2020年7月25日 (土曜日)

シュトゥットガルト歌劇場「神々の黄昏」(ネット視聴)

ワーグナー:「神々の黄昏」

Chor: Ulrich Eistert • Musikalische Leitung: Lothar Zagrosek • Regie: Peter Konwitschny • Bühne und Kostüm: Bert Neumann • Licht: Lothar Baumgarte • Dramaturgie: Werner Hintze, Juliane Votteler

Siegfried: Albert Bonnema • Gunther: Hernan Iturralde • Alberich: Franz-Josef Kapellmann • Hagen: Ruland Bracht • Brünnhilde: Luana DeVol • Gutrune: Eva-Maria Westbroek • Waltraute: Tichina Vaughn • Te three Norns: Janet Collins, Lani Poulson, Sue Tachell • Woglinde: Helga Ros Indridadóttir • Wellgunde: Sahrah Castle • Flossilde: Janet Collins • A Bear: Manuel Garcia
Staatsocherester Stuttgart
Staatsopernchor Stuttgart

シュトゥットガルト歌劇場のカミタソなので、てっきり石野繁生さんがグンターで出るのかと期待していたが出てなかった(がっかり)。でも、ずいぶん昔に「影のない女」の皇后で来日したルアナ・デヴォルがブリュンヒルデ、ウェストブロックのグートルーネということなので全部観ることに。途中洗濯したり料理したりで画面見てないところもあるけど。

このリングの他のはワルキューレしか観てないので「ドイツらしいよくわからん演出」という見識で観てたが、なんか一貫性がないなと思ったらどうも全部ちがう演出家らしい。今回はコンヴィチュニーの息子の演出。観客はこういうのに慣れているようで「ハア?」という感じでもなくブーもなく、拍手喝さいでスタンディングオベーションの客もいた。

そうですか。

最初のほうは「まあこんなもんかな」みたいな感じで見てたが、「いやあ・・・なにこれ」と思うのは最後の最後の自己犠牲で。あの長いアリアの途中で、死んでたはずのジークフリートが「あ、アレ?」ってな感じで起き上がり、指環をブリュンヒルデに渡してすたすたと退場。それからどうするのかな?と思ったら幕が降り、(ドイツ語なのでわからないけど、字面から見てたぶん)字幕でこれから起こることをつらつらと説明してあって、曲が終わるまで幕はあがることはなく。その間観客の表情をずっと画面で映していた。

最後のシーンが肝心なのではないのか。これいらないのか。こーゆー「おのおのの解釈に任せる」的なしたり顔の演出がだいっきらいである。ドイツ人ってなんで・・・。

途中途中は面白いところもあったんだけどな。グートルーネとジークフリートがエプロンしてケーキ焼いてたり・・・。

歌手は全体的にはまあまあ。女声はうまい。ルアナ・デヴォルの歌声が懐かしい(うるっ)。ダイナマイト・ボディのウェストブロックも相変わらず美しかった(ちょっとでっかいけど)。ジークフリートは最初のほうは「なんか・・・声が昔ながらのジークフリート・・・かな?」と思ったけど、グンターの家でスーツに着替えさせられてとたんに良くなった。顔はちょっとルネ・コロに似てるなと思った。声は残念ながら全く似てない。

びっくりしたのが(まあ大体びっくりなんだけど)、ヴォーンさんとかいう歌手がワルトラウテやってたんだけど、天井から釣り下がって出てきた。それがまあすっごい太ってた(120キロくらいありそう)んで、あれをささえる綱?針金は相当強いな、と思った。黒人さんらしく深い声でよかった。

退廃シリーズでお馴染みのツァグロゼクはよく盛り上げていたし、いい指揮だった。演出がああ・・・と思わなければ平均的によい上演だったのでは。なお、DVDで発売されてる模様。


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本当なら、東京オリンピックだったはずなのだが。4連休は東京者らしくほぼ出かけず。友人から飲みの誘いがLINEであったが、こっちから返事を出す前に断ってきた。はあ、まあ・・・この時期に外飲みは危険。マスクせずに人としゃべるなんてできない。

ゴロゴロしているのも何なので、「もうすぐ会社の健康診断だから、ダイエットでもしようかな」と思い「在庫ロス掲示板」で見かけて気になってた「ヘルシーこんにゃくお楽しみセット」を購入。こんにゃくラーメンとかうどんとか、カロリーゼロのフルーツゼリーとかのセットである。しかし、注文してもすぐ届くわけではないので、届くまでの間のぶんをカルディや業務スーパーで買ってきた。実は業スーでもお取り寄せと同じものは売っているのだが(しかも安い)、お取り寄せのと違いあまりバリエーションがないし、何よりコンニャクは大変重いので(たくさん買うと)、やはりお取り寄せが正解。

わりと普通に美味しいのはカルディのこんにゃくそうめん。そうめんとしてではなく、ベトナムのフォーみたいにして食べるのにハマっている。ちゃんと鶏むね肉をお湯でゆでて、すうぷを取ってナンプラーとか入れて、具は干ししいたけともやしとカイワレなど。歯ごたえにこんにゃくっぽさは若干あるものの、おいしい。カロリーはほとんど気にしなくっていい(まあ、にわとりはカロリーちょっとはあるけどな)。最近のこんにゃく麺はほとんどこんにゃく臭くない。

