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2020年2月24日 (月曜日)

モニューシコ/歌劇「ハルカ」 アン・デア・ウィーン劇場(BS-NHK)

Halka4
Halka
Oper in vier Akten (1858)
Musik von Stanisław Moniuszko
Libretto von Wlodzimierz Wolski

Halka, ein Bauernmädchen  Corinne Winters
Janusz, ihr Verlobter  Tomasz Konieczny
Jontek Piotr Beczała
Stolnik Alexey Tikhomirov
Zofia, seine Tochter Natalia Kawałek
Dziemba, Haushofmeister Lukas Jakobski
Dudziarz Sreten Manojlović

Musikalische Leitung  Łukasz Borowicz
Orchester ORF Radio-Symphonieorchester Wien
Chor Arnold Schoenberg Chor (Ltg. Erwin Ortner)

過去記事:モニューシコ:ハルカ

あらすじについては過去記事参照のこと。(何故かゆうべのハイティンクのブル7の録画を見ながら記事書いてるすいません)

ポーランド音楽エセ研究家を名乗るわたしなので、放送は大変うれしく思うと同時にNHKがなんでこんな珍しいオペラを放送するの?しかも日本でやったわけでもないのに・・・と思いつつ鑑賞。が、エンドロールでNHKが製作(放送?)にかかわってたのを見て、納得。もっとやってほしい。

ご覧になった方も多いと思うが、「農奴のハルカとちょいと遊びのつもりで男女関係を結び妊娠させたあげく捨てた貴族がコロされる話」という週刊文春真っ青の内容ながら、今回の演出はウィーンらしい(?)洗練されたセットと演出。時代設定は現代(ファッションは60~70年代な感じで、ツィギーとかシルビー・バルタンとかの・・・または「別に」のときの沢尻エリカ容疑者みたいな感じ)になっており、高級ホテルの主と従業員などという風に変えられている。

このところ足を怪我していて(わたしが)、毎週か隔週で整形外科に通って週刊文春の最新刊を熟読する(かなり待たされるので)という生活なので、全くイケメンでなく「ただの太ったヨーロッパのおっさん」な容姿のコニェチュニがオペラの内容からどうも東〇〇大に見えてしまい、ハルカちゃんならぬえりかちゃんをこんな感じで口説いてたのかなあとか妄想してしまった。(わ、わたしだけ?)

このオペラは実は対訳がついたものを観るのは初めてなので、どんな内容の歌詞なのか初めてわかって大変興味深いものがあった。現代的なカッコイイ舞台装置なのに、歌詞は「ポーランド民族を全面に押し出した感じ」なので、ハルカは出てくるたんびに自分の愛する人を「わたしのハヤブサさん」とか言ってるし(どういうこと?)、もののたとえがすべてポーランドの土地とか川とかの名前になっているのが全然画面と合ってなくて面白かった。

音楽も「これぞポーランド民族音楽!」という感じでモノトーンのとっても素敵なワンピースを着た淑女たちがポロネーズだかマズルカだかの(よくわからんが)ダンス・ミュージックに乗せてかっこよく踊るのもなんか合ってるんだか合ってないんだか。
演出的には全体的にはおどろおどろしい感じは少ないのだが、最後のほうでハルカが流産して股から血を流してたりしているのがなんかヨーロッパだなあ(日本ではやらなそう)と感じた。

歌手は。これぞ現代のポーランドの誇る、普段はワーグナー歌っているのしか見聞きしたことないテノールのベチャワとバスバリトンのコニェチュニが出演(少し前でいうとヴィエスワフ・オフマンとアンジェイ・ヒオルスキみたいな感じ?)。とくにコニェチュニはよく日本にも来てくれてワーグナーを歌っているのでわたしはポーランド人ということをさっぱり忘れており。ああ、この二人はポーランドの人なんだなあと再確認。

しかし。驚いたのはタイトルロールのハルカ役はアメリカ人(らしい)だったこと。最初っから最後まで狂乱の場みたいなこの役を、難しいポーランド語で歌い切った。コリン・ウィンターズという名前は覚えておいていいかも。アンデアウィーンのドイツ語での解説によるとロイヤルオペラとかで活躍してるみたい。他にルサルカとか歌ってるようだからこういったなじみのない言語に強い人なのかな。

他にヤヌーシュの婚約者ソフィー役のNatalia Kawałekというポーランドの歌手は素敵なカツラとコスチュームを着こなしていて素敵だった。ハルカに恋する幼馴染役のベチャワは「ポーランドではたぶんわりと有名な」アリアを朗々と歌い、たくさんのブラヴォーを貰っていた。たぶんポーランド・ラジオで何回か流れたのだろう、この「おお、ハリーナ(ハルカちゃん)」という歌詞は耳なじみがあった。

なお、エンドロールで出演者やスタッフの名前が流れてきたときに「アルファベットのLに斜め45度の斜線がささったもの」がたくさん見えたので、「あああポーランド人がいっぱい!」と喜んだのはたぶん日本でわたしだけだ。

Halka2
Halka3
(舞台写真はTheater an der WienのHPより借用)

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