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2012年4月29日 (日曜日)

マーラー「復活」デイヴィッド・ジンマン/トーンハレ管弦楽団

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マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』
ユリアーネ・バンゼ(ソプラノ)
アンナ・ラーション(アルト)
スイス室内合唱団

チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
デイヴィッド・ジンマン(指揮)

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ジンマンのマーラー・シリーズ。復活。
この曲のジャケットはベックリンの「魚に説教するパドヴァの聖アントニオ」を描いた絵だと思う。この曲の第3楽章はこの題名の歌曲を使用してるだからだねえ。「なんすか?」って感じのサメさん可愛い。

Size1 ベックリンもスイスの画家。ラフマオタの方には「死の島」で有名だね。ベックリンいいなあ。展覧会あったら行きたいわ。

さて。復活。この曲はねえ。マーラー交響曲の中ではあんまり得意じゃないだよ。何かなあ、妙にヒロイック過ぎて。何だかいちいちオーバーじゃねえの?的な。たかが交響曲じゃん。地獄の苦しみから天使の歌声、最後は大合唱と教会の鐘がじゃんじゃんじゃらじゃら、オルガンが盛大に鳴り響く。ナマで聴くと流石に聴衆は大興奮、とんでもないスタンディングオベーションにあたしゃドン引き、「やれやれ、疲れた」とおうちに帰る。何か世紀の大事件でも目撃したのかと。・・・ホントにあたしってマーラー・ファンだったのかしら。

あと、子供の時に妙にはまって聴きすぎたっていうのもあり。メータVPO盤でな。あたしはメータの復活とショルティの千人で育った小学生だからさあ。だからこんなヘンな大人になってしまったんだね。(無関係??)

でもまあ、もちろん大嫌いってわけではないので、(一応順番的に)聴く。これもまた音がよい。昔のニュース映像の音楽(雪崩とか大震災みたいなニュースの時に使われるね)みたいな第1楽章。まあ、ブレーンにいい演奏。第1楽章のあと、いくら待っても第2楽章にならんので、おや、もしかして「1楽章と2楽章の間は充分時間をあけるように」というマーラーの教えを守り・・・というわけではなく、一枚目には第1楽章しか入ってないの。

第2楽章。普通。ゆったりとして癒される。第1楽章のめんどくささがここで緩和。マーラーってこういう楽章のほうがいいな、って大人になってから思う。子供んときはすっとばして激しい楽章ばっかり聴いてたけど。

第3楽章。前記のとおり、パドヴァのなんちゃら。ちょっとテムポ早め。

第4楽章。 「原光」と呼ばれる楽章。小学生のときは大人になったらこの「げんこう」の意味がわかるんだろうな、と思ってたけど、いまだによくわからない。Urlichtを訳しただけか。ラーションの歌唱はさっぱりしていてよい。たとえば往年の名歌手(ルードヴィヒやフェリアなど)と比べると相当さっぱり。

第5楽章。第1楽章とともに大変オーバーな楽章。聴いてて疲れるな。ついていけない感(演奏のせいではなく、作曲者のせい)。CDで聴くと第5楽章をいっぺんに続けて聴けるんだなといつも思う(どんだけ昔の人なんだ)。マーラーも草場の陰で感慨深いだろう。よみがえれ、さあよみがえれ。

ところでソロを歌っているユリアーネ・バンゼはウィーンデビューを現地で見ており(薔薇の騎士のゾフィーで)、もうすっかりメジャーどころになったので嬉しい。消えていく歌手も多いというのに。

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コメント

お久しぶりです。( ´ ▽ ` )ノ
まえもこの名前だったかどうかは忘れるほどw

フッカツは、私もマーラーの中では好きじゃない方に入るのですが(3番が一番好きです)、ノイマン/チェコ・フィルの旧盤(スプラフォン)がお気に入りです。大言壮語の感じではないし、なにより第2楽章のボヘミアの田舎風加減が絶妙です♪( ´▽`)

投稿: けろりん | 2012年5月12日 (土曜日) 00時11分

>>けろりん さん

お久しぶり・・・・っていうかカエル好きの方でしたっけ?(すいません)

スプラフォンのノイマンの復活って持ってるかなあって見たら3番と8番でした(残念)。しかし、ノイマンのマーラーって「マーラーは実は(現代の地図的には)チェコ人です」的な空気がありますね。

投稿: naoping | 2012年5月12日 (土曜日) 15時38分

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