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あと、普通の板こんにゃくと黒毛和牛(豊洲市場から取り寄せたシャトーブリアンのオマケでついてたちっさいやつ)2切れを一緒に焼いて、コンニャクに黒毛和牛の味をうつしてこんにゃくステーキにして食べたがなかなか美味しかった。まあこんにゃくだけ焼いて「ビーフステーキですう」と言って食べるのはなかなか難しいもんでな。

いつかこんにゃくパークにも行ってみたい。 


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手作りマスクを手縫いしている半沢直樹。「ひと針縫ったら、ひと針の半分返す、半返しだ!」


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2020年7月12日 (日曜日)

METライヴビューイング/さまよえるオランダ人

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ワレリー・ゲルギエフ指揮
フランソワ・ジラール演出
出演:エフゲニー・ニキティン、アニヤ・カンペ 、藤村実穂子 、フランツ・ヨーゼフ=ゼーリヒ、セルゲイ・スコロホドフ 、デイヴィッド・ポルティッヨ
メトロポリタン歌劇場
上映時間:2時間28分(休憩なし)
MET上演日:2020年3月10日(当初の3月14日から変更)
言語:ドイツ語

アグリッピーナに続き、鑑賞。どっちかというとアグリッピーナは観る予定なくてオランダ人は当然観る予定ではあった(藤村さん出るから)。ずいぶん公開は伸びていたようだが。

アグリッピーナに行った時は平日だったので観客は10人くらいだったが、昨日は土曜日だったのでまあまあ人は入っていた。小さめのホールで前3列くらい開けてほとんど入ってた感じ。でも、ご存知の通り映画館は千鳥格子状にしか座れないので、そんなに一杯な感じではない。隣に人はいないので、普通に映画を観るよりは快適・・・。と、うまくいけばいいのだがそんなでもなく。

一席開けて隣に座って男性が(たまーにそういう人いる)普通に「生活音がうるさい人」で。「んっ」とか「むむっ」とかたまにでちゃう人いるでしょ、病気とまではいかなくても。恒常的に咳払いする人とか。なんで、若干気になってしまった。ワーグナーじゃなければそんなでもないんだけど。

さて内容。演出はまあ、とにかくよく踊るなという印象。若干長い?あの序曲中も、ゼンタ(の替え玉のダンサー)がイナバウワーばりにのけぞりながら踊っている。アメリカ人はこんな序曲の間でも退屈なんだろうか。あと、女声の合唱の「ぶんぶん回れ糸車」のときも、糸車を回すような振付で踊っている。糸は上からロープがたくさん降りていてそれをもってぐるぐる振り回したりする。ぱっと見芥川の「蜘蛛の糸」みたいな感じか。

だが、まあメトは(ドイツの歌劇場みたいに)へんな演出はないので、安心して観られる。ぜんぜん普通である。演奏もゲルギエフだからすげえなあっていうほどでもなく、普通に良かった。歌手も平均的に良かった。カンペがメト初出演なのはびっくりだが、その昔観たリスベート・バルスレフのだんだん狂気を帯びてくる歌唱・演技がいまだに頭にあるので、ゼンタは意外とおとなしい印象。いつもながらゼンタのお父さんは(「フィデリオ」のマルツェリーネのお父さんとともに)「目的は金かよ!!」と思ってしまうけど、しょうがないのかな。エリックももうちょっとお金もちだったらね。

それにしても、藤村実穂子さんのマリーはもったいない・・・歌うとこ少ない・・・。ドイツやウィーンだったらマリーはないわ。次は「トリスタン」のブランゲーネとか歌って欲しい。「神々の黄昏」のヴァルトラウテもいいな。いやもう、実穂子さんの実演がまた観たいな。

オペラのほんものはいつになったら見られるのかな。こんなふうに映画もいいけれど、やはり思い切り拍手したりブラボーしたりしたいものである。

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家に帰って(演目的になんか物足りなさを感じて)、シュトゥットガルト歌劇場の「ワルキューレ」を鑑賞。「ラインの黄金」はなんか駅のトイレ?みたいな噴水みたいなところにたむろしてる娼婦みたいなラインの乙女たちに辟易して結局全部観なかった。「ワルキューレ」もいかにも「ドイツらしい」演出だし、デノケのジークリンデもベーレのブリュンヒルデもいかにもドイツのおばはん的なショートカットの髪型で可愛くもなんともない。映像見なければそんなに気にはならないのかもだが。ひところサヴァリッシュとともによく日本に来てくれてたヤン・ヘンドリック・ロータリングがヴォータンで、なんか懐かしかった。「ヴォータンの別れ」は何故かリモートで行われており抱擁もキスもなく、テレビ画面ごしの別れ。ソーシャルディスタンスか?「神々の黄昏」は石野さんは出演するのかな。

今夜はBSでウィーン国立歌劇場の「影のない女」の放映なので、ちゃんと録画できればいいな。

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2020年7月 5日 (日曜日)

びわ湖リング Blu-ray到着

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先月予約しておいた「びわ湖リング」が昨日届いた。「不良品があれば7日以内にご連絡を」とのことだったので、到着日に3月7日全曲と8日の半分くらいを見た。不良品ではないことを確認。(石野さんと池田さんが好きなので迷わず両方購入)

