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2019年2月10日 (日曜日)

ハンス・ロット/交響曲第1番 ヤルヴィ/N響

1549796754314_3R.シュトラウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品8
ハンス・ロット/交響曲 第1番 ホ長調

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ヴァイオリン:アリョーナ・バーエワ
NHK交響楽団

(2月10日 NHKホール)

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みんな大好きハンス・ロット。「ヤマザキ春のパン祭り」ならぬ、「ハンス・ロット祭り」にやっと参加。何でも昨日の土曜日には昼間に神奈川フィルがみなとみらいでロットの1番を演奏、同じ日の夜にはヤルヴィ指揮のN響がロットの1番を演奏し、翌日の日曜(本日)の昼間にもヤルヴィ/N響でロットの1番を演奏。2日間に日本の首都圏で3回もこのレアな交響曲が演奏されたのである。3ロットともコンプリートされた方ももしかしていたかもしれない(Twitterでちらっと見たが何でもN響のトロンボーン奏者がインフルにかかり神奈川フィルの奏者が急遽カヴァーしたなんて話も)。
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私は言うまでもなく土曜日はタンホイザーに出かけてたため、神奈川もNHKも行けなかった。神奈フィル行きたかったなあ、行けば実穂子さんのリュッケルトも聴けたんだよね。まあ、新国タンホイザーもよかったのでこれは我慢我慢。
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日曜日のNHKで当日券を求めに参戦。結構残ってたのでよかった。知らなかったんだけどN響は自由席ってあるのね。まあ後ろの方なんだろうけど。係のおねいさんに一瞬自由席も勧められたけど今回はレアなコンサートなので奮発してA席で。
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NHKはバーエワちゃんの弾くシュトラウスのヴァイオリン協奏曲とのカップリング。大変申し訳ないが2月に会社が移転し通勤時間が大幅に伸び残業続きのため、あと昨日のワーグナー鑑賞もあり、疲れてシュトラウスは爆睡。ほとんど覚えていないので感想はなし。大枚はたいたのに勿体ない。許して。大好きなシュトラウスでこんなの初めて。
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さてロット。以前アマオケさんによる「田園前奏曲」の日本初演には出かけたことはあるが、交響曲はナマでは初めてである。日本のトップオケ、しかも名指揮者ヤルヴィの指揮ときたら、凄い演奏になるに違いない。
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音楽が始まって最初の方はさすがにあの「エデンの東」みたいなメロディが流れてきて謎の気恥ずかしさに襲われてなんかモジモジしてしまったんだけど(わ、わたしだけ?)、だんだんと・・・アレを思い出したわ、貴志康一の交響曲「仏陀」を。なんか若者が凄く頑張って交響曲を作っているけど、色々な作曲家の既存の曲に似てしまっている・・・ような。でも、この曲の「聴いたことある」感の大半はマーラーの交響曲だ。それはまあマーラーがあとで彼の曲を引用した(パクった・・・というよりも不幸な人生の彼を悼み彼の曲を後世に伝えるために、かと)ことに起因するのだけど。
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本当ならば忘れ去られるところであったロットの曲を、世界的に有名な指揮者が指揮し、腕のよいプロの楽団が演奏する。聴いていてなんだか私は「これでいいんだよ、拙いところもたくさんあるけれど、みんな君の音楽を愛しているんだよ。」とヤルヴィが語り掛けているような気がした。色々音が多すぎるとかうるさいとか、若書きの音楽にありがちの曲だけど、これはこれで良き。
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大好きな第3楽章のスケルツォ、私は周囲に観客がいない(しかも後ろは壁)ことをいいことに、心おきなくヘッドバンキング。1階の前のほうにいた観客も首を振ってノリノリだったのでいいんじゃないかな。
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第4楽章はなんか終わりそうで終わらなかったり、最後は意外にも静かな終結。聴衆の拍手は素晴らしく。いやはや約1時間の大曲が短く感じた。「えーこれ3回も行く人いるの?」とか聴く前は思ったけど・・・行く人の気持ちわかるわ~。私も3回はないけど、タンホイザーがなければ神奈川とNHK、両方行ってたと思う。
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珍曲マニアの知り合いに会うかと思ったけど、意外と誰にも会わず。昨日行ってしまったのかな。帰りに渋谷塔に寄り、バルビローリのトリスタン第2幕完全全曲盤(カットなしアメリカ初演)を発見?したので購入。フラグスタートはもとより、謎のトリスタンとブランゲーネ、マルケ王もみんな意外と良い歌唱。1290円はお買い得。1939年(!)録音。・・・実は昨日のワーグナーからまだ抜け切れてないの。

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