飯守さんの「ジークフリート」 新国立劇場 2日目

第二日 「ジークフリート」
【指揮】飯守泰次郎
【演出】ゲッツ・フリードリヒ
.
【ジークフリート】ステファン・グールド
【ミーメ】アンドレアス・コンラッド
【さすらい人】グリア・グリムスレイ
【アルベリヒ】トーマス・ガゼリ
【ファフナー】クリスティアン・ヒュープナー
【エルダ】クリスタ・マイヤー
【ブリュンヒルデ】リカルダ・メルベート
【森の小鳥】鵜木絵里、九嶋香奈枝、安井陽子、吉原圭子
【森の小鳥】奥田花純(バレエ)
.
【管弦楽】東京交響楽団
.
(注意:オペラの感想というよりは半分は仕事のグチなので、ご承知の上で読んで)
,
ん~~~~行ってきた。何はともあれ行ってきた。無事に行けただけでよかった。なんでかっつーと。
,
金曜に私は会社の隣の席の男子に風邪をうつされた。ただでさえこんなにクソ忙しいのにそいつに仕事をブン投げられた上に、風邪までうつされたのである。お蔭で夜8時まで残業してたがどうしても体中が痛くて痛くて泣く泣く帰った。体温計の電池がなかったので計ってないけど熱あったと思う。おかゆ食べてアイスノンして寝た。普通なら次の日の土曜はゆっくり寝て休むところ、どうしても仕事が終わりそうもなく出勤。やっぱり咳が止まらず7時過ぎに退社。翌日ワーグナーの長大オペラ・・・。
.
もしかしてどうしても行けなくて2万1千円を無駄にしてしまうかもしれない。いや無理して行ったとしても途中で体調悪くなって発作を起こして病院に担ぎ込まれるかもしれない。こないだ映画で観たホーキング博士のように・・・演目一緒だし。
,
まあ、今日は熱もないようだし(計ってないけど)、咳も落ち着いてたようなので出かけた。でもやっぱりオペラが始まってからは若干咳が出たし、マスクも忘れてしまってもしかしたら隣の席のお兄さんに風邪をうつしてしまったかもしんない(ごめんなさい)。もっと困ったのが風邪のせいで耳がうまく聞こえなくなってたこと。もともと三半規管が弱いのですぐ耳にクル。「なんか今日ヴォリューム低くね?こんなに前の席なのに」とか思ってたけど、私の調子が悪いだけだった。ごめんねこんな聞き手で、東京交響楽団。
.
ってな感じなのだが(7割の体調で申し訳ないが)一応感想。
,
「ジークフリート」は昨年「東京ハルサイ」で聴いている。ヤノフスキの指揮で、あの伝説的なシャーガーさんのジークフリートで、である。この演奏は本当に素晴らしかったし、リングの中では若干苦手だった「ジークフリート」がとても近しい存在に思えてきたのも確か。やはりその時の演奏と今日も比べてしまったけれど、全体的には互角だった気がする。ただ、本日の公演の方が圧倒的だったのが、指揮者のワーグナーに対する愛情の深さだと思った。いや何もバイロイトでリング振ってる指揮者にイチャモン付けるつもりはないし、ヤノフスキも素晴らしいところもあるんだけど、・・・うーんなんというか、深い愛が感じられないのよね、なんかもっと歌ってほしいところもすいすい通り過ぎちゃうし。まあヤノフスキ自体はワーグナー愛してるんだろうと思うんだけど。
,
飯守さんの演奏には愛がある、と思う。
,
今日の席は、「ワルキューレ」に引き続き、オケも指揮者も舞台もよく見える横から見下ろす2階席。ここ、ホントに楽しい。小鳥さんのクラリネットのソロの人の表情とか、ティンパニーの人とかの表情とか観るの大好き。もちろん飯守さんもよく見える。
.
第一幕。ミーメの人はラインゴールドの時と一緒。いかにもミーメっぽい性格テノールであり、シュトルツェとかツェドニクとか思い出す。まあ、シュトルツェは年代的にナマで聴いたことないけど。グールドは「おっきな子供」って感じ。ホントにおっきい人だ。お腹がすごい。痩せたらこの声は出ないのかな。3幕出ずっぱりで歌い切らなきゃならんので、第1幕は若干セーブしてた感。それでもうまい。ヘルデンテナー。この役歌いなれてる感ありあり。
.
