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2017年11月23日 (木曜日)

モンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」 バッハ・コレギウム・ジャパン

Poppeaモンテヴェルディ 歌劇「ポッペアの戴冠」
(演奏会形式)
アラン・カーティス版 全3幕 伊語上演・日本語字幕付
森麻季(ポッペア)
レイチェル・ニコルズ(ネローネ)
クリント・ファン・デア・リンデ(オットーネ)
波多野睦美(オッターヴィア)
森谷真理(フォルトゥナ/ドゥルジッラ)
澤江衣里(ヴィルトゥ)
小林沙羅(アモーレ)
藤木大地(アルナルタ/乳母)
櫻田亮(ルカーノ)
ディングル・ヤンデル(セネカ)
加耒徹(メルクーリオ)
松井亜希(ダミジェッラ)
清水梢(パッラーデ)
谷口洋介(兵士Ⅱ)
鈴木優人(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
田尾下哲(舞台構成)
(東京オペラシティコンサートホール)
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さっき行ってきた。人生二回目のポッペア。(過去記事にも書いたけど)前回はトンでもなく昔で、若杉さん指揮で市川右近さん(その後市川右團次と名を変え、最近は倒産寸前の足袋屋のシューフィッターになったりしている)演出だった。とっても面白かったんだけど、十二単衣とか着てたりカブキナイズされてて華やかな舞台だったこと以外正直あんまり覚えておらず。
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おそらく普通の現代オケで演奏されてたのだと思う。
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今回は古楽器使った「ほんもの」バロック演奏。だもんで、全然知らない楽器が舞台に並ぶ。その響きはさすがに「すごい昔感」があったけど、何より先に「楽器紹介」的なものがほしかった、バロック素人なもんで。
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「指揮者の鈴木王子がたまに弾いてる大きな手風琴みたいなオルガンはなんぞや」とか「あのおねいさんの吹いてる楽器は尺八みたいなのになんで金管楽器みたいな音がするの」とか「さっきあのおねいさんはでっかい琵琶みたいなの弾いてたのに今見たら昔のギターみたいなのになってるけどあれ何?」とか。一個一個よく見たいなあとか、どこで手に入れるのかなあとかいちいち思ってた。
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それに。
このブログにいらっさるようなお客さんにはわかると思うんだけど。あたし普段はワーグナーとかシュトラウスとかドカンと大管弦楽みたいなオペラばっかりで、こういったバリバリのバロックあんまり聴きなれないので、正直言ってしまうと第一幕は結構眠くて。「ああ、やっぱり私はバロック向いてないんだなあ、バッハでぎりぎりセーフなんだなあ」とか思ったんだ。けど。
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第二幕からは全然眠くなかった。すごく面白かった。ただただ美しい、美しいと思った。もうね、一つ一つ分解してお皿に並べてイタリア料理として全部頂きたいくらい(←?)。本当に美味しい音楽でありました。あ、「演奏会形式」ってあるけど舞台装置ないだけでバリバリ演技付きだから見た目ももちろん楽しかったですよ。皇帝の衛兵たちが黒スーツにサングラスで「マトリックス」みたいだったりとか。
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そもそも、なんでこの公演に行こうと思ったかっていうと、やっぱりレイチェルさんが出るからだねえ。レイチェルさんは前に読響のトリスタンでイゾルデを歌ってすごくよかったの。で、実はバッハコレギウムで歌ってる歌手だってのを読んで「そういうレイチェルさんも見てみたいな」と思ったから。
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イゾルデで見たときは髪型はベリーショートだったけど、今日は金髪のショートボブ。暴君ネロ役っていうのはどうかと思うけど、なんかかっこいい。やっぱりチャーミング。
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それにしても・・・いろいろと性別とか外見とか年齢とかが役柄と乖離してて、それこそ入口で貰ったパンフの「人物相関図」を見ないとさっぱりわからず。一人何役もやってるからよけいこんがらがる。まずネローネがソプラノだったりオットーネがカウンターテナーだったり(おっさんなのに声は女!びっくり!という素人な感想)。乳母が(老婆の役かと思うが)年若い青年だったり。哲学者セネカ役が結構年行った役なのに英国グッドルッキングガイだったり。美しい女性が少年役だったり(まあこれはいいか)。なんかいろいろと錯綜してて・・・これがバロックオペラの醍醐味なのかなあとも思った。
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それにしてもよくここまでのメンバー集めたなあというのが正直な感想。印象に残ったのは・・・まあレイチェルさんはホントに素敵だったし(彼女の声と歌いまわしとかが大好き)、外見もエロくてどこまでも声が伸びるモリマキさんももちろん素晴らしかったけど。
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それ以外の方もそれぞれ素晴らしかった。まずはアモーレやヴァレットを歌って大活躍の小林沙羅さん。もともと外見がめっちゃ可愛いのに少年役なんてずるい~~。歌い方も少年っぽくしてらしたけど、まあ別に普通に歌ってもよかったんじゃないかなという正直な感想。
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一番まともな人間の役?と思われるドゥルジッラ役の森谷真理さんもオットーネへの愛情がこもっててとっても素敵な歌唱で感動した。二期会でご活躍なのね。
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昨年のNHKニューイヤーオペラコンサートで印象的だったカウンターテナーの藤木大地さんとテノールの櫻田亮さんがナマでまた聞けて嬉しかった。二人とも美声でなんかほんとに・・・日本人でこんなにバロックうまいの誇りに思うわ(あたしが思ってもしょうがないけど)。
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まあ・・・それとほんとに・・・このオペラはエロい。ある意味トリスタンよりエロいと思う。欲望に正直だわ。イタリアとドイツの違いなんだろうか。それと最後のポッペアとネローネの二重唱は「薔薇の騎士」の元祖みたいな・・・そんな感じ。こんな不道徳な内容なのに涙が出てしまう。あまりに美しすぎて。
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こないだの「怖い絵展」を思い出すような(ちょいと残酷な)内容なオペラなののだけど、行ってよかったなあと思った。なので、土曜日に神奈川でもやるけど行くの迷ってる皆様、行ったほうがいいと思う。あれだけの水準でこの曲するのそんなにないと思うし。いかん、バロックにはまりそうだ。
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結構長いんやけど。Poppeatime_2
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なお、「naopingさんはポッペア行ったのですね。私はアッシジに行きました。あんなに素晴らしかったのに行かなかったのですか?」などと長々とアッシジの感想文をコメント欄に書くのはやめて下さいね。私、行けなかったんだから(泣)。
めでたく行けましたのでどんどん書いて。
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20171123_2
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なお、この演奏ですがNHK-FMで放送予定とのこと。平日なので録音を仕掛けておかないと。しかしできればテレビでやってほしかったなあ。

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