岡本太郎展 東京都美術館
金曜日の夜、給与計算が終了したのでネットで予約して参戦。さほど思い入れのない芸術家だけど平日もたいそう賑わっているという話なので金曜の8:00までやっているときを狙って行った。しかし、行列ができるほどではないがそこそこ観客はいた。中には小学生のお子さん連れのファミリーとかもわりといて楽しそうに写真を撮ったりしてたもんで、「芸術は爆発だ」を知らん世代でもずっと受け入れられる芸術家なんだなと思った。私も中学のときはクラスの悪男子たちと図書室でダリの画集見ながらガハハとか笑ってたりしてたからそんな感じの存在かな。
そうそう、この展覧会は写真撮ってもOK(自分で使用するためのみ)。そこかしこに流される映像は写真ダメ、動画は撮っちゃダメ、作品の上からの撮影はダメ(カメラをおっことして作品を傷つけたりしないため)などの制限はあったものの、とても珍しいなと思った。最近はコンサートのカーテンコールは撮影可になったりして驚いたけど、やはりこのご時世なのでSNSで拡散するのは良しとしているのだろう。
それにしても恐ろしい展示の数。一人でこんなに描いたり作ったりしたのか、と今さらながら驚く。子供の頃は「ビートたけしのアーティスト版みたいな人」などという認識であったが(まあ、タケちゃんだって今やコメディアンというよりアーティストだけど)、改めて映像を熱心に見ると日本版ピカソ+ダリみたいな感じに印象が変わる。
まあ、展覧会には岡本氏本人の年譜が展示されてたけど、まあなんというか・・・エキセントリックな人生なんだな。お父さんもお母さんもちょっとクセがすごすぎる。家庭環境があのような芸術家を生み出したのかなあと。母親の家が大金持ちだったというのもあったけど、家族でフランスに渡ったりとか・・・実家が太いの芸術家には大事。
最近たまたま渋谷に行く事が多いのだが(コンサートとか)、井の頭線に行く途中に岡本太郎のでっかい絵(明日の神話)が飾っていているも「でっかいな~どうやって(どこの会社が)運んだのかな」(←職業病)とか考えてしまう。会場では修復や除幕式の様子の映像も流された。さしずめ日本の「ゲルニカ」かな。また、近鉄バファローズ(昔の)の帽子の展示があり、「なんで?」と思ったけどあの牛のマークは岡本氏のデザインだったのだね。チュッパチャプスのロゴマークがダリなのを思い出す。
6:30くらいに入ったため時間がなく1時間くらいで速足でみたけど、ちゃんと見たら2時間くらいかかりそうである。また、グッズが「どうしたの?」と思うほど充実していた(みんな狂ったように買ってた)。展示の中のブラウスの柄が可愛いな、布があったら作りたいなって思ったけどそんなの売ってるはずはなく、同じ柄の手ぬぐいを購入。あと、タローマンのハンカチも買ったけど、人に見られたらドン引きされそうな感じだ。
場内に「座ることを拒否する椅子」の展示が何個かあったけど、みんな拒否されず普通に座ってたし、私も座った。あまり座り心地のいいものではないけど。あと、例によってカタログを買わなかったのだが、あとで出品リストを見返したら「大野外オペラ・ローエングリンのためのデザイン」などというものがあり、すっかり見逃していて後悔。ネットで探すと一応上演の画像は出てきた(個人のブログだったのでリンクしないけど)。砂原美智子さんのエルザ、高田信夫さんのローエングリンとのこと。観たかったな(生まれてない)。
グラスの底に顔があったっていいじゃないか・・だっけ?