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2019年6月21日 (金曜日)

東京アカデミッシェカペレ第57回演奏会 ツェムリンスキー「春の埋葬」他

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A. ツェムリンスキー / 「春の埋葬」
G. マーラー / 交響曲第9番

東京アカデミッシェカペレ

指揮:海老原 光
独唱:坂井田 真実子(Sop.) 与那城 敬(Bar.)

後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム

(6月16日 すみだトリフォニーホール)

家庭の事情で感想を書くのがすっかり遅くなってしまった。いつもお世話になっているアカデミッシェカペレさんの演奏会。今回は珍しいツェムリンスキーの合唱曲と、この季節にはちょっと重いかな〜(いやいつ聴いても重いわ)マーラー9番。まあ、このところ東京美術界ではウィーン関係の美術展が多く、ちょっとしたウィーンブームかなあと思っているくらい。ウィーン気分満喫の演奏会である(私だけ?)。

(他にも演奏会やオペラと美術展が偶然被った?と思われるものも。二期会の先日のサロメと、新橋のPanasonic美術館でのギュスターヴ・モローのサロメ展が被ったかな、と。しかしモロー展は大盛況で1時間待ちとかなのに、二期会のサロメのガラガラ加減は何と申したら。絵でサロメを見たら、音楽も聴いてみたいとか思わないのかな。なんかコラボ的に宣伝すればよかったのに。)

さてまずはツェムリンスキー。この曲はこの演奏会のご招待がなければ全然知らんかった。どこから見つけて来たのだろう。まあ、予習と称していつものようにYouTubeで探したりしてたんだけど、学生オケ?でのライブがあり、他にCDにツェムリンスキーではおなじみのコンロン先生のものがあるくらいか。学生オケの演奏を半分だけ聴いて、正直あまり面白くなくてギブアップしてしまった。おかしいなあ、大好きなツェムリンスキーなのに。

正直、曲については解説書を頼るしかないんで(山田先生すいません)、かいつまんで書きますと、この曲はツェムリンスキーにしてはかなり初期の作品で、アマチュア合唱団のために作られた曲だということである。しかしまあ、19世紀末ウィーンのアマチュアと現代の東京のアマチュアとの実力の差は歴然で(いや、その時代に生きてないので知らんがな)、この日は大変素晴らしい演奏でした。「埋葬って何それ怖い」などと思っていたのだけれど、解説によると「春」を擬人化しておりまして春の終わりから夏の訪れを迎え、亡くなった春を悼んで妖精やら森の動物やら集まってお葬式をする的な感じなのでおどろおどろしいものは何もない。ウィーンらしい美しさに溢れた曲である。

なんとなーく、であるけれど若干エルガーの「ゲロンティアス」を思わせるような部分もあるが、悲しい感じではない。だって春はまた来年も来るもんねえ。歌詞にも「新たに、そしていつまでも、春は蘇るのだ」という歌詞はマーラーの復活や「大地の歌」を思わせる。

合唱団やオーケストラは演奏に定評のある方々だが、今回ことさら素晴らしいと思ったのは二人の独唱の方である。この曲では「長老」の歌詞を主に歌う、二期会ではお馴染みの与那城さんの素晴らしさは当然だし、私は恐らく初めてお声をお聴きした坂井田さんというソプラノ歌手さんは本当に素晴らしい美声で、もっともっと聴いていたいと思わせるほど。舞台姿も大変美しいので、さぞオペラでは舞台映えしそうだなあと思ったのだけど、解説書のプロフィールではどうも難病を患ってらっしゃるらしい。またいつか声を聴きたいな、お元気で天性の美声をたくさん聴かせてほしいな、と思った。

さて、今回の本当のメインのマーラー。今やアマチュアオケがマーラーの9番を演奏するのなんて全く珍しくないのだが、私はこの曲があんまり得意ではないので(もちろん好きな曲ではあるのだけど、マーラー死んでワルターが初演したんだとか悲しいウィーンを思い出し気分が重くなるので聴くときは家で人に会わない日とかである)あんまりのめり込まないようにしていた。見ていると指揮者の方のオーバーアクションが面白く、まるでマーラーのカリカチュアみたいだな、なんて思った。ずいぶんテンポは速いなあと(少なくとも第1楽章は)思った。あんまり生でこの曲聴いたことないんで、あまり深い感想が書けなくてごめんなさい。演奏は、素晴らしかったです。

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演奏会前に行った、店内をレトロに作ってあるラーメン屋さん。ボンカレーの広告がいい。

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味は普通のトンコツラーメン。

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