわけではなく、すべて日本のオケが基準となっている。
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日本フィルだってヘタクソではない。うまいんだけど・・・やはり若手指揮者の演奏だなあと思う。わかってて聴いているのでまあ、そんな失望はしないのだけれど。北欧の若い男性が指揮しているのは眼福ではあるものの、頭の中では・・・天使が降りてきたり、白鳥が舞い降りたりはしない。
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しかしまあ、今回のお目当てはマゼール編曲のリングである。この曲は以前、アマオケさんで聴きに行った。まあ、誤解を恐れずに言えばアマオケなので技術的にはプロとは比べてはいけないのだけれど、正直に言えばテンポとか表情の付け方とかはアマオケさんの演奏のほうが好きだったな、と思った(←えええ???)。指揮者の感覚がたまたま私と合ってたのかも。
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インキネンの指揮はすっきりさっぱりなのだけれど、どうも彼は「ワルキューレ」愛が強すぎるのか(勝手な予想)、他の3曲よりはかなり聴けた。いや、4曲全部愛して欲しいのだが。最後の自己犠牲もまあ・・・そこそこな感じだ。
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どうも全体的に(たぶんマゼールの意図したところの)「リングの美味しいところをつなげて聴かせまっせ」というよりは映画の予告編の長い版みたいな印象だった。もうちょっとしたらこういう展開が・・・と思って聴いているとすぐ次の曲に移ってしまい、「さ~て来週のサザエさんは?(フネです)」みたいな感じがそこかしこに聞こえた。そもそもそういう曲なので仕方ないか。(文句言うなら全曲聴けばよいが、ビジネスマンはなかなかそんな暇は。)
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メルクルがこの曲指揮したら、とか飯守さんが・・・とか考えてしまった。
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・・・とはいうものの、このリングの中の曲が色々聴けるのでこの曲は楽しい。日フィルさんの各ソリストさんの演奏も素晴らしく(とくにチェロ独奏の美しさが印象に残り、ホルンコールもミスなく素晴らしい)、なかなか楽しめた。最後も指揮者が手をおろすまで拍手はおこらず、一瞬の沈黙が。さすがにサントリーのお客さんはいつもレベル高いなと。
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インキネンとも日フィルとも何の関係もないのだが、アークヒルズの中の飲食店がかなり変わっていて、新築の木の匂いはとても心地よかったし、ちょっとした木のベンチとかがあるので開演前とかタダで休めてよいのだけれど、お値段の高そうなお店ばかりで悲しくなった。大好きなサブウェイももちろんなくなってしまったし、友人と何度か行って気に入っていたお茶漬けやさんも、ない。あの広いイタリアンのお店(アマオケさんが打ち上げに使い、飯守さんにお説教をくらうあのお店である)もなんかよくわからない会社になっていた。
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新しくできたラーメン屋に入ってみたけど、やっぱり若干高い。さすがに美味しかったけどもう行かないかも。インキネンはもう食べに行ったのかな。

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2018年2月25日 (日曜日)

二期会「ローエングリン」準・メルクル 深作健太演出

Lohengrin2018_thumbワーグナー:歌劇「ローエングリン」

ハインリヒ・デア・フォーグラー 小鉄和広
ローエングリン 福井 敬
エルザ・フォン・ブラバント  林 正子
フリードリヒ・フォン・テルラムント 大沼 徹
オルトルート 中村真紀
王の伝令 友清 崇
ローエングリン(青年時代)丸山敦史

合唱:
二期会合唱団
東京都交響楽団
指揮:準・メルクル
演出:深作健太
(2月24日 東京文化会館)
 

2015年に上演されたシュトラウス「ダナエの愛」に続き、深作さんと二期会(とメルクル)が再びタッグを組んだ公演。ダナエと違ってローエングリンは超メジャーな演目であるので、これはこれで演出難しかったのではないかと。今までにありがちの普通の演出では深作さんを呼んだ意味がないし、逆にあまりマニアックでよくわからん演出だと、二期会に慣れ親しんできた聴衆からブーイングが出てしまうだろう。

で。今回一回だけ券を取って観させて頂いたけれど、なかなかうまくいっているなと思った(誰目線)。ひとひねりもふたひねりもあるけれど、そんなに(ドイツなんかでやってるみたいなのよりは)めっちゃ難解というほどでものない。しかし。この曲の筋書しか知らないで挑んできた聴衆にはちょっと説明が必要なのかなと。