考えてみると、日本人の演ずるオペラの映像を買ったのは初めてだ。そもそも発売されたことあるんだろうか。無観客公演をDVD化するという提案(追加ギャラなしで)に反対した出演者は誰もいなかったということらしいが、考えてみると自分の一番いい時期の歌唱と演技を残してくれるなら、それはそれで歌手としては有難いことだと思うんじゃないかな。日本で活躍している歌手ならばなおのこと。石野さんなど海外のオペラハウスの専属ならば、まあ映像化はあるとは思うけど(コロナのお蔭でシュトゥットガルトから配信されてるのを見るし)。新国立劇場や二期会でさえ、映像ソフトは発売されているのを私は見たことないので(一般発売じゃなかったらもしかしてあるのかな?)、こんなにいい機会はないだろう。しかも神々の黄昏で。

届いたブルーレイは流石に映像が美しく、音も生配信とはくらべものにならないくらい良かった。しかしなんだろう、私は「びわ湖リング」の生の舞台を一度も観ないで終わってしまったもので、このカミタソの映像は「ホントにこれ舞台でやってるの?」くらいの恐ろしい違和感。まるで特撮の映画みたいである。ワルトラウテはちゃんと馬に乗って飛んでくるし、ラインの乙女はちゃんと泳いでるし。なんかもう・・・オペラ上演とは異質の、何か違うジャンルの新しいカルチャーみたいな。古いのに新しい。ワーグナーの頭の中にあった映像がここにある。

日本語の対訳がデフォルトで出てくる(英語とか中国語とか選べない)ので、残念ながら英語圏の人は英語の対訳を観ることはできないのだけど、それでも海外の人に広く見せてあげたいな。例えば上野のハルサイの時のリングだってわざわざ中国からいらっしゃった方もいたし。

まだ全部観てはいないのだけど。歌手の印象としては7日はベテランの味(ブリュンヒルデ以外は)、8日は若さあふれる感じ。ブリュンヒルデは(全く私の印象だから異論は認めるけど)ミュターさんはヴァルナイ系、池田さんはリゲンツァ系かな。グンターとハーゲンは圧倒的に石野さんと妻屋さんが素晴らしい(いやこれ世界に誇れる歌唱でしょ)けど、8日組も若々しくてカッコイイです。どっち買うか迷っている方は、どっちを買っても多分後悔はないと思うけど、必ず「両方買えばよかったかな・・・」という気持ちになると思うよ。


あ、選挙は行きましたよ。当たり前じゃないですか。福島県民の血を引く者としては。

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2020年3月 9日 (月曜日)

びわ湖ホールプロデュース ワーグナー/神々の黄昏(無料ライブストリーミング配信)3月8日組

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ワーグナー:「神々の黄昏」
ジークフリート:エリン・ケイヴス
ブリュンヒルデ:池田香織
アルベリヒ:大山大輔
グンター:髙田智宏
ハーゲン:斉木健詞
グートルーネ:森谷真理
ワルトラウテ:中島郁子
ヴォークリンデ:砂川涼子
ヴェルグンデ:向野由美子
フロスヒルデ:松浦 麗
第一のノルン:八木寿子
第二のノルン:齊藤純子
第三のノルン:田崎尚美
沼尻竜典指揮
管弦楽:京都市交響楽団
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
新国立劇場合唱団

無料配信のびわ湖リング、2日目。この日は川崎での東響演奏会のニコ動無料配信もあり、そっちのほうにアクセスが取られてしまうのでは、と思ったがそんなでもなく。アクセスは1日目とあんまり変わらなかった。若干増えたかな。2日合わせて2万3千人以上の人が鑑賞したというのは(細かいことを言えば、全部見てない人もいるわけだから実際はもっと沢山の人が見てたはずである)、何とも凄いことだ。

2日目はジークフリート以外は全部日本人キャスト。まあ、1日目は主役カッポーは外人だし、他のキャストもベテラン揃い、方や2日目は若干若手を集めた感はあるのだが、実力的には互角な感じがした。そして、(日本のオケによるオペラ公演にはありがちだが)最初よりあとの演奏のほうが全然いい。疲れるというより慣れるということの方が大きいのかな。オケに関しては2日目の方が全然良かった。もしかして配信が改善されて音が良くなっていたのかもだけど。

ジークフリートの葬送行進曲からのあの絶唱(オケだけど)は到底忘れられない。実際にナマで聴いたら大変なことになってただろう(配信はモノラルのようであった)。

2日目のMVPは何と言っても池田香織さんのブリュンヒルデだろう。全編引きの画面だったので細かい表情はあまり見えなくて残念だったが、とにかくきめ細やかな演技と歌唱が胸をうつ。第一幕ではロッシーニやヴェルディのオペラのヒロインなごとく恋する女の心を歌っていて「ブリュンヒルデってこんなに可愛かったの」って思った。まあ、ジークフリートに裏切られてからは最高に強いいつものブリュンヒルデになるんだけどね。前日のミュターも素敵なブリュンヒルデだったけど、方向性がまた違ってよかった。ドイツやようろっぱの人も配信見てくれたかなあ。こんなにチャーミングなブリュンヒルデが日本にはいるんだよって伝えたい。彼女のイゾルデもまた素敵なんだけどね。

ジークフリートのエリン・ケイヴスはカンブルランのトリスタンの時に歌ってた人だ。その時は「最後までちゃんと歌ってたな」くらいな印象しかなかったけど、演技も加わって「結構いけるじゃん」な印象。1日目の大ベテランのフランツと比べて聴きおとりするとか思う人もいたかもしれないけれど、わたし的にはあんまりフランツが・・・そもそも好きでないのでケイヴスのほうがなんか若々しくてよかったな。

