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2018年7月16日 (月曜日)

エルガー/ゲロンティアスの夢  ノット/東響(ミューザ川崎)

Gero_pc_tso_2エルガー:オラトリオ ゲロンティアスの夢 Op.38
ジョナサン・ノット(指揮)/東京交響楽団
マクシミリアン・シュミット(テノール)
サーシャ・クック(メゾソプラノ)
クリストファー・モルトマン(バリトン)
東響コーラス

合唱指揮:冨平恭平
(7月15日 ミューザ川崎)
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途方もない過去記事:一周年記念・ゲロンティアスの夢

バルビローリ/ゲロンティアスの夢(ローマ・ライヴ)

あまり張り切って聴きに行く状況ではなかったので(なんで?)、券を取るのが結構遅くなってしまった。サントリーは高い席しか残っておらず川崎へ。
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エルガーの最高傑作(たぶん)、ゲロンティアスは日本では何回か演奏されているので、私はナマで聴くのは初めてではない。CDも何種類か持っている。まあ、この曲は平均的なクラシック好きよりは(若干)知っているほうかなと思う。
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そんで。ちょっと記憶のすみっこに引っかかっていたのが、今年のGWにLFJで乱入して何人かのクラヲタさんたちと飲んでた時に、「あのノットが選んで指揮する曲なのだから、当然聴きに行くということはわかっているのだけれど、CDを買って聴いてはみたものの良さがさっぱりわからない。英国音楽が好きなら、この曲の良さを説明して欲しい(大意)」などということをとある方より言われたのだが、正直なんも返答できんかったってコト。だってさー、大体CD聴いてみて良さがわからんかったらもうそれは最初っから合わなかったってことじゃねえの。

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しかし・・・そんな事を言って、せっかくの英国音楽を聴く数少ないチャンスの芽を摘んじゃいけないわ。ナマで聴いたら・・・もしかしたら感動するかもしれない。
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ところで、私はもしかしてノット指揮は初めてなのかな、演奏聴くの。これを東響が演奏するってことを知った時に「えー、ノットがゲロ夢やんの?何故?」と思ったくらいだから、英国人であることさえ知らなかったみたい。レパートリーからドイツ系か、アメリカ人かと思ってた。この方、英国音楽あんまやらんのね。ゲロンティアスも振るの初めてだという。なんかすごい。だって、今回の演奏者、合唱団とオケが日本人、独唱者だって主役はドイツ人、天使はアメリカ人、バリトンだけやっと英国人。
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英国人の心みたいなこの曲(・・・っていうかどの程度この曲は本国でもメジャーなのか知らん)をこんなアウェイでするのはとんでもなく冒険じゃないの? まあ、満を持して・・・という感じだったのだろうけど。
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で、ざっくりとした感想。
私は4階席だったもので(4階もあったんかーい)ややテノール歌手は聞こえ辛い時もあったものの、他は高い席と遜色なくよく聴こえた。さすが日本有数の良ホールである。何故か(エルガー曲ではやたらと出てくる)ハープの音は際立ってぽろんぽろんとよく聴こえた。あとティンパニーの音がよく聴こえた。
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それと何より・・・何より合唱団の声がとても迫力があった。合唱団は舞台の後ろの客席にいらっしゃったので、物理的な高さが同じくらいだったから余計聴きやすかったのかもしれない。そして今日聴こえてきた合唱は、バルビローリ盤や他の英国産の録音で聴くような英語圏の合唱団の歌と遜色ないと思った。合唱ド素人の私が言ってもあまり信ぴょう性ないんだけど。うまいだけでなく、すごく血が通ってたなあと思った、今日の歌唱。暗譜なのかな。
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ということで、そんなに感動する予定ではなかったのだが(予定立てて感動するものではないのだが)第2部の後半あたりから涙が・・・というか何故かとめどなく鼻水が止まらなくなり。ハンカチが鼻水でぐしょぐしょになった。周りの人も結構ぐしゅぐしゅしてた。季節的に鼻炎ではないだろう。今回は残念ながら字幕がなかったので、プログラムの対訳を追いながらの鑑賞だった(まあ内容は知ってたんだけど一応ね)。

