初心者のための神々の黄昏
「お友達から券を買わされたが、ワーグナーなんかよくわからないし、ぶっちゃけオペラ見るの初めて」の人用解説。
(注:神々の長とか、地底人とかこまけーことは省く。)
序幕
3人の女神が綱のようなものを編みながら運命について歌っている。綱は切れる。不吉だわ~と女神たちは舞台からはける。
舞台変わって岩山。ブリュンヒルデとジークフリートの夫婦が朝っぱらから大熱唱している。
(こいつらは実はおばさんと甥の関係である。でも結婚してるww)
ジークフリートは新しい冒険を求めて、旅に出る。ジークフリートは愛の証として「指環」を妻にわたす。
(この「指環」はみんなが狙っているが実は「持ってる人は死んじゃうよ」という呪いもかかっている。)
<聴き所>「ジークフリートのラインへの旅」
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第1幕
ジークフリートが舟で川を上っていると、ギービヒ家(金持ち)の人々が出迎える。
・グンター(この家の正式な息子)
・グートルーネ(グンターの妹)
・ハーゲン(グンターたちの異父弟。悪役)
ハーゲンはジークフリートの「指環」(今はブリュンヒルデがしてる)を狙っている。
そのためにグンターをブリュンヒルデに、グートルーネをジークフリートにくっつけようとしている。そして自分はジークフリートから「指環」を盗っちゃおうって作戦。
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ハーゲンがジークフリートに「忘れ薬」を飲ませる。妻のことはすっかり忘れ、目の前の美しいグートルーネに惚れてしまう。
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舞台は戻って。
ブリュンヒルデのいる岩山。
ブリュンヒルデの妹のワルトラウテが血相変えて登場。ブリュンヒルデのこれからの不幸とかを語り、「指環をライン川に捨てて。」と懇願する。
ブリュンヒルデは勿論拒否。
妹は嘆きながら去っていく。
そこへグンターに変装したジークフリートが登場。
抵抗するブリュンヒルデを力づくで従わせ、指環を奪う。一夜を共にする。(←ジークフリートはヤってないと主張)
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第2幕
ハーゲンが父のアルベリヒ(指環が欲しかったんだけど、手に入らないので呪いをかけた)と話している。ハーゲンは「指環は自分のものにするよ」と語る。
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夜明け。ジークフリートが戻ってくる。作戦は大成功と報告。
ギービヒ家の人々が家臣たちとともにブリュンヒルデを出迎える。
見知らぬ女と一緒のジークフリートを見つけ、怒り狂うブリュンヒルデ。 「あたしはグンターに変装したジークフリートと結婚したのよ」と主張。
グンターは「ガーン」
しかし妻のことはジークフリートはすっかり忘れているので、グートルーネとラブラブで家臣とともに舞台を去っていく。
残された3人。
・グンター → 家長としての面目丸つぶれ。
・ハーゲン → ジークフリートのしている指環が欲しい。
・ブリュンヒルデ → ジークフリートの裏切りが許せない。
ということで、ハーゲンとグンターとブリュンヒルデはジークフリートを殺すことを誓う。ブリュンヒルデは「ジークフリートの弱点は背中よ」と二人に教える。
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第3幕
ライン川。
狩の途中道に迷ったジークフリート登場。この川に住んでいるラインの乙女3人(もともとは「指環」の原料の「ラインの黄金」の持ち主)に声をかける。
乙女たちはジークフリートに指環の呪いについて警告するけど、ジークフリートは聞く耳をもたない。
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ジークフリートはグンターとハーゲンの一行に合流。グンターが元気ないので、ジークフリートは今までの身の上を陽気に話し始める。
でも途中で記憶があいまいになったので、ハーゲンが「思いだす薬」を飲ませると、ジークフリートはブリュンヒルデを思い出し、二人の出会いを語ってしまう。
それを聞いてグンターはびっくり。ハーゲンは後ろを振り返ったジークフリートの背中を刺す。ジークフリートはブリュンヒルデのことを思い出しつつ息絶える。
<聴き所>「ジークフリートの葬送行進曲」
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グンターとハーゲンたちがジークフリートの亡骸とともに帰宅。嘆くグートルーネ。ここで指環をめぐって兄妹喧嘩をする。ハーゲンはグンターを殺す。そこへブリュンヒルデがかっこよく登場。長いアリアを歌う。
<聴き所>「ブリュンヒルデの自己犠牲」
ブリュンヒルデは薪を積み上げるように家臣たちに指示。ジークフリートの亡骸を燃やす。愛馬とともに(←予算上出てこないことが多い)自らも火の中に飛び込む。
ギービヒ家は焼け落ちてライン川は氾濫、ハーゲンは指環を奪おうとするが、ラインの乙女によって水中にひきこまれる。指環は乙女たちに手に戻る。
炎は天上の神々の世界にまで広がり、ヴァルハラ城(ブリュンヒルデのお父さんが建てた城)にまで燃えうつる。壮大な終結。幕。
過去記事: 「神々の黄昏」を考える
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