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2023年6月25日 (日曜日)

森本隼太 ピアノ・リサイタル2023「幻想」 銀座王子ホール

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ラモー:新クラヴサン組曲より「ガヴォットと6つの変奏」「サラバンド」
ショパン:幻想ポロネーズOp.61
ブラームス:幻想曲Op.116
バッハ/ブゾーニ:半音階的幻想曲とフーガ
モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475
リスト:ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲 S.161
(6月24日 銀座王子ホール)

18才の巨匠(私が勝手に呼んでいるだけ)、森本隼太 さんのピアノ・リサイタルに行ってきた。王子ホール は初めて行ったが、ロビーや階段に絵画が貼ってあったり色々豪華だった。王子製紙のコンサートホールである。

曲順はプログラムとは変わって、いきなり幻想ポロネーズから演奏。昨年浜離宮でも演奏を聴いたけど、今回は前から2番目の席だったので、この時も幻想ポロネーズは弾いたが迫力が倍増。ただ、クラシックのリサイタルでは別になくてもいいと思うのに、本人によるMCとかたどたどしい曲目紹介が相変わらずで、微笑ましくて観客の笑いを誘っていた。たまに出る京都弁もかわいらしい。いやはやずっとこんなでいて欲しい。

ラモーは本当に好きなんだなあ、と思うくらい楽しさが伝わってきたし、ブラームスからは何かが彼の体に入って来たのかな、と思うような入神の演奏。バッハ/ブゾーニは流石にイタリアに留学してイタリア人師匠に習ってるだけあるなあと思うし、モーツァルトの解説は面白かったし。でも何と言っても最後のリストの何かに取り憑かれたような演奏が凄かった。前は気付かなかったが演奏中は終始鼻歌を歌ってたり唸ったり、自由な感じだった。アンコールは2曲でマズルカ13番と2曲目は・・・(貼りだされてなくてわかんなかった。あとでHPで確認)

コンサートとは関係ないが、隣の席のご婦人の香水がかなりきつくて、マスクしててもなおしんどかった。外国のオペラハウスではたまーにそういうことはあったが日本ではそうそうない。「出かけるときに旦那さんに言われませんでした?」とか聞きたいくらいだった。

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それにしてもまあ、こんなご時世なのに普通にチャイコフスキー国際コンクールが開催されているようで、普通にYouTubeで中継されている。司会者やスタッフは終始にこやかで、何事もなかったように画面に出ている。ピアノ部門では2名ほど日本から出ているようだが(他の部門は知らん)、どうか何事もなく無事で帰国して・・・いやよい成績を挙げられますようお祈りしています。

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六月大歌舞伎 2023年

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6月大歌舞伎の昼の部へ(6月18日)。歌舞伎座久しぶり。実は会社の健康診断に引っかかり、精密検査の予約に病院へ行った帰りに、せっかくなんで目と鼻の先の歌舞伎座に行く事に。さすがに安い席は完売だったが、土曜なのに1等席と2等席はまだ空いていた。大丈夫なんだろうか歌舞伎座。心配である。

大好きな演目の傾城反魂香を上演するので。テレビでめっきり見なくなって久しいカマキリ先生こと市川中車さんこと香川照之さんが又平を張り切って演じていらした。1幕目は見た事あるけど、2幕目は初めて見た。師匠に名前をもらった又平夫婦のその後を描いたもの。又平が描いた襖絵から描いた人が飛び出して踊ったりする楽しい演目。中車さんの息子さんの市川團子 さんが弟弟子役で親子共演。

それにしても、ただ言語障害なだけなのにそこらへんの農民たちにバカにされる又平さんがなんか気の毒で、「又平さんはなあ!東大出てるんだぞ!そんで昆虫にめちゃくちゃ詳しいんだぞ!バカにするな!」とか思ってしまった。(色々と混同)

2演目めはラーメン屋で有名な?児雷也 を初めて鑑賞。中村芝翫さんがじらいやを熱演。カエルちゃんの着ぐるみの人がめっちゃ可愛かった。

最後は扇獅子 というあでやかな演目。日本橋芸者たちが美しく踊るのだけど、最後は獅子頭をぶるんぶるん回して、外見は美しい女性なのに、肉体はやっぱり男なんだなあ、と今更思った。若手精鋭陣が美しかった。

前に歌舞伎座行った時は、幕の内弁当がコロナ禍で食べられなかったんだが、今回はちゃんとお席で喫食。たけのこご飯美味しかった。

さて、猿之助さんがあんなことになっちゃったお蔭で香川照之さんが7月も代役を務めることになっているが、演目を見るとどうも宙乗りがあるらしい。「えええ??いきなり宙乗りなんて大丈夫なの??」と一瞬驚いたが、前にやってた(放送時は必ず見ていた)Eテレ「香川照之の昆虫すごいぜ!」の時に何か昆虫のコスチュームでクレーンでかなり高く吊り上げられていたので、歌舞伎座の宙乗りなんて大したことないかもなって思った。番組見てた時は「日本を代表する名優が何やってんのやら」と思ってたけど、とんだ伏線回収であった。

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