演出はびっくりしちゃうくらい普通。前回のキース・ウォーナーが新しい!!って思うくらい古い。ノートゥングの鍛え方だって、ウォーナー版は電子レンジでノートゥング溶かしてたけど、今回はト書き通り。ジークフリートがカンカン剣をたたくとちゃんと火花が散ってるの何。ホントに熱してるのかしら。
.
さすらい人とのクイズ合戦にミーメビビりすぎ。グリムスレイ相変わらずヴォータンみありすぎ。
,
演奏や演出に対する疑問じゃないけど、そもそもの疑問。ミーメはジークフリートにお父さんの名前を尋ねられて「しらんなあ」と答えるけど、さすらい人の質問には「ジークリンデとジークリンデの息子」どーのこーのと答えている。どういうことなんだろう。自分が育ててるのその子だってわかってないの?
.
休憩45分。いつもの貧乏人のクセで幕間に食べるサンドイッチを事前に買ってしまって後悔。私の大好きなハッシュドビーフ(ハヤシライスやで)のご用意があった。600円で食べれたのに。ジークフリート弁当?とやらも美味しそうだったし。なんかもう、こんなに働いているのにケチるのやめようって思った矢先にこんなだもん。あたしのバカバカバカ~~~!!
,
第2幕。風船みたいな空気でふくらんでるファーフナー。ちゃっちいのだがこんなもんだろう。ベルリン・ドイツ・オペラの来日時のジークフリートを私は観てないので舞台写真しか参考にできないんだけど、あの時のセットもも結構ちゃちくて可愛かった気が。
,
今回の公演で(圧倒的な大評判の中)唯一批判の的なのが森の小鳥さんの衣装。まあ、そもそも1人(1羽)しか出てこない小鳥さんが、おどりの人含めて5人も出てくるのが衝撃だったんだけど、そのコスチュームも衝撃であり。場末のストリップ劇場の衣装かと。私の大好きなカワイイ安井陽子ちゃんがあんな衣装で歌っているのを見ていたたまれなくなった。両腕は羽がついているものの、全身肌色タイツで「おちち」と「局部」だけちょこっと布で隠してあるっつー。、まあ、フィンランドでやったオリジナルがあの衣装だから仕方ないんだろうけど・・・(西洋人だったらもっとやーらしかったかもね)。トーキョーリングの時の小鳥さんの着ぐるみが圧倒的に可愛かったので(宙づりになったり最後は全身肌色タイツになったりとか結構ハードではあったが)余計思ったのかも。
.
アンケートにも「あの鳥の衣装はなんとかならなかったのか」と書いてしまった。
ん~~~~行ってきた。何はともあれ行ってきた。無事に行けただけでよかった。なんでかっつーと。
,
金曜に私は会社の隣の席の男子に風邪をうつされた。ただでさえこんなにクソ忙しいのにそいつに仕事をブン投げられた上に、風邪までうつされたのである。お蔭で夜8時まで残業してたがどうしても体中が痛くて痛くて泣く泣く帰った。体温計の電池がなかったので計ってないけど熱あったと思う。おかゆ食べてアイスノンして寝た。普通なら次の日の土曜はゆっくり寝て休むところ、どうしても仕事が終わりそうもなく出勤。やっぱり咳が止まらず7時過ぎに退社。翌日ワーグナーの長大オペラ・・・。
.
もしかしてどうしても行けなくて2万1千円を無駄にしてしまうかもしれない。いや無理して行ったとしても途中で体調悪くなって発作を起こして病院に担ぎ込まれるかもしれない。こないだ映画で観たホーキング博士のように・・・演目一緒だし。
,
まあ、今日は熱もないようだし(計ってないけど)、咳も落ち着いてたようなので出かけた。でもやっぱりオペラが始まってからは若干咳が出たし、マスクも忘れてしまってもしかしたら隣の席のお兄さんに風邪をうつしてしまったかもしんない(ごめんなさい)。もっと困ったのが風邪のせいで耳がうまく聞こえなくなってたこと。もともと三半規管が弱いのですぐ耳にクル。「なんか今日ヴォリューム低くね?こんなに前の席なのに」とか思ってたけど、私の調子が悪いだけだった。ごめんねこんな聞き手で、東京交響楽団。
.
