パリ・オペラ座 響き合う芸術の殿堂(アーティゾン美術館)
もう先週の話になってしまったが(土曜日)、京橋のアーティゾン美術館で開催中の「パリ・オペラ座展に行ってきた。パリのオペラ座は行った事ないのだけど、前もって想像していたより展示はかなり充実しており、16時に入って18時の終了時間までいたが時間が足りなかった。私は アーティゾン美術館は二度目なんでいいんだけど、一緒に見に行った友人は初めてだったのに常設展は見れず。気の毒。
ウィーン国立歌劇場には行った事何回かあるのでその時も思ったけど、外見も内装も過度に豪華。巨大なデコレーションケーキみたいだ。日本の劇場も歌舞伎座もそこまで豪華じゃない。国の威厳を示す為なんかな?
この日展覧会見に来たお客様は、20代から30代のマドモワゼルたち、小学生のお嬢様連れのママン、あとは老夫婦という感じで、多分オペラ好きよりはバレエ好きが多い印象。私のように「ワーグナーだ!タンホイザーだワルキューレだ!」などと大喜びしている者は少ない(ワーグナー展示のところは空いていた)。やはりバレエの展示のほうが賑わっていた。
パリ・オペラ座と言っても、オペラよりバレエのほうが有名なんだろうなと改めて思った(そういえば、よっぽど好きな歌手が出ない限りわざわざパリにオペラを観に行ったりしない気がする)。タンホイザーのパリ版に嫌々バレエをつっこんだワーグナー・・・・。
この歌劇場の長い歴史を見ると共に、リュリやグルックから始まる長いオペラの歴史を見るような素晴らしい展示であった。自他とも認める珍しいオペラ好きだが、名も知らぬ忘れられたオペラの名前をたくさん見かけた。まあ、上演されなくなっちゃうオペラには何らかの原因があるんだろうなあ。若干リヴァイバルがあったコルンゴルトの「死の都」に(マリエッタの一団が練習する場面がある)出てくる「悪魔のロベール」も、今ではたまに海外の歌劇場で取り上げられる程度のようだが、展示で見る限りかなり重要なレパートリーであったようだ。
↓入口の大画面テレビにより映し出された「悪魔のロベール」の一場面を描いた絵画。
最後の方にあったバレエとオペラの映像を見る時間はちょっと残しておいたほうが良かったな、とあとで後悔。「優雅なインドの人々」と「椿姫」のぶっ飛び演出は流石のおフランス。まあ・・・現在のようろっぱでのオペラ演出は新国立とはくらべものにならんほど前衛的なんでしょうから、現地の人にとったら普通なんでしょうね。
帰りに友人とドイツビール屋で乾杯(SCHMATZというチェーン店のようだが飲みやすいビールだった)。いつかウィーン国立歌劇場に行こうぜって話をして盛り上がって解散。(パリじゃないのかい!)
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