今回は珍しく友人を誘って鑑賞。友人はまあまあオペラ好きだけど、ワーグナーに精通しているというほどでもない。私との付き合いで若干オペラに行く程度である。

だもんで。

今回の演出でおそらく初心者にはわからないと思われる点は幕間にレクチャー。
・今回のローエングリンはルードヴィヒ2世の妄想と思われる。
・第2幕の最初に天井から落ちてきた矢がぶっささった白鳥の死骸は、ワーグナーの他のオペラの「パルシファル」に出てくるもの。ついでに言えばパルシファルはローエングリンのとーちゃん。
・オルトルートが眼帯して槍を振り回してるのは「ニーベルングの指環」に出てくる神々の長ヴォータンのオマージュ。
・第2幕の最初にけが人がストレッチャーに乗っているのは「ワルキューレ」のパロディと思われる。(ついでに言えば新国立劇場の「トーキョーリング」の演出のもので、この時の初演指揮者は準メルクル)
・第2幕でオルトルートがエプロンしてかいがいしくけが人の世話をしているのは二期会パルシファルのパロディ(かな?)。
・オルトルートが持っているリンゴは「ラインの黄金」での若さの象徴。ヴォータンの妻のフリッカ(婚姻の女神)の妹のフライヤが育てているのは金のリンゴ。

他に、いろいろと読み替え的なものは多数。ワーグナーの他のオペラを知っていればニヤリとさせられるし、私は歴史にあまり詳しくないのでアレだけどドイツ史に詳しい人だったらもっといろいろと面白かったのかなとも思う。

深作さんは(前のダナエの時にトークショーで語ってたなあ)ワグネリアンだそうなので、演出にワーグナー愛が溢れていた。二期会という昔からある日本の団体ながら、非常に個性的な面白い演出を見せてもらえてとても良かったと思う。まあ、私は新国立のほうのローエングリンは観たことがないので(ある事情で)、どのくらい違うのかわからないんだけど。

演出が(面白いので)注目されがちだが、演奏も素晴らしい。とくにダナエに続き準・メルクルの指揮はホントに素晴らしい。(そういえば、「ダナエの愛」のザルツブルグで上演されたのをYoutubeでちょろっと見聞きしたのだけれど、指揮やテンポに関してはメルクルのほうが全然好きだ。どうしてあんな凡庸な演奏だったのだろうメスト。)

メルクルの指揮した新国立「ジークフリート」は今だに自分の中ではベストだ。

都響の演奏も本当によく鳴っていて素晴らしかった。たぶん本場に引けを取らないと思う。たまに日本のオケのワーグナーは「ホントにひどい」と思うことも過去あったけれど、メルクルに任せればそんなことないのかも。第2幕の合唱とか第3幕の結婚行進曲とかびっくりするくらい早くて驚いたけど。

深作さんは次回は何を演出するのだろう。パルシファルかな。もしメルクルと深作さんコンビでリングをやったらすごく面白そう。お金がかかりそうだけど・・・。

その他、歌手や出演者について。福井さんがこのオペラ団の看板歌手なので、それこそイタリアオペラだって歌われるしなんでも来いなんでしょうけど・・・・「ダナエ」続いて力強い歌声が素晴らしい。一緒に観てた友人が「外見もうちょっとかっこよかったらなあ・・・」と言ってたけど、こういう演出なのでそれはいいのではと思う。エルザおよびルードヴィヒ2世の妄想の中のローエングリン役の俳優さんは存在感抜群。なるほど的な。

(最初から最後までほぼ出ずっぱりの子役はエルザの弟ゴットフリートのところなのだろうけど、第3幕で指揮者の真似をしたりしてたので、この役はワーグナーにハマり始めた頃のルードヴィヒ2世なのかな、とか。)

林正子さんは相変わらずスタイルがよくてシシイを思わせる。もう一人のエルザの木下美穂子さんも声楽的にきっと素晴らしいんだろうなあ。オルトルートの中村真紀さんはソプラノの人なので若干ドスが足りないかなとは思ったけど存在感抜群だった。というかおそらくこの演出では主役はオルトルートなのかな。カスミさんも観たかった。きっとドスが効いた大迫力のオルトルートだったろうな。

・大沼さんはやっぱり歌うまいしかっこいい。
・伝令がムスカ大佐っぽかったのはなんかあるのかな。

他、いろいろと演出上では「なんで?」って思うこともあったが(第3幕のローエングリンは太陽王ルイ14世のかっこでパロックダンスを踊ってたりとか)、まあ、そういう謎な部分もありいの、がワーグナーっぽくていいのかな(←全部それで済ます)。
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2017年10月15日 (日曜日)

飯守さんの「神々の黄昏」 新国立劇場

201710142_2ワーグナー:「ニーベルングの指環」第3夜
楽劇「神々の黄昏」(序幕と全3幕)