1日目の妻屋さんが圧倒的なハーゲンを聴かせてくれたけど、2日目の斉木さんのハーゲンはもっとスタイリッシュでせくしいな印象。なんかもうそのままアニメとか出てもいいかなくらい。アップ画面でないので本当はよくわかんなかったけど。

グートルーネの森谷さんは前日の安藤さんと比べてすっごい強くて、ゆるふわお嬢さまタイプの安藤さんと違っててよかった。どっちもお奇麗な方ではあるけれど。なんかそういうのもいいね。どちらも好き。ダブルキャストを両方見れるのって嬉しい。
その他の皆さん(ああ、もうみんな最高!)もみんな素敵で、ワルトラウテの中島さんもよかったし、ラインの娘たちもみんな可愛くて・・・砂川さんがもう最高に可愛い!!あんまりよく見えなかったけど声でわかった。

・・・という風に最高に素晴らしかった訳でしたが、なんか申し訳ないのでほんのちょっとだけ「びわ湖ホール舞台芸術基金」に寄付させて頂きました(オケでもオペラ団体でも寄付とかしたの初めてかも)。この配信をご覧になったよいこのおともだちの皆さんもできる範囲で寄付しましょう。こんな凄いものタダで観させて頂くの申し訳ないです。クレジットで3000円から可能です。

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「神々の黄昏」を視聴中にTwitterを眺めていたら、このblog(神々の黄昏の解説)をご紹介いただいた呟きを2件ほど見つけたので、なんか嬉しかった。Twitterやってないのでお礼に伺うことはできないけど、この場を借りてどうもありがとうね。

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2020年3月 8日 (日曜日)

びわ湖ホールプロデュース ワーグナー/神々の黄昏(無料ライブストリーミング配信)3月7日組

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ワーグナー:「神々の黄昏」
ジークフリート クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ ステファニー・ミュター
アルベリヒ 志村文彦
グンター 石野繁生
ハーゲン 妻屋秀和
グートルーネ 安藤赴美子
ワルトラウテ 谷口睦美
ヴォークリンデ 吉川日奈子
ヴェルグンデ 杉山由紀
フロスヒルデ 小林紗季子
第一のノルン 竹本節子
第二のノルン 金子美香
第三のノルン 髙橋絵里
沼尻竜典指揮
管弦楽:京都市交響楽団
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
新国立劇場合唱団

諸般の事情により、日本のオペラ公演ではおそらく初めてのYouTubeでのライブ配信を鑑賞。私は過去3作はびわ湖行ってないので(東京には東京のリングがあってのう)、神々の黄昏で全く初見である。今回券を取ろうと思ってたがいつのまにか発売日が過ぎていて「あちゃー」と思ってたので、関係者や券が取れて楽しみにされていた方々には申し訳ないが、観られてとても嬉しかった。

しかし、お金の面はどうなんだろう。震災時の東京フィル「グレの歌」の時も中止にはなったが、何年後かに奇跡的に(ほぼキャストは変えずに)再演を行った。しかし、今回はオペラだし、独唱者も圧倒的に多い。外国人枠もあるからこの形での再演はもう無理なのではないか。どうも全席売り切れても公演は赤字だそうだから、払い戻しを行えば赤字はもっと増えるんだろうな・・・とか心配してしまう。

心配はさておき。前もってニュースになったこと(製作費1億何千万円のオペラがYouTubeで無料配信!)や、それがTwitterで拡散されたことで、なんと視聴者数が平均1万1千人。最初は8千人くらいだったが、1幕の終わるころには1万人を超えており、3幕の最後の方では1万1千9百人くらいになってた。わたしはせいぜい3千人かそんなもんだと思ってたので、本当にびっくり。

こんなに(ヒマな)ワグネリアンて日本にいるの?とか思ったが、Twitterでの実況を眺めながら観てたら、どうも「生まれて初めてオペラ見る」みたいな人が相当多かったみたいで。解説もなく日本語字幕もないのにどうして?大丈夫?わかるの?とか思ったんだけど、皆様の意見によると「全然わかんないけど舞台美術が奇麗だから」とか「言葉わかんないけど声が素晴らしい」とか「ワーグナーの音楽がかっこいい」とかで観てらしたようだ。

また、Twitter実況での「ワーグナーガチ勢」の解説がまるで歌舞伎におけるイヤホンガイドのごとくわかりやすく、鑑賞を楽しくしていたのだと思う。私も家で缶チューハイを飲みながら、じゃがりこを食べながら携帯で実況を見ていた。本当に楽しかった。

あと、私の若干の想像なのだがもしかしてゲームヲタの方々が何割かご覧になってたのでは?と思う。そもそもリングはRPGのような内容だし、全編引きの画面が遠目に見てゲーム画面のようだし。それにどうも「Fate/Grand Order」なるRPGの中に「ゲッテルデメルング」という項があるそうで。ブリュンヒルデもジークフリートも出てくるようだ。それを呟くTwitterも見受けられたのでもしかしてその影響もあるのかなと。