ってな感じなのだが(7割の体調で申し訳ないが)一応感想。
,
「ジークフリート」は昨年「東京ハルサイ」で聴いている。ヤノフスキの指揮で、あの伝説的なシャーガーさんのジークフリートで、である。この演奏は本当に素晴らしかったし、リングの中では若干苦手だった「ジークフリート」がとても近しい存在に思えてきたのも確か。やはりその時の演奏と今日も比べてしまったけれど、全体的には互角だった気がする。ただ、本日の公演の方が圧倒的だったのが、指揮者のワーグナーに対する愛情の深さだと思った。いや何もバイロイトでリング振ってる指揮者にイチャモン付けるつもりはないし、ヤノフスキも素晴らしいところもあるんだけど、・・・うーんなんというか、深い愛が感じられないのよね、なんかもっと歌ってほしいところもすいすい通り過ぎちゃうし。まあヤノフスキ自体はワーグナー愛してるんだろうと思うんだけど。
,
飯守さんの演奏には愛がある、と思う。
,
今日の席は、「ワルキューレ」に引き続き、オケも指揮者も舞台もよく見える横から見下ろす2階席。ここ、ホントに楽しい。小鳥さんのクラリネットのソロの人の表情とか、ティンパニーの人とかの表情とか観るの大好き。もちろん飯守さんもよく見える。
.
第一幕。ミーメの人はラインゴールドの時と一緒。いかにもミーメっぽい性格テノールであり、シュトルツェとかツェドニクとか思い出す。まあ、シュトルツェは年代的にナマで聴いたことないけど。グールドは「おっきな子供」って感じ。ホントにおっきい人だ。お腹がすごい。痩せたらこの声は出ないのかな。3幕出ずっぱりで歌い切らなきゃならんので、第1幕は若干セーブしてた感。それでもうまい。ヘルデンテナー。この役歌いなれてる感ありあり。
.
演出はびっくりしちゃうくらい普通。前回のキース・ウォーナーが新しい!!って思うくらい古い。ノートゥングの鍛え方だって、ウォーナー版は電子レンジでノートゥング溶かしてたけど、今回はト書き通り。ジークフリートがカンカン剣をたたくとちゃんと火花が散ってるの何。ホントに熱してるのかしら。
.
さすらい人とのクイズ合戦にミーメビビりすぎ。グリムスレイ相変わらずヴォータンみありすぎ。
,
演奏や演出に対する疑問じゃないけど、そもそもの疑問。ミーメはジークフリートにお父さんの名前を尋ねられて「しらんなあ」と答えるけど、さすらい人の質問には「ジークリンデとジークリンデの息子」どーのこーのと答えている。どういうことなんだろう。自分が育ててるのその子だってわかってないの?
.
休憩45分。いつもの貧乏人のクセで幕間に食べるサンドイッチを事前に買ってしまって後悔。私の大好きなハッシュドビーフ(ハヤシライスやで)のご用意があった。600円で食べれたのに。ジークフリート弁当?とやらも美味しそうだったし。なんかもう、こんなに働いているのにケチるのやめようって思った矢先にこんなだもん。あたしのバカバカバカ~~~!!
,
第2幕。風船みたいな空気でふくらんでるファーフナー。ちゃっちいのだがこんなもんだろう。ベルリン・ドイツ・オペラの来日時のジークフリートを私は観てないので舞台写真しか参考にできないんだけど、あの時のセットもも結構ちゃちくて可愛かった気が。
,
今回の公演で(圧倒的な大評判の中)唯一批判の的なのが森の小鳥さんの衣装。まあ、そもそも1人(1羽)しか出てこない小鳥さんが、おどりの人含めて5人も出てくるのが衝撃だったんだけど、そのコスチュームも衝撃であり。場末のストリップ劇場の衣装かと。私の大好きなカワイイ安井陽子ちゃんがあんな衣装で歌っているのを見ていたたまれなくなった。両腕は羽がついているものの、全身肌色タイツで「おちち」と「局部」だけちょこっと布で隠してあるっつー。、まあ、フィンランドでやったオリジナルがあの衣装だから仕方ないんだろうけど・・・(西洋人だったらもっとやーらしかったかもね)。トーキョーリングの時の小鳥さんの着ぐるみが圧倒的に可愛かったので(宙づりになったり最後は全身肌色タイツになったりとか結構ハードではあったが)余計思ったのかも。
.
アンケートにも「あの鳥の衣装はなんとかならなかったのか」と書いてしまった。
(後日の公演では改善された模様・・・歌手のみ腰巻が採用されたそうな)
.
.
.
(ゲネプロの様子・・・4分くらいから小鳥出てくるから参考に見て)
.
第3幕。グリムスレイのヴォータンはわたしはこれで見納めなので(たぶん)ガン見。セリで上がったりしながらあのパートを歌うのは(あのいい声で)たぶん本人も圧倒的に気持ちいいかと。ああ、エルダになりたい。エルダのようにほとんど寝ていたい。そしてたまにヴォータンに起こされたい。
.
