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2019年7月 8日 (月曜日)

マーラー/交響曲第一番 インバル/ベルリン・コンツェルトハウス

Inf_det_image_738ワーグナー/楽劇《トリスタンとイゾルデ》前奏曲と愛の死
楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より第1幕への前奏曲 
マーラー/交響曲第1番 ニ長調《巨人》
エリアフ・インバル指揮
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団
(7月8日 すみだトリフォニーホール)

過去記事:ちょっと昔のレビュー(10)*1996年・インバル/マーラー6番*

バースデー休暇を取るように言われてたので、突然仕事があいて午後半休を取り行ってきた。当日券があるのか?と疑問に思いすみトリに電話をかけて見たところ「どこの席も十分にございます」とのこと。「ラッキー!」とガッツポーズを取ってみたものの、それってヤバイんじゃないの?興行的に。

昔と違って今はネットなりツイッターなりがあるのだから、「当日券あります」的なお知らせはするべきではないだろうか。いちいちホールにお問い合わせをするのがめんどくさい人もいるだろうし。

行ってみると・・・やっぱり空席が目立った。私の大好きなすみトリの2階バルコニー「お1人様席」が余裕で取れた。ああ、なんていいバースデー(1日遅れ)。ネットで見ると明後日の皿オットちゃんの出演するゲイゲキは売り切れているようである。やはり人気美人ピアニストは強力じゃのう。まあ、皿オットちゃんは元気なうちに聴いておいたほうがいいかな、とは思っているのだけど。

ところで、私が聴いたインバルのナマ演奏は今回でたったの2度目である。前は過去記事に挙げたN響とのマーラー6番である。演奏会終わってから自分のその時の感想を読んでびっくりした。その時、珍しく(私はその演奏会が初めて)弦楽器の弦が切れるという事故があったらしいのだが、本日の演奏会でもなんと、切れたらしい。私は演奏に夢中になりすぎてちょっと気づかなかったのだが、演奏後のツイッターを巡ってたら書いてあった。これって凄くないですか?たった2回しか聴いたことない指揮者の演奏会で2度とも弦切れるなんて。

プログラムの最初はワーグナー。インバルのワーグナー初めて聴くかも。ドイツのオケということで、もっと重厚なくすんだ響きを勝手に想像していたのだけど、意外とカラフルな感じがした。そしてインバルということでもっとバレちゃんばりのねっとりした演奏を想像してたけど、そんなでもなく(すっきりさっぱり演奏でもないんだけど)。トリスタンもよかったけれど、マイスタージンガーはもっとよかった。「ああ、あたしの誕生日を祝福してくれているのね!」と勝手に喜んでた。なんて輝かしくていい演奏だろう。早くも涙が出た。

演奏が終わったあと、一階客席後方でなんかトラブルがあったらしく、「インバルがちっとも見えないだろ~~~」と叫んでいる男の人の声が聴こえた。チョン指揮フィデリオん時みたいに音楽評論家Kがまた来てるのかと思った(←違う)。

そして何事もなかったように、メインの巨人。ああ、私はこの曲が大好きだ。大好きだけど・・・外国のオケでナマで聴くの実は初めてかも。アレレ。

んでまあ、聴いててなんだろう、とても懐かしい気がした。子供の頃聴いてたマーラーを思い出した。こんな音色だったなあって。何故かというと、ウチはとっても貧乏な家でねえ、小学生の子供がいくらクラシックが好きでもN響とかのナマの演奏会になんか連れて行ってもらえなかったの。なので、少ないお小遣いをやりくりして、レコードを買ってた。だから外国のオケでしかマーラーは聴いたことなかった。クーベリックとか、ワルターとか、バーンスタインとか。

大人になったら結局はナマでは日本人のオケでばっかり聴くようになっちゃったから。今日の演奏は「ああ、本来はこういう響きなのだな、マーラーは」って思った。うまい、へたじゃなくて。だってN響だってうまいと思うもの。今日のオケだって雑なところもあったし。でも・・・そういうんじゃないんだよね。

今日の演奏で、びっくりしたのは第3楽章が一番面白かったこと。私、第3楽章が正直退屈だなっていつもは思ってたんだけど・・・今日は違ってた。マーラーの伝記で読んだ、「子供の頃に家庭内で何か辛いことがあって家を出て行くと、道端で辻音楽師が『おお、いとしのアウグスティン』を演奏してて・・・それ以来何かとその経験が自分の作品に反映されるようになった(うろおぼえ)」みたいなことを思い出した。そういうのって・・・多分ヨーロッパで生活してないとわかんない感覚じゃないかなって思った(伝われ)。頭の中で、辻音楽師がクラリネット吹きながら踊ってたもん。

他にも、びっくり案件があって・・・第1楽章と第2楽章の間にお休みがなくすぐ演奏したんで、ちょっと「ほえ」って声出そうになった。インバルもこの曲を演奏するのなんかホント何回かわかんないくらいたくさんしてると思うから、きっと色々と工夫をしているのかな。いつも同じじゃつまんないしね。

まあ、ほんとに色々・・・ここに書ききれないほど面白い演奏だった。最後の立ち上がったホルンもずっと立っててかっこよかったし、最後の終わり方もばしっと決まってたし(好きな終わり方だった)、間髪入れず私もブラボーしてしまった。かっこよすぎて泣いた。たぶん、私の聴いた巨人ではベスト演奏だったと思う。賛否両論あるのは認めるが。

明後日の5番聴ける人羨ましい。そして、まだまだインバルさんはお元気で頑張って頂きたく。そしてティンパニー2人がかっこよかった。

 

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