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2020年1月13日 (月曜日)

ハンス・ロット/交響曲第1番 オーケストラ ハモン

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ロベルト・シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
ハンス・ロット:交響曲第1番 ホ長調
冨平恭平指揮 オーケストラ ハモン
(1月12日 東京芸術劇場 コンサートホール)

どうしても行きたかったので友人経由で券を取ってもらった。ハモンさんに行かせて頂くのは二度目だったかな? 新国立劇場合唱団の指揮者としてご活躍の冨平さんが指揮されていることが多いようだ。こないだNHKニューイヤーコンサートにもご出演していた。

前日にマーラー9番であったが、ロットとマーラーとの関係を考えると感慨深い(マーラーはこの曲を自分の交響曲のあちこちにコラージュしている)。ヴァイグレの日本布教が効果大だったのか、日本でのロットの交響曲の演奏率はこのところ大変高い。昨年だけでプロは3団体。今年に入ってこのハモン、2月にワグネルソサエティOB(指揮は寺岡さん)が初稿版を演奏予定(同じ日にブルックナー7番も演奏するらしいがすげえな。演奏するのも聴くのも疲れそう。とくに打楽器)。他のとあるアマオケさんも「うちももしかして今年やるかもしんね」とのこと。

このようにマニアに大人気のこの曲だが、私は昨年はナマは一回しか聴いてないんでアレなんだけど、昨日聴いた印象では「なんかもう・・・とにかく耳に聴こえる情報量が多い」という感じ。若い作曲者が「あんなこともしたい、こんなこともしたい」と何もかも詰め込んだ感。26歳で死んでしまったので、もーちょっと長生きしたら「ここも違う、ここも違う」と色々改訂したのでは思う。

たとえば絵で言うと。マーラーのオーケストレーションはとても風通しがよく何色も薄い色を重ね合わせ、色々なコラージュ(鐘の音とか鈴の音とか、舞台裏の軍隊ラッパとか)をあちこち施した感じがするが、ロットは最初から絵の具は厚塗り、下地の色などお構いなく、どんどん絵具を塗り足して行く。「気持ちはわかる、そうそうわかるよ、でもね・・・」と言いたくなる。おまけに彼の精神病の引き金となった(と言われている)ブラームスの交響曲が聴こえる場所もある。とにかく、短命を予言しているように色々と盛り込みすぎ。

さて、演奏。あちこちから(終演後のナマの声も、Twitterでも)素晴らしかったとの声。私も素晴らしいと思った。前日のブルーメンさんのマーラーの感想が全く聞こえてこないんだけど(この日は他にアレクサンドル・ネフスキーがあったり、夜にN響の復活があったせいか、Twitterを操るマニアがいなかったのかな。やけに老人が多かったし)、どちらも甲乙つけがたい名演であった。お金節約のためどちらもタダで許してクレメンスクラウス。

ところで、前日のN響の復活だが(ラジオ付けるの忘れてたので藤村さんの原光からだが)、私がラジオで聴いただけでもずっこけるシーンがあったんだけど、テレビでやるのかな。聴きに行った人によると相当酷かった(指揮棒振っても音が出てこなかったり)らしいが。(ネットによると)2日目はよかったみたい。
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演奏会の帰りに友人とか聴きにいらしてたアマオケさんの人々と飲みに行ったが、「今年のプロオケのプログラム凄い!やっとプロも本気出してきた!」という声を何人もからきいた。私も一覧してみたけどいまいち刺さらなかった。珍しいポーランドものがあんまりないからかな。新国立のオペラも私としてはそんなものすごくいいわけでもないし、二期会のルルも今どき第3幕やらないのもなんかなあ(私はツェルハ補筆の第3幕が好きなんだ)。まあ、夏はオリンピックあるからお金がかかるのでそれどころではないかもだが。

それにしても1軒め酒場?の安さは異常。私の行動範囲内にないの残念。

 

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