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2013年4月29日 (月曜日)

ヴァイグレのリング(DVD)/ワルキューレ

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iconワーグナー:『ニーベルングの指環』
第1夜『ワルキューレ』 
(234分)

ヴォータン:テリエ・ステンスヴォルト(バリトン)
ジークムント:フランク・ファン・アーケン(テノール)
フンディング:アイン・アンガー(バス)
ジークリンデ:アンバー・ワーグナー(ソプラノ)
ブリュンヒルデ:スーザン・ブロック(ソプラノ)
フリッカ:マルティナ・ディーケ(メゾ・ソプラノ)
ゲルヒルデ:アニヤ・フィデリア・ウルリッヒ(ソプラノ)
オルトリンデ:エリザベス・ライター(ソプラノ)
ヴァルトラウデ:クラウディア・マーンケ(メゾ・ソプラノ)、他

フランクフルト歌劇場管弦楽団
ゼバスティアン・ヴァイグレ(指揮)

演出:ヴェラ・ネミロヴァ
装置:イェンス・キリアン
衣装:インゲボルク・ベルネルト
照明:オラフ・ヴィンター

収録時期:2012年6月、7月
収録場所:フランクフルト歌劇場(ライヴ)

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今や絶好調、ヴァイグレのリング。ワルキューレの感想を。

幕が上がって、まあラインの黄金と同じぐるぐる回る円形状のものの上で(または下で)物語が繰り広げられる(らしい)。全体的にそんな変化はない。

(ところで、この円形状のものはどうも見ようによっては「蚊取り線香」にも見えてしまう。第3幕ではブリュンヒルデの周りに火が放たれるし。トーキョー・リングならぬ「キンチョー・リング」とでも名付けようか。)

ジークムント、体格的にも声楽的にも今時普通のジークムント。太っている・・・というよりは体格のよい西洋人という感じ。第1幕のあとのほうでは結構スタミナ切れというか声が嗄れている。のどあめでも口に突っ込んでやりたい。不本意な収録。

ジークリンデ。やっぱり大きい。何と言うか・・・ピン芸人の渡辺直美ちゃんをふた周りくらい大きくした感じ。まあジークムントと双子だから体格も似た人にしたのかなあ。この大きい人をこれから何時間もジークリンデと思わなければならないのか、という絶望感が襲った。だって私の中ではジークリンデはワルトラウト・マイヤーやユリア・ヴァラディだもん。スリムではかなげな美女でないと。

フンディング、この二人の前ではやや小柄に、ややハンサムに見える。これは大いにオカシイ。

だいたい。

この映像DVDに先駆けて発売されたCDは別の日の演奏なんだそうである。そこでのジークリンデは、セクシーダイナマイト?ウェストブロックである。音だけなのに。

CDの時のキャストをDVDにすればよかったのに・・・と思った。

だがなあ。

このジークリンデ、もうほんとにぶっ飛ぶぐらいうまいのよ、歌が。文句言いながら観てたんだけど、悪かったと思った。第1幕終ってあまりの素晴らしさに、フンディングが眠ったあとのジークリンデとジークムントのシーンからもう3回くらい見返したわ。

アンバー・ワーグナーっておっしゃるアメリカの新人らしいんだけど、このジークリンデがドイツデビューだったらしい(ようだ)。2007年 メトのオーディションで優勝。アリアドネ、ゼンタ、エルザ、元師夫人など、お名前の通りワーグナーやシュトラウスのドラマティックな諸役を得意とする(らしい)。

声は・・・なんというか少しハスキーで黒人オペラ歌手の発声みたいな感じ。ちょっとジェシー・ノーマンがかっている気がする。大きな体から発せられる声は大変ふくよかで大きい。そして細やかな表現にも長けている。ジークリンデの今までの苦労と悲しみを歌いあげるシーンでは結構グッとくる。それと、ノートゥングを指し示そうと彼女が乗った踏み台は大変丈夫である。

日本に来て歌ってくれないかなあ?とか思いつつ、彼女のフェイスブックを見たら、どうもこのジークリンデのあとに本当にご懐妊されたようで(私の英語読解力が正しければ)、しばらく活動は中止なのかなあと。残念。

アンバーさんの映像。
http://vimeo.com/38651414

http://www.youtube.com/watch?v=7JPK4Fm6szU

第2幕以降、なんだかアンバーさんの歌声しか頭に残らず、彼女の登場が待ち遠しく。トーキョーリングでブリュンヒルデを歌ったスーザン・ブロック(バロック)姐さんの登場。ああ、こういう声だったよなあとかすかな記憶がよみがえってきた。美声ではないのだが、スタミナが凄い感じ。で、最後にはちゃんと聴衆が納得できるような、説得力のある歌唱を聴くことができる。さすがこの役を持ち役としているだけある。

演出は、女の人らしく女性らしい細やかなところがところどころ見える。ブリュンヒルデに懐妊を発表されたジークリンデに「ええ?赤ちゃんが生まれるの?ホント?ホント?この体から?」的な感じでワルキューレの姉妹たちがわらわらとまとわりついたり触ったりなでたりしたのが印象に残った。

あと、第2幕ではヴォータンを取り巻く家系図が円形の横っちょにチョークで書いてあり、リングをよくわからない観客にも親切な演出だなあと感心した。ヴォータンがチョークで書き直したりしてて、やっぱり学校の先生みたいな感じだった。

ヴァイグレの指揮は、指揮者の存在を忘れるほど普通によかった。最後も普通に盛り上げてくれたし。カーテンコールではアンバーさんへのブラボーがやっぱり多かった。これからのご活躍を期待しております。こんなとこに書いてもしょうがないが。

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昨日、3~4時間でちくちく縫い上げた猫さん。出来上がってみると猫だか熊だかウォンバットだかわからない。綿を詰め過ぎてメタボ気味である。そのうえおひげがヘンな方向にカールしてしまい、サルバトーレ・ダリみたい。ダリちゃんと名づけよう。

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