« 映画「エルヴィス」 | トップページ | フェスタサマーミューザ2022  ブルックナー/交響曲第9番 井上道義/読響 »

2022年7月23日 (土曜日)

バック・トゥ・ザ・フューチャー in コンサート /神奈川フィル

1b2b1d63ff3a45c29892dd853d085d86

アラン・シルヴェストリ:映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(ロバート・ゼメキス監督)
齊藤一郎指揮/神奈川フィルハーモニー管弦楽団
(2022年7月22日NHKホール)

神奈川フィルさんが神奈川県民ホールからはるばる(そうでもない?)NHKホールにいらっしゃって演奏されるというので、興味を持って聴きに行ってきた。

券には「アラン・シルヴェストリは出演いたしません」と明記してあった。そりゃそうだろうなとは思った。それにしてもまあ・・・S席9800円もするのに子供何人か連れのご家族はどんなに裕福なご家庭なんだろうと感心した。私は2階席の後ろの方だったが、それでも大スクリーンと大編成のオケに圧倒された。印象としてはR・シュトラウスの交響詩とか(いや、グランドピアノもあったのでコルンゴルト?)演奏するくらいの人数はいたと思う。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(以下BTTF)はすでに何回も観ているが、実は映画館では観たことはない。一番最初に観たのは何故か銀座の山野楽器で、ホームビデオ化された頃だろうか、店内の大きなテレビで映されていて、ちょうどドクがあの時計台に登って試行錯誤しているところで黒山の人だかりになっていた。

初めて全部観たのはテレビだったし、しかも吹き替え版なので原語で観たのも今日が初めてだ。やっぱり本人のしゃべっている声で観るのは吹き替えとは違うし、マーティ本人(マイケルJフォックス)の声は若干かすれてるのもなんかいい。

オケが舞台に入って指揮者が登場して、映画上演前にメインテーマ。おお、心が躍るぜ。しかしまあ、前に何度かチャップリンの映画のシネマコンサートに行っているので、いやチャップリンは無声映画だからさ、演奏は休みなしなわけよ。BTTFはそんなにずっと演奏してるわけではない。ロック音楽がかかってる時は演奏してないし若干音楽ない時間もあるわけだから気を抜く時もあるしまだマシでは・・・いやどっちが大変なのか楽なのか比べられないけど。

そうは言っても、映画とぴったり合わせるのは大変だと思う。今日は指揮台の前にモニター画面が合って、なんか棒2本くらいと〇が映画に合わせて映し出されて、それを見て指揮している感じだった。しかしもう完璧に合っていたもので、正直映画が面白過ぎてすぐに生演奏だってのを忘れてしまう、いつもの通りに。

それにしても何とうまくできている映画なのだろう。伏線回収のチャンピオンと言える映画である。全部が伏線回収(全3作全部)である。このシリーズのマニアというほどではないのでそんなに大きなことは言えないんだけど、先日テレビで放送されたときに(ネットで見て)知ったのだが、学園祭のオーディションで審査する先生が(主題歌歌ってる)ヒューイ・ルイスだったこととかを今日改めて確認した。他にもまあ色々あるんだけども。

映画だもんでてっきり「休み時間ないんだろうな」と覚悟していたら、「INTERMISSION」と画面が出て休憩。後ろの席から「いんたーみっしょんってどういう意味?」との発言が聞こえたり。いやもう何だか普通にクラシックの演奏会と一緒にしちゃだめだと自分に言い聞かせた。私のとなりのカッポーは音楽が鳴るたびに二人で手で拍子取ったり、こそこそしゃべったりとかして、「これがブルックナーの交響曲の演奏会だったら周囲の誰かがぶん殴ってるかも」とか思ったけどしょうがない。

休み時間が終わってBTTF3の音楽が演奏されて映画再開。まあ何回も観てるしどうなるかも知っているからハラハラドキドキとまでは行かないまでも、やっぱり何回観てもいいなと。そして死ぬまでにもうあと何回観てもいいかと。公正な目で見て、たぶん数ある映画の中で一番よくできてて一番面白い、完璧な映画だと思う。

最後にドクが未来から戻ってきて、デロリアンが空中を飛んで、こちらに方向転換して飛んできたときに初めてスクリーンの上にあった照明が画面と合わせてピカーッとなって(ああ、この時に使うんだこれ)おしまい。

大拍手のあと指揮者が慌てて舞台から出て行って、マーティの扮装でギター持って再登場、アンコールに応えてメインテーマと3の音楽をやってくれて、もうノリノリ。

本当はパンフレット的なものがあったら欲しかったんだけど、物販的なものがあまりに列をなして混んでたので何にも買わず。いやそんなにマニアじゃないからいいんだけど、記念になるものが欲しかったなあ。オリジナルステッカー1枚貰ったけど。パソコンに貼ろうかな。

どこかに熱狂的ファンが乗ってきたデロリアンが停まってたりしないかな、と思ったけどなかった(駐車場に停めてたらしい)。あと、今回のコンサートは一応ドレスコードあったんだけど(1950年代または1980年代のカッコで)、すっかり忘れてて普段着で行った。けど、私わりと物持ちがいいのでもうこれ何年着てるのかなみたいな服で行ったので許して。まあそれらしきカッコの人はいた。外に映画で出てきた黄色い放射能防護服着た人がいて、みんな並んで記念写真撮ってもらってた。さすがにこの季節は暑そうだなと思った。

あと、演奏会終わって場内放送で「皆様、気を付けて2022年7月22日にお帰り下さい」と言ってたのがなんかウィットに富んでてよかったなと思った。

|

« 映画「エルヴィス」 | トップページ | フェスタサマーミューザ2022  ブルックナー/交響曲第9番 井上道義/読響 »