« ポーランド音楽の100年<1921年〜1923年> | トップページ | 特別展 「宝石 地球がうみだすキセキ」<国立科学博物館> »

2022年4月20日 (水曜日)

バッハ/マタイ受難曲 バッハ・コレギウム・ジャパン 2022(ミューザ川崎)

0ef0861cdb2440799533def6afd4eebe

バッハ :マタイ受難曲

指揮/鈴木雅明
バッハ・コレギウム・ジャパン 
ハナ・ブラシコヴァ  中江早希(以上S)
ベンノ・シャハトナー  青木洋也(以上A)
トマス・ホッブス  櫻田亮(以上T)
加耒徹   渡辺祐介(以上Bs)
(4月17日 ミューザ川崎)

復活祭の日?に鑑賞。何度も言っているが私は真言宗なので(家が)、キリスト教に縁がない。この季節にBCJが毎年マタイを演奏するんだなあ、とはうっすら思ってたけどそんなに意識してなかった。しかし聖金曜日から復活の日まで三連ちゃんで大曲マタイって、実はすっごくキツくないか?結構な長さであり、エヴァンゲリストやイエス様は結構出ずっぱりだし。

私はマタイ全曲を生で聴くのは4回目である。最初は大学の時に学生オケの友人に連れて行かれ「マタイ受難曲を全曲聴くと、性格変わるよ」?みたいなことを言われたが全部聴いても2人とも変なクラヲタのままだった。その時はどこの団体の演奏か忘れた。まあ全員日本人だったのは覚えている。次に聴いたのは随分時が経ってから、本家本元聖トーマス教会&ゲヴァンドハウス。

BCJのマタイは2回目だ。前の感想はこのブログに残してないので探さぬよう。今回は中江早希さんがご出演ということでちょっと興味が湧いて券を購入。でもまあ、意外と歌うとこ少ないのね。BCJは独唱者も合唱団の1人として歌を歌うスタイル。合唱団は少数精鋭だから(コロナっていう訳でもない)、一人一人の声が目立つし、たまに村人Aとかみたいな感じでソロもあったりする。

コロナ禍ながら、外国よりソリストが3人。ソプラノのハナ・ブラシコヴァさんはウクライナカラーのちっちゃなリボンをつけて参加。そうそう,このご時世だからちょっとだけ「メンゲルベルクのマタイを聴くような感じがあるのでは」、などと思ったが、あの録音ですすり泣きがきこえる39曲めの「憐れみたまえ、我が神よ」のところは特にすすり泣きは聞こえず(男声アルトだったから?)。

代わりに、ソプラノのアリアの時に私の隣に座っていた女性が猛然とすすり泣きし出したので「ああ、ちょっとメンゲルベルク状態」などと思ったりした。やはり女性の歌の方が泣けるのかな、関係ないか。ブラシコヴァさん素晴らしかったしねえ。

私は別に泣けたりはしなかったんだけど(ババヤンのバッハの時は泣けたがのう)、1番好きなバスのアリア(42曲目)が聞けて嬉しかった。あのヴァイオリンのソロが大好きなんだよね。ノリノリで聴いてたら隣に座っていた見知らぬ紳士もノリノリだった。なぜか譜面がめくれてなかったのか、鈴木パパがヴァイオリンソロの人の楽譜をめくってあげたりしてた。

バッハなので、ヘンデルほど華々しい楽器は少ないし、バルブのないトランペットなどはいなかったんだけど(寂しい)、オーボエの人の持ち替えで「なんじゃあのくるりんと曲がった笛は!」とか思ったりした。オーボエ・ダ・カッチャっていう楽器のようだね。あと、参加の予定はなかったという鈴木息子さんがチェンバロ弾いてて嬉しかった。海外公演からの帰国だったけど、隔離期間があんまりなくてよくなったみたい。BCJの時はやっぱり鈴木息子さんの顔が見れないと寂しいね。

声楽のソリストも皆素晴らしかったけど、イエス様役の加耒徹さんが、二期会ルル(シェーン博士)以来の「イケメンの外見と合ってない」役で(いや、私が思ってるだけですが)、「いやこのミュージカル俳優並みにかっこいい歌手がどうしてキリスト様に思えようか」などと最初は思ってたけど、やっぱりすぐ慣れた。声は素晴らしい。前に行った聖トーマス教会ん時のイエス様より全然よかった。

こういうご時世のせいなのか、今回の演奏はバロック路線というよりはドラマティック路線のようだった。凄いドラマティックだった。「バッラバ〜〜」とか怒りに震えているようだった。

しかし、このような有難い演奏会にも変な客はいるようで(珍しい)、私の前に座ってたカッポーは女性の方が男性の肩にもたれかかったりしてイチャイチャしだした。休み時間に(退屈だったのか)女性がキレてたみたいで、第一部が終わったら帰った。バチが当たればいいのにって思ってたのでホッとした。

家に帰って「やっぱりマタイはいいな」って思って持っているコルボのやらヘルメスベルガーのやらCDを聴いてたんだど、YouTubeで出てきたラミンの古い録音がめっちゃくちゃ素晴らしかった。テンポも理想的だしカール・エルプとかゲルハルト・ヒッシュとか時代を感じる独唱者も素敵だ。しかしカットがめちゃくちゃ多く(蓄音機時代だから?)、私の大好きなバスのアリアは当然のように飛ばされていた。なんということだ。でもコルボもヘルメスベルガーも素敵よん。

-----

演奏会に出かける前に、何かお笑い芸人さんがいろんな大学に取材に行くみたいな番組をやってて面白く見てたんだけど、お見送り芸人しんいちさんがどこかの音大に行ったらなんとテノールの望月哲也さんが先生として登場して、お見送り芸人しんいちさんが「高い声がうまく出ない(知らない方に一応ご説明すると、彼はこないだRー1グランプリで優勝した、歌を歌う芸人さんです)」とこの日本を代表する名歌手に相談してた。お見送り芸人しんいちさんはちょっとのレッスンでとても良い声になったので、望月さんはやっぱりさすがだなあと思った(こんなお笑い番組見てるような視聴者はほとんど望月さんを知らないだろうなとは思ったけど)。

|

« ポーランド音楽の100年<1921年〜1923年> | トップページ | 特別展 「宝石 地球がうみだすキセキ」<国立科学博物館> »