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2014年11月16日 (日曜日)

コールリッジ=テイラー/ヴァイオリン協奏曲

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コールリッジ=テイラー:ヴァイオリン協奏曲
アンソニー・マーウッド(ヴァイオリン)
マーティン・ブラビンズ指揮/BBCスコテッシュ交響楽団

ロマンティック・コンチェルト・シリーズの一枚。ハイペリオンのこのシリーズは、珍コンチェルト好きにはものすごく魅力的な作曲家が並んでいて、財力さえあれば片っ端から購入して聴いてみたいという衝動にかられるが、残念ながらハイペリオンのCDというものは基本的に3000円くらいと高いので(まあ、それに見合う演奏内容なものは多いが)、ちょっと手が出せず。

で、こないだ塔に行ったらたくさんのものが安売りしてたもんで「んー」と考えてピアノのとヴァイオリンのと一枚づつ買った。まあ安売りったって2000円だもんねえ。CDって売れないんだろうな、今時。他のジャンルだって売れてないっていうし。

さて。

このCDは、前から聴いてみたいなと思ってたもの。カップリングのサマヴェルって作曲家の歌曲がとってもいいなって思ったので、他の曲も聴きたくてな。で、まあコールリッジ=テイラーのほうがどっちかっつーと有名だし(ホントにどっちかっつーとだが)他にも録音はあることだし、本日はこっちから。

220pxsamuel_coleridgetaylorサミュエル・コールリッジ=テイラー(Samuel Coleridge-Taylor, 1875年8月15日 - 1912年9月1日)は、ロンドン生まれの混血のイギリス人作曲家。アメリカ合衆国において作曲する指揮者として名を馳せ、「黒いマーラー」と呼ばれた。 (ウキウキペディア・・・じゃなくてウィキペディアより)

黒人である(ハーフだが)。クラシックの作曲家で黒人て、あまり聞いたことない。まあ、この人はたまたまアフリカ人のお父さんが医学のお勉強にロンドンに来てて、英国人の女性と結婚して生まれたってだけで(しかもお父さんは妻子を捨ててとっととアフリカに帰ってしまった)心は英国人なのかなあって思う。今でこそロンドンには黒人さんが溢れていて地下鉄で普通に働いてたりしているが、当時は黒人は珍しかったようだ。

お母さんの家が裕福だったので英国国立音楽大学に進み、スタンフォードに学んだが、クラスでも多少は(かなり?)差別には遭ってたようである。クラスの生徒が「彼は黒人じゃないか」と陰口を言っているのを偶然耳にしたスタンフォードは、コールリッジ=テイラーに「あなたは誰よりも才能があるのだから、陰口など気にしないように」と彼を励ましてたようだ。

曲としては「ハイアワサの婚礼」という合唱曲が有名である(らしい)。YouTubeで聴くことができる。この曲の初演は何でもあのエルガーの「ゲロンティアスの夢」と同じ日だったそうで、ハンス・リヒターが午前中にゲロ夢の初演をし、午後に「ハイアワサ」を初演したそうである。悲惨な結果となったゲロ夢とは対照的に「ハイアワサ」の初演は喝采をもって迎えられたとか。今となってはどっちが有名かは・・・アレだが。

で、このヴァイオリン協奏曲。心やさしいジェントルな英国音楽といった感じである。エルガー風というか(エルガーとも知り合いだそうな)、若干ドヴォルザークっぽいかなと言えばそんな感じもする。第二楽章などとても美しい。しかし黒人的フィーリングはほとんど感じられないし、徹底的な個性に欠ける(アレレ)。2曲目の無名作曲家サマヴェルのコンチェルトの方が私は好きだなあ。

「ハイアワサ」一曲の成功で当時は結構もてはやされ、(やはり千人の交響曲だけ大成功を収め、アメリカに渡った)マーラーになぞらえて「黒いマーラー」とか「アフリカのマーラー」とか言われてたけど、すくなくともこのコンチェルトはマーラーみたいなアイロニカルさは皆無。とにかく優しい音楽(だけ)が広がる。この人の性格からくるものなのかな。写真を見る限り穏やかな、いい人そうな感じである。(ジャクソン5の一人って言われても信じそうだが)

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コメント

こんにちは。
このCD,なぜか持ってました。
何で買ったのか謎。
どっぷりロマンティックで適度に大仰で、良い曲ですね。
まあ、確かにエルガーとドヴォルザークを足して2で割ったみたいで、個性ないですが。
黒人の血を引いてるのでかえってむきになって王道ヨーロッパな作品を書いちゃったのでしょうか。

投稿: 木曽のあばら屋 | 2014年11月16日 (日曜日) 20時07分

>>木曽さん

またまたヘンなものをお持ちで・・・(私もか)。
まあ、本人は外見がああなだけでイギリス人なのだがら
アレですが。黒人音楽に基づく作品は数曲しか書かな
かったそうです。早死にだったので、長生きしたら
もっと色々な音楽(オペラとか好きだったそうなので)
を書いていたかもしれません。

「昔の日本の物語」って曲があるそうですが、
どんなだろうって思います。

投稿: naoping | 2014年11月22日 (土曜日) 09時59分

スタンフォードに、8声の短い合唱曲ですが「青い鳥」というのがあり、なかなかいいんじゃないかな、と。
http://www.youtube.com/watch?v=UNdeCzrdnpE

投稿: uma- | 2014年11月22日 (土曜日) 23時33分

>>uma-さん

スタンフォードは合唱曲を沢山残していますね。
ところで添付の動画の演奏は大変美しいです。フィンランドの団体のようで、初めて知りました。昇天してしまいそう。

投稿: naoping | 2014年11月23日 (日曜日) 16時09分

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