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2021年6月19日 (土曜日)

コルンゴルト「死の都」ペトレンコ指揮(NHK-BS)

Dietotestadt

コルンゴルト:歌劇「死の都」
テノール:ヨナス・カウフマン
ソプラノ:マルリス・ペーターゼン
バリトン:アンドレイ・フィロニャチク
メゾ・ソプラノ:ジェニファー・ジョンストン
バイエルン国立歌劇場合唱団
バイエルン国立歌劇場管弦楽団
指揮:キリル・ペトレンコ

ブルーレイで発売予定とのことで当然購入を考えていたが、BSで放送するとのことで、飛び上がって喜んだ(買わないで済んだ)。夜中の放送だったけど、普通にリアタイした。あまりに観たかったので。

演出は現代の設定で、ヨナス・カウフマンはちょっと陰のあるイケメン・サラリーマンといったところ。マリエッタは自転車に乗って登場したりするし、リュートを弾きながら歌うあの有名なアリアは、家に何故かあったカラオケで、マイクを使って歌う。全体的にブルージュ感はいまいちないけど、さほど違和感はない。

舞台はまるでドリフの「全員集合」のごとくグルグル回る。大変目まぐるしく、歌手も大変そうである。それでも息切れすることもなくちゃんと歌っているので凄いなあと思う。とくに、マリエッタ役のペーターゼンはいろんな姿勢で、歌うんで凄いなあと。もちろん歌唱も素晴らしい。ヨナス・カウフマンも外見も(別に見た目かっこよい必要もない役だが)声も役に合っている。重い声なのでルネ・コロというよりは、ジェームス・キングに近いのかなあ(違うか)。

今持っているDVDの、日本でも歌ったトルステン・ケールは歌唱はよいもののまあ、見ててそんなに嬉しいものでもないし、日本の新国立と同じ演出のフィンランド歌劇場版のパウルも・・・うーん・・・ああ・・・ごめんなさいファンの皆さん見逃して。

マリエッタ役のペーターゼンは歌は素晴らしくスタイルもよくてダンサーという設定がぴったりだ。だが・・・個人的には「何か・・・誰かに似ている・・・そうだ、金髪のカツラ被って奇麗に女装した千鳥のノブさんじゃ」って思った。そう思ったら何度見てもノブさんに見えてしまうので、それはそれでまあ・・・可愛いんでいいかなって思う。



が、歌唱よりも演出よりも何よりも・・・ペトレンコの引き締まった指揮が素晴らしい。ラインスドルフの名盤に並ぶ演奏がやっと現れた(って私は思ってるけどどう?)。日本初演も東京とびわ湖とも観たけど・・・やっぱりこの曲(解説者も言ってたけど)は日本のオケには難しい・・・難しいんだねえ。

それにしても、この日は地上波でネトレプコの「ボエーム」の映画を放送、夜中に「死の都」って凄いオペラデーだったんだけど、若くてまだスマートだったネトレプコはよい、が、どうしてもムゼッタが可愛くないんで途中で観るのやめて夜中に備えて寝てしまった。前に見た時も同じように思ったんだけど忘れてた。舞台ならまだしも、映画だったらもうちょっと・・・ねえ。

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