何にしろ一万人以上の人がこのご時世なのにワーグナーの(最長に近い)オペラを家で鑑賞しているのがなんか不思議で面白くて最高だった。逐一「ああ!それ飲んじゃだめ!」とか「ああ、飲んじゃった・・・(悲劇の始まり)」とか「ジークフリートうしろ!!」とか実況で流れてきて面白かった。

演奏は、テンポも何ももうオーソドックスそのもの。京都のオケも素晴らしい(2日続けてなんて、連日フルマラソンかよ)。独唱者では「ほとんど主役」と思われるハーゲン役の妻屋さんが信じられないくらいかっこよかった。ふにゃふにゃなさけない男のグンター役を(私の推しの)石野さんがF=Dばりの美声で演じた。フランツはさすがのトーキョーリングのジークフリート。実況ではさんざ「バカの子」とか「脳筋」とか言われてたけど。みんなジークフリート大好きだな。

しかしまあ、素晴らしかったのはブリュンヒルデを歌ったミュターという人。全く初めて聴く人(のはず)だが、私の大好きなヴァルナイをほんのちょっと思わせる声で良かった。最後まで驚異のスタミナで歌い切った。実況でも「ブリュンヒルデかわいい」とか大人気だった。

そして一番の見どころは舞台美術。まるで古今東西の西洋絵画を見ているようで本当に美しい。細かいところまでよくできている。何のひねりもないオーソドックスな演出も初心者を受け入れる要因となったのかと。世界中の人に見てもらいたい。せっかくのYouTubeなんだから。

さて、今日も13時から別のキャストで配信。Twitterの実況は #びわ湖リング で。ちなみに私はTwitterやってません。 
https://www.youtube.com/watch?v=yv5tfl7t_nI

私の過去記事での「神々の黄昏」の解説(わりとわかりやすい)

 

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2020年2月24日 (月曜日)

ハイティンク インタビューを見て

昨日BSで放送されてた、ハイティンクのインタビュー見ていたら、自分が唯一彼の生演奏を聴いた(私にとって伝説の)ロイヤルアルバートでのリング(ただし「ラインの黄金」は観なかった)について語られており、なんかとても嬉しくて感動してしまった。本当に素晴らしい演奏でした。長い長い指揮生活の中で、あのリングはハイティンクにとってもエポックメイキングな演奏だったのですね。でも、「こんな大きなホールの聴衆に挨拶するなんて無理だ」なんてハイティンクってホントにシャイな人なのね。

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過去記事:ハイティンク/リングinロンドン「ワルキューレ」

ハイティンク・リングinロンドン「ジークフリート」

ハイティンク・リングinロンドン「神々の黄昏」



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2019年2月 9日 (土曜日)

新国立劇場「タンホイザー」

Tanheuser1ワーグナー:歌劇「タンホイザー」全曲
指揮:アッシャー・フィッシュ
演出:ハンス=ペーター・レーマン
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
照明:立田雄士
振付:メメット・バルカン
領主ヘルマン:妻屋秀和
タンホイザー:トルステン・ケール
ヴォルフラム:ローマン・トレーケル
ヴァルター:鈴木 准
ビーテロルフ:萩原 潤
ハインリヒ:与儀 巧
ラインマル:大塚博章
エリーザベト:リエネ・キンチャ
ヴェーヌス:アレクサンドラ・ペーターザマー
牧童:吉原圭子
合唱:新国立劇場合唱団
バレエ:新国立劇場バレエ団
管弦楽:東京交響楽団

