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2014年2月21日 (金曜日)

ベーム箱、買う。

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ベーム・シュトラウス(激安)オペラ箱をついに入手。パートⅠもⅡもいっぺんに買ってきた。まだ何かもったいなくて、「影のない女」の第一幕しか聴いてない。

ウチにあるベームの「影のない女」(この曲の世界初録音だとゆー)のレコードはレコード最末期に輸入盤の新品で入手したものだけど、さすがにもうすり減ってきて老後が心配。ここでCD化されたことを素直に喜びたい。

過去記事:ベーム/DECCA盤・影の無い女

まあ、音はというとやっぱり1955年ステレオ最初期録音。やっぱり古い。昔の最初期のカラー映画を見ているような感じ。現在のサヴァリッシュ盤とかショルティ盤とか聴きなれていると慣れるまでちょっと辛い。しかもレコード盤に慣れていると「地の底から湧きあがってくるような有難い音」はやや希薄な気がする(このレコード聴くときはいつも正座して聴いてる)。たぶん、状態のいいレコードから起こしたのではないかと思う、隣の溝から音を拾っちゃったりするので。(どうなんだろう・・・やっぱり本家デッカが復刻盤を出すべき?)

しかし。

ベーム77年新盤と比べると(歌手はもちろん77年盤のほうがぜんぜん豪華である)、音の録り方が圧倒的に違う。ライブとセッションの違いというより、55年のデッカの技術がとんでもなく素晴らしかったのではないか。77年盤はオケが平坦な感じ(あくまで音が。演奏は素晴らしい)。

第一幕で言うと。冒頭の「うば」と「伝令使」の場面。弦のアンサンブルの何と言う美しさ。ことにうばの歌う「彼が彼女を欲しなかった夜は12カ月のうち一晩もなかった」というあたりのオケのエロティックさは、歌詞のエロティックさを遥かに超えている。ベーム新盤でもショルティ90年盤でも(ウィーン・フィルが全く同じ事をしているのに)こんな音はしない。例えて言えば物凄く腕のいい弦楽四重奏団が何個も集まって演奏しているような。何人かの弦楽器の音がひっからまっているのに、一人ひとりの音がちゃんと聴こえるのである。すごーく昔の録音なのに。

(そう思うと、ウィーン・フィルでないサヴァリッシュ盤はずいぶん頑張ってる感。)

それと、木管楽器の音がホントに鳥がさえずっているかの如く生き生きととらえられてるのもいい。ホント、聴いてもらいたいわ。始めのほうだけでも。

あと・・・レコードをひっくり返さなくていいっていうのと、同じとこ何回も聞いても盤が減る心配をもうしなくていいことが何よりも素晴らしい。今さら何言ってるの?いつの時代の人なの?って思われるかもしれんが。

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コメント

ひさしぶりです。

わたくしも、これと、もうひとつ、手当しました。
安いのは嬉しいけれど、そして内容がすごすぎるだけに、どこか不合理感が。

昔の人に戻りたくなります・・・。

投稿: yokochan | 2014年2月22日 (土曜日) 01時41分

>>yokochanさん

おひさしぶりです。
いや、これは我々は買いでしょうね。いっぺんに20枚CD買うってそうそうないんですけど、この値段だったら堂々と買えますね。まあ、安すぎてやや複雑な心境ですけど(草場の影のベームもびっくり)。

投稿: naoping | 2014年2月23日 (日曜日) 03時15分

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