文化庁芸術祭オープニング ベルシャザール王の饗宴 新国立劇場
ディーリアス:オペラ「村のロメオとジュリエット」より間奏曲~楽園への道~
エルガー:連作歌曲集「海の絵」
ウォルトン:オラトリオ「ベルシャザール王の饗宴」
加納悦子(メゾ・ソプラノ)
萩原潤(バリトン)
新国立劇場合唱団(指揮・三澤洋史)
尾高忠明指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
(2013年10月1日 オペラパレス)
前から楽しみにしていた演奏会。こんな華々しいオープニングで(もっとメジャーなものをやったほうが客入るのに)こんなマニアックな曲目を取りそろえて下さってさすがは尾高さんである。
この日は皇太子様がご降臨したが、珍しい曲目にひかれて いらっさるご予定もなかった雅子様もおいでになった(かどうかは不明)。皇太子様は今まで何度かオペラやコンサート会場でお見かけしたけど(飯守さんのパルシファルの時にもいらっしゃった)、雅子様をお見かけしたのは何とルネ・コロ主演のタンホイザー以来である。どんだけ前なのかと。勿論愛子様ご誕生前である。雅子様にこにこしてお元気そうでよかった。
ただ、サッカー場みたいな、またはパパラッチみたいな凄い望遠のカメラでカメラマンが皇太子さま夫妻をパシャパシャシャシャシャシャ・・・と撮ってる様はいつもながらこの場ではかなり違和感。
でまー、こんなシブイ曲なのでてっきり場内ガラガラなのかと思ったらそんなでもなく。私の席(一階席中央前の方)の周りは満員だった。学生半額券が直前に出てたようだが、その影響もあるのか? タダでたくさん関係者に配ったんだろうか(と、イギリス音楽好きの自虐的発言)。
いつもオペラやバレエをやっている(しかもこんな前で見たことない)新国立劇場の舞台上にオーケストラと指揮者が乗っている。すごい違和感だが、演奏が始まってからも違和感が続き。要するに前の方取り過ぎたんだ私。何か音がバラバラで溶け合ってないし。やっぱりオケはピットで演奏するようにできてるのかね、このホールは。
まあ、あんまりナマで聞けないディーリアスを聴けるのは嬉しい。前に聴いたのはやっぱり尾高さんだった(あの日の札響はホントに良かったな)。
で、わりとあたし的にはメインの「海の絵」。この頃何かオペラやコンサートに出かけると、ソリストで出演される率がとても高い加納悦子さんが「海の絵」を歌われるとあっては、これは聴き逃せない。(ド素人のあたしが言うのも大変失礼なんだけど)曲に対する真摯な取り組みや醸し出すオーラのようなものがとても素晴らしいといつも思って聴いている。本日も「グレの歌」に続き暗譜で。
加納さんは赤と黒の素敵なドレスで登場。スタイルが良くて舞台女優さんみたい。大竹しのぶさんと寺島しのぶさんを足して2で割ったみたいな風情。しのぶ率半端ない。
「海の絵」は前に一度ナマで聴いたけど、・・・どんなだったかあんまり覚えてない。この曲は英語なので(意外と)日本人には難しいと思う。エルガーは曲はドイツっぽい壮大な感じがありながら英国の作曲家なので、一歩間違うとワーグナーっぽくなっちゃうかも・・・という危惧。
しかしまあ、加納様はこの日もいつものように名唱を繰り広げられ。とてもスケールが大きくて、舞台横の対訳を見ながらだったので(ウチ、対訳がないんだもん)またそれも素晴らしく。とくに最後の曲は心に響くものがあり、本当に涙が出るほどよかった。ジャネット・ベイカーとか英国の歌手と比べるとまた何か違った風情で、それでもすっごくイイ!のであった。ああ、もう一回聴きたい。
(会場で会ったエルガー協会の知り合いもかなり激賞してたのでびっくり。実はこのコンサートを薦めた手前ちょっとどんな感想を持たれるか心配していたので、とっても嬉しかったす。あたしよりもっとたくさんの「海の絵」を聴いてるはずだからね。)