(千秋楽)
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最終日にやっと行ってきた。実はTwitter等であんまり評判よくないのを見て、奮発してA席買ったのを若干後悔していたが、行ってきてよかった。とても感動した。
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新国立で「タンホイザー」観るの初めて。タンホイザーはあまり得意でないので人生たったの3回目である。前回は(すっごい前)皇太子さまと雅子様がご覧になった日だった。アレは演出エグかったなあ。今回の公演は皇太子さまは水曜日に行かれたようで、皇太子で最後のオペラにお会いできなくて残念である・・・って別に知り合いではないんだけど。
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今回の公演で(わたくし的に)特筆すべきだったのは、序曲がパリ版であることである(解説によるとドレスデン版ウイーン版との折衷版ということだが、よくわからん)。子供の時に(お年玉で)初めて買ったワーグナーのレコードが、カラヤン/ベルリン・フィルのワーグナー管弦楽曲集でありまして、それに入ってたタンホイザー序曲がパリ版だった。中間にカスタネットの「カッカラカッカラ」いうのが入ってて、最後には合唱が入るとても素敵な演奏であった。それで育ってきたから演奏会でタンホイザー序曲が演奏されても決してパリ版ではないので、いまいち物足りなく感じていた。
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今回は新国立バレエ団がおどるヤツで、カスタネットのカッカラッカッカラが聴けて本当によかった。合唱も新国立の合唱団だから美しき事この上なく。バレエもなんか映画の「アバター」を思い出すようなコスチュームだったけど、過剰にエロくなくてよかった。
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さて(私が勝手に)期待していた指揮者のアッシャー・フィッシュだが。残念ながら今回は日本のワグネリアン達には受け入れられなかったようだ。決して悪い演奏ではなかったが、いかんせん日本の聴衆は前音楽監督の熱い演奏に慣れ過ぎており・・・私もつい先日新響の「トリスタン」を聴いてしまったものだから・・・演目は違うものの、今回はやっぱり少し物足りなく感じた。恐らく「ヨーロッパ旅行に行ってたまたまスケジュールが合ってたまたま見たふだんのタンホイザー」くらいな指揮レベルだったのかなあと。
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歌手は総じて良かったように思う。タイトルロール(という割には劇中ではタンホイザーとは呼ばれずハインリッヒって一体お前誰なんだ)のケールは、前に観た「死の都」と同じように、最初の方の公演は悲惨ながらも最後は結構調子よくなるという感じであった。新国立でのケールは最終日とるのがコツよん。
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エロ担当と清純担当のそれぞれの女声歌手さんは、どちらも同じように良かった。どっちが優れているとかそういうのはなく、それぞれ。どちらも役に合った声質かと。
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男声の主要歌手では、やはり妻屋さんはもっぱら安定の歌唱。というか妻屋さんが調子悪いの見たことない。我々新国立民は普通に色んな(人間役でも巨人役でもマッドドクター役でも)妻屋さんを見聞きしているけど、これって凄いことじゃないの?
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ヴォルフラムのローマン・トレーケルは普段はスキンヘッドなのに舞台でカツラ被ると途端にカッコイイパターン。「タンホイザー」を観るたびに思う、「エリザベートはどうしてあんなタンホイザーなんか風俗野郎に夢中なの、ヴォルフラムのほうが絶対いい人なのに、バカじゃないの」って思うけど、今日も思った。「夕星の歌」良かった、泣けた。というかそもそも「夕星の歌」はとってもいい曲だ。
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その他、大変素晴らしかったのは牧童の吉原さん。朝の光に吸い込まれそうな美声で最初からホロリと泣きそうであった。オーボエも(いやこれは奏者が吹いてるんだけど)素晴らしかった。
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演出は、普通に受け入れられやすい演出で、よかった。帰る道々ワーグナーにあんまり詳しくなさそうなマダムたちも「なんか今まで一番良かった」って話すのを聞いたので、わかりやすかったんだと思う。ただ、ヴェーヌスがいつも乗って出てくる「ヴェーヌスベルク号」が最後にゆっくりと後方に引っ込んでいくところがなんかじわじわ来て笑ってしまった。
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しかしまあ、一番良かったのは言うまでもなく新国立劇場合唱団の皆様。もう世界に誇れるレベルかと。トンでもなく昔に聴いたバラッチュ率いるバイロイト祝祭合唱団と張れるよきっと。
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ただ、本日唯一残念だったのが・・・聴衆である我々がいまいち体調がすぐれない人が多かったことで・・・雪が降るような極寒の中やってきて、劇場内は暖房と満席ですっごく暑くて、私は上はブラウス一枚になって観劇してたくらい。いつもよりすごく咳払いが多くて私の前にいたおじさんがブチ切れたりとか、散々な日であった。まあ、体調は急に悪くなったりするし仕方がないんだけどね。

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2019年1月26日 (土曜日)

新響:トリスタンとイゾルデ(2019)

Shinkyouワーグナー;楽劇「トリスタンとイゾルデ」
第1幕への前奏曲、第2幕全曲、第3幕第3場
(演奏会形式・日本語字幕付き)
トリスタン:二塚 直紀、イゾルデ:池田 香織
マルケ王: 佐藤 泰弘、ブランゲーネ:金子 美香
クルヴェナール:友清 崇、メロート:今尾 滋
牧童:宮之原 良平、舵取り:小林 由樹
飯守泰次郎指揮 新交響楽団

