ポーランド音楽の100年<1924年>(ロジェ王)
英国から個人輸入した36枚組も、3枚目にして(わたし的には)メインな1枚。これを聞けばもうあとはどうでもいい(嘘です)。
CD3
シマノフスキ:歌劇「ロジェ王」
ロジェ王/ヴォイチェフ・ドラボヴィチ(Br)
ロクサーナ/オルガ・パシェチニク(S)
エドリシ/クシシュトフ・シュミト(T)
羊飼い/ピオトル・ベチャワ(T)
大司教/ロムアルト・テサロヴィチ(Bs)
女助祭/ステファニア・トチスカ(Ms)
アラ・ポラッカcho、ポーランド国立歌劇場テアトロ・ヴィエルキO&cho
ヤツェク・カスプシク(指)
2003年録音
<台本>カロル・シマノフスキ、ヤロスワフ・イヴァシュキェヴィチ
あらすじ:12世紀、ロジェ王統治下のシチリア。美しい羊飼いに変身したディオニュソスが、新しい宗教を広めようとしているが、ロジェ王ほか聖職者たちと対立。しかし人民たちは段々と羊飼いの虜になっていく。最後はロジェ王と側近のエドリシだけが取り残される。
詳しいあらすじはWikipediaに載ってたのでそちらを参照(逃)。
(田村進/著 ポーランド音楽史を参照させていただきます)
1911年にイタリア各地を訪れたシマノフスキは特にシチリア島の神秘的で色彩的な美しさに魅せられたようで(1914年にもリピしたらしい)、ここがオペラ「ロジェ王」の背景となった。親友のイワシュキェヴィチの草案を元に、台本はシマノフスキ自身も手を加えて1920年には出来上がり、作曲は1924年に完成した。
まあとにかくベチャワの羊飼いが聞ける!というだけで有難い一枚。カスプシク筆頭に演奏者は多分全員ポーランド人であろう。いやもう、シマノフスキの曲はポーランド人が演奏してくれるのにこしたことない(ラトルをディスってる訳ではないんだけんども)。そしてとにかくベチャワの美声!ディオニュソス感が素晴らしい。いや具体的にはディオニュソスってどんなんだか。まあ陶酔的な感じだ(←テキトー)。イタリアもん、ロシアもん(と、ローエングリン)しか知らん日本のベチャワ・ファンよ。自国ものを聞いてこそ、ファンではないかい(いえ、どっちでもいいんですけどね)。
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