マニャール/交響曲第1番 T・ザンデルリンク指揮/マルメ交響楽団
アルベリク・マニャール:交響曲第1番 ハ短調 Op. 4
トーマス・ザンデルリンク指揮/マルメ交響楽団
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マニャールでござーる。このブログ初登場。
実はオペラ「ゲルクール」が気になってCDを購入したんだけども、交響曲もよさそうな感じだったので全集を一緒に購入(!)。いっぺんにCD6枚も未知の作曲家にお金をつぎ込んでしまうなんて、なんとチャレンジャーなんだろうワタシ。まあ、どっちも廉価盤なんだけどねえ。
しかし、オペラも交響曲もかなりいい。日本ではあんまり知られてない(と思う)このマニャールっていったいどんな人なの?
リュシアン・ドニ・ガブリエル・アルベリク・マニャール(Lucien Denis Gabriel Albéric Magnard, 1865年6月9日 パリ - 1914年9月3日 オワーズ県バロン)はフランスの作曲家。作風に共通点はほとんどないにもかかわらず、コラールが用いられているというだけの理由から、熱烈な支持者が「フランスのブルックナー」と呼ぶこともある。
・父はフィガロ紙の編集主幹。
・パリ音楽院で学ぶ。マスネやダンディに学ぶ。ダンディの影響が大。
・第3交響曲を作曲したあたりから難聴になったため、社交嫌いに拍車がかかる。
・第一次大戦中、家族は疎開させたものの自分は邸宅を守るため残った。ドイツ兵に侵入され発砲して抵抗、放火されてマニャールは焼死した。黒こげの遺体となって発見された。この火災でオペラと歌曲の楽譜が失われた。
(以上ウィキペディアより、要旨)
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なかなか激しい死にざまだったようだ。燃える男マニャール。
で、交響曲全集よりまず第1番。師ヴァンサン・ダンディに献呈。(そういえば、ダンディって子供の頃よく「フランス山人の歌による交響曲」をラジオで聴いたなあ。懐かしい。)
1.Strepitoso – Andante – Allegro marcato – Andante (ハ短調)
2.Religioso (largo) – Andante – Largo (変イ長調)
3.Presto (ハ短調)
4.Molto energico – Meno mosso – Ier tempo - Largo (ハ短調)
ブルックナーやフランクに例えられる記述が多いものの、この二人の作曲家のシンフォニーがそれほど得意でない?私はどっちかっつーとマニャールの第1交響曲はマーラーに近い匂いがする。おそらくマーラー好きにはジャストフィットすると思う。すごいツボをとらえている。そこよそこ!って感じ。
マニャールのこの曲は何と言うかブルックナーにはない歌謡性がある。ちょっとボヘミア民謡っぽいもの哀しいメロディが出てくるところがよい。そして大編成のオケはダイナミック。金管楽器の使い方がマーラーっぽい。マーラーと違うのは舞台裏のトランペットとかじゃんじゃら言う打楽器とかがないところかな。賑やか師のいない、正攻法な交響曲である。24歳の時に書かれたとあって若書きな感じもするのもいい。ただ、マーラーに慣れてると曲が短いのが不満(30分くらいなので、一般的には普通なのか)。
このCDは、録音もよく演奏もよい。もちろんブリリアント価格。
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コメント
マニャールの音楽に目覚めていただきましてありがとうございます。フランス音楽(傍系ばかりではあるが・・・)を愛するものとしては、同好の士が増えるのがたまらなく嬉しいのであります。ブルックナーやフランクというより、確かにマーラーっぽい臭いがありますね。これを機会に、ぜひロパルツを。特に合唱付きの第3番の辺りがnaopingさんにはお薦めです。
投稿: IANIS | 2012年12月 2日 (日曜日) 15時37分
ワタクシはHyperionの全集を買いましたが、ろくすっぽ聴いてなかったので、この機会に。
こちらはちょっとテンポが速いのか2枚に収まっているので、これも結構安く買えました。
投稿: ぜん | 2012年12月 4日 (火曜日) 22時58分
>>JANISさん
マニャールはまだ、入口に立ったくらいの感じですねえ。ロバルツはマニャールのおともだちだった人ですよね。とりあえず今回買ったマニャールを聴き終わったら聴いてみようかなと思います。
YouTubeで聴いたマニャールのチェロ・ソナタが、何だかルクーと同じ匂いがしていいなって思いました。
投稿: naoping | 2012年12月 6日 (木曜日) 22時18分
>>ぜんさん
ぜんさんもマニャールの全集をお持ちなのですね。しかし私も一回聴いただけだと「?」て感じだったのですが、何度か聴いているうちにハマりました。まだ全部聴いてませんが。オペラは間違いなくよいです。
投稿: naoping | 2012年12月 6日 (木曜日) 22時18分