(1月20日東京芸術劇場コンサートホール)
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新響:トリスタンとイゾルデ
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飯守さんの「トリスタンとイゾルデ」inティアラこうとう
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(会社で)法定調書作成作業に追われていて、演奏会より1週間近く経ってしまってちょっと記憶が飛んでる部分もあるけど今頃感想。
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新響さんのトリスタンは以前2006年に聴かせて頂いた。今や普通にアマオケさんのコンサートに行かせて頂いているが、実はその日が初のアマオケ鑑賞である(友人知人関係以外)。それと、初飯守さん。「アマオケなんて」とか「日本人のワーグナーなんて」と若干ナメてた感があり。全部覆されて今の私がある。
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前回は1~3幕の抜粋版であったが、今回は第2幕全曲と第3幕最後の場面(と前奏曲)。合唱も入った抜粋版(というか短縮版)は素晴らしかったがやはり全曲聴きなれた人にとってはちょっとブチブチと中抜け感があった。今回は第2幕全曲滞ることなく聴けて、本当にありがたかった。普通の上演では結構ある二重唱の中間カットもなく。
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まあ、この調子で全幕聴きたいとは思ったのだけど、第2幕だけ演奏するってことで題名役二人は全力投球であったから、これはこれでよかったかなと。昔、バーンスタインがトリスタンの録音を一日1幕づつライブ録音したのを思い出す。どの幕を単独で取り出しても素晴らしいのだから、他の日に1幕だけとか3幕だけとかやってほしいな、このメンバーで(マルケ王は別の人がいいかな)。
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歌手の方々は・・・題名役二人は本当に素晴らしかった。まあ二期会の上演の時の池田さんのイゾルデの評判は良かったので(私は二期会の時にはダブルキャストのもう一方を取ったので残念ながら見てないのだけど)期待通りで、いや期待をはるかに上回ってよかった。なんだろう、オケの後ろに歌手が配されていたのだけど、よく通る美しい声が印象に残る。わたし的にはカンブルラン指揮の時のレイチェル・ニコルズ以来の名歌唱だったと思う。
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それと並び・・・トリスタン役の二塚さんが本当に発見というか素晴らしかった。このところトリスタン役を外しまくってた(スティーヴン・グールド以外)ので、日本人でこれは凄いと思った。もちろん3幕とも歌ったとしたらこのパワーを保ち続けるのは大変だとは思うけど、それでも・・・びわ湖の時やカンブルランの時の外人トリスタンよりは全然いい。二塚さんはびわ湖のときはまだ水夫を歌ってらしたのねえ。ヘルデン・テノールというよりはリリックで、しなやかな美声。さすがにびわ湖4大テノールである。
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バイロイトも経験ありの金子さんのブランゲーネも素晴らしく。2幕は歌うとこ少ないクルヴェナールの友清さんはなんか勿体ない感じ。この役好きなのでもっと聴きたいな。メロートの今尾さんはジークフリートを歌う日本で数少ないヘルデン・テノール。いつかトリスタンも・・・。
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今回も友人(さほど詳しくない、普通のオペラ好き)と鑑賞したのだけど、トリスタンは全く初めてだったものの、「なんか・・・お話し自体は夜だの朝だの色々言っててなんかめんどくさいけど曲はすっごく良かった」などと言ってて、堪能してたのでよかった。長くて退屈だったらどうしようかと思ったので。あと、第2幕全部聴いて「あの・・・このオーケストラの人って普段別の仕事してるってこと?めちゃくちゃうまくない?」と言ってたので「アマオケだもん、他に仕事してるよ(違う人もいるかもだけど)。」と答えた。いや、アマオケの演奏レベルは今は高いけどね。ここのワーグナーは格別。だって飯守さんだもの。プロオケだってこんな名演奏はできるとは限らない。滔々と流れる大河のように長い曲を滞ることなくここまで・・・。
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今回この演奏会は全くノーマークだったので連絡・手配頂いたオケの方に大きな感謝を述べたい(述べてるけど)。また!飯守ワーグナーの時は宜しくお願いします。

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2019年1月14日 (月曜日)

ROHシネマ「ワルキューレ」パッパーノ指揮/キース・ウォーナー演出

1547466362702ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」
【演出】キース・ウォーナー
【指揮】アントニオ・パッパーノ
【出演】スチュアート・スケルトン(ジークムント)
エミリー・マギー(ジークリンデ)
ジョン・ランドグレン(ヴォータン)
ニーナ・シュテンメ(ブリュンヒルデ )
エイン・アンガー(フンディング)
サラ・コノリー(フリッカ)他
ロイヤル・オペラ・ハウス
【上映時間】5時間1分
【料金】5,000円
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3連休。正月から体調が悪くて2日間ゴロゴロしていたが、今朝は調子が良かったので日本橋に映画に観に行く事に。たまたまAUビデオパスを見たらポップコーンとドリンクセットが100円、映画は1100円ということだったので、行く事に。ボヘミアンラプソディは・・・ちょっと考えたけどまだ1月ぐらいはやってそうな気がしたので、もうすぐ終わってしまう「私はマリア・カラス」に行く事にした。
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ところが。
カラスが終わって1時間くらいあとにロイヤル・オペラ・ハウスの「ワルキューレ」の映画を上映するということに気が付いたので、ついでに観ることに。というか、「ついで」が上映時間5時間というのもなんだかなあという気もしたが。ボ・ラプの2倍だぜえ。
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券を買い(AUのたまりにたまったポイントで買ったのでタダ)、こないだ行って閉まってた小諸そばでカツどんを食べ(500円だけど出来立てで美味しかったあ)、福徳神社で初詣をし(宝くじ買う前に行くべきであった)、正月のお雑煮で使い果たした茅乃舎のだしパックを買い(美味しいの~)、映画館に戻る。
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まあ、休日だったせいか、(ちっちゃいホールだったけれど)席の半分くらいはうまってた。ワグネリアンらしき男性たち多数。
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今回の公演のポイントは色々あるんだけど、何と言っても「トーキョー・リング」を演出した実績のあるキース・ウォーナーが演出だってことだと思う。あんなに面白い、ポップでキッチュな演出をする人なので、現在は本国でどんな演出をするのか興味があった。あと、エミリー・マギーとニーナ・シュテンメというキャスティングも大いに惹かれた。あと、ずいぶん昔に実際に聴いたロイヤル・オペラ管弦楽団の高性能っぷりはいわずもがな。名指揮者パッパーノもどんな指揮するんだろう・・・など。
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まず演出だが。同じ演出家か?と思うほど全然違う。キッチュでもポップでもなく、全体的に暗い感じだし、普通のヨーロッパの歌劇場の演出ってな印象。でも、ドイツの歌劇場やザルツブルグでするようなヘンテコ演出ではない。まあまあわかりやすい。まあ、世界中の映画館で上映するんだもんね、あまりヘンテコ演出も困るし。「トーキョー・リング」を唯一思い出させるものといえば、神々の世界から下界?に降りる細い長いハシゴがあったことくらいで・・・。
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あと、ワーグナーのト書きのちょっとしたことを演出に反映させて「ああ、そういうことだったの・・・」と感心するところはこの演出家かなあとおもった。例えば。第3幕のワルキューレの騎行の場面でヴァルトラウテがジークルーネに「何ぐずぐずしてたの?」と聞くとジークルーネが「ちょっといっぱい仕事があってね」と答えるところ、普通なら流してしまうところを・・・収集するべき英雄がバラバラ死体だったりとか。そのあとみんなで死体を組み合わせてちゃんと昇天させてあげるとこ(映像でね)とか、「なるほどなあ」ってなった。
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歌手は。なかなかの豪華メンバーだと思うが、期待してたマギーたんが若干調子が悪そうだったのが残念。ジークムントとヴォータンはなかなか頑張っていたものの、おととし新国立で見聞きした同役・・・スティーヴン・グールドとグリア・グリムスレイには(私の中では)どうしても勝てず・・・まあナマで聴いたものと比べてもしょうがないか。フンディング役の人は悪かっこよくてよかったし、フリッカもかなり熱演だったしちょっと若いころの草笛光子さんに似ててかっこよかった。
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しかしまあ、今回の一番の功労者はやっぱりニーナ・シュテンメだと思う。本当に素晴らしい。随分前にROH現地で(工事中だったので場所はロイヤルアルバートホールだったけど)見聞きしたヒルデガルト・ベーレンスを思わせる声と表現であった。素晴らしい。第2幕のジークムントに死を宣告するシーンでは泣いてしまった。ああ、ナマで聴いてみたい・・・まあ、聴いたことあるんだけどマルシャリンだったもんでな、ワーグナーを聴きたい。マルシャリン12年も前か。
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あと、日本ではできなそうだなあと思ったのは、最後のブリュンヒルデを火で囲うシーンで。本当の火を使うのはよその国では当たり前なのだけど、ヴォータンが固形燃料的なものを手のひらにくっつけて、火をつけると火柱がボッと出るやつをやってて、あれ、手品師じゃあるまいしかなり怖くないかなあと思った。
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あと、幕間で指揮者やコレペティトールや楽団員にいろいろとこの演目についてのインタビューをしてたのだけど、他の人はこの作品が「何回やっても難しい」だの「天才的」だの言ってたのに、ハープの女性が「いつもハープって1人か2人なので、ワルキューレは6人もいて楽しい」だの「ちょっと間違えても他に5人いるから誰かがフォローしてくれる」だの「終わったらみんな(元の楽団に)戻ってしまうからさみしい」だの言ってて、とっても可愛かった。
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・・・などと色々書いているけど、家帰ったらやっぱりクイーン聴いてるんだ私。なんじゃ。