指揮:飯守 泰次郎
演出:ゲッツ・フリードリヒ
演出補:アンナ・ケロ
美術・衣装:ゴットフリート・ピルツ
照明:キンモ・ルスケラ
舞台監督:村田 健輔
合唱指揮:三澤 洋史
ジークフリート:ステファン・グールド
ブリュンヒルデ:ペトラ・ラング
アルベリヒ:島村 武男
グンター:アントン・ケレミチェフ
ハーゲン:アルベルト・ペーゼンドルファー
グートルーネ:安藤 赴美子
ヴァルトラウテ:ヴァルトラウト・マイヤー
ヴォークリンデ:増田 のり子
ヴェルグンデ:加納 悦子
フロスヒルデ:田村 由貴絵
第1のノルン:竹本 節子
第2のノルン:池田 香織
第3のノルン:橋爪 ゆか
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
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申し訳ない。
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ずっと書いてきたが、この4月よりずっと多忙で。体が休まってない。やっとカミタソ行ってきたんだけど、まともな体調でない。今月も早や残業は30時間(←え)。前の日は10時まで働き、当日は朝8時半から出勤。昼まで給与計算業務をして半休取ってオペラパレスへ。土曜出勤の日だったもんで。でも、有給はごっちゃり余ってる。バイロイト3回くらい行けそう。金はないけど。
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休み時間もトイレ以外は席で死んでた。楽しみにしていたハヤシライスを食べに行く気力なく。当然第3幕ではお腹が空いてしまった。
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あまりに体がだるいのでオペラを見ている間も何だか後ろから歩いてくる黒い物体が見えたりして(通路でなく、わたしのすぐ横を)、結構ヤバイ感じがした。劇場って出るっていうし。見えないものが、見えないものが、見えないものが見えてくる(From アッシジ)。
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お前の体調なんかどーでもいい。はよ感想を書けと。ああそうかい。
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今回は「プログラム付きお座布団貸与付きS席」で。なんかお得な感じでしょ。お座布団は紺色で3センチくらいの厚さ(かな?)。わたしは腰痛持ちでもなく(版画してた頃はひどく悩まされていたが)、オペラパレスの座席もそんなに座り心地が悪いわけでもないのでタダじゃなきゃ借りないんだけど、座ってみるとちょっと座高が高くなる感じでこれはこれでいいかも。背が低いもんでね。
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席は前から11番目。前の席のお客さんがいつも気になるのだが(座高が高い人、アフロヘアの人などは非常にこまる)、今回は小柄なアジア系外人カッポーだったので全然気にならず。Youは何しに日本へ。
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逆に(こんなこと書いていいのかわからんけど)となりに座ってた知らない会社員風の男性が上演中かなり寝ており、起きているときも終始タメイキをつかれるので結構気になってしまった。このオペラ一番の聴きどころのハーゲンのまんねんの人たちの合唱が始まっても寝ていたのでエルボーで叩き起こそうかと思った(チミチミ、ここを見逃しちゃあかんやろ)。事件になるのでやんなかったけど。
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さて。私のリング歴はそこそこ長いが、コンプリートしたのは実は今回が初めてかも。トーキョー・リングも、準君のときとダン君の時を合算してコンプリートなくらい。何だかいつも一個抜けている。
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遠ーーーい昔に観たゲッツ・フリードリッヒの「神々の黄昏」も断片的にしか覚えてないんだけど。その時は「遠いようろっぱではこんな革新的なものをやっているのか。」と思ったものが、今見ると(一緒ではないけど同じ人が演出しているのでやはりかなり似ている)、ずいぶん古いなあという印象。パトリス・シェローのリングだって、当時はとんでもなく革新的で聴衆が受け入れられなかったものだが、今みると古典だしね。
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印象的だった舞台上に並ぶ巨大レンズもまた登場。あの後ろに歌手が立つと映画のクローズアップみたいな印象を観客に与える。演出家お気に入りの手法か。
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あと、薄い記憶であるが第3幕でジークフリートが3人のラインの乙女たちに何か四角い板のようなものを川にぶん投げてたシーンがあって、「なんか意味あんのかな。大人になったらわかるのかしらん」とかその時は思ったが、昨日ほぼ同じことがあったけどわかんないかった。板は三角だったけど。
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ええっと、順を追うと。プロローグ。端役は日本を代表する女性歌手で固めており。主役歌うような池田香織さんもノルンの一人。オカッパのウィッグでみんな同じように見える・・・って体形でわかるか。
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今回はペトラ・ラングのブリュンヒルデ。飯守さんリングは全部ブリュンヒルデは違う人だったのかな。どの人も・・・どうかな、テオリンがやっぱり一番好きかな。ラングはバイロイトおなじみな歌手だけど、あんまり好きな声ではない。しかも最初の方は声をセーブしているのかいまいち。仕方ないのか。
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グールドはいつものグールド。服装も変わらず。布がいっぱいいりそう。
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ギービッヒ家。ハーゲン役のペーゼンドルファーは「今日ちょっと調子悪いけど歌います」的なアナウンスが前回公演であったようで心配してたんだけど、この日は何もなく。治ったみたい。いつも通り見事。
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グンター役のケレミチェフは新国の「死の都」の時にフリッツ歌ってた人やで。死の都では二役で第2幕のピエロのあの有名なアリアも歌ったけど、真面目な歌唱をする人のようで「この人は(うーん)・・・ピエロ役より実直なグンターみたいな役のほうがぴったり」とか思ったので、ホントにぴったり。外見も、素敵なグートルーネ(安藤さん、美しい)とぴったりなスマートさ。怪しい関係にある兄妹がハーゲンの提案に喜んで、二人で手を取り合ってベッドの上でぴょんぴょんはねるシーンは可愛かったなあ。