自分の生活の中で曲の内容とリンクすることが最近多く、このところの水害で亡くなられた方に思いをはせたりもした。それと、自分の近くで起こった近親者の生き死に・・・最近の高校のクラスメートと中学の時の親友のダンナさんの相次いでの急死も思い出された。まあ、どちらの知り合いもゲロンティアスみたいに「ワシもうすぐ死ぬで。死にたくない~。お友達よ誰か助けて~。」などと言うヒマもなく、何もお別れも言わずに死んでしまったんだけど(心筋梗塞とかだったもんで)。.

(あと、雑な発想で申し訳ないのだがテレビの「世にも奇妙な物語」の一篇「ラスト・シネマ」を思い出した。人間が死ぬときに見るという「走馬燈」を編集して映画として死んだばっかりの人に見せるっていう話ね。アレ、割と好きで心に残っている。)
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いらしていた観客の方々は(想像すると)威風堂々とかチェロコンとかしか知らないしこの曲聴くの初めて、みたいな方が圧倒的に多かったと思うのだが、まるで・・・マタイ受難曲を全部聴いた時とか、いやはたまたマーラーの2番か3番聴いたあとみたいなブラヴォーと拍手の嵐だった。なんか私が作ったわけでもないのに妙に誇らしい気がした。「ねっ、英国音楽もちゃんといい演奏で聴けばいい曲でしょ?」みたいな。誰目線だよ。.

ちなみにたまたま隣に座ってた知らない男の人は、例の天使の最後の「アレルヤ!」で歌手がちゃんと高音出したので(人によっては低い音に逃げる時もある)、ちっちゃくガッツポーズしてた。私は「おお、この人わかってる人や!」って思った。

独唱者はみなよかった。前記のように国籍は色々で三国同盟みたいだったけど、純粋に声質だけで選ばれた印象。ドイツのテノールなのに英国テノールの声がちゃんとしていたし、メゾの人は深い声が・・・ディム・ジャネットというよりは(私の好きな)イヴォンヌ・ミントンを想起させた。バリトンの人は声量に圧倒された。
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サントリーでの演奏は聴いてないのだがネットでの感想を呼んだ限りでは圧倒的によい評判だったようであったし、川崎でもとてもよい演奏と、よい観客の皆様であった。フライング拍手やフラブラもなく。熱狂的な拍手は合唱団が順番に退場するまで続いた。オケがはけたあとも指揮者と独唱者が出てきてカーテンコール。,

さて、前記の「この曲の良さを教えて」と聞いてきた方の感想は、Twitterの感想を検索してたらひょっこり出てきた。大満足されたようでよかった。何か変な事言わなくてよかった。自分の好きな指揮者は信じるコトである(なんかエラソーですいません)。.

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家に帰って、午前中から見ていたドラマ「5時から9時まで」(山Pがお坊さんの役で石原さとみちゃん主演のやつ)の続きを期間限定無料配信で見たが、涙腺が緩んでいたのかまた泣いてしまった。そのあと新番組のドラマ(アニメのアレの実写版ね)「この世界の片隅に」を見て、またもや泣いてしまった。人間の生み出した(作り出した)ものを見て、わざわざ泣く。そんな不思議なことを人間はいつから、どうやって編み出したのだろう・・・とかアホなことを考えてた。あと、自由自在に涙をコントロールできる俳優さんはすごいなと思った。俳優って・・・演奏家って・・・人間の歴史においてどういう職業なんでしょうね(そっからかい!)。

