湯浅卓雄指揮/新響 芥川・バルトーク・シベリウス 他
《芥川也寸志没後30年》
芥川 也寸志/オーケストラのためのラプソディ
バルトーク/舞踏組曲
シベリウス/交響曲第2番
湯浅 卓雄指揮 新交響楽団
(4月29日 東京芸術劇場コンサートホール)
私にとって平成最後のライブである。先日素晴らしい「トリスタン」を聴かせて頂いたが、今回も素晴らしい演奏を聴かせて頂いた。シベリウスの2番は有名なので普通に聴けるかなと思ったけれど、前半の芥川とバルトークが実は全然知らない曲だったので、若干(退屈で寝てしまうかもと思ったので)心配していたが、全然そんなことはなかった。
一見国も時代もバラバラな感じのプログラムだけど、「民族性」ということで統一がとれていたのかな。芥川也寸志の曲は「わかりにくいんじゃないか」と心配だったのだけれど、そんなことなかった。とてもわかりやすい、ダイナミックな音楽だった。ただ、最初のホルンの咆哮からの弦のメロディがリストのファウスト交響曲とそっくりで、なんか影響を受けたのかな?とか思ってしまった。ナマで聴くオケの音は迫力があって「やっぱりコンサート楽しい」って思った(素人っぽい感想ですいません)。まあ、この楽団の指揮者だったとのことなので、気合は入っている感じはした。
続くバルトークも、どちらかと言えば苦手な作曲家だったので若干心配だったが(私はバルトークの代表作である「管弦楽のための協奏曲」が子供の頃からちょっと苦手である。ショルティだかの演奏を毎日のように聴いていたがよくわからなかった)、なかなか面白く聴けた。ハンガリーっぽい、土臭い音楽。ピアノが参加しているのもなんだか楽しかった。ピアノが(協奏曲ではなく)オーケストラに参加しているのってなんか好きなんだよね。
20分の休憩のあと、メインのシベ2。シベリウスは曲によっては理解できない交響曲もあるのだけど、2番と6番は好きである。2番は「予習」と称して、YouTubeでバーンスタインのライブを聴いていった。でもまあ・・・わりと遜色ない気がした。まあ、テレビで見聴きするのとナマとは一緒にしてはいかんのだけど。それにあんまりシベリウスの曲を色々聴きこんでないので、色々と語る資格はないのだけど、湯浅さんの指揮はとてもスケールが大きくて、ティンパニーの活躍とか結構グッと来た。
あと気になったのが(オケには何の関係もないのだが)私の視界で見える範囲で2人ほど「指揮の練習」をしている観客がいたことで、まあ「いかにもクラヲタっぽい人」ならまあ指揮者のまねをしたりするのはわかるんだけど、30代くらいの女性が周りにわかるくらいしっかり指揮の振りをしていたのが珍しかった。実は女流指揮者でシベ2振る予定でもあんのかね。別に苦情じゃなくて面白かった。
いつもアマオケとは思えない(別にアマオケをディスってるわけでなないのだけど)いい演奏を聴かせて頂き、ありがとうございます。若干得意分野でなかったので大した感想じゃなくてすいません。平成最後を飾るにふさわしい、素晴らしい演奏会でした。令和の時代になっても引き続きよろしくお願いします(ペコリ)。
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コメント
29日はありがとうございました。
早速記事にしていただき感謝です。
「30代くらいの女性が周りにわかるくらいしっかり指揮の振り」 やりすぎはなんですけど、いいですねそういうの。トクサツガガガをドラマで観ましたがクラオタも共通点あるでしょうかね。エア指揮はクラオタのイタイおっさんだけかと思っていましたが。若い女性(さほど若くなくても)ならイタイ感じがしないですね(するかな?)。
投稿: 中の人 | 2019年5月 1日 (水曜日) 23時31分
>>中の人 様
お世話様でございました。素晴らしい演奏をありがとうございました。とくにシベ2は感動しました。エア指揮についてですが、私もかなりイタイクラヲタのはずなのですが、今まで家でも一人の時でも演奏会場でもやろうと思ったことないので、不思議な感じがしました。さて年号が変わりましたが、皇太子さま→新天皇陛下は今までのようにワーグナーのオペラの観劇ができますよう、切に祈っているのですがどうでしょう(関係ないですけど)。
投稿: naoping | 2019年5月 2日 (木曜日) 21時11分
そうですね、来年のマイスタージンガーにはぜひお一人ではなく皇后様とご一緒に観劇なさってほしいものです😊
投稿: 中の人 | 2019年5月 2日 (木曜日) 22時35分