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色々すっとんでワルトラウト・マイアーのヴァルトラウテ。相変わらずお奇麗である。芸歴長いからずいぶんいろいろな役を観させていただいたけど、ヴァルトラウテは初めて観るのかな。ジークリンデ、クンドリー、マリー(オランダ人じゃなくてヴォツェックのほうね)、イゾルデ。どの役も歌手のお手本になるような見事な歌いぶりだった。歌手というより舞台女優という感じ。普通のオペラ歌手のような「歌手だけどたまたまこの役やってる」感は皆無。もうその役の人にしか見えない(ロンドンでみたベーレンスもそんな感じだったなあ)。
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第2幕。アルベリヒ役の島村さんはリアルにアルベリヒにしか見えない。大体、西洋人がアルベリヒとかミーメとかを演じるとでっかい人が多いから「どこが小人族なの」と思うけど、島村さんはちゃんとアルベリヒに見える。片手が「フック船長」になってるのは「ラインの黄金」でヴォータンに指切られたからかな?
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ハーゲンがまんねんの皆さん(合唱団)を呼び出す。長いトランペットを持った奏者に人々が舞台の横のバルコニーに登場。効果満点である。合唱団も(今回は新国立合唱団じゃ人数足りなかったのか二期会その他からもお助け)いつもながら素晴らしい。ハーゲンがでっかいのでなんか合唱団が小人族のよう。ハーゲンは槍を股に挟んでまさかの下ネタ。2回もやる。演出だけど合唱団はもっと大暴れしてもいいのにな。
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ここにきてブリュンヒルデの怒り爆発。ここがこの役の真骨頂でしょ。ラングってなんか遠目に見て奈良美智さんの書くイラストみたいな感じだなと思った、オデコで。
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あまり関係ないけど、合唱団の女性の方々の正装の衣装がみんな違ってて、みんな素敵だった。オートクチュールかな、もっとよく見たいなと思ってオペラグラスで観てたんだけど出る時間短くてね。残念。
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第3幕。「ラインの黄金」と同様にながっぽそい青い蛍光灯みたいなのが前後しててライン川のお水を表す。3人の乙女結構衣装がせくしいで大胆。わたしがファンであるあの知的な加納悦子様があんなカッコで・・・ちょっと違和感。声楽的には(ノルンもだけど)この3人は見事。演技しながら大変そう。すっころんだりしたのは演出なのかしらん。
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いやまあ、今さらだけど、ホント不本意だわジークフリート殺されるの。なんだろうアレ。こないだの高速道路の事件思い出して(全然関係ねえのに)ムカムカした。見事な「葬送行進曲」を聴きながら、本当に悲しくなった。幸せだったころの「ジークフリート」でのジークフリートとブリュンヒルデを思い出して懐かしくなった。それと同時に・・・「ああ、もうこのリング観るの最後なんだあ」と思ってそれも悲しくなった。
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最後はブリュンヒルデの自己犠牲。ここでまたラングが本領発揮。あんまり声楽的には好きではないんだけど、とにかくド迫力で素晴らしい。さすがに歌いなれてる感。雷的な効果音が鳴り響き、大迫力。ドリフ的にセットがドタバタ倒れたりして「なんか・・・すごいもの見てるなあわたし。来てよかった。」とか今更思った。視覚的にも演奏も凄すぎて涙が出た。最後にいつも泣いてしまうんだけど何だろう。
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しかし、最後の最後でかぶったシーツの中からブリュンヒルデが引田天功ばりに「ハイッ」とばかり登場したので出てた涙もひっこんでしまった。ナニコレ。「ブリュンヒルデは生きていた!<完>」 でもちょっとターミネーターのサラ・コナーみたいでかっこいいなと思った。
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最後の拍手は舞台の幕が降りるまで待って待って待って・・・拍手が巻き起こった。たまにこういう観客の時に当たると大変ありがたい。まあ開演前に奇声を発する人もいたにはいたけど(何て言ってたのかわかんない)、鑑賞には影響はなかった。
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やはり一番拍手が多かったのは(第一幕の終わりでだけど)マイヤーさんだった気が。でも他の歌手もかなりブラボーが多かった。まあ若干飯守さんにもブーがあった気はするけど大体反応は良かった。それにしても(今更思うけど)日本人はなんでこんなにリング好きなのかしら。こんな長いものをよく耐えるよねえ。わたしもこんなに疲れているのにちゃんと全部観たし。
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その他、気づいた点。
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・ジークフリートのホルンの人が毎回のように外すのでなんか気の毒になった。終演後トイレで男泣きしてないか心配になった(そもそも男性なのか知らないけど)。
・新国立に初登場の読響は大健闘。ワーグナー得意だよね。
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・「指環」は指環というよりはメリケンサックみたいでアレで殴られたら出血しそう。
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・となりに座ってたカッポー(日本人)が、開演前の注意アナウンスを聞きながら「なんで日本語と英語だけなの。中国人とかも来てるんだから中国語とか韓国語とかでもすればいいのに」と言ってたけど、なんか想像するとぶち壊し感が。雰囲気を楽しもうよ。
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・正直に書かせていただくと。今年聴いたもう一つのカミタソの、ハルサイ助っ人ブリュンヒルデのレベッカ・ティームが良かったなあ。もう一度聴きたい。あたし好み。
しかし、日本に居ながら年内に2回も、違うプロダクションのカミタソが見聞きできるなど、すごい時代になったものだ。
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2017年9月17日 (日曜日)

