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2012年11月 4日 (日曜日)

メジューエワのラフ3 中央区交響楽団

Kc460069ハチャトゥリアン  組曲「仮面舞踏会」
ラフマニノフ  ピアノ協奏曲第3番 二短調 Op.30
ドヴォルジャーク 交響曲第7番 Op.70

イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
橘 直貴(指揮)中央区交響楽団

(晴海トリトンスクエア 第一生命ホール)

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先日。
いつものように会社の帰り道、とぼとぼ駅に向かって歩いていたらいつもちょっとだけ見て通り過ぎる区の掲示板があり。
ふとマンガみたいなオレンジ色の小さな貼紙をみつけた。よく見ると(よく見ないとわからない)アマチュア・オケの広告のようである。モノトーンで手作り感満載。ふうん。こんなじゃ誰も気づかないよなあ。と、もっとまた良く見ると、イリーナ・メジューエワって書いてある。あらあらアマオケにこんな凄い人が出るのか。で、何をやるのかと思ったら、あたしの大好きなラフマニノフの3番ではないですか。

で、あわてて写メして発売日の翌日に券を取ったんだけど、すでに一番後ろの席。さすがメジューエワ。11月1日時点で完売したとな。トリトンは小さいホールだからなあ。

しかしまあ、1500円でメジューエワの弾くコンチェルトが生で聴けるなんて、アマオケさんとは言えとても有難い。

♪す~い~へ~い~せ~んのおわりには、あああ~~~~~♪

トリトンは二回目。ホール的には好きなんだけど、トリトンスクエア自体オフィスビルっぽいというか、殺風景な印象があった。食べもの屋はそこそこあったけど。

しかし、今日行ったらずいぶん変わってた。建物の周りがずいぶん植え込みが増えて公園っぽくなってたし、ニューファミリーとか、人でにぎわってたし。中も色々お店が増えてた。あたしの大好きなダイソーが入ってるではないか。しかもとっても広いわ。

それと、会社の近くの駅で見て知ってたんだけど、「へそ展」っていうのをやってた。中央区の地場産業的な展示だった。あんまり期待してなかったんだけど、結構ツボった。木版画とか風呂敷とか手ぬぐいとか刷毛とか。下町っぽい産業の展示会だった。何にも買わなかったけど。

で、いつものようにサブウェイのサンドイッチ食べて(初めてパンを挟む前に焼いてもらったけど、焼かないほうが野菜の鮮度が保たれて美味しい)、ホールへ。

Kc460067 掲示板の貼紙広告同様、簡素なプログラムを貰った。今時のアマオケは結構立派なプログラムを作ったりするのに。自分の高校の時の定期演奏会を思い出したわ。

初めて聴くアマオケさんなのだが、あまり名前も聞いたことないしラフマニノフ以外はアウェイな曲なもんで、今日はメジューエワを聴くのに専念しようと思った(出演者の皆さんごめんなさい)。

仮面舞踏会。実は有名な第一曲目のワルツしか聞いたことないかもしんない。ふうんこういう曲だったのか。最後の曲は結構いいなと思った、不協和音が。

icon icon(←このCDはドビュッシー)

そしてスタインウェイ登場。どこかで読んだのだが、メジューエワさんはライブでも楽譜を見ながら演奏する今時珍しい?タイプの演奏家である。今日も楽譜がピアノにちゃんとのっかっている。そして譜めくりのおねいさんも横に鎮座。

今日はちゃんと手元が見える席。ちょっと遠いのでオペラグラスで(顔を観に行ったわけじゃないぞ、弾いてる所を観るためである)。
いやホント難しい曲(ブラ2と並んで難曲だとゆー)なのがわかった。ややこしそう、指がもつれそう。しかしメジュ女史は淡々を弾いている。ダイナミックな部分でもとても抒情的である。これぞロシアのピアニズムというか(よくわからんが)。

第2楽章も美しく。途中譜めくりのおねいさんがちょっと譜面についていけなくなって、メジュ女史、弾きながら自分で「ぱしゃっ」とめくったのにはびっくり。その後、譜面をめくるのが早かったらしく、やっぱり弾きながら手でとめてた。あんなに難しそうな曲なのに、さすがプロだなあと感心した。

ピアノばっかりに耳が専念してたので、オケをあまり聴いてなかったんだけど、オケのみなさんのすごい集中力を感じました。ピアノがオケをガンガン引っ張っていたのだと思う。第3楽章とてもスリリング。オケとピアノの掛け合いも素晴らしく。ああ、何て素晴らしい曲なのかしら。第2番よりずっと好きだわ3番。

最後はかなりのブラボー。メジューエワさんはおじぎが丁寧。さすが日本在住。何かアンコールしてほしかったけど、やらず。アンコールもアレだけど、なんか日本語でしゃべって欲しかったな。

休憩後。メインの(←たぶん)ドヴォルジャーク。しかし私はたぶん初耳である。前にクラヲタの皆さんと飲みに行った時に「ドヴォルジャークの交響曲は新世界しか知らない」と発言して大層驚かれた(呆れられた?)ことがあるんだが、ホントにアウェイなのドヴォルジャーク。

第3楽章は聴いたことあるなあ、という程度。演奏批評はできませぬごめんなさい。親しみやすい曲だな、という印象。

いやあホントに、メジューエワ聴けたのが嬉しくて。いい演奏会でした。すいませんこんな感想で。

Kc460070

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コメント

メジュさんが(感想を打ち込むとき、イリーナとします、なれなれしくてすみません)ラフ3を演奏することは知っていましたが、いいなぁ・・・。新潟ではリサイタルを何回かやっていて、そのほとんどを聴いています。今度は協奏曲を聴きたいのだけれど、なかなか相方をやってくれるオーーケストラがいないのが残念(イリーナの音量がそれほど大きくないのが原因なのかなあ)。きっと「どぎつくなく」「抒情的」で「美しく」「深い」ラフマニノフだったことでしょうね。

投稿: IANIS | 2012年11月 5日 (月曜日) 20時29分

>>IANISさん

日本にいながら、こんな安いお値段でこんな素晴らしい演奏が聴けるのはメジュ女史が日本人と結婚して下さったからですが、この日も何かすごく有難い演奏でした。私、全く彼女の演奏聴くの初めてですが、想像してた通りの抒情的で美しい、内相的な?ラフマニノフでした・・・などと思いつつ、(難曲と言われる曲のせいか)視覚的にはとっても勇ましい、荒野を突き進んでいくような印象を受けました。そのギャップがまた素敵だったです。

投稿: naoping | 2012年11月 6日 (火曜日) 23時48分

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