ベーム箱のボーナストラックは結構良い件
ベーム箱、10枚組を1,2と二つ買いまして。
まあ、着々と20枚を(断片的に)聴き進めているつもりなんだが。
なんだかなあ。
結構辛いわ。待望の1955年デッカ録音の「影のない女」は「録音古い」って書いちゃったけど、収録されてる他の曲を聴くとほんとにこのフラウは、年代にしてはずば抜けて素晴らしい録音ってことがわかる。普通に聴けるもん。
1958年のDGの「薔薇の騎士」とか、セッション録音でステレオ収録のはずなのにかなりガサガサした音で辛い。これでドレスデンのオケを堪能するのはキツイ。ゼーフリートやシュトライヒの名唱にはキュンとなるけれども。他もどれもこれもキラ星のごとく昔の名歌手の歌を録音しているけど、何だか悲しくなってくる。前はフルトヴェングラー&フラグスタート・マニアだったもんでヒストリカル耳なつもりなのに。ああ。
比較的普通のレベルで聞けそうな気がするのは、「エレクトラ」(ステレオ)と「無口な女」(モノラル)かなあ。あとは結構キツイなあ。まあ暇になったら全曲トライしてみるが。
その中で、これは楽しいなあと思うのが、パート2の最後に入ってる10枚目のボーナストラックである。1940年前後のドレスデンとウィーンでの断片的な録音集である。
まあ、一曲目のあまりに貧相な録音のサロメのヴェールの踊りはおいといて。(最初のほう、何の曲かもわからんくらいだ)
「ダフネ」「影のない女」「アラベラ」「カプリッチョ」「ナクソス」の一部がドレスデンとウィーンのライブで入っている。とくにドレスデン・シュターツカペレのオケがすごくいい(ダフネとか死ぬほどいい)。さすが!ドレスデンって感じ。シュトラウス演奏にかけてはウィーン・フィルと互角だなって思う。わりと疑似ステっぽくなってるので聴きやすい。
それと、なかなか歌手がよいのがありがたい。7割方(古すぎて)知らん歌手なのだが、スタイルは古いながら結構みんなうまいんだよね。Margarete Teschemacherの歌うダフネやアラベラが(やや時代を感じるけど)素敵な歌唱。Torsten Ralfの歌うアポロや皇帝は聴いててしびれるくらいの美声。あんなに素晴らしい素晴らしいと(あたしが)言ってた55年「影のない女」の、皇帝歌ってるハンス・ホップフはちょっと古臭くてテノーラルな魅力に欠けるなあ・・と常々惜しいと思っているけど、このTorsten Ralfのリリックな美声はいいわ。もっと聴きたいなあ。
マンドリーカ歌ってるMathieu Ahlersmeyerって人もかなり美声でうっとりと聞かせるし、最後の最後、「アリアドネ」のバッカスは有名なヘルデンテノール、マックス・ローレンツでこれも聞かせる。
まあ、比較的聴き所が入っているので録音が古くてもうんざりしないで聴ける。
なんかボーナストラックがいいってのも珍しいんだけど、もしかしてヒストリカルに慣れるためにここから聴いてみるってのも手かも・・・。
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終わってしまったオリンピックについて語りたい!語りたいと思いつつ、だんだんと時が経ってしまうだ。私の今回の胸キュンポイント、清水れるひ選手と平野あゆむ選手とリプ子について語りたいがまた後日。
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コメント
えー、そうなのですかぁ…。
今夜には届くかと。楽しみにしてたんですが。
DGの「ばら」が辛いのは意外で残念。
ボーナスから聴いてみますね。
投稿: ぜん | 2014年2月28日 (金曜日) 03時15分
>>ぜんさん
あー、すいません。
デッカ盤LPを聴いて育ったもので、DGのステレオ初期盤は少し辛く感じました。でも、DGとしては普通かと。ちゃんとステレオだし。
私も買って初めての連休なのでちゃんと聴いてみようと思います。
投稿: naoping | 2014年2月28日 (金曜日) 19時51分