フライハイト交響楽団 言葉のない「指環」

ワーグナー(マゼール編):言葉のない「指環」
アンコール:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
高橋勇太 指揮 フライハイト交響楽団
(2017/09/16 すみだトリフォニーホール)
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昼間のゲイゲキから地下鉄を乗り継いで錦糸町へ。実は生前のマゼールがN響を振ったコンサーサートを聞き逃し、テレビで観て心から後悔したので、アマオケさんとは言えナマで聴いてみたかった。アマオケに顔の広い友人に声をかけてもらって当日券をゲット。この日コンサート当たり日だったようで残念ながら客席はあまり埋まってなかった。
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指揮の高橋勇太さんは初めて聴く指揮者かと思うのだが、バイロイトやドレスデンその他で研鑽を積まれた方のようで(とプロフィールに書いてあった)、ドイツ・オペラに強いのかなという印象。
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このブログにいらっさる方には改めて説明する必要もないかもだけど、今回演奏の「言葉のない指環」は名指揮者ロリン・マゼールが長大な「ニーベルングの指環」からキャッチーな部分をうまいことつなぎ合わせて1時間ちょいくらいの管弦楽曲にこしらえた曲である。声楽はないけど、オケはちゃんとフルオーケストラだから、舞台上はぎゅうぎゅうトレイン状態である。その上アレだ、「ラインの黄金」で小人たちの叩くアレも何人かいて(かなりうるさい)結構上演は大変そうである。
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アマオケでよくやったなあと。
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演奏はテンポがよくて聴いてて全くダレることはなかったし、まあアマオケらしくたまにはミスったりしてたけど致命的なものでもないし、相当楽しめた。ホルンコールなんてプロだってミスするもん。最後のブリュンヒルデの自己犠牲のあたりになると、実際の上演を思い出してトリハダが立った。
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元の全曲よく知ってる私はまあ楽しいに決まってるけど、そうでもない人はどうだったんだろう。初めてリングに触れる人が多かったのかなあと。迫力のある面白い部分や美しい部分ばかりつなぎ合わせてたから、飽きないで聴けたのかもしれない(初心者のことはわかんね)。まあ、休憩なしで1時間強、緊張感を持ち続けるのも大変だろうと思う。聴けてほんとによかった。
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アンコールにお応えして、指揮者が「僕の一番好きなマイスタージンガー」と紹介して演奏。きっとこの人もワグネリアンなんだろうなあ。
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ところで、ワーグナーといえば最近ぴあなどからバイエルンの券買え買えしょっちゅうメールが来るんですけど余ってるんですかね。値段もかなり下げてるみたい。定価で買った人かわいそうだね。そもそも平日なんか売れるわけないじゃん。
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私は行かないよ。何でかって?お客さん、ヤボなこと聞かないでくださいよ。飯守さんのローエングリンにどうして行かないのかわかってるでしょ。飯守さんのファンなのに。
 

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2017年7月 7日 (金曜日)

飯守さん・読響のブラームス&ワーグナー  フレイレ

1499435899526_2ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から第1幕への前奏曲
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から"聖金曜日の音楽"
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」から"ワルキューレの騎行"
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲

