読売日本交響楽団 第630回定期 ヴァイグレ&樫本大進 細川&シュレーカー
モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K. 477
細川俊夫:ヴァイオリン協奏曲「祈る人」(国際共同委嘱/日本初演)
モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 K. 297 「パリ」
シュレーカー:あるドラマへの前奏曲
指揮 : セバスティアンヴァイグレ
ヴァイオリン : 樫本大進
読売日本交響楽団
(7月27日 サントリーホール)
ヴァイグレがシュレーカーを振る!これは行かなくちゃ!とは思ったけど普通の木曜日だったので券は取らず。しかし定時で上がれたので、当日券で鑑賞。勿論、1等席だぜ!ウィークデイのせいか一捻りした曲目のせいか結構空席が目立った。私だってシュレーカーがなかったら絶対行かない(モツ苦手、現代音楽苦手)。
フリーメイソンなんちゃらは、初めて聴くが何だかずいぶん前に旅行したザルツブルクを思い出して懐かしい気分。普段モーツァルトを耳にしてもそんなこと無かったのにな。
細川さんの新作を、ベルリンフィルのコンマス樫本さんが演奏。祈る人、という題名は、このところのコロナ禍や戦争、そして作曲家自身の母の死と、ご病気をしていたことが背景にあり、樫本さんが演奏する姿が何か祈る人のようだ、と思っていたこともあり付けられたようだ(と、ご自身の解説にあった)前の曲と相まって団員の誰か亡くなったのかな?みたいな雰囲気(んなこたあない)。さすがベルリンフィルのコンマスは違うな、音がいいな、とか思いつつ鑑賞。拍手は盛大で、作曲者も舞台上へ。はて、ところで私、細川さんを見るの初めてで、名前といつも耳にする曲の雰囲気から勝手にスタイリッシュで黒が似合うシブいオヤジを想像してて、本人は人の良さそうな方だったので自分の勝手な想像を笑った。
樫本さんのアンコールはイザイの無伴奏ソナタ第4番とのこと。ヤバいくらいカッコいい曲と演奏だった。
さて、休憩時間が終わって自分の席の2列前を見ると、さっきまで舞台で弓を振るっていた方が座ってる。観客の品の良いお婆様たちに「素晴らしい演奏をありがとうございました」とか言われていた。知り合いかな。私はシャイな人なんでそんな事言えないわ、世界の樫本さんに向かって。
パリは飛ばして。
待ちに待ったシュレーカー。いやあ、この曲大好きなんですよ。あ、元になったオペラ「烙印を押された人々」ね。オペラのほうはCD全曲盤持ってる。ヴァイグレ盤じゃなくてツァグロゼクの国内盤ね。モツの小編成から突然の大編成。鳥肌が立っちゃう繊細な弱音から大音量まで、ナマでこの曲聴くの初めてで本当に幸せでみんなありがとう(←誰に感謝?)。まるでアーニャみたいな怪しい表情でにやにやしながら聴いてた。20分くらいの曲なんてもったいない、1時間くらいやってほしい。日テレカメラ来てたからこの曲も放送しないかな。樫本さんだけかな。
こんなマイナー曲ながら意外と拍手鳴り止まず、オケがはけたあとヴァイグレ再登場。いつか演奏会形式でも全曲やってくれないかなあ。
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