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2023年4月10日 (月曜日)

R.シュトラウス 歌劇「平和の日」(日本初演)千秋楽 東京二期会

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R・シュトラウス:歌劇「平和の日」(日本初演)
包囲された街の司令官:小森輝彦
マリア(その妻):渡邊仁美
衛兵:大塚博章
狙撃兵:岸浪愛学
砲兵:野村光洋
マスケット銃兵:髙崎翔平
ラッパ手:清水宏樹
士官:杉浦隆大
前線の士官:岩田健志
ピエモンテ人:山本耕平
ホルシュタイン人 (包囲軍司令官): 狩野賢一
市長:持齋寛匡
司教:寺西一真
女性の市民:中野亜維里
合唱: 二期会合唱団
指揮:準・メルクル
東京フィルハーモニー交響楽団
(4月9日 文化村オーチャードホール)

初日に続き千秋楽も鑑賞。別キャストだから両方見るもん。お蔭で東京春祭のマイスタージンガーは諦めた。まあ、マイスタージンガーは生きていればまた見聞きできるだろうが、この曲はもう二度と聴けないだろう。

席は2日目は若干ケチった。1日目は前から2番目で音は大迫力だったけど前すぎて舞台全体が見えず。2日目は2階席の後ろの方だったので舞台全体がよく見えた。しかし音響はホールのせいで今一つ。

初日の若々しい美声の司令官も素晴らしかったけど、今日の小森さんは流石にベテランの歌唱で貫録。そもそもの世界初演はかのハンス・ホッターが歌った役だったんだよな、と(ヴォータン歌う歌手だもんね)納得。しかし、遠目に見るとマントの衣装でロマンスグレーの小森さん、なんだか幕末の武士にも見えた。そーだ、せっかく全員日本人キャストなんだからいっそ舞台を日本にして、みんな侍のカッコでどう?とか考えたけど、「あ、だめだ。それじゃみんな最後に切腹しちゃう」って自分で却下。

2回目なんで、昨日より色々とシュトラウスの音楽について気づくこともあった。平和が訪れ始めた時の音楽は何だか「ダフネ」みたいだなとか思ったり、やっぱりあとの方は「影のない女」かなって思ったり。しかし最後はやっぱりまあ、ベートーヴェンの第九だなあ。(前に出かけた藝大の「戦没学生のコンサート」の時に、この時代の音楽はどうしてもベートーヴェンになりがち、と片山先生がおっしゃっていたのを思い出す。)

メルクルの指揮はあの「ダナエの愛」や「ローエングリン」の如く素晴らしかったし何の文句もないんだけど、もしかして(お元気なら)飯守泰次郎さんが振ったらどんなかなあ、とか考えたり。そーいえばメルクルの新国での「ジークフリート」は素晴らしかったなー。またメルクルにリング振ってもらいたいな。

その他、遠くてオペラグラスでしか見てないけど、イタリア語の唄を歌うピエモンテ人役の山本耕平さんかっこよかった、声も。この役は何となく「薔薇の騎士」のテノール歌手役的存在なのかな。この日頂いて帰った二期会の冊子を見ると、小森さんと同様にマリア役の渡邊仁美さんも「シュトラウス・ラバー」のようだったので、やっぱり好きな作曲家の初演を演じるのは嬉しいだろうな、と思った。ワーグナーの諸役に勝るとも劣らない難役と感じたが、もし「影のない女」が上演されていたら皇后役だったそうなので、つまりあの・・・「影のない女」やってくんないかな二期会さん。

 

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