読売日本交響楽団
指揮=飯守 泰次郎
ピアノ=ネルソン・フレイレ
(7月7日 東京芸術劇場)
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今日は経理の決算日だったのだが、どうしても早く上がりたいと頼み込んで、定時より15分早く退社。当然「何故!どうして!」「仕事は終わっているの?」という怒号が経理から巻き起こったが(←この表現、ややオーバー)、「あしたやるから、今日は許して!返して!」と、芸術劇場に向かう。
だってあたし総務なのに。なんで経理の繁忙期にも付き合わなきゃならんの。ただでさえ忙しいのに。
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どうしても、どうしても今日はこのコンサートに行きたかった。だって私の大好きなブラームスの2番コンチェルト、それに飯守さんのワーグナー。それにワーグナー大得意の読売日響。平日だけど行きたかった。私のために組まれたコンサートかよ!!と思った。
席は見事にお誕生日席。指揮者もピアニストも(背面からだが)良く見える席。
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(なお、日テレのカメラが何台も入っていました。「読響シンフォニックライブ」の収録をしていたようなので、放送するのでしょうね。)
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まずは来日中でソロリサイタルが大評判だった巨匠フレイレの弾くブラ2。席が舞台を真横から見下ろす席だったので、視覚的には楽しいものの音響的には近すぎ、残響長すぎでちょっと辛かった。ボワボワして聞き辛い。しかも補聴器のハウリング?が聞こえてそれもちょっとしんどい。
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しかし白髪のおじいちゃんたちの活躍するコンチェルトはなかなかたのしく。いかにも「伝統的なドイツ音楽です!!」みたいな飯守さんのかっちりとした指揮と、巨匠とはいえそもそもブラジル人、ラテン系のフレイレのやや自由な感じの演奏はかみ合っているようなかみ合ってないような。そんな演奏であった。この曲はそもそも弾くのすごく難しいのでナマで聴くとなかなかスリリングである。
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しかも、4月から団員となられたというソロ・チェリストの遠藤真理さんが第3楽章の美しいソロを受け持たれており。私の席からはとてもよく彼女が見えた。とても美しいソロで、弾いている姿も大変チャーミングであった。後半のワーグナーの演奏でも遠藤さんはいらしてて、熱のこもった演奏をされていてついつい(意味もなく)彼女に注目してしまった。
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フレイレの演奏は素晴らしかったので、大拍手に応えてアンコール。知ってるような知らないような曲で、でもフレイレが我々に語り掛けているようで、大変美しい味わい深い演奏だった。
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前半のちょっと細かいところで釈然としない(でも素晴らしい)演奏が終わって、後半のワーグナー管弦楽曲集は納得のいく演奏であった・・・途中までは。

飯守さんのワーグナーは水を得た魚のようだった。飯守さんがワーグナーを振ると、舞台の上のオケ団員は急に私の前からいなくなって、繊細な絵画が姿を表す。クノップフやジャン・デルヴィルの絵のような。飯守さんのパルシファルは素晴らしい。まるで舞台が切り取られているような感じ。定評のある読響のワーグナー。とくに金管セクションが素晴らしい。目前に天使が現れるようである。
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ワルキューレの騎行も、まあ耳なじみな曲ではあるけれどほんとに素晴らしい。大迫力である。金管がうまい。ティンパニーもかっこいい。
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ただ、最後に演奏された(私も大好きな)タンホイザー序曲は、残念だった。曲は途中から激しくなる直前に、客席より携帯の着信音が聞こえてきたのである。この音はバルコニー席の私でも聞こえるくらいだから、楽員の方にも(指揮者にも)聞こえたであろう。その瞬間にガクっと緊張感が落ちたのが真に残念。
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まあ、それを除けばいい演奏会であった。観客の拍手はなかなか鳴りやまなかったけど、オケのアンコールはなし。新国立の「神々の黄昏」はこのオケでするようなのでかなり期待できそう・・・こないだの東京交響楽団も素晴らしかったけど。
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明日はまた会社か。友人から山のようにお祝いメールまたはラインが届いていたのでお返事しなきゃ。ちなみに今年は短冊には「仕事が楽になりますように」と書いた。4~5月に働きすぎたので社会保険料も上がるし、給料は相変わらず少ないし。本当にしんどい。 生活は楽にならない。
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ゲイゲキといえば、前日に舞台中に死亡事故があったところ(ホールは違うが同じ建物)。ご本人もご家族も共演者もどんなにショックか。観客として立ち会った人もショックだったろうなと。
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2017年6月 4日 (日曜日)