そしてジークフリートとの一騎打ち。私がこのオペラで最も好きな部分だ(森のささやきとともに)。ここらへんから飯守さんのワーグナーへの愛情が過多でね。ホント。ジークフリートにヴォータンの槍を真っ二つにされて、その場から立ち去るはずのヴォータンが、奥からスライドして登場してくる愛娘のブリュンヒルデを舞台横からじっと見守って、ジークフリートが登場する直前に立ち去るところが一番グッときた。「おとおさああああん!!」って思った。
.
ブリュンヒルデを起こすジークフリートの戸惑い、キスで起こしたあとのブリュンヒルデの心の移ろいなども、こんなに事細かにオケが演奏しているのを聴いたことがない(まあ、そんなに「ジークフリート」ナマで聴いてないけど)。舞台横の対訳を見ながら「ああ、もう神様じゃなくなっちゃったんだもん、そうなのねえ」とか「そう、生まれて初めて女の子と会ったんだもんそうだよねえ」とか色々考えながら見てた。今までほんとにこの二人の二重唱に無神経だった気がして、ごめんなさいって感じ。
.
あと、最後に「神様の世界さよならっ!!(意訳)」って感じで二人で槍とか盾とか一式うしろにぶん投げちゃうところがよかった。
,
終わったあとはもちろん大喝采だったしブラヴォーもすごかったけど、何分にも6公演のうちまだ2日目。出演者を思いやりカーテンコールは短め。いやホントお疲れ様でした。飯守さん及び東京交響楽団愛のこもった素晴らしい演奏ありがとうございました。素晴らしい歌手さんたちは言うまでもない。
,
前回の「ワルキューレ」の日もそうだったんだけど、アンケートに答えるとなんかくれるっていうので答えたら新国立劇場オリジナルクリップだった(前回はファイル)。連続でそういう日に当たるっていうのは運をちょっとづつ使い果たしてる感。
第3幕。グリムスレイのヴォータンはわたしはこれで見納めなので(たぶん)ガン見。セリで上がったりしながらあのパートを歌うのは(あのいい声で)たぶん本人も圧倒的に気持ちいいかと。ああ、エルダになりたい。エルダのようにほとんど寝ていたい。そしてたまにヴォータンに起こされたい。
.
そしてジークフリートとの一騎打ち。私がこのオペラで最も好きな部分だ(森のささやきとともに)。ここらへんから飯守さんのワーグナーへの愛情が過多でね。ホント。ジークフリートにヴォータンの槍を真っ二つにされて、その場から立ち去るはずのヴォータンが、奥からスライドして登場してくる愛娘のブリュンヒルデを舞台横からじっと見守って、ジークフリートが登場する直前に立ち去るところが一番グッときた。「おとおさああああん!!」って思った。
.
ブリュンヒルデを起こすジークフリートの戸惑い、キスで起こしたあとのブリュンヒルデの心の移ろいなども、こんなに事細かにオケが演奏しているのを聴いたことがない(まあ、そんなに「ジークフリート」ナマで聴いてないけど)。舞台横の対訳を見ながら「ああ、もう神様じゃなくなっちゃったんだもん、そうなのねえ」とか「そう、生まれて初めて女の子と会ったんだもんそうだよねえ」とか色々考えながら見てた。今までほんとにこの二人の二重唱に無神経だった気がして、ごめんなさいって感じ。
.
あと、最後に「神様の世界さよならっ!!(意訳)」って感じで二人で槍とか盾とか一式うしろにぶん投げちゃうところがよかった。
,
終わったあとはもちろん大喝采だったしブラヴォーもすごかったけど、何分にも6公演のうちまだ2日目。出演者を思いやりカーテンコールは短め。いやホントお疲れ様でした。飯守さん及び東京交響楽団愛のこもった素晴らしい演奏ありがとうございました。素晴らしい歌手さんたちは言うまでもない。
,
前回の「ワルキューレ」の日もそうだったんだけど、アンケートに答えるとなんかくれるっていうので答えたら新国立劇場オリジナルクリップだった(前回はファイル)。連続でそういう日に当たるっていうのは運をちょっとづつ使い果たしてる感。
.
----
,
本日は、新国立の他のホールではこんな親子向けのとか

こんなジャニーズやアイドルが出るのとか

.
やってたので新国立劇場はわっかい女の子たちが普段より多かったが、あたしは・・・あたしは外国のでっかい(むさい)おっちゃんたちの楽しそうにじゃれあったり歌ったりするのを5時間もガン見・・・・・・はあ。
.
---
.


| 固定リンク