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2019年6月23日 (日曜日)

ウィーン・モダン  クリムト、シーレ 世紀末への道  国立新美術館

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金曜日に半休をとり、ギュスターヴ・モロー展に行ってそのあと電車を乗り継いで国立新美術館へ。モローはもうおしまいに近づいてたのでものすごく並んでおり70分待ちという有様であったが、ウィーン・モダンのほうはびっくりするくらい空いていた。待ち時間ゼロなんてこの美術館では初めてかも。

まあ、空いていたとはいえガラガラではない。そこそこ人はいた。そんなにイライラしないで見られるレベル。金曜日は夜8時までやっているのでそんなに急がなくてもよくて、私は何時間いたのだろう。

クリムトとシーレを中心に、ウィーンの近代から世紀末あたりまでの美術や歴史(まちづくり的な)の展示である。随分前にウィーンに3度ほど渡航したことがあり、懐かしく感じた。ウィーン美術史美術館はもちろんだけど、ウィーン市自体の展示のあるウィーン博物館にも足繁く通った。いや、何のことはない、元日にあいてたのがこことシュテファン寺院くらいだったというだけだけどさー。(なお、今回の展示によると現在ウィーン博物館は工事中で閉館とのことだった。)

ウィーンも今はもっとかわっているんだろうなあ。

というわけで、ウィーン大好き女なので今回の展示はほとんど見覚えがある。しかしシーレは久しぶりだし、ココシュカもそんなに日本にはこないんでありがたく見た。写真はなぜかエミーリエ・フレーゲの肖像だけオッケー。まあ、一応写真は撮ったけど(ピンボケごめんなさい)、別にまあ・・・いいかな。

まあ、クリムトを見たかったら上野に行った方がいいと思うし、もちろん両方行った方がいいと思う。ついでに「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」という映画も今やっているので(たまたま会社の帰り道の映画館でやっている)、それも見ようかと思う。

今回の美術展では、クリムトやシーレの絵画が中心でそれも凄いことなんだけど、我々クラヲタにはもう鼻血の出るような部屋がある。もうね、「私、今日ここに泊まる。寝袋持ってきて、一晩過ごす。」って思うくらい。なんたってもう、ウィーンの三大作曲家(私にとって)が勢ぞろいしているのだ。横に並んで。

・ゲルストル作シェーンベルクの肖像画。

・シェーンベルク作アルバン・ベルクの肖像画。

(マーラーのお葬式を描いたシェーンベルクのヘッタクソな絵を挟んで)

・ロダンが作ったマーラーの彫刻

これがどんなに物凄いことか。鑑賞者の何割分かっているのだろう。たまに老夫婦やカップルの男性のほうが「あ、シェーンベルクの絵が! このゲルストルという画家はシェーンベルクの奥さんとできちゃってね、自殺しちゃったんだ」などと説明しているのを聞いたが、女性のほうはハテナ顔。

あああ、もしもここに泊まったら、夜中にこの3人の作曲家の喋ってる声とかがブツブツ聞こえないかな!(ホラー?) でもドイツ語だからわかんないかな。

(以下、私の想像)

78889a6d25a6475daab41e59cb50fb24オレ、今東京に来ている・・・らしい。話によると東京というところは、週に一回か、それ以上?にオレの交響曲が演奏されてるって聞いたぞ(注:筆者の印象です)。何でもアマチュア・オーケストラでさえ、オレの9番とか、あの8番でさえ普通に演奏しているらしい・・・。全く、ウィーンの口うるさい評論家のやつらに聞かせてやりたいわ。なあ、アーノルド。



6b56d748a32c4fc4b898735ec1bc9036東京ってのは凄いところだ!何でも今年の春にオレの「グレの歌」を別々の団体で2回も演奏したって聞いたぞ。ウィーンじゃなくて東洋の島国の日本の東京でだ!また川崎って東京とあまり離れてないところでも秋に演奏する予定だってよ! この調子でオレの絵の展覧会もやってほしいなあ・・・へ、ヘタクソだって?やかましいわ!そんじゃ日本で流行りの卓球でもするわ。


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ヘタクソに書かれた・・・もとい、シェーンベルク先生に有難く肖像画に描いてもらったベルクです。東京というところは凄いですね。私のオペラも何年か・・・いや何十年か一回は上演されるというではないですか・・・ヨーロッパから遠く離れたアジアの島国で、有難いことです。いやもう私って筆が遅いから、オペラは2曲しかないし、全体的に作品少ないし・・・いや、作曲してるときは「俺って天才じゃね?ベートーヴェンじゃね?」とか思うんだけど、改めて考えてみると「せいぜいビゼーくらいかも・・・」などと落ち込んでしまうし・・・え、何ですって?ビゼーのカルメンの上演回数は私のオペラの上演回数の何百倍ですって? いやあもう、ルルもヴォツェックも演奏が難しいですからねえ。なんでも日本じゃルルは第2幕までしか練習間に合わなくて、主役が降りちゃったって話も・・・ゲホッゲホッ、なんだろう喘息の発作が・・・ああ、今日はちょうど23日か、喘息記念日。

0037dbc2_20190623110101あの・・・アルバンさんにシェーンベルク師匠・・・なんで私を置いて行ってしまったんでしょう・・・。私の肖像画ってたしかココシュカさんが描いてませんでしたっけ・・・(泣) 置いてかないで~~~~

 

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今回の展覧会は(最近はいつもそうだけど)グッズ販売がものすごい。みんなもしかして展覧会よりグッズ買いに来てるんじゃないの?って思った。私もバッグだのファイルだの結構買ったけど、「なんかこの蛍光ペン、太くていっぱいインク入ってて長持ちしそう」とか「このボールペン書きやすそう。」などと思い、展覧会とは何の関係もないオーストリア製の安い普通の文房具を(会社で使うのに)買ってしまった。レジのおねいちゃんがこれらをみて何故か「う、うっぷぷ」とかなってたけどおかしいかな。

 

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