飯守さんの「ジークフリート」 新国立劇場 2日目

1496575495579_2_3ワーグナー「ニーベルングの指環」
第二日 「ジークフリート」

【指揮】飯守泰次郎
【演出】ゲッツ・フリードリヒ
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【ジークフリート】ステファン・グールド
【ミーメ】アンドレアス・コンラッド
【さすらい人】グリア・グリムスレイ
【アルベリヒ】トーマス・ガゼリ
【ファフナー】クリスティアン・ヒュープナー
【エルダ】クリスタ・マイヤー
【ブリュンヒルデ】リカルダ・メルベート
【森の小鳥】鵜木絵里、九嶋香奈枝、安井陽子、吉原圭子
【森の小鳥】奥田花純(バレエ)
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【管弦楽】東京交響楽団

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(注意:オペラの感想というよりは半分は仕事のグチなので、ご承知の上で読んで)
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ん~~~~行ってきた。何はともあれ行ってきた。無事に行けただけでよかった。なんでかっつーと。
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金曜に私は会社の隣の席の男子に風邪をうつされた。ただでさえこんなにクソ忙しいのにそいつに仕事をブン投げられた上に、風邪までうつされたのである。お蔭で夜8時まで残業してたがどうしても体中が痛くて痛くて泣く泣く帰った。体温計の電池がなかったので計ってないけど熱あったと思う。おかゆ食べてアイスノンして寝た。普通なら次の日の土曜はゆっくり寝て休むところ、どうしても仕事が終わりそうもなく出勤。やっぱり咳が止まらず7時過ぎに退社。翌日ワーグナーの長大オペラ・・・。
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もしかしてどうしても行けなくて2万1千円を無駄にしてしまうかもしれない。いや無理して行ったとしても途中で体調悪くなって発作を起こして病院に担ぎ込まれるかもしれない。こないだ映画で観たホーキング博士のように・・・演目一緒だし。
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まあ、今日は熱もないようだし(計ってないけど)、咳も落ち着いてたようなので出かけた。でもやっぱりオペラが始まってからは若干咳が出たし、マスクも忘れてしまってもしかしたら隣の席のお兄さんに風邪をうつしてしまったかもしんない(ごめんなさい)。もっと困ったのが風邪のせいで耳がうまく聞こえなくなってたこと。もともと三半規管が弱いのですぐ耳にクル。「なんか今日ヴォリューム低くね?こんなに前の席なのに」とか思ってたけど、私の調子が悪いだけだった。ごめんねこんな聞き手で、東京交響楽団。
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ってな感じなのだが(7割の体調で申し訳ないが)一応感想。
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「ジークフリート」は昨年「東京ハルサイ」で聴いている。ヤノフスキの指揮で、あの伝説的なシャーガーさんのジークフリートで、である。この演奏は本当に素晴らしかったし、リングの中では若干苦手だった「ジークフリート」がとても近しい存在に思えてきたのも確か。やはりその時の演奏と今日も比べてしまったけれど、全体的には互角だった気がする。ただ、本日の公演の方が圧倒的だったのが、指揮者のワーグナーに対する愛情の深さだと思った。いや何もバイロイトでリング振ってる指揮者にイチャモン付けるつもりはないし、ヤノフスキも素晴らしいところもあるんだけど、・・・うーんなんというか、深い愛が感じられないのよね、なんかもっと歌ってほしいところもすいすい通り過ぎちゃうし。まあヤノフスキ自体はワーグナー愛してるんだろうと思うんだけど。
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飯守さんの演奏には愛がある、と思う。
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今日の席は、「ワルキューレ」に引き続き、オケも指揮者も舞台もよく見える横から見下ろす2階席。ここ、ホントに楽しい。小鳥さんのクラリネットのソロの人の表情とか、ティンパニーの人とかの表情とか観るの大好き。もちろん飯守さんもよく見える。
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第一幕。ミーメの人はラインゴールドの時と一緒。いかにもミーメっぽい性格テノールであり、シュトルツェとかツェドニクとか思い出す。まあ、シュトルツェは年代的にナマで聴いたことないけど。グールドは「おっきな子供」って感じ。ホントにおっきい人だ。お腹がすごい。痩せたらこの声は出ないのかな。3幕出ずっぱりで歌い切らなきゃならんので、第1幕は若干セーブしてた感。それでもうまい。ヘルデンテナー。この役歌いなれてる感ありあり。
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演出はびっくりしちゃうくらい普通。前回のキース・ウォーナーが新しい!!って思うくらい古い。ノートゥングの鍛え方だって、ウォーナー版は電子レンジでノートゥング溶かしてたけど、今回はト書き通り。ジークフリートがカンカン剣をたたくとちゃんと火花が散ってるの何。ホントに熱してるのかしら。
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さすらい人とのクイズ合戦にミーメビビりすぎ。グリムスレイ相変わらずヴォータンみありすぎ。
