飯守さんの大地の歌 新交響楽団
伊福部昭/交響譚詩
イベール/祝典序曲
マーラー/大地の歌
飯守泰次郎 指揮 新交響楽団
福原寿美枝(アルト)、福井 敬(テノール)
(4月30日 東京オペラシティコンサートホール)
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昨日のコンサート。GWってことで初台周辺は激混み。コンサート・オペラ以外の用事で私はオペラシティに行くことはないんだけど・・・みんな何しに来た?食事?美術館? ここは映画館とか、ないしねえ。
アマオケってことで大体会場はお客いっぱいになる(出演者の知り合いで)。私は基本的にこちらはダタで券を頂けるような知り合いはいないので(下さってもいいのよ、←コジキ? )、いつもお金を払って鑑賞。何席か空きはあったものの、ほぼ満席のようだ。なかなかシブイプログラム。
伊福部昭!あのゴジラの!男性にはなかなか人気があるのかなという印象。私は実はあんまり深みにハマってないんだけど、そういえば高校んときのマーラー・ファンのOBの先輩がハマってたな。何かマーラーと通じるものがあるんだろうかね。
私はフクシマの血もあるので、どっちかっつーと古関裕而派なのだけど、まあ今回の曲はアイヌっぽい主題らしいので古関先生と通じる(イヨマンテ~~)ものはあると思うんで、親しめた。力強い演奏。
2曲目。イベールのこの曲は日本の皇紀2600年の際に日本からの依頼で作られた・・・という経緯は過去記事参照のこと。
過去記事:R・シュトラウス/皇紀弐千六百年奉祝音楽
(ところで、このイベールやR・シュトラウスの作品の歌舞伎座での初演時にホルンを吹いてらっしゃった方の息子さんにコメント頂いたときは感慨深かったです。この時の写真は実は今回の解説書に載ってて、ここのどれかがこのお父さまなのかなあなんて眺めておりました。写真後方にシュトラウスの曲の時に使う日本各地から集めた鐘が並んでて「おお」と思いました。)
イベールのこの曲、どっかで聴いたことあった気がしたんだけどナマで聴くのはもちろん初めて。いや、今時の女子高生の言葉でいうところの「この曲、超ヤバイ」。
カッコいい。時代的ななんとも言えない青臭さ、フランス音楽的でもあるのにシュトラウスっぽくもある。重厚なのに繊細な音色。実に飯守さん大得意的な曲である。こんなに立派に演奏して凄い。ホント素晴らしい。これでブラボー言って帰っちゃってもいいくらい。「いったいどうしちゃったの?」的なシュトラウスのこの時の曲とは段違いの素晴らしさ。
Jacque Ibert - Ouverture de fete (Short Version)
で、メインの「大地の歌」。アマオケがこの曲を演奏するなんて。プロオケでもあんまり日本ではやらない印象だが(こないだインバルがやったけど残業で行けなかった。行きたかったなあ)。しかし普段しれっと聴いているけどこの曲って本当に難しいのだなあ、とひしひしと感じる演奏であった。
演奏は難しい。歌唱もまた。
今回の独唱者は私の大好きな福原寿美枝さんで、ふかぶかとした声がこの曲にぴったりであった。イヴォンヌ・ミントンを思い出す。テノールは大ベテランの福井さんで悪かろうはずはない。ところどころソロ楽器が抜けてしまったり(本当に本当に合わすの難しい曲のようだ)、歌唱がすっぽ抜けてしまったりしたこともあったりとかなりスリルとサスペンスな演奏であった。ちゃんと・・・もっとちゃんと福原さんのこの曲の歌唱を(落ち着いた気持ちで)聴いてみたい。しかし確かにマーラーを聴いたっていう充実感はあり、演奏自体は素晴らしかった。
6月にもアマオケさんが大地をするようなのだが、これまた私の大好きな望月さんの歌唱。でもまたこのハラハラを味わうのかと思うと・・・どうしようかなとおもってしまうだ。
(この曲でいつも思い出す。カラヤン指揮のベルリンかウィーンか忘れちゃったけどライブ収録で、アグネス・バルツァが独唱者で最後のewigが一個多くて、オケが終わってるのにまだ歌ってたってのがあった。世界的な歌手だってこんななんだもん。)
飯守さんの演奏会は、今度の「オランダ人」も友人と行くのだけど、楽しみである。
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コメント
こんにちは。お久しぶりです。
いかがお過ごしですか?
こちらは相変わらずひいひい言ってます。
最近マーラー全く聞いてないなぁ。なんて思いつつ
拝見させていただきました。
色々と思いを馳せることができる演奏、曲っていいですね。
連休もお忙しいのでしょうか?
こちらは、例の東京フォーラムの出店手伝いです。
またご連絡いたします。
ちなみに私もシュトラウスの皇紀2600年は大好きです。あのバカっぽいところ(シュトラウスすまん)に萌えです。
投稿: yoshida | 2012年5月 2日 (水曜日) 14時21分
>>yoshidaさん
こんばんは。GWは今日だけ出社です。一週間分仕事してきました。
マーラーは私の原点というか心の港?なので、離れていてもたまに戻ってきます。マーラーあっての今のワタシ。
例の、フォーラムに出店があるのですね。実は行く予定があるのですが何しろこの催しに行くの初めてなので仕組みがよくわかりません(??)。
皇紀2600年は、シュトラウスは(あれでも)ずいぶん時代的に苦労したんだなあということがわかる作品ですね。
投稿: naoping | 2012年5月 2日 (水曜日) 21時40分