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2018年10月28日 (日曜日)

大野和士×都響コンサート「ワーグナー・スペシャル」

Oonowagnerワーグナー:歌劇『タンホイザー』序曲(ドレスデン版)
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』より「前奏曲と愛の死」
ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』より第3幕第3場(最終場面)*
指揮/大野和士 東京都交響楽団
ソプラノ/アウシュリネ・ストゥンディーテ *
バリトン/アルマス・スヴィルパ *

(新宿文化センター大ホール)

大変な生ワーグナー不足である。なんだろう、最近ワーグナー上演少なくない?(気のせい?)。飯守さんが新国立を満了してしまったからかな。こんなワーグナー不足を補うために参戦。
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というか・・・ツェムリンスキー(じょじょう)をこのメンバーでやったらしい。全然知らんかったのだ。行きたかったなあ。
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はて。新宿文化センターに行くのはホントに久しぶり。実は昔、合唱団に入ってたときに練習場がここだったのである。これ以外に新宿文化センター行ったの覚えてない。(当時)ここ、新宿駅から遠くて大変だったわ。途中にプロレスグッズ屋さんがあってプロレスラーのマスクとか売ってたなあ。もうなくなってたけど。周辺は変わってたけど、ホールは変わってない。パイプオルガンあったりするので凄い。さすが新宿。
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印象としては、音はそんなに悪くない(と思った)。前から10番目でやや前過ぎたかなあという気もしたけど、響きはよかった。
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タンホイザー序曲、トリスタン前奏曲と愛の死、ワルキューレ最後の場面と素敵なプログラム。短いコンサートだったけど、ワーグナー不足を解消。個人的にはトリスタンが一番素晴らしかった。気が付いたら、私はコンウォールの海にいた。なんか泣いてた。そういえば、2010年の大野さんの指揮の新国立劇場でのトリスタンを思いだしたわ。あれ、素晴らしかったなあ。
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今回、ワルキューレでの独唱者のお二人も素晴らしかった。お二人ともリトアニアからいらっさったという。ツェムリンスキーも歌われたらしい(行けなくて残念)。ソプラノの人は、歌唱的には東欧っぽいというか、ワーグナーよりはなんかショスタコーヴィチとかプロコフィエフとかのほうがあってそうな感じがしたし、お奇麗で色っぽい?印象なのでブリュンヒルデというよりヴェヌスのほうが合ってる感があったのだけど、声量もあり美声であった。ヴォータンを歌ったスヴィルヴァも若干ロシアっぽい?感じはあった気がするけど、ドスの効いたとてもいい声だった。これはこれで全曲聴いてみたい感じはした。初台にきてほしい。
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時間的には「みじけえな」と思ったけど(もっとやってほしいよ)、充実したコンサートだった。ああ、ワーグナーのオペラが聴きたいよう。
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日曜日・・・
金曜日の夜に、メレブにかけられた呪文によって「ムロツヨシ」がかっこよく見える魔法が、跡形もなく解ける時間が近づいている。
 

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