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演奏や演出に対する疑問じゃないけど、そもそもの疑問。ミーメはジークフリートにお父さんの名前を尋ねられて「しらんなあ」と答えるけど、さすらい人の質問には「ジークリンデとジークリンデの息子」どーのこーのと答えている。どういうことなんだろう。自分が育ててるのその子だってわかってないの?
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休憩45分。いつもの貧乏人のクセで幕間に食べるサンドイッチを事前に買ってしまって後悔。私の大好きなハッシュドビーフ(ハヤシライスやで)のご用意があった。600円で食べれたのに。ジークフリート弁当?とやらも美味しそうだったし。なんかもう、こんなに働いているのにケチるのやめようって思った矢先にこんなだもん。あたしのバカバカバカ~~~!!
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第2幕。風船みたいな空気でふくらんでるファーフナー。ちゃっちいのだがこんなもんだろう。ベルリン・ドイツ・オペラの来日時のジークフリートを私は観てないので舞台写真しか参考にできないんだけど、あの時のセットもも結構ちゃちくて可愛かった気が。
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今回の公演で(圧倒的な大評判の中)唯一批判の的なのが森の小鳥さんの衣装。まあ、そもそも1人(1羽)しか出てこない小鳥さんが、おどりの人含めて5人も出てくるのが衝撃だったんだけど、そのコスチュームも衝撃であり。場末のストリップ劇場の衣装かと。私の大好きなカワイイ安井陽子ちゃんがあんな衣装で歌っているのを見ていたたまれなくなった。両腕は羽がついているものの、全身肌色タイツで「おちち」と「局部」だけちょこっと布で隠してあるっつー。、まあ、フィンランドでやったオリジナルがあの衣装だから仕方ないんだろうけど・・・(西洋人だったらもっとやーらしかったかもね)。トーキョーリングの時の小鳥さんの着ぐるみが圧倒的に可愛かったので(宙づりになったり最後は全身肌色タイツになったりとか結構ハードではあったが)余計思ったのかも。
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アンケートにも「あの鳥の衣装はなんとかならなかったのか」と書いてしまった。
(後日の公演では改善された模様・・・歌手のみ腰巻が採用されたそうな)
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(ゲネプロの様子・・・4分くらいから小鳥出てくるから参考に見て)
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第3幕。グリムスレイのヴォータンはわたしはこれで見納めなので(たぶん)ガン見。セリで上がったりしながらあのパートを歌うのは(あのいい声で)たぶん本人も圧倒的に気持ちいいかと。ああ、エルダになりたい。エルダのようにほとんど寝ていたい。そしてたまにヴォータンに起こされたい。
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そしてジークフリートとの一騎打ち。私がこのオペラで最も好きな部分だ(森のささやきとともに)。ここらへんから飯守さんのワーグナーへの愛情が過多でね。ホント。ジークフリートにヴォータンの槍を真っ二つにされて、その場から立ち去るはずのヴォータンが、奥からスライドして登場してくる愛娘のブリュンヒルデを舞台横からじっと見守って、ジークフリートが登場する直前に立ち去るところが一番グッときた。「おとおさああああん!!」って思った。
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ブリュンヒルデを起こすジークフリートの戸惑い、キスで起こしたあとのブリュンヒルデの心の移ろいなども、こんなに事細かにオケが演奏しているのを聴いたことがない(まあ、そんなに「ジークフリート」ナマで聴いてないけど)。舞台横の対訳を見ながら「ああ、もう神様じゃなくなっちゃったんだもん、そうなのねえ」とか「そう、生まれて初めて女の子と会ったんだもんそうだよねえ」とか色々考えながら見てた。今までほんとにこの二人の二重唱に無神経だった気がして、ごめんなさいって感じ。
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あと、最後に「神様の世界さよならっ!!(意訳)」って感じで二人で槍とか盾とか一式うしろにぶん投げちゃうところがよかった。
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終わったあとはもちろん大喝采だったしブラヴォーもすごかったけど、何分にも6公演のうちまだ2日目。出演者を思いやりカーテンコールは短め。いやホントお疲れ様でした。飯守さん及び東京交響楽団愛のこもった素晴らしい演奏ありがとうございました。素晴らしい歌手さんたちは言うまでもない。
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前回の「ワルキューレ」の日もそうだったんだけど、アンケートに答えるとなんかくれるっていうので答えたら新国立劇場オリジナルクリップだった(前回はファイル)。連続でそういう日に当たるっていうのは運をちょっとづつ使い果たしてる感。
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本日は、新国立の他のホールではこんな親子向けのとか
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こんなジャニーズやアイドルが出るのとか1496575499009_2
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やってたので新国立劇場はわっかい女の子たちが普段より多かったが、あたしは・・・あたしは外国のでっかい(むさい)おっちゃんたちの楽しそうにじゃれあったり歌ったりするのを5時間もガン見・・・・・・はあ。
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