で、休み時間後のベルシャザール。この曲はナマは2度目かな。とにかくド派手な曲だ。ただ、オラトリオと言いつつ宗教曲ではなくスペクタクルなだけで・・・特に感動的ではない(ごめんウォルトン)。この曲のハイライトは「スレイン!」(殺された!)である。
【ニコニコ動画】「ベルシャザールの饗宴」 抜粋(1961年 ホフナング音楽祭)
しかし、やっぱりここでも席が前過ぎてしまってあんまり合唱団がまとまって聴こえなかった。一人ひとりの声が聴こえるので、まあホントにソリストクラスの人が歌っているんだなあと(発声とかやっぱりアマチュアと違う)思った。萩原さんも声量があって素晴らしかった。あと、金管楽器が指揮者の左右(2階席)に配置されてこれもド迫力で凄かった(そーゆー曲なんだけど)。大編成でこないだのグレの歌を思い出した。
会場は意外なほど大盛況で、かなり満足度の高い いい演奏会だった。ホントに新国立劇場のサイトで見つけてよかった。
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半年間あまちゃんにはまってたので、終わって「あまロス」を心配してたけど、今のところそんなことない。実はこのところ毎日「タイガー&ドラゴン」の再放送をやっているのでね。本放送は見てないから初めて見るの。
今頃だけど、やっぱりクドカンは面白いねえ。古田新太さんと清水ミチコさんが夫婦ドつき漫才の役をやってたのは(豪華!)ホントに笑えて最後は泣けた。薬師丸さんと春風亭昇太さんが(役の上で)恋に落ちるのもいいなって思った。尾美さんも荒川さんも出てくるし、しばらく悲しみは起こらなそう。古典落語のお勉強にもなるし。
新しく始まった「ごちそうさん」は、主役の女の子がいじ汚くてまいった。3回見てやめてしまった。あたしも食べるの大好きだけど、お寺のお供え物盗み食いはしないよ。貰ったいちごジャム全部食べようとした気持ちはすごくわかるけど。ちなみにめ以子ちゃん役の豊嶋花ちゃんはあまちゃんの春子の幼少期を演じたそうだ。覚えてないけど。
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コメント
うわぁ、これ知らなかった・・・・・。
なんたるショック、大すきなご馳走を逃した気分。
最近、コンサートは神奈フィルしか行かなくなっちゃったから、ノーチェックでしたよ。
いいなぁ、泣きながら拝読しましたよ。
尾高さんと大友さんの存在は、われわれにとって頼もしいですね。
投稿: yokochan | 2013年10月 6日 (日曜日) 13時16分
>>yokochanさん
うわ~ごめんなさい。お教えすればよかったですね。私もたまたまネットで見かけて「おお!!知らんかった」って思ったくらいなので。我々には美味しすぎるメニューですよね。
個人的には、尾高さんにはいつかはブリテンの「セレナード」もやって欲しいです、望月さんのテノールで。
投稿: naoping | 2013年10月 6日 (日曜日) 15時40分
先日はありがとうございました。
このコンサートはとてもよかったですね。
「忠のコンサート」はやはり素晴らしいww。
あとご報告を遅れてしまったのですが、件の「ベルシャザール抜粋」ですが、ありがとうございます。
家に帰ってチェックしてみたらCDそのものを持っていました。灯台下暗しでしたww。
またコンサートおよび飲み会でご一緒しましょう!
投稿: 水越健一 | 2013年10月14日 (月曜日) 08時19分
>>水越様
どうもです!こないだはお世話様でございました。
いいコンサートで良かったですよね。忠、いいのにね。
ベルシャザール抜粋、CDに入ってるなんて(そしてそれをお持ちなんて)びっくりです。↑ニコ動にも消されずにありましたけどね。
またコンサート会場でお会いできましたら、飲み会を開催しましょう。
投稿: naoping | 2013年10月14日 (月曜日) 20時27分