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2022年4月16日 (土曜日)

ポーランド音楽の100年<1921年〜1923年>

英国から個人輸入したCD36枚組「ポーランド音楽の100年」についての解説の2回目。このところオペラに出かけているのと残業続きで(今に始まったことじゃないけど)なかなかiPadに向かうヒマがない(パソコンが死亡しているのでiPadで書いているのだ)。

CD2

<1921年>
アレクサンデル・タンスマン:7つの前奏曲
イグナツィ・リシエツキ(ピアノ)
2018年2月録音

(解説書より意訳)タンスマンは1919年の終わりにパリに移り住んだ。開花した才能と完璧な外見を備えた彼は、すぐにアール・ヌーヴォーの首都に根を下ろした。これは芸術サロンへの紹介者であるモーリス・ラヴェルの認識のお陰であった。タンスマンの作品で、パリ移住後最初に出版された楽曲がこの7つの前奏曲である。これらの楽曲はタンスマンの内向的で洗練されたピアニスティックな芸術性を当時のパリの聴衆に紹介している。(中略)この曲は1922年5月6日に、アルフレッド・コルトーの弟子のHenri Gill–Marchexにより初演された。

(追記)タンスマンをポーランド音楽と言うにはちょっとアレだが、なんというか、カティンさんが弾いたら似合いそうな感じの曲だ(←テキトー)。

<1922年>
エウゲニウシュ・モラフスキ:バレエ音楽「シヴィテジアンカ」
ウカシュ・ボロヴィチ指揮 ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキ管弦楽団
2017年11月録音

(解説書より意訳)バレエの台本はミツキェヴィチの原作の筋書きを作曲者本人が大きく変更したもの。このバレエの主人公は村の娘サーニャで、彼女の恋人のランバージャック・ウィットには、彼女の愛情を金銭で手に入れようとする恋敵、リシュ王子がいた。サーニャに拒絶された王子は、復讐のために村のお祭りでウィットに罠を仕掛けて誘拐した。絶望したサーニャは湖で溺死する。第二幕では王子がウィットの服を着て変装し、湖の妖精となったサーニャをウィットの演奏する楽器で呼び出そうとする。王子の下僕によってウィットは殺されてしまう。楽器によって呼び出されたサーニャはウィットの服を着た王子の正体を見抜き、王子を誘惑して湖に引き入れ殺す、というあらすじ。


(追記)ポーランドラジオでは彼の別のバレエ音楽「愛」がたまに放送されていたので、結構気に入っている作曲家の1人。「愛」の方が有名なのかもだが何しろ長いのでこっちが収録されたのかな。「シヴィテジアンカ」もなかなか素敵な曲で、ロマンティックでありながらちょっと近代的なところもあり、しかもゴリゴリの無調という訳でもなく聴きやすい。ポーランド音楽の中でもおすすめ。なんと!YouTubeに「」も「シヴィテジアンカ」も上がっているので聞いてみて(それじゃこのCD買った意味はどこに)。特に「愛」は合唱も入り、SF映画みたいでなかなか格好いいぜ。内容は知らんけど。

<1923年>
アポリナリ・シュルト:交響組曲「パン・タデウシュ」
ミハウ・クラウザ指揮 ポーランド放送管弦楽団

(解説書より意訳)シュルトは作曲家として始めは有望視されていたが、彼は「若いポーランド」(ポーランド近代における音楽や演劇などの芸術家のグループ)のメンバーとして激しい芸術的生活の坩堝にいることに気づいた。だが、彼の才能はすぐに翳りを帯びてきた。彼がロシアに滞在してる間(1911〜18)、彼は作曲さえ放棄してしまった。ポーランドに戻ってからは彼は再び作曲を始めたものの、彼の音楽は変わってしまった。若い頃のモダニズムが姿を消し、後期ロマン主義、特にシュトラウスをモデルとして作曲をし始めた。(中略)彼の保守的かつ愛国的な傾向は「パン・タデウシュ」と題された交響組曲で表現された。後期ロマン派のオーケストラアンサンブルと交響詩に近い性格のプログラマティックジャンルの選択は、どちらも古風なものでした。それにも関わらず、音楽は旧世界の魅力に満ちている。その特徴はポーランドの舞踊、特にポロネーズの様式によって決定されている。

(追記)この時代のあんまり有名でない作曲家にありがちな、Rシュトラウスの音楽の影響を受けまくっているが、どっちかというともうちょっと後から出てくる私の大好きなルジツキの音楽に似ている。甘い甘いメロディに満ち溢れている。ところで「パン」ってポーランドの名前でよく出てくるけど、英語では Sir って意味だったのだね(と、今頃知った)。

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