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2011年6月29日 (水曜日)

チャイコフスキー国際コンクール(ピアノ) 第3次三日目

朝早く起きて、前日のソン・ヨルムの弾くラフ3を聴いた。
あれ~、こんな曲だったっけかなあと思った。ロマノフスキーの弾くリハーサルで「こんな素晴らしい曲があったとは!!」と思ったのになあ。

で、今日は必死に早く帰って、ロマノフスキーのラフ3を聴く。リハであんなによかったんだから本番だっていいはず。

アレクサンドル・ロマノフスキー(ウクライナ)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲3番

生には間に合わず、巻き戻して鑑賞。便利だねえ。うーん、まるで映画の一シーンのようにドラマティック。朝聴いた曲はいったい誰の曲だったんでしょう。ロマノフスキー本当に素晴らしい。曲を聴いていると色んな風景が目に浮かぶ。美しい夕映えだったりロシアの大地だったり。人間の色んな気持ちも含まれているようだ。悲しい気持ち、嬉しい気持ち、さみしさ、愛。作曲者に対する感謝さえ感じてしまう。何と大きな素晴らしい音楽なのかしら。

まあ、技術的にはミスもちらほらあったし、ソン・ヨルムのほうが弾けてたんじゃないかなとも思う。でも彼女の演奏からは、残念ながら「彼女がオーケストラの前で頑張ってピアノを弾いている姿」しか思いう浮かばない。一生懸命色々想像しても、彼女が厳しいレッスンに耐えているところとか、一生懸命練習している姿しかあたしの頭の中には浮かんでこないのである。

まあ、もしかしたらこれはあたしが(じ、実は・・・)韓流ドラマと韓国スターが苦手で、彼女が韓国人だからそういう目で見てしまうのでは、と(自分で)思ってた。

でも、そうじゃないと思った。それは何でかというと。

前に書いたように、今回は声楽の部も聴き始めてる。で、韓国の歌手たちのセミファイナルを聴いた。今回ファイナルに3人も韓国の人が残ってるのも驚きだけれど、3人とも本当に素晴らしい歌声で、美声なだけでなくちゃんと人間の血の通った歌を歌っているのはすごくショックを受けた(とくに女性2人は)。東洋人でも、こんなにオペラを歌えるんだ。声楽の部で、西洋の人をさしおいて韓国の人が優勝したって別におかしくない。喜ぶべきことだと思ってる。彼女らの舞台を観に行きたいと思った。

で。

ピアノの部でソンちゃんが優勝するってことは、私が音楽を聴くうえで求めてるものが否定されるってことかも。しかしながら、今の流れから、彼女が優勝することは(ショパコンと同様、コンクールって総合点を見るんだろうし)結構ありえるかなあとは思うんだけど。

・・・などと、珍しく真面目に色々と考えてしまったのでした。


http://pitch.paraclassics.com/#/archive/concert/326

(↑アーカイブより。高画質DVDで発売してほしいわ)

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