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2011年7月 9日 (土曜日)

ホロヴィッツ箱観賞。

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安くて沢山入った業務スーパー風ホロ箱。(業務スーパーには売ってないのでくれぐれも買いに行かぬよう
あの魅惑的な70枚組を買う金のない貧乏人には有難いセットだ。暇にまかせて聴きたいものだけ鑑賞。

・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(録音時期:1941年)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮、NBC交響楽団

音はまあ・・・この時代だからしょうがない。とにかく演奏がアレだ。終始トスカニーニペースでぶっとんでる。ばっさばっさと敵をなぎ倒し、みたいな感じ。昔から有名な演奏のようだが、あたしはどうもこれは・・・。「お義父さんこわいですううう」といった感じの演奏。個人的にだけど、チャイコフスキーはもっと優美さ、抒情が欲しいものじゃのう。

・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番(録音時期:1951年)
 フリッツ・ライナー指揮、RCAビクター交響楽団

これは素晴らしい。名演だ。音はややふにゃふにゃしてて最初はかなりヘンだけど、慣れる(何度も書いているが私はメルヒオール時代からのヒストリカルに慣れてる人なのであんまり参考にせんといて)。とにかくいい演奏で購入してよかったと思う。

・リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調(録音時期:1932年)

ピアノ独奏なので、録音が古くてもあんまり気にならない(ややつぶれ気味、ヘッドフォンだと少し頭が痛くなる)。この曲は子供の時に聴いてた録音(アントルモンかワッツのどっちか)の刷り込みが酷いので、ホロヴィッツでもなんか始めのほうミスタッチがあるなあとか思ったりする。ペダル踏まないでたたたたっと弾いちゃうのがホロヴィッツ。まだ29歳の演奏。デモーニッシュな感じは少ないけど最後のほうの盛り上げ方は見事。

・ラコッツィ行進曲(録音時期:1950年)

疑似ステなのかな? ホロヴィッツが悪魔に魂を売った頃の演奏(←ウソ) 演奏は若いころよりこの年代のほうがいいね。いいぞいいぞホロヴィッツ。

・ハンガリー狂詩曲第2番(録音時期:1953年)

これも疑似ステっぽい。段々とホロヴィッツ臭がぷんぷんしてきた。もう凄くて笑いが出ちゃう。ライブで、演奏終わらないうちに熱狂的な拍手。

・ショパン:ピアノ・ソナタ第2番「葬送」(録音時期:1950年)

ここらへんのショパンはやや「しーしー」とノイズが入るがまあ慣れれば大丈夫。冒頭からただならぬ重ーい雰囲気。口をあんぐり開けてしまうほど打鍵が凄い。あまりの凄さに正座してしまう感じ。いやあずっとコンクールの若い衆の演奏ばっかり聞いてたからねえ。

・舟歌 op.60(録音時期:1957年)
・バラード第4番(録音時期:1952年)
・ポロネーズ第7番(幻ポロ)(録音時期:1957年)

お馴染みの名曲が勢ぞろい。舟歌はこんなに立派な演奏なのにちゃんと「舟」。豪華客船になったりしないのが不思議。エレガントなバラ4。抑え気味な表現がなんともいい。幻ポロは小学生の時から聞いてた1966年のカーネギーでの演奏と違うけどなんかもう・・・涙が出てきた。

・エチュード・マズルカ・即興曲・ワルツ・アンスピなどのショパン集。(1932~1953)

ここらへんは普通にモノラルモノラルした録音。1932年の録音はさすがに古く、普通の人は「いやわざわざこんなんで聞かなくとも」と思うレベル。「別れの曲」の中間部が激しすぎて怖い。アンスピ、録音レベルが他の曲と違い、おもちゃっぽい音でちょっとがっかり。

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 op.57『熱情』
 (録音時期:1959年)

6枚目はステレオ録音。急に普通の録音レベルになって驚くわ。それにしてもレギュラー盤はどうなんだろう・・・何かたまーに地下鉄っぽい音がしたりするんだけど。

・ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮、NBC交響楽団
 録音時期:1940年

トスカニーニのオケがもうシンフォニー、勇壮過ぎてぶっとぶが、ここではホロヴィッツ負けてない。とにかくこの組み合わせでこの曲を聴ける幸せ。義理の親子対決!と思いきや第3楽章は凄い抒情的、チェロ独奏思いがけなく美しくて聴き惚れる。録音はもうヒストリカル・・・しーしーノイズが多くて気になる人は気になるかも。しかしそんな事すべてを超越している演奏。

・バーバー:『遠足』より(録音時期:1945年)

ややノイズがある。曲は面白い。ちょっとジャズな雰囲気。こんなの弾いてたんだね。

いい加減疲れたのでこのへんで。

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コメント

ホロ箱の感想ありがとうございます。
ラフ3が音はともかく一番感銘深かったようですね。
言及はありませんでしたが、熱情とカップリングされているベートーヴェンの7番のソナタが僕は好きです。
珍しく4楽章構成で、第2楽章の暗い雰囲気が有名です。全体的にも非常に良いソナタだと思うのですが、愛称が付いていないせいかあまり聴かれないみたいなのが残念です。ホロヴィッツのこの録音は吉田秀和さんも愛聴していたそうです(吉田秀和「世界のピアニスト」中のアルゲリッチの項参照)。

投稿: toutelanuit | 2011年7月11日 (月曜日) 12時22分

>>toutelanuitさん

こんなにたくさんいっぺんにピアノのCDを聴いたのって初めてでした。歴史的録音のため耳は疲れてくるものの、気分的にはちっとも飽きずに聴けました。やっぱりホロヴィッツは聴きあきないというか面白いです。

ベートーヴェンのソナタ2曲、最初にホロ箱買ったときに実は聴いたんですが、自分の大好きな熱情はホロヴィッツにしては意外とおとなしい印象でした。7番のほうがよかった気がします。

自分としてはラフ3とブラ2だけで十分元は取った感じです。

投稿: naoping | 2011年7月12日 (火曜日) 21時29分

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