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「海の日」は前日同様あまりにも暑くて、出かけず。(ケーブルテレビで)楽しみにしていたテレビドラマ版の「ウォーターボーイズ」の一挙放送を見ていた。映画版はちゃんと映画館で見たしテレビでも見た記憶があるが、テレビドラマはいまいち出演者に小粒感が(当時)拭えず、全く見たことがなかった。

今見ると・・・まあとんでもない豪華メンバーである。主役に山田孝之さん、サブ主役に森山未來さん、瑛太さん、主役の親友に田中圭さん、シンクロのメンバーの中に星野源さん・・・。今や主役張れるでしょみんな。まあ、そもそも映画でのメンバーの後輩の話だし、映画よりはるかに数々の困難を乗り越えて最後の文化祭にこぎつけるため(11話も引っ張らなければならんしな)大変に長く、「なんでこんなに教頭先生はシンクロやらせたくないのかしら」とずっと思って見てた。布施明さん好きなので見てるの辛い。あと、肝心な時にいつも真鍋かおり先生は懐妊するし、今ではゆるぎないイケメン枠の玉木宏さんは映画版と同じとんでもないおもしろ枠で登場するのがよい。

YouTubeにドラマのメイキングがあったので事前に見てたのだが、合宿など本当に大変そう(シンクロは役者さんが本当に演じている)で、最後の発表会は甥とか親戚の子とか見てるみたいなハラハラ気分だった。それと、あとのほうはついついあんまり出番の少ない田中圭さんと星野さんを探せ!という感じになってた。田中さんは「クランクアップで唯一泣いた」というドラマだったそう(その後「おっさん」のクランクアップ時にも泣かれていたが)。

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コメント

極めて久しぶりで~す。
暑いけど、お元気ですか?
ゲロンティアス、わたくしはサントリーの方、聴いてきました。
オペラやコンサートに距離を置きがちだったのですが、ノット&東響のエルガーに感動しまくり、嗚咽も止められませんでした。
 以前のようにはコンサートには行けませんが、ほんとに好きな演目を狙いつくして復帰していきたいと思ってます。
ミューザの回も、素晴らしかったようですね。
ノットさんには、いずれ、グレの歌を取り上げて欲しいと夢見てます!
ではまた!

投稿: yokochan | 2018年7月16日 (月曜日) 21時45分

>>yokochanさん

おおおおお久しぶりです。お元気ですか?(ですね)
サントリーのほうに行かれたのですね。そちらのblogの感想も読ませていただきましたが、同じような印象ですね。もしかしてイギリス本国を超えるかも?と思うくらいの凄い演奏でした(とくに合唱がね・・・また・・・凄いですね)。また、「エルガーにこんな声楽曲があったなんて」とか「初めて聴いたけどものすごく感動した」という感想もネットで見かけて(前からこの曲を知っている者として)誇らしい感じがしました。ノットさんにグレの歌は合ってそうですね(まあ初ノットだったのでよくわかりませんが)。
良い演奏会に当たると本当に嬉しいですね!

まだまだ暑いので、お体にお気をつけて。

投稿: naoping | 2018年7月16日 (月曜日) 22時14分

おつかれさまです。そして、おひさです。
ミューザにいらしてたんですね。
死ぬかと思うくらいエネルギー使いました。
右脳と左脳の両方から責めてくる曲なのでたまらないですこれ。
私もレビュー書きました。
リンクで飛べます。

投稿: NKP | 2018年7月17日 (火曜日) 08時16分

>>NKPさん

お久しぶりです。
レビュー読ませていただきました。会長やはり格が違いますな。お勉強になりました。

今回は(わたくし的には)完璧な演奏だと思いましたし、曲の素晴らしさも改めて感じましたが、ネットで感想を色々と探してみましたら、・・・「そんなでもない」的な感想も若干(2~3名?)いました。逆に「これほどまでに素晴らしい演奏を前に、どうして?」と興味を持ちました。

投稿: naoping | 2018年7月17日 (火曜日) 22時49分

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