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2021年11月14日 (日曜日)

ウルバンスキ/東響 シマノフスキ/ヴァイオリン協奏曲第1番、カルミナ・ブラーナ (川崎)

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シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番 op.35
オルフ:カルミナ・ブラーナ
指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
ヴァイオリン:弓 新
ソプラノ:盛田 麻央
テノール:彌勒忠史
バリトン:町 英和
コーラス:新国立劇場合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊
東京交響楽団
(ミューザ川崎シンフォニーホール)

サントリーのほうが近いのに、またしても川崎を購入。そもそもボムソリちゃんのシマノフスキを目当てで券買ったのだけど、買ったとたんにボムソリちゃんの来日がコロナの入国制限で不可能に。うああああん。どうしてくれるのよう。

このままではコンチェルトはシマノフスキじゃなくなってしまうかもしれん(心配)。全く好きじゃないチャイコフスキーとかメンデルスゾーンに変更しちゃったらどうしてくれる。しかし、救いの神が現れた。弓新さんである。弓さんは、2011年のヴィエニャフスキ・コンクールのファイナリストであり、私はこの時のコンクールはネット配信で見ていた。その年は小林美樹さん(第2位)とともに日本人としては二人ファイナリストとして残った。弓さんは最年少ファイナリスト。二人とも(ヴィエニアフスキの他に)タコ1を演奏。

その時はガダニーニ1753年製を弾いていたと記録が(あたしのブログでは)あり、今日弾いたのは楽器何だったのかな。とくにプログラムに記述はないけれど、芳醇でとてもいい音だった。妖艶なシマノフスキの曲にぴったりである。

それにしても。コンクールで見たときは可愛らしい少年だったけれど、本日はずっと立派になっていらして。ドイツのオケの第2コンマスを勤められいるとのこと(あいかわらず親戚の男の子を見ているよう)。わざわざ来てくれてありがとうございました。

ポーランドの指揮者で聴くシマノフスキは本当に有難い。音色とか「わかっている感」が凄い。それと、こないだ配信で聴いたワルシャワ・フィルの演奏による交響曲第3番「夜の歌」と同時期の作曲ということじゃないですか。なんと芳醇な音楽なのでしょう。ああ、ポーランド万歳。

それと・・・この曲ってちょっとベルクっぽくないですか?(異議は認める) この曲のどこかで、ベルクの「ルル」の音楽に似たフレーズがちょっと現れるのですよ。いやシマノフスキのこの曲は1916年作曲だし、ルルは1934年あたりの作曲なので全然関係はないんだけど。他人の空似ってあるんだよね。

ウルバンスキはこの曲は暗譜ではなく、譜面をめくりながら指揮。カデンツァの間はソリストに敬意を示して、指揮台を降りた。いやなんというこまやかな心遣い(ほわほわ)。

ステキなシマノフスキの演奏(ポーランド音楽好きとしてはネットでの評判は嬉しい)のあと、わりとメジャーなカルミナ。メジャーとは言え、実際あんまり全曲演奏することは珍しいかと。私はナマで聴いたのはたったの2回目である。前回は飯守泰次郎さんの指揮でシティ・フィルであった。

飯守さんの演奏は素晴らしかったけれど(テンポ完璧!独唱者完璧!)、合唱がなあ・・・アマチュアでちょっとご年配の方が多かったので飯守さんの棒についていけなかった感が惜しかった。

今回は、新国立の合唱団だったのでその点は心配なく。ただ、コロナ禍のため最小人数で行われた。大人48人、少年少女12人という布陣。オケの強奏にかき消されてしまうところもあったけれど、それはしょうがないな。事前に見聞きしていたの2012年のウルバンスキ指揮(トロンハイム交響楽団)のカルミナ・ブラーナのYouTube動画では、本日の4~5倍(もっと?)の人数がいた。

今回は(いやこの人の演奏ではいつものようだ)この曲では結構ありがちの楽しい演出があちらこちらに。第7曲「気高き森」では合唱団が左右にゆらゆら。第22曲ではオケまで一緒に歌っちゃう(おう~おう~おう~とっとすふぉれお~)。丸焼き白鳥さんでは彌勒さんは白鳥のぬいぐるみを持ちながら歌うし、バリトンの酔っぱらい演技も楽しい。(ただ、私が前に見た時に高橋淳さんや萩原潤さんは更に強烈演技だったが)

1曲目も2曲目もとても楽しい演奏で、場内は大変な盛り上がりだったが、このご時世で「ブラヴォー」言えないのが本当に残念。オケがはけた後も拍手が終わらず、ウルバンスキは再度登場しステキな笑顔を見せていた。遠目に見て若き日のブラピっぽいかなってちょっと思ったりもした。いやほんとに足長いよねえ。(心の中はあくまでおっさんクラヲタなのでそういうのを目当てで行ったわけでは全然ないんだけど)

ウルバンスキが今度は、シマノフスキの交響曲を日本で指揮してくれるのを強く希望。第1希望は3番、第2希望は4番。

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