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2017年7月30日 (日曜日)

もりのおんがくかい 東京フィル

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けものフレンズ×東京フィルハーモニー交響楽団 「もりのおんがくかい」 
指揮:竹本泰蔵
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
三味線:伊藤ケイスケ
(東京オペラシティ コンサートホール   タケミツメモリアル)
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東京フィルの裏稼業に潜入してきた。大人気アニメ「けものフレンズ」のBGMをフルオーケストラ用に編曲してプロのオケが演奏するコンサート。指揮は(こういう劇伴ものではおなじみの)竹本泰蔵さん。その昔彼の指揮したコルンゴルドやショスタコーヴィチの映画音楽のスクリーンコンサートに行って大層感激したものである。あれまたやんないかな。
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・・・実はどこのプロオケでもこういったアニメとかゲームの音楽のオーケストラコンサートはたくさんやっているのである。ただ、オケのHPに掲載されないのだけど。しかしホントにこういったコンサートはまずオタクの皆さんで満員になるし、入れなかった人もネットで(ニコニコ動画やアニテレ等)お金を払って観る(聴く)ことになる。そして会場で必ず「物販」と呼ばれるグッズの販売がある。本当にアニメヲタクの方はお金離れが宜しい。(オペラファン、人の事言えないけど)
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しかしまあ、(普段の定期演奏会等とは違って)莫大な経済効果のあるアニメ或いはゲーム音楽のオケコンサートではあるが、問題点もある。何もこういったコンサートだけではなく、AKBやらジャニーズのコンサートにもありがちなのが券やグッズの転売である。トラブルが起こっているのをよくネットで見る。
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ということでそれらを防ぐために今回は。
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・券に買った人の名前が印刷してあり、免許証や保険証などの本人を証明するものがないと入場できない(確認されるのに結構足止めをくらった。そんなに怪しかったかしらんあたし)
・グッズは一人一種類づつしか購入できない。入場時に番号入りの整理券(ウラはグッズ購入券)を配られ、その券の希望商品に〇をつけて窓口に渡して買うというしくみ。購入は一回きりで二回は買えない。
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・・・というように転売屋に売れないよう徹底している。
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しかし、こういう催しに初めて来た私には非常な違和感が。クラシック(でも何でも)の世界では「あ、他の用事ができてコンサートいけなくなっちゃった。代わりに行って!」みたいなことは年中起こる。でも、今回のようなシステムだと買った本人しか入れないことになる。
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それと、お友達にお土産を頼まれた場合に、自分も同じものがほしかったりすることは普通にあると思うの。でも、2つ同じの買えないからダメだよねえ。
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・・・などといろいろ考えたりしたが、現状では犯罪防止のために仕方ないことなのだろう。
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いつもは勝手知ったる他人の家みたいなタケミツメモリアルだが、いつもと全然違う状況に、私はあちこち(物販のために会場に張り巡らされた)紐にひっかかったり柱をなぎ倒したりどったんばったん大騒ぎだった。だって目が悪くて紐が見えないし。物販の係員が長ーい机に何人も(バイトと思われる)並んでいるんだよ。そんな光景このホールで初めて見たわー。普段CD販売の小さい机がちょこちょこあるくらいでしょ、クラシックのコンサートでは。
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あと、最も「いつものコンサートと違う」と思ったのは。
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お客さんがとてもお行儀がいいことだ!!!
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みんなとても静か(こーゆーコンサートが初めてで緊張してるのかもしれないが)。演奏中の私語などもない。楽員さんが舞台にバラバラと出てきただけで大拍手(普通はコンマスが出てきた時までは拍手しないし)。ワーグナーのオペラの時みたいに演奏が終わる前にブラヴォーの奇声を発するへんなおぢさんもいないし、演奏中にうっかり携帯を鳴らす人もいないし、曲の間の過剰な咳ばらいさえもない。お財布やバッグについてる鈴を鳴らしたり、カバンのファスナーをジジジと音を出して開けるおばちゃんもいない。
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あまりにみんなおとなしく微動だにしないので、途中でホントに死んでるんじゃないかと思ったくらい。こんなふうに静かにしてくれるんなら別に服装なんかどーでもいいわ。私の隣のおにいさん、半ズボンにビーチサンダルだったわ。でもいいわなんでもこんなにおとなしく聴いててくれるんなら。クラシックのコンサートだってヘンな服装の人たまにいるもんね、雪駄はいてきたりとか。
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しかし、決して盛り上がってないわけでもなく。最後の最後で「ようこそジャパリパーク」(主題歌ね)を三味線とともに演奏して、三味線のいとうおにいさんが手拍子を促したらちゃんとみんな手拍子もするし、しまいにゃ指揮者が促して「らららら~」からの大合唱(私ももちろん歌った。こないだカラオケで練習した甲斐があった)。最後はスタンディングオベーション。最後の楽員さんが引っ込むまで大拍手。こんなに気持ちのいい客、クラシックでは珍しい。つかほとんどない。
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しかも男性客が9.5割くらいなので(女性少なっ)、トイレがブルックナー演奏会の比でないくらい空いてた。
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ああ、いつもこんないいお客さんだったらなあ、ワーグナーの演奏会。
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ええっと、曲についての感想。私もそこそこのフレンズなのでどの曲がどのシーンとかはほとんどわかるし、それがわかれば面白い。このアニメの曲はそもそもクラシックのオケ用ではないので、どういうふうになるのかちょっと気にはなっていたのだけど、やはりプロの仕事。この企画がいつからなのか知らないけど、編曲とかかなりタイトなスケジュールでやっていたに違いないし(指揮者のツイッターによるとスコアがほぼ揃ったの7月15日くらいらしい)、リハーサルもそんなにやってないと思われる。さすが東京フィル、たいして練習もなしに初見でもすいすい弾けちゃうんだろうな。博士と助手に言わせるなら「ちょいです」みたいな。
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それと、実は私一階席のかなり後ろの方でちょっと音的に心配していたのだけど、さすがはタケミツメモリアル、かなりいい音でちょっとびっくり。いつも真ん中くらいとかバルコニー席とか好んで取ってたけど、後ろのほうが音いいかも。
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というわけで、大変に盛り上がったコンサートであった。たぶんこういうのはもう私は行けないかもしれないので(わかんないけど)、記念にプラスチックのボトルを買った。会社で麦茶作る用にね。ちゃんと東京フィルハーモニー交響楽団と書いてある。帰りにはキーヴィジュアル(↑上のイラスト)の大きなポスターを一人ひとりに下さるという神サービスぶり。お客様は神様だなあとしみじみ思うコンサートであった。
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ただ、少しがっかりしたのは、動物園等のイベントではけものフレンズのキャラクターのパネルが展示してあったりしたので今回もあるかなあと思ったのになかったこと。そういうやつの写真撮りたかったのに。舞台上の照明の演出が凝ってた以外はホントにごくごく普通のクラシックコンサートの風情だった。照明はとても奇麗だった。
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ネット配信は登録が必要でお金もかかるので見なかった(一定期間あとからでも見られるらしい)んだけど、演奏会の模様を(もう一度)見たいなあとか思った。CD出るかなこれ(←結構ノリノリ)。
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あとで知ったのだが、オーイシおにいさん(主題歌の作曲者)が聴きに来てて、号泣してたらしい。でも・・・こんなん泣くよなあ。
 

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