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2012年3月17日 (土曜日)

「サロメ」 レーンホフ演出 ゾルテス&ベルリン・ドイツ響、デノケ(DVD)

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R・シュトラウス:「サロメ」全曲
1幕 オスカー・ワイルド台本

サロメ:アンゲラ・デノケ(S)
ヘロデ:キム・ベグリー(T)
ヘロディアス:ドリス・ゾッフェル(Ms)
ヨカナーン:アラン・ヘルド(Br)
ナラボート:マルセル・レイヤン(T)、他
ベルリン・ドイツ交響楽団
シュテファン・ゾルテス(指揮)

演出:ニコラス・レーンホフ
舞台デザイン:ハンス=マルティン・シュローダー

収録時期:2011年
収録場所:バーデン・バーデン祝祭劇場(ライヴ)
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できたてほやほやのサロメ。ウリはレーンホフ演出と、現代の名ドラマティック・ソプラノのデノケがサロメを歌っているという点であろう。

演出は・・・わりと普通。ちょっと前のドイツを舞台にしたって感じなのかな。あたしの頭の中にあるサロメの世界とはかなり異なる。でも・・・演出は読み変えとかないしわりとストレート。ただ、服は現代に近いし、乗用車とか出てくる。車種はわからないがワーゲンかなんかかしら。

実は私、サロメの実演をいまだに観たことがない。この曲を中学のときにあまりに聴きすぎて(カラヤン=ベーレンスの全曲盤)、大人になって自分でオペラを観に行けるようになってからもどうも食指が動かない。演奏会形式ならあるんだけど。

というわけでわりと久しぶりに聴くのであるが、曲だけでなくだいたいの歌詞まで頭に残っているので、一緒に歌ったりする。近所迷惑。

このオペラの上演の成功の半分は(ほとんどは?)サロメ役にかかっている。が、おそらく声だけでキャスティングされたデノケのサロメは、視覚的に言ってどうも芳しくない。オスカー・ワイルドさんによるとサロメは少女である。ちょっと前に日本で上演されたサロメは、少女の雰囲気を残した大隅さんが演じたし(観てないのでなんとも言えませんけど)、たまたまこないだツェムリンスキーの公演のときにチラシを見たストレートプレイでの上演では(あたしの若い頃と似ている・・・と勝手に思ってる)多部みか子ちゃんがサロメを演じる等、やっぱりサロメは少女でないとダメな感じである、日本の国では。

ここでのデノケは。あたしの勝手な印象で悪いけど、ドイツの欲求不満の主婦が突然若づくりして、欲情に身もだえしている感じである。ピンクのひらひらすかーと、お花のついたカチューシャして。スタイルはよい。こういう主婦は高校生の息子の連れてきたクラスメートとできちゃったりするのである。声は強靭というよりも、透明感があってなめらかでなかなか素晴らしい。映像なければ全然イケるサロメ。昔見たビデオのベーム盤のストラータスがどんなに有難かったか。声はアレだが。

そしてサロメが恋するヨカナーンはなんというか・・・キン肉マンのようだ。モヒカンの長髪。おでこに「肉」って書きたくなる。ヨカナーン役のヘルドはそういえば私がロンドンのロイヤル・オペラで観たリングの時のグンターだったわ。ずいぶん前の話だけど。これにどうやって欲情するのだろうとか思ってしまうが、こんなもんなんだろうか。なかなか台本通りには行かないオペラである。柔らかな声が素晴らしい。

もともとはヨカナーンは執拗に迫るサロメを全く相手にしないもんなのだが、ここではヨカナーンは長年の幽閉生活に疲れちゃったのか、一瞬サロメを抱こうとする。まあ自然な流れだな。しかしそんな自分が許せなくなっちゃうんだか、すぐにやめちゃう。

さて申し訳ないが、おかーさん役のドリス・ゾッフェルのほうがサロメより綺麗である。お化粧のせいか。熟女マニアはイケルかも。ゾッフェルってあたしの子供の頃からレコーディングしてたような気がするからずいぶん息の長い歌手だ。声も素敵。

いかにもヘロデという感じの容姿のキム・ベグリーは、これまた私がロンドンでリング観たときのジークムントである。ジークムント的には許せない感じだが、ヘロデには合っている。声もよい。

どうしたらこのサロメを可愛いと思えるようになるのだろうと悩みつつ、あっというまに例の「七つのヴェールの踊り」に突入。演出家はここでは「七つ」にはこだわってないようだ。なんかテキトーにそのへんにある布切れをまとったりほうりなげたり。これは厳密に言えば「踊り」ではない。ちっともそそらない。ヘロデにえっちなことされてもちっともそそらない。で、着てるものをだんだん脱いだりしてるけど、ヌードにはならない。

で。

待ちに待ったヨカナーンの首は銀のお盆に載せられて・・・白い布に包まれて血が滴ってる。なんだかリアルで恐い。首だぜ首。ぎょええええ。生首にキスなんかできっかよ。音だけとは言え、普通にこの曲愛聴してた中学生(年頃的にはサロメかも)のあたしにガクブル。布をあけてみると、結構うまいことリアルに作られた、ヘルドの首。歌手がかわるごとに作らなくきゃならなくて小道具さん大変ねえ。首をだっこして歌うんで、サロメの服は血だらけに。ちょっとホラー。だんだんあとのほう疲れてきたデノケ。思いっきり生首とディープキス。これは愛の味なのかしら。愛は苦い味っていうじゃない。

映像にすると実にえげつないのに音楽的には最上のオペラである。オケは・・・あんまり濃厚でもないがノーマルによろしい。そして歌唱の水準はとても高いと思う。

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昨日、ブチョー(一応女性である私を中国人パブに連れていったりする人)に貰ったチョコ。パティスリー・サダハル・アオキ・パリのボンボン・チョコレートである。実は雑誌でみてとっても欲しかったやつだったのでびっくりしてうれしかった。一個食べてみたけどとっても美味しい。しかもとってもこれ高いのである。

しかし、貰ったシチュエーション(女性社員に「これ、○○ブチョーから」って配られてもねえ)と貰った相手(視覚的に・・・かなり残念)により、このチョコは大変損をしている。どんないいものを貰っても愛情を持ってない人からはなんにも感じない。残酷な女ごごろである。

とはいえ、チョコはチョコなので、一個ずつ大切に頂こう。

そしてゴディバは勿論美味しい。幸せな気分。
あたしは愛されている(会